The Morning Star Observer

2026年09月21日 月曜日夕刊 (Evening Edition)ArchiveAbout

ロシア下院選、プーチン政権与党が圧勝へ ウクライナの大規模ドローン攻撃とサイバー攻撃下で

ロシアの議会下院選挙(国家会議選挙)は9月20日、3日間の投票を終えて閉幕した。プーチン大統領がウクライナ戦争への支持を問う場と位置づけた今回の選挙で、政権与党「統一ロシア」が圧勝する見通しとなった。投票最終日にはウクライナがモスクワに対して戦争開始以来最大規模となるドローン攻撃を仕掛け、製油所が炎上するなどしたが、当局はこれを「選挙を妨害するための攻撃」と非難した。

中央選挙管理委員会の速報によると、開票率71%超の時点で統一ロシアは57.5%の票を獲得した。共産党が14%、自由民主党(LDPR)が8.7%で続き、いずれも主要政策で与党に同調する「体制内野党」だ。タス通信の予測では、統一ロシアは定数450議席の下院で憲法改正が可能な3分の2以上の議席を維持する見込みである。メドベージェフ安全保障会議副議長(元大統領)は、統一ロシアが「堂々たる成績を収めた」と述べ、ロシア国民が今後も統治を託したと評価した。

投票最終日の9月20日未明、ウクライナはモスクワとその周辺地域に大規模なドローン攻撃を実施した。ソビャニン・モスクワ市長によれば、約1600機のドローンが参加し、うち約450機が首都を直接狙ったという。モスクワ郊外の石油精製施設が被災し、黒煙が立ち上った。モスクワ州では3人、ロシアが占領するウクライナ南部ヘルソン州では選挙管理委員を含む2人が死亡した。ロシア国防省は、過去24時間で約2000機のドローンと8発の巡航ミサイルを撃墜したと発表し、報復としてキーウの軍事目標への攻撃を強化すると宣言した。

選挙管理委員会は、電子投票システムと通信インフラに対する1000回以上のサイバー攻撃があったと報告した。パムフィロワ中央選挙管理委員会委員長は、攻撃は「高度に専門的でよく調整された集団」によるもので、人工知能ツールを使用していたと述べた。亡命ロシア野党は正午に投票所に並ぶよう呼びかけ、一部では長い列ができたが、結果への影響は不明である。投票率はモスクワ時間の夕方時点で約57%に達した。

反戦政党「ヤブロコ」は選挙直前になって最高裁判所が政党名簿からの登録を取り消し、約100人の候補者が小選挙区での戦いに残るにとどまった。同党のリバコフ党首は抗議の意味を込めて、党名と「平和のために」というスローガンを書いて投票用紙をわざと無効票にした。一方、キーウは戒厳令下で選挙を凍結しており、ロシアの投票を「疑似選挙」と評した。欧州連合(EU)は「組織的かつ制度化された抑圧」の中での選挙だと批判した。

クレムリンはこの結果を、プーチン政権の政策と戦争継続に対する国民の支持の証拠として提示する構えだ。プーチン大統領は最近、新たな動員は不要だと明言したが、社会には再動員への深い不安が残る。ベルリンのシンクタンク「NEST」は、戦争の影響が国内でますます感じられるようになり、蓄積された不安と不満が、クレムリンが残した体制内野党への票につながる可能性があると指摘した。

また、ゼレンスキー・ウクライナ大統領は、来週のニューヨーク訪問中にトランプ米大統領と会談すると発表した。両首脳は国連総会に出席する予定で、停戦に向けた新たな交渉の可能性について協議する見通しだ。ウィトコフ米首席交渉官とクシュナー氏(トランプ氏の娘婿)が初めて調停役としてキーウを訪問し、和平プロセスが最優先課題であるとゼレンスキー氏は強調した。

テキサス州オースティンでICE職員がベネズエラ人男性を銃撃、重体

米テキサス州オースティンで9月20日、移民・関税執行局(ICE)の職員がベネズエラ人男性を銃撃し、重傷を負わせた。地元当局によると、男性は午後1時前に市内北部での短い徒歩追跡の末、胴体に1発の銃弾を受け、病院で重篤だが安定した状態にある。

負傷者は28歳のウィルベル・ラファエル・ガルセス・ペレスと特定された。家族を代表する弁護士ケイト・リンカーン・ゴールドフィンチ氏が明らかにした。男性は配達アプリDoorDashの配達中に銃撃されたという。現場には約100人の抗議者が集まり、地元警察や州兵が動員された。

オースティン警察署長リサ・デイビス氏は、銃撃は交通停止の後に発生し、市警察は作戦や発砲に関与していなかったと説明した。市長カーク・ワトソン氏は、ICE単独での調査は不適切だとし、市警察とテキサス・レンジャーズを交えた独立調査を求めた。

下院議員グレッグ・カサール氏は、ボディカメラ映像の即時公開と独立調査を要求した。カサール氏は「ICEは他都市での銃撃で真実を語ってこなかった」と述べ、ミネアポリスでのレニー・グッドさん射殺事件を例に挙げた。

銃撃後、ガルセス・ペレス氏は病院からICEの拘束下に移された。カサール氏は「ICEが彼を国外追放すれば、銃撃の重要証人が消える」と指摘し、適切な医療と国外追放の回避を求めた。

この銃撃は、トランプ政権下で強化された移民取り締まりの中で起きた。ICEは7月と8月に月間5万件以上の逮捕を記録し、今年に入り複数の死亡事件が発生している。7月にはヒューストンでロレンソ・サルガド・アラウホさん(52)が、メイン州ではコロンビア人のヨハン・セバスティアン・デュラン・ゲレーロさん(25)が射殺された。

ドイツ州選挙でメルツ政権に大打撃、CDUは歴史的敗北で州議会から初の脱落

ドイツのメクレンブルク=フォアポンメルン州とベルリン州で実施された州議会選挙で、メルツ首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)が歴史的な敗北を喫した。メクレンブルク=フォアポンメルン州ではCDUが得票率4.9%にとどまり、5%の阻止条項を突破できず、戦後初めて州議会から姿を消した。同州では右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が38.2%を獲得して第1党となり、与党社会民主党(SPD)は35.5%で第2党に留まった。一方、ベルリン州では左翼党が25.7%を獲得して第1党に躍進し、CDUは18.8%で前回選挙から大きく後退した。

メルツ首相は選挙結果を「災厄」と表現しつつ、自身の改革路線を維持する姿勢を示した。しかし、党内からは求心力の低下が指摘され、州首相8人が連名で「安定」を求める声明を発表するなど、政権運営への圧力が高まっている。メルツ首相は国連総会への出席を取りやめ、党内外の対応に追われる。ベルリンでは左翼党のエラルプ氏が市長に就任する可能性が高まり、メクレンブルク=フォアポンメルン州ではSPD・左翼党・緑の党による連立政権が有力視される。今回の結果は、移民問題やウクライナ支援、経済改革をめぐる国民の不満が与党に向けられたものであり、メルツ政権の今後の行方を左右する試練となる。

米中、AI事故の通知制度で合意 トランプ・習会談へ布石

米財務長官スコット・ベッセントは21日、中国の何立峰副首相との会談を「極めて成功した」と評価し、人工知能(AI)と貿易をめぐる協議で両国が合意に達したと明らかにした。会談はニューヨークのJPモルガン・チェース本社で約8時間にわたり行われ、今週木曜にワシントンで予定されるトランプ大統領と習近平国家主席の首脳会談の布石となった。

ベッセント氏は、国家安全保障に影響を及ぼし得るAI関連の事象について、両国間で通知を行う仕組みを提案したと述べた。「両国の間で通知メカニズムを設けることを提案した。共通の目標と共通の脅威に対する認識を共有したい」と語り、この枠組みを「米中AI対話」と命名すると説明した。さらに「再び会合を持つことで合意した」と付け加えた。米通商代表部のジェイミソン・グリア代表も「共に協力できることが不可欠だ」と述べ、両首脳が5月に北京で会談した際に合意した新たな「貿易委員会」を発足させることで合意したと明らかにした。

両国は貿易、技術、その他の戦略的懸念をめぐる緊張緩和を図っている。関税の対象となる「非敏感」品目の選定をめぐっては、消費財や農産物、エネルギー製品、医療機器などが候補に挙がっている。また、貿易休戦の延長やAI開発の安全策、米国メーカーにとって不可欠なレアアース磁石や重要鉱物の供給継続も議題となった。中国の新華社通信は、両者が「AI関連」の案件と、主要な経済・貿易問題について「率直で、深く、建設的」な協議を行ったと伝えた。

今回の合意は、AIの急速な発展に伴うリスクへの国際的な対応として注目される。アジア・グループのジョージ・チェン氏は「双方が対話を継続することで合意したことは重要だ。AIリスクの通知メカニズムという初期の成果は、他国が追随し得る前例となる」と指摘した。一方、AI開発の加速を主張するトランプ大統領は、減速を求める声が中国の追い上げを許すと反論しており、今週の首脳会談でこの問題が主要議題となる見通しだ。

政治 (Politics)

中東戦争の拡大懸念、ホルムズ海峡の航行減と国連総会での外交模索

サウジアラビアとイラン後援のフーシ派との戦闘が「急速にエスカレートする可能性がある」と米国が警告した。リヤドへのミサイル攻撃がイエメン紛争再開後初めて発生したことを受け、トランプ米大統領はキャンプ・デービッドでの週末を切り上げてホワイトハウスに予定外に戻った。ホワイトハウスは早期帰還の理由を説明しなかったが、サウジアラビアとフーシ派の紛争で新たな節目を迎えたためだ。フーシ派はイエメンの大部分を支配し、リヤド主導の連合が支援する政府軍と戦っている。

土曜日にはサウジアラビアの首都で大きな爆発音が二度響き、空港近くでは石油大手アラムコのロゴを掲げた燃料タンクが炎上した。米国務省は「この軍事紛争は急速にエスカレートする可能性がある」と警告し、中東域外の米国人は「この地域への旅行および経由を真剣に再考すべきだ」と述べた。また、米国務省は紅海の主要な石油輸出ターミナルがあるサウジアラビアのタイフとヤンブーへの政府職員の渡航を制限した。フーシ派の電撃的な攻勢でイエメン領土の広範な地域を制圧し、数百人が死亡、国連難民機関によれば11万人以上が避難した。

一方、ホルムズ海峡では商品輸送船の航行が先週末に12隻と、前週末の35隻から減少した。米国とイランの対立が膠着状態にある中、海峡の目に見える交通は細流にまで減少した。しかし、中東の生産者はトランスポンダーを切って航行するタンカーで石油輸出を続けている。Kplerの暫定データによれば、追跡可能な船舶のうち、日曜日に精製油製品を運ぶ2隻のタンカーとばら積み貨物・ガス用の空荷2隻の計4隻が海峡を出た。土曜日には農産物、液化石油ガス、肥料を積んだ5隻が湾岸を離れ、空荷の超大型ガス運搬船が1隻入った。米イスラエルとイランの戦争が始まる前、海峡は通常1日あたり約125隻の大型商用船を処理していた。

フーシ派によるサウジアラムコの東西パイプラインへの攻撃で、同国営石油会社はヤンブー経由の一部輸送を停止した後、今月と来月のホルムズ海峡経由の輸出を増やした。これにより、サウジアラビアからの輸出は9月に入り1日400万バレル超に回復した。8月には少なくとも2013年以来最低の240万バレルに落ち込んでいた。9月13日の週には18隻のタンカーが海峡を出て、3400万バレルの原油を運んだ。サウジアラビアが輸出の半分を占め、イラクが35%を占めた。JPモルガンのアナリストは「中東の石油フローは、サウジアラビアの東西パイプラインの混乱にもかかわらず驚くほど強い」と指摘した。

世界の指導者たちは今週、ニューヨークで国連総会に集まる。トランプ大統領が2年連続で演壇に戻ることに備え、中東とウクライナの紛争拡大、人工知能のリスクを中心に協議する。約130人の国家元首が出席するが、国連はトランプ氏の攻撃に耐え、米国の拠出金削減と多数の国連機関からの離脱に直面している。中国の習近平国家主席は木曜日にワシントンでトランプ氏と一対一の会談を行うためニューヨークを訪れない。国連のアントニオ・グテーレス事務総長は今年末で任期を終えるが、後任を決める明確な有力候補はいない。米国は今週、通常予算への拠出金として7億2500万ドルを支払い、総会での投票権を失うことを免れたが、依然として10億ドル以上を負債として抱えている。イラン大統領マスード・ペゼシュキアンは水曜日に総会で演説する予定だ。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は木曜日に演説する。パレスチナのマフムード・アッバス大統領は2年連続で現地出席せず、木曜日に総会はビデオでの出席を承認した。

独州選挙でAfDが第1党に躍進、メルツ首相は「災厄」と表明 ベルリンでは左翼党が首位

9月20日に行われたドイツの二州での州選挙で、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」がメクレンブルク=フォアポンメルン州で第1党に躍進した。フリードリヒ・メルツ首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)は同州で4.9%にとどまり、州議会入りに必要な5%の壁を下回る可能性が生じた。メルツ首相は出口調査の結果を受け「災厄だ」と述べた。

メクレンブルク=フォアポンメルン州では、AfDが38.2%の票を獲得し、中道左派の社会民主党(SPD、35.4%)を僅差で上回った。CDUの4.9%は、1949年の戦後初の連邦選挙以来となる最低の結果だ。一方、同日実施されたベルリン州選挙では、左翼党(Linke)が第1党となり、AfDは16.1%で第3位に終わった。

今回の勝利で、AfDは第二次世界大戦後初めて州政府を樹立する可能性が高まった。9月6日のザクセン=アンハルト州選挙に続く二度目の州選挙勝利となる。AfDは他の政党が連立を拒否する「防火壁」政策に挑戦し、ロシアに同情的な左派政党BSWやCDUの議員を切り崩して連立参加を模索する構えだ。

メルツ首相は辞任を否定し、改革への意欲を示した。「わが国の制度への信頼が揺らぎ、左右両方の急進政党によって積極的に損なわれている。ドイツは改革可能だ。これらの改革こそ、社会に深く浸透しつつある権威主義への解毒剤である」と述べた。

AfDはウクライナ支援の削減とロシアとの経済協力再開を党綱領に掲げる。メクレンブルク=フォアポンメルン州の支部長ウルリヒ・ジークムント氏は、ウクライナ難民への支援削減とロシアとの教育関係の再活性化を公約している。9月18日には、クレムリンの経済特使キリル・ドミトリエフ氏とAfD幹部が、早ければ来年3月にロシア産ガス供給再開を協議するため会合を開く準備を進めているとロイターが報じた。

メルツ首相の敗北は、ドイツ経済の停滞と生活費高騰に対する有権者の不満を反映したものだ。CDUの支持者はAfDに流れ、70歳の首相が経済を立て直せるかどうかへの疑念が強まっている。この結果は欧州の政治地図を塗り替え、ウクライナにとって重要な支援者を失う可能性を秘めている。

イランが仏語センター閉鎖、フランスは大使召喚へ 米イラン対立も再燃の兆し

イラン当局が日曜日、テヘランのフランス大使館付属のフランス語センター(CLF)を閉鎖した。フランス外務省はこれに対し、イラン大使を召喚し「適切な措置」を講じると表明した。外務省スポークスマンのパスカル・コンファヴルーは声明で「昨年7月の仏大使館職員2人への襲撃に続く、イランにおけるフランスの文化的存在への新たな攻撃であり、正当化できず受け入れがたい」と述べた。

イラン司法府のミザン通信は、テヘラン検察の司法命令に基づき、長年語学教育の名目で運営されてきた同センターを閉鎖したと報じた。イラン当局は同センターが外交慣習に違反する「違法行為」を行い、国内のエリート層のネットワーク構築や有能な人材の国外流出を促進したと非難している。フランスはこうした主張を以前から退けており、今年初めの抗議運動弾圧以降、イラン市民社会への支援と接触を強化しようとしてきたことが、ここ数カ月の威嚇の背景にあると主張している。

両国関係はイラン核開発問題やフランス人拘束などで長年緊張してきた。今夏にはフランス人外交官2人が拘束・追放され、フランスも対抗措置としてイラン外交官を追放する応酬があった。さらに、フランスのジャン=ノエル・バロ外相がマフサ・アミニ死去4周年を記念するSNS投稿を行ったことにイランが反発。イランのアッバス・アラグチ外相はこの投稿を「ワニの涙」と評し、アルジェリア独立戦争でのフランスによる150万人殺害を挙げて非難した。両外相は国連総会に合わせて火曜日に会談する予定だ。

一方、米国とイランの対立も続いている。イランの中央軍事司令部ハタム・アル=アンビヤは、米国が地域諸国の支援を受けてイランへの攻撃再開を準備しているとの情報を受けたと発表し、米軍基地や利益への「継続的で効果的かつ痛烈な」攻撃を警告した。米国はイラン港湾への海上封鎖を維持しており、イランは6月の停戦合意の条件が満たされるまでホルムズ海峡を閉鎖し続けると主張する。トランプ米大統領はイランに関し「決断モード」に入ったと述べ、経済崩壊か指導部への攻撃かの選択肢に言及した。

カタールは米イラン間の交渉再開に向けた仲介を続けている。カタールのムハンマド・ビン・アブドゥルラフマン・アル・タニ首相は、米イスラエル戦争がもたらした経済的影響を「地震」と表現し、主権が尊重される枠組みの必要性を訴えた。国連総会が月曜日から始まる中、火曜日には湾岸諸国首脳とトランプ大統領の会合も予定されており、外交と軍事の両面で緊張の高まりが続いている。

習近平訪米を前に中米経済協議、通商休戦延長と台湾問題が焦点に

米財務長官スコット・ベッセントと中国副首相何立峰は9月20日、ニューヨークのJPモルガン・チェース本社で高官級経済協議を開始した。米通商代表ジェイミソン・グリアも参加し、9月24日にホワイトハウスで予定されるトランプ大統領と習近平国家主席の首脳会談に向け、貿易、人工知能(AI)、希土類磁石などの分野で合意の下地づくりを目指す。

協議の主要議題は、11月10日に失効期限を迎える中米通商休戦の扱い、中国製希土類磁石と重要鉱物の供給、AIモデルの安全策などだ。ベッセント財務長官は「両首脳会談の舞台を整えるため、集中的かつ建設的な協議を期待している」と述べた。中国の新華社通信は協議を「率直で深く、建設的」と評した。

中米関係を巡っては、昨年10月に両首脳が合意した通商休戦が世界経済への大きな打撃を回避した。しかし、その後の4カ月で習近平氏は中国の貿易拡大を主導する一方、トランプ氏はイラン戦争の長期化で支持率が低迷し、譲歩を迫る余力を失っている。アナリストは、習近平氏が譲歩に急ぐ必要はなく、休戦延長を軸に「紳士協定」の継続を模索するとみる。ブルッキングス研究所のジョン・ツィン氏は「習近平氏は具体的な成果を求めていない。中国が自らを強化する時間を確保するため、トランプ氏との紳士協定を延長したいのだ」と指摘した。

台湾問題も首脳会談の主要議題だ。5月の北京会談で習近平氏は対台武器売却や米国の防衛意思について繰り返し質問したと、トランプ氏が記者団に語った。米国は140億ドルの対台武器パッケージを「交渉カード」と位置づけるが、11月の中間選挙を控え、台湾支援を軟化させる可能性が懸念される。台湾の大陸委員会副委員長沈有忠氏は、米国の対台政策は変わらず「抑止能力」を維持するとの見方を示す一方、中国が米国への懐疑論や「台湾見捨てられ論」を広め、台湾の米国不信を醸成しようとしていると警戒した。

イラン問題も焦点となる。米国はイラン戦争終結に向け、中国が最大の貿易相手国であるイランに圧力をかけられる独自の立場にあるとみる。しかし、中国は制裁回避策を通じてイランに数十億ドル規模の商品を輸出しており、トランプ政権がイランと取引する国への二次制裁を発動しても、中国にはまだ適用されていない。アナリストは、トランプ氏が他の課題に集中するため中米関係の安定を望み、習近平氏も同様の思惑を持つと分析する。

首脳会談では、AIの安全策や非戦略的財の関税引き下げ、中国による米農産物170億ドル相当の追加購入、ボーイング機200機超の購入などが協議される見通しだ。中国の浙江省委員会は輸出企業に対し、中米関係の相対的安定を捉えて対米輸出を拡大するよう要請した。中国の対外貿易黒字は2年連続で1兆ドルを超えるペースにあり、トランプ政権が当初構想した関税による貿易不均衡是正は実現していない。CSISのスコット・ケネディ氏は「トランプ政権は大規模な一方的圧力で中国に譲歩を迫れると考えたが、それは起こらなかった。今や習近平氏の世界に我々は生きている」と語った。

ハイチ大統領暗殺事件の容疑者18人を米国へ移送、フロリダで裁判へ

ハイチ政府は2026年9月20日、2021年7月に発生したジョブネル・モイーズ大統領暗殺事件の容疑者18人を米国フロリダ州へ移送した。移送された容疑者にはコロンビア人元兵士17人と、当時のハイチ政府高官ジョセフ・バディオが含まれる。フロリダ州南部地区連邦検事ジェイソン・レディング・キニョネスはX(旧ツイッター)で「大統領暗殺の責任追及における次の主要段階だ」と述べた。

モイーズ大統領は2021年7月7日、首都ポルトープランスの自宅で武装グループにより射殺された。事件当時、警護隊は彼を守るために介入しなかった。捜査はハイチ国内の司法制度の欠陥やギャングの支配により停滞し、米国検察が主導する形となった。キニョネス検事はこれまでに30人が起訴されたと明らかにした。米国では5月に陪審が4人に有罪評決を下し、少なくとも5人が罪を認めて終身刑に服している。

ハイチは事件後、政治的・経済的・安全保障上の危機が深刻化している。約1,500万人の人口のうち約150万人が国内避難民となった。同国は2026年12月に大統領・議会選挙の第1回投票を予定しているが、治安状況が許せば実施される見通しだ。

トランプ政権、国際刑事裁判所(ICC)全体への包括的制裁を準備

トランプ政権は国際刑事裁判所(ICC)全体に対する制裁を準備し、近日中に発表する計画だ。事情に詳しい2人の関係者が明らかにした。これは戦争犯罪やジェノサイドを世界的に訴追する同裁判所への攻撃を強化する動きとなる。

制裁は6〜7か月の猶予期間後に発効し、ハーグに拠点を置く同裁判所の大半の金融取引を制限する可能性がある。ウォール・ストリート・ジャーナル紙が米政府関係者と文書を引用して報じた。制裁により、同裁判所はドル建て取引ができなくなる恐れがある。通信サービス関連の取引は免除される見込みだ。

トランプ政権は同裁判所に対する軽蔑を隠さず、その弱体化に取り組んできた。米当局は、イスラエル指導者らに対する逮捕状と、アフガニスタンにおける米軍に関する過去の調査を取り下げるよう求めている。マルコ・ルビオ国務長官は7月、同裁判所を孤立させるキャンペーンを発表し、他国に脱退を呼びかけた。ワシントンはこれまでICCの判事や検察官らに制裁を科してきたが、裁判所自体への制裁は見送ってきた。

制裁は国連総会が開催されている今週中にも最終決定される可能性がある。米財務省による組織全体への制裁が発動すれば、米国人や米企業は財務省外国資産管理局(OFAC)の許可なしに同裁判所へ資金・物品・サービスを提供できなくなる。銀行は米金融システムへのアクセスに依存しているため、こうした制裁を過剰に遵守することが多い。

ICCの登録官と裁判長は、組織全体への制裁がITサービスや保険の購入、調査官の雇用、数十人の米国人職員への給与支払いなどの日常的な金融取引に影響を及ぼすと警告してきた。トランプ氏の同裁判所への反対は第1期政権にまで遡る。2024年11月に再選され、ICCがネタニヤフ首相に逮捕状を発行した際に再燃した。

ICCは2002年に国際社会によって設立され、加盟国が自国で残虐行為を訴追できない、あるいは訴追しようとしない場合に管轄権を主張する。米国はこれまで一度も加盟していない。欧州諸国や日本など主要な支援国は、米国の圧力から同裁判所を守ると誓っているが、具体的な対策は不明だ。

国連総会控えトランプ氏、ニューヨークで相次ぎ会談へ グリーンランド合意・中米関係・ゼレンスキー氏と

米大統領ドナルド・トランプ氏は、国連総会出席のためニューヨーク入りするのに合わせ、相次ぐ会談を予定している。トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、地球儀を眺める自身の横顔を写した写真を「彼の半球」という題名で投稿した。これは、デンマークとグリーンランドとの間で合意した、ワシントンによる同自治領の安全保障の恒久的な管理を指すものである。合意は今週末に発表され、米国の敵対国が基地を設置したり投資を行ったりする際に米国の承認を必要とするとされる。調印は国連総会の開幕に合わせて行われる予定だ。

また、財務長官スコット・ベッセント氏はニューヨークで中国の何立峰副首相と会談し、両国首脳会談に向けた土台作りを進めた。ベッセント氏はSNSで「歴史的な首脳会談の前に、米中経済関係について協議を続けている」と述べた。トランプ氏と習近平氏の首脳会談はワシントンで23日から25日まで行われ、国賓晩餐会や独立250周年を記念するアーカイブ訪問などが予定されている。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、トランプ氏と電話会談を行い、ニューヨークで会談することで合意したと明らかにした。米国主導の和平交渉が停滞する中での対面協議となる。さらに、トランプ氏はニューヨーク市長ゾーラン・マムダニ氏と月曜日に官邸グレイシー・マンションで会談する。両者はイデオロギー的に正反対だが、これまでに2度ホワイトハウスで会談しており、その際は友好的な雰囲気だったという。マムダニ氏はイスラエルのネタニヤフ首相の国連出席に際し、当初は逮捕令に言及して批判的だったが、最近は街の安全と移動性を優先する姿勢に転じている。

一方、韓国の李在明大統領は国連総会での基調演説とメキシコ訪問のため、7日間の外遊に出発する。国連演説では国際問題解決のための国連改革と朝鮮半島の平和共存構想を提案する予定だ。メキシコではクラウディア・シェインバウム大統領と首脳会談を行う。ロシアでは下院選挙が行われ、ニューヨークとヒューストンの在外投票所で600人以上が投票した。ドネツク、ルガンスク、ザポロジエ、ヘルソンの各人民共和国の住民が初めて参加した。

世界の動向を総括:畜産の苦境、ナイジェリア政治、MMA銅メダル、マレーシア国防、パキスタン治安、NZラグビー負傷

世界各地から多様なニュースが届いた。スペインでは畜産農家が収益性の低下と若者の参入不足を訴え、ナイジェリアでは教会と政治の関係が問われている。インドではMMA選手が歴史的な銅メダルを獲得した一方、マレーシアは国防方針に基づく戦闘機選定を進め、パキスタンでは教会の警備が強化された。ニュージーランドではラグビー主将が負傷離脱する。

スペイン・カンタブリア州の畜産農家イゴール・クレスポ(43歳)は、若者が畜産に参入しないのは「もう儲からないからだ」と語る。政府の補助金は不十分で、この仕事は「情熱の問題であり、ビジネスではない」と嘆く。家族経営の放牧で牛を飼育し、舌青病などの病気や気候変動による草不足に直面する。子牛1頭を売っても400ユーロだが、育てるのに900ユーロかかる。月給はなく、売却時にのみ収入が入るという。

ナイジェリアでは、2027年選挙に向けた政治活動が始動した。与党APCの継続に固執する一方、野党は権力欲しさに動いていると批判される。第10回国会は行政の追認機関と化し、腐敗が制度化された。こうした状況下で、教会の役割が問われている。ナイジェリアは霊的な中心地であり、神の最後の動きを先導する運命にあるとされる。ISWAPやISILなどのイスラム過激派が拠点を求めており、これは国の魂をめぐる闘いだ。祈りが国を支えているが、指導者は神から任命されるという聖書の教えも指摘される。ナイジェリアは分裂しないと確信されている。

インドのMMAファイター、スチカ・タリヤル(36歳)は、愛知・名古屋2026アジア大会でインド初のMMAメダルとなる銅メダルを獲得した。準決勝ではシンガポールのホイ・フーン・テオと引き分けとなったが、朝の計量で約700グラム重かったため敗退し、涙を流した。12歳の時に痴漢に遭ったことがきっかけで格闘技を始め、柔道、クラッシュ、柔術を経てMMAに転向した。歴史的な銅メダルだが、決勝進出を逃した悔しさは大きい。

マレーシア空軍(RMAF)は、将来の多用途戦闘機の選定を、単に最先端技術を追うのではなく、国防姿勢と運用ニーズに合致する能力に基づいて行うと発表した。RMAF司令官タン・スリ・ムハマド・ノラズラン・アリス将軍は、「我々は遠征型ではない。防御型だ」と述べ、第5世代・第6世代の技術は遠征能力を持つ国のために開発されたと指摘した。個人的な好みではなく、役割に合うプラットフォームを研究するとし、機数よりも能力を重視する。将来は1個飛行隊が12機程度になる可能性もあるという。

パキスタンのパンジャブ州では、キリスト教の礼拝・祈祷プログラムに合わせて警察が警備を強化した。州警察長官アブドゥル・カリームは、教会の警備を強化するよう各責任者に命令を下した。追加の警官と狙撃手を配置し、ドルフィン隊、PRU、エリートフォースが教会周辺を巡回する。宗教間の調和を促進するため、宗教指導者やキリスト教コミュニティ、平和委員会の協力も要請された。

ニュージーランドのオールブラックス主将アーディー・セーヴァは、南アフリカ戦で肩を脱臼し、手術を受けることになった。回復には4〜6ヶ月かかる見込みで、来月のブレディスローカップを欠場する。他の選手も負傷が相次ぎ、ルーク・ジェイコブソン(肘)は4〜5ヶ月、ケイレブ・クラーク(肩)は今季絶望、オリー・ノリス(膝)は来季のプレシーズンに復帰予定だ。アントン・リエナート=ブラウン(膝)は4〜6週間で復帰する見込み。

これらの出来事は、地域ごとの課題と希望を映し出す。スペインの畜産は経済的苦境にあり、ナイジェリアは政治と宗教の葛藤を抱える。インドのスポーツは新たな歴史を刻み、マレーシアは現実的な国防戦略を模索する。パキスタンは宗教間の平和を守り、ニュージーランドはスポーツ界の試練に直面する。いずれも、それぞれの社会が直面する現実を浮き彫りにしている。

カナダ、米国依存から欧州連携へ舵切り カーニー首相とマクロン大統領がサンピエール・ミクロンで首脳会談

カナダのマーク・カーニー首相とフランスのエマニュエル・マクロン大統領は20日、カナダ大西洋岸沖のフランス領サンピエール・ミクロンで会談し、防衛・エネルギー・経済分野での連携強化を発表した。両首脳は、民主主義と法の支配という共通の価値観に基づく新たな関係構築を強調した。この動きは、ドナルド・トランプ米大統領の関税政策やカナダ併合発言により緊張が続く米国への依存を減らし、欧州との結びつきを強めようとするカナダの戦略転換の一環である。

カーニー首相は、カナダが欧州連合(EU)の最初の「準加盟国」となる構想を歓迎しており、EUとの関係強化を急いでいる。会談に先立ち、カーニー首相はブリュッセルを訪問し、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長と会談。欧州議会でも演説を行い、単一の大国に決定を委ねないための経済的強靭性の必要性を訴えた。

トランプ大統領は、カナダとEUの接近を「敵対的行為」とみなし、欧州に高い関税を課すと警告している。しかし、カーニー首相は「米国市場へのアクセスには今や代償を払う必要がある」と述べ、関税や投資義務、内政への要求を挙げて、従来の関係に戻ることを拒否した。カナダは、約40年間にわたり築いてきた米国への経済依存を解消し、非米国との貿易を今後10年間で倍増させる目標を掲げている。

今回の会談は、カナダとフランスの首脳がサンピエール・ミクロンを訪問した初めての機会となった。同島はフランスが北米に残す唯一の領土であり、かつてフランスが支配した広大な領土の名残である。マクロン大統領は、トランプ大統領が北米全体を米国旗で塗りつぶした地図を投稿したことに触れ、同島がフランス領であることを改めて強調した。

両首脳は、人工知能(AI)分野でフランス、カナダ、米国、中国が協力することを提案した。また、カナダとEUの首脳会談が10月29日と30日にモントリオールで開催される予定で、新たな関係の枠組みを具体化する重要な節目となる。

カナダ政府は、トロントで開催した投資サミットで世界の大手投資家を魅了し、1兆カナダドル(約7150億米ドル)の投資を呼び込む構えだ。カーニー首相の減税や規制緩和の公約が奏功し、複数のファンドマネージャーがカナダ株の配分を増やしている。カナダは、米国が失いつつある「信頼」を売り物に、安定性と法の支配を武器に投資を呼び込もうとしている。

アルゼンチン年間順位争い、ボカが首位に肉薄。欧州では独州議会選挙でAfDが躍進、ゲーム産業は人員削減の危機に直面

アルゼンチンのプロサッカーリーグ、リーガ・プロフェシオナルでは、2026年シーズンの年間順位表(タブラ・アヌアル)を巡る争いが激化している。2025年から導入されたこの制度は、アペルトゥーラとクラウスーラ両トーナメントのレギュラーシーズン合計ポイントで優勝を決定するもので、優勝チームには星が授与される。かつてはインディペンディエンテ・リバダビアが首位を独走していたが、現在は5チームによる混戦となっている。

最大の注目はボカ・ジュニオルスの参戦だ。バスコ・アルアバレナ監督の就任以降、ボカは連勝を重ね、今週末のサン・ロレンソ戦にも勝利。勝ち点47で、首位インディペンディエンテ・リバダビア(勝ち点48、得失点差+14)と2位ベレス(勝ち点48、得失点差+12)にわずか1ポイント差まで迫った。残り6節、勝ち点18が残されており、ボカの優勝への可能性は依然として残っている。ベレスは選手たちがクラブ幹部への給与未払いを抗議する中でもティグレに勝利し、勝ち点を48に伸ばした。一方、ロサリオ・セントラルはアルヘンティノス・ジュニオルスを1-0で下し、勝ち点46で首位に1ポイント差と迫った。インスティトゥート・デ・コルドバとヒムナシア・デ・ラ・プラタが勝ち点43で追い、リーベル・プレートはウラカンに敗れ勝ち点42にとどまっている。

南米大陸のサッカー界では、熾烈な年間順位争いが繰り広げられている。コパ・リベルタドーレス出場権を巡っては、現在インディペンディエンテ・リバダビア、ベレス、ボカの3チームが圏内に位置し、コパ・スダメリカーナには6枠が用意されている。残り6節で優勝争いがどう決着するか、アルゼンチンのサッカーファンの注目は集まっている。

一方、ドイツでは9月20日にメクレンブルク=フォアポンメルン州とベルリン州の州議会選挙が行われ、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が躍進した。メクレンブルク=フォアポンメルン州ではAfDが得票率38.2%で第1党となり、2021年の16.7%から倍増以上を果たした。社会民主党(SPD)は35.5%で第2党に後退したものの、マヌエラ・シュヴェージヒ州首相は「AfDは政権を担えない」と述べ、連立継続への意欲を示した。同州ではキリスト教民主同盟(CDU)が得票率4.9%に急落し、州議会史上初めて5%の阻止条項を下回り議席を失う歴史的敗北を喫した。連邦首相でCDU党首のフリードリヒ・メルツはこの結果を「災厄(Desaster)」と表現し、改革路線を維持する方針を強調した。

ベルリン州では左翼党が得票率約25%で第1党となり、過去最高の結果を記録した。同党の筆頭候補エリフ・エラルプ氏は「ベルリンをより良い場所にする」と述べ、緑の党とSPDとの連立による政権樹立を目指す意向を示した。AfDは約16%で第3党となり、2023年の9.1%から大きく票を伸ばした。CDUは約19%で第2党、SPDは第5党に後退した。自由民主党(FDP)は阻止条項を下回り議席を失った。両州の選挙では初めて16歳と17歳にも投票権が与えられ、メクレンブルク=フォアポンメルン州の投票率は78.1%、ベルリン州では73〜75%に達した。

ゲーム産業では、人員削減の嵐が続いている。2023年に約1万500人、2024年に1万4000人超、2025年には約9100人の雇用が世界規模で失われた。スペインでも、スタジオのテキーラ・ワークスが2024年に破綻し、マーキュリースチームが従業員の約4分の1に及ぶ人員整理を発表した。こうした状況下、『グランド・セフト・オートVI』のクリエイティブディレクター、ロブ・ネルソン氏は「業界が恐ろしい場所になっている」と語り、最高水準の作品を提供し続けたいとの決意を示した。

この危機に対し、小規模なチームで独自性のある作品を作る動きが生まれている。元テキーラ・ワークスなどのスタッフで結成されたベルコールス・ゲームズは、呪われたテレビを題材としたホラーゲーム『チューン・イン』を開発。共同監督のアンヘル・スカサス氏は「成功とは、実際にはこれで生計を立てられることだ」と述べ、大規模な予算に頼らない制作の重要性を強調した。業界の未来は、より大きなゲームを作ることではなく、小さなチームによる持続可能な制作にあるのかもしれない。

フランスでは、ジネディーヌ・ジダン氏が9月21日、クレールフォンテーヌでフランス代表監督として初めてのトレーニングを指揮する。1998年のワールドカップ優勝メンバーであるジダン氏は、2025年2月にフランスサッカー連盟(FFF)のフィリップ・ディアロ会長と面会した際、「勝ち方を知っている」と語り、代表監督就任への意欲を示していた。同氏は2021年のレアル・マドリード退団後、代表監督就任を待ち望んでいた。フランス代表監督としての新たな挑戦に、大きな期待とプレッシャーがかかっている。

その他の国際情勢では、米国に避難したウクライナ人パロール(人道的仮釈放)資格者の窮状が浮き彫りになっている。2022年に戦火を逃れて米国に到着した彼らは、限られた荷物とパスポートだけを手に、安全を求めて新生活を始めた。しかし、法的地位を維持するための高いコストと複雑な事務手続きが、彼らの生活を圧迫している。ワールド・リリーフのプログラム担当官、チャリッサ・トラームズ氏は、2022年から2023年にかけて約500人のウクライナ人の再定住を支援し、彼らの最初の90日間の生活を支えた。

さらにモロッコでは、総選挙を控え、その行方に注目が集まっている。フランス24のインタビューでは、選挙の争点や政治課題が議論された。中東・北アフリカ地域の安定と民主主義の行方を左右する重要な選挙となる。

銅ケーブル盗難の急増を受け、スペイン運輸省が鉄道インフラ保護へ刑罰強化を要求

スペイン運輸省は、鉄道インフラからのケーブル盗難が急増していることを受け、議会に対し刑法第240条の改正を求める方針を示した。カタルーニャ州では今年1月から8月までにAdifが229件の被害届を提出しており、2025年通年の184件を既に上回っている。同州の近郊鉄道ロダリエスでは、銅ケーブルの盗難による遅延や運休が利用者に深刻な影響を与えており、州政府は警察機構モソス・デスクアドラに取り締まり強化を迫っている。

運輸省は、ケーブルや鉄道インフラ部品の窃盗に対する刑罰を強化し、場合によっては収監も可能とするよう求める。州都バルセロナのフランサ駅周辺では、10日間で6回銅を盗んだとして今週逮捕された若者がいるほか、先週末にはロダ・デ・ベラーで5人のケーブル泥棒が現行犯逮捕された。Adifによると、7月は32件、8月は45件の被害届が提出され、8月は2026年で最悪の月となった。

特に影響が深刻なのはロダリエスの一部路線とバルセロナ都市圏である。運輸省のホセ・アントニオ・サンタノ国務長官は、2026年だけでR3線(ルスピタレット〜プッチェルダ)で63件のケーブル盗難と5件の破壊行為があったと指摘した。同線は10月から工事が続いており、全線運休が頻発している。運輸省はR3線向けに70キロメートルのケーブルを購入するため、1700万ユーロの特別予算を計上した。

カタルーニャ州のケーブル盗難は2019年が37件、2020年が35件、2021年が30件、2022年が34件と推移した後、2025年に184件へ急増した。2019年から2026年5月までにAdifが記録したケーブル関連のインシデントは697件、盗まれたケーブルは約200キロメートルに達する。モソス・デスクアドラは専用作戦を開始し、Adifも民間警備の強化と新たなフェンス設置、監視カメラの増設を計画している。刑法改正は今後数か月以内に提出される見通しだ。

北朝鮮の核問題「放置された深い傷」とミサイル発射の戦略的意味

北朝鮮の核開発問題は、国際社会が長らく放置してきた「主要な深い傷」であり、核拡散防止条約(NPT)体制における最大の未解決課題だと、米国拠点の科学者組織『原子力科学者会報』のアレクサンドラ・ベル会長兼CEOがソウルで述べた。ベル氏は、平壌との将来の合意を検証・監視するための技術的・科学的専門知識は既に存在すると指摘し、解決には首脳会談だけでなく、外交官・軍関係者・科学者を巻き込んだ持続的な外交が必要だと強調した。

北朝鮮は日曜日、元山付近から短距離弾道ミサイル2発を約3時間の間隔で東海(日本海)に向けて発射した。1発目は約450キロ、2発目は600キロ以上飛行したと韓国軍合同参謀本部が発表した。発射は国連総会開幕と米中首脳会談を目前に控えた時期に行われ、平壌が非核化を前提としない交渉を望んでいること、核保有国として扱われることを米国に示す狙いがあるとみられる。

北朝鮮の国営メディアは日曜日の発射について月曜朝の時点で沈黙を守った。北朝鮮は最近、ミサイル試験を発表しない傾向が強まっており、先月の3回の発射は報道されず、9月12日の発射は2日後に発表された。韓国統一部の尹民鎬(ユン・ミンホ)報道官は定例会見で「過去にも発表されない発射が何度かあった」とし、特別な評価はしないと述べた。米太平洋軍は「現在の評価に基づけば、米軍や領土、同盟国に差し迫った脅威はない」と声明を出し、防衛コミットメントを再確認した。

一方、北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)氏は先週金曜日、米主導の多国籍海上演習『パシフィック・ヴァンガード』を非難し、対抗措置を取ると警告した。北朝鮮は韓国・米国・日本の合同軍事演習に対する批判を強めており、9月12日の発射は3カ国の『フリーダム・エッジ』演習終了翌日に行われていた。

ベル氏は、トランプ米大統領が第1期政権時に平壌からの事前の確約を得ずに金正恩朝鮮労働党総書記との会談に合意したことに驚いたと振り返り、その会談は実質的な進展を生まなかったものの現状を変えたと評価した。対話が再開される場合、外交・軍事・核科学の専門家が交渉形成に力を与えられるべきだとし、「誰が合意に署名し平和賞を受賞するにせよ、その過程で専門家、外交官、軍事専門家、科学者に力を与えなければ到達できない」と述べた。

北朝鮮のミサイル発射は、国連総会で朝鮮半島の平和と共存に向けた構想を示す予定の韓国大統領、そして木曜日にワシントンで行われるトランプ米大統領と習近平中国国家主席の首脳会談を意識したものと解釈される。北朝鮮は、長年の同盟国で最大の経済パートナーである中国が非核化目標に引き続き開かれた姿勢を示すことに敏感だ。発射は、核兵器を手放す以外の議題に焦点を当てるべきだという平壌の交渉開始点を確立する狙いがあるとみられる。

ティヌブ大統領、3年連続の国連総会欠席と国内補選勝利、ロシア下院選挙で与党優勢

ナイジェリア大統領府は、ボラ・ティヌブ大統領が3年連続で国連総会(UNGA)を欠席する決定が、米国への渡航制限と関係があるとの見方を否定した。大統領府の外国関係・儀典担当上級特別補佐官アデモラ・オソディ氏は、ティヌブ氏の欠席がナイジェリアの外交的立場やアフリカ問題における役割を損なうものではないと述べた。同氏は、大統領が国内の経済・安全保障問題に注力する必要があると強調し、ナイジェリアは国連以外の複数の地域・国際プラットフォームを通じて関与していると指摘した。カシム・シェッティマ副大統領がナイジェリア代表団を率いてニューヨークで開催される第81回国連総会に出席する。オソディ氏は、ティヌブ氏が2023年の国連総会に出席し、その後ロサンゼルスを経由して横浜に向かった旅行を挙げ、渡航制限は存在しないと主張した。一方、元副大統領アティク・アブバカール氏は、3年連続の欠席について説明を求め、首脳の個人的参加が重要だと指摘した。ナイジェリアの国連常駐代表ジモー・イブラヒム氏は、シェッティマ副大統領とビアンカ・オドゥメグウ=オジュクウ外相が外交活動に参加すると述べ、代表団の構成は適切だと擁護した。

一方、ティヌブ大統領は、ゴンベ、カノ、バウチ、デルタの4州で行われた土曜日の立法補欠選挙の勝者を祝福した。与党・全進歩会議(APC)は5議席中4議席を獲得し、残る1議席はバウチ州で連合人民運動(APM)が獲得した。大統領は、APC候補者の勝利が国民の党への信頼を示していると述べ、国民に党への支持を維持するよう求めた。また、選挙を平穏に実施した有権者と治安機関、そして独立国家選挙委員会(INEC)を称賛し、2027年1月と2月に予定される総選挙に向けた準備強化を促した。

ロシアでは、カシム=ジョマルト・トカエフ・カザフスタン大統領がウラジーミル・プーチン大統領に国家院(下院)選挙の成功を祝うメッセージを送った。トカエフ氏は、投票結果がプーチン氏の戦略路線への幅広い支持を証明していると指摘した。ロシア中央選挙管理委員会は、9月18日から20日にかけて実施された第9期国家院選挙の暫定結果を発表する予定だ。開票率52.27%時点で、与党「統一ロシア」が57.84%で首位に立ち、ロシア連邦共産党が13.74%、自由民主党が8.73%、新人民党が7.88%、公正ロシア=愛国者=真実が5.13%で続いている。投票率は記録的な56.66%となり、オンライン投票では90.87%の投票率だった。選挙は無人機攻撃やサイバー攻撃の中でも実施され、中央選挙管理委員会委員長エラ・パムフィロワ氏は自身の任期中で最も困難な選挙だったと述べた。最終結果は9月25日以降に発表される。セルゲイ・ラブロフ外相は、選挙結果がプーチン大統領の内外政策路線へのロシア国民のコミットメントを確認すると述べ、西側諸国が選挙を非民主的と決めつける試みを暴露したと強調した。

経済 (Economy)

イラン経済、戦争で10.1%縮小 世界の動向を一括

中東戦争の影響でイラン経済が急激に縮小している。イラン統計センターの発表によれば、ペルシャ暦第1四半期(3月末から6月末)の国内総生産(GDP)は前年同期比10.1%減となった。米国とイスラエルによる2月28日の空爆を受け、石油輸出に依存する経済は打撃を受けた。テヘランとワシントンは6月に紛争終結の議定書に調印したが、相互の非難で戦闘は再開。戦略的なホルムズ海峡を巡る対立が続き、米国はイラン港湾の封鎖を維持、石油輸出を大きく阻害している。議会議長のモハンマド・バゲル・ガリバフ氏は、4月から6月の封鎖期間中、同国は「1バレルも輸出できなかった」と述べた。慢性化する超インフレと通貨リアルの急落が経済をさらに圧迫している。

一方、世界各地では多様な出来事が起きている。南アフリカ・ヨハネスブルクのオレンジグローブでは、81歳の年金受給者シェリー・マーコウィッツ氏が、2020年の下水道管崩壊によるシンクホールで住まいを失い、6年間にわたり仮住まいを余儀なくされている。市が複数の裁判所命令に従わず、家賃や保管費用の支払いも滞る事態が続く。米国マサチューセッツ州レキシントンの16歳の学生ラジャルシ・マンダル氏は、マラリア予防の蚊帳の最適配分を数学モデルで示し、5万ドルの奨学金を獲得した。彼のモデルは、同じ供給量で人口ベースの配分より2倍の感染を防げると示す。スペインでは、1994年に国民的人気を博したコメディアン、チキート・デ・ラ・カルサダのドキュメンタリー『エル・オトロ・チキート』がサンセバスチャン映画祭で上映され、彼の独特な笑いと当時のテレビ戦争が描かれた。

スポーツでは、カザフスタンが愛知・名古屋アジア大会の近代五種競技男子団体で銅メダルを獲得、16年ぶりの表彰台となった。インドでは、GST税率見直しから1年が経過し、自動車販売は20%増と好調だが、商品価格の上昇が恩恵を侵食している。ギリシャのアテネ近郊のビーチでは、サンベッドを巡る喧嘩で82歳の男性が死亡、76歳の男性が逮捕された。中国河北省では、70代の女性が棺の中で一時的に生気を取り戻したが、2日後に亡くなった。米国メイン州のウィッチ島は、1964年に27歳で購入したジェーン・スーウォール氏が22年間暮らし、その後野生生物保護区として寄付された歴史が紹介された。これらの出来事は、経済、社会、科学、文化、スポーツにわたり、世界の多様な動きを示している。

アジア株が半導体主導で上昇、原油はサウジ供給回復で下落、中東緊張が続く

アジア株式市場は月曜日、半導体株の上昇に支えられて高く始まった。一方、原油価格はサウジアラビアの供給回復期待とフーシ派の攻撃が交錯し、まちまちの動きとなった。中東情勢の緊張が続く中、投資家は慎重な姿勢を維持している。

ソウルのKOSPI指数は1.65%上昇して7,007.72で取引を終え、3日連続の上昇となった。サムスン電子が4.98%上昇し、SKハイニックスも0.59%上昇した。一方、現代自動車は1.64%下落、LGエナジーソリューションは3.3%下落した。原油価格は、ブレント先物が0.78%下落して103.06ドル、WTIは0.89%下落して99.41ドルとなった。フーシ派がサウジアラビアの首都リヤドとヤンブーのアラムコ施設を攻撃したが、サウジの輸出が9月に400万バレル/日超に回復したことが供給不安を和らげた。

バングラデシュは燃料価格を最大17.4%引き上げた。ディーゼルは135タカ、オクタンは165タカとなった。国際燃料価格の高騰と輸送費の上昇に対応するためで、国営石油公社の損失削減を狙う。英国では住宅価格が5月以来初めて上昇した。0.7%上昇したが、前年比では0.8%低下している。住宅在庫は12年ぶりの高水準となった。

債券市場では、米2年債利回りが4.7604%まで上昇し、連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派的な姿勢から10月の利上げ確率が56%となっている。中東情勢の緊張と原油価格の高止まりは、インフレ圧力を高め、各国中央銀行の追加利上げ観測を強めている。アジア市場は半導体需要の強さが下支えとなる一方、地政学リスクが引き続き重しとなるだろう。

アルゼンチン、IMF審査と家計債務悪化が重なる――中南米市場は週後半の主要イベントに注目

アルゼンチンにIMF調査団が到着し、2025年4月に合意された200億ドル規模のプログラムの第3次レビューが開始された。カントリーリスクは524に上昇し、金曜には8億300万ドルの返済期限を控える。中央銀行のデータによれば、7月の家計ローン延滞率は12.9%と2004年以来の高水準に達し、前年同期の5.6%から倍増した。青空相場のドルは1,530〜1,550ペソで週初を横ばいで迎えた。

ウルグアイではSUPRA港湾労組が月曜午前7時から火曜午前7時まで24時間の全国ストライキを実施した。港湾部門に限定され、政府はコンテナターミナルに最低限のサービスを課した。商店、銀行、バスは通常通り運行し、カラスコ空港にも影響はない。輸出入貨物には1日以上の遅延が生じる可能性がある。

ブラジルでは選挙戦が佳境を迎え、選挙裁判所の判事がパラナ州のデルタン・ダラニョル上院候補の選挙運動を暫定的に停止した。討論会や放送時間、選挙資金の使用が停止され、本裁判所の判断を待つ。ペトロブラスは連邦政府の軽油補助金(1リットル当たり1レアル、約0.19米ドル)に30日間参加した。ルラ大統領とトランプ大統領は明日、国連総会で演説する予定だ。

チリは祝日明けに市場が再開され、ドルは958.42ペソと木曜の954.85ペソから軟化した。コロンビアのTRMは3,192.92ペソで午後まで有効。メキシコ中央銀行は木曜午後1時に政策金利を発表する。市場予想は3会合連続の据え置きか6.25%への利下げに割れている。ブラジルでは金曜にIPCA-15中間消費者物価指数が発表され、前年比4.5%のコンセンサスとなっている。

今週の焦点は木曜のメキシコ中銀決定に集まる。米連邦準備制度理事会(FRB)が先週、政策金利を3.75〜4.00%に引き上げ、10年物国債利回りが5%以上で推移する中、地域全体の利下げ余地が狭まっている。水曜のフラッシュPMIはFRB後の世界景気の最初の試金石となり、金曜のブラジル中間物価が週の締めくくりとなる。

社会 (Society)

高齢化加速と出生率低下、2060年代に死亡数が出生数を上回る初の予測――豪世代間報告書

オーストラリア財務省が21日公表した最新の世代間報告書(Intergenerational Report)は、同国の高齢化が3年前の予測を上回る速さで進行していると明らかにした。出生率の低下と高齢化の加速により、2060年代には死亡数が出生数を上回る初の事態が予測され、人口は移民が続かない限り減少に転じる。これは日本、イタリア、韓国がすでに経験した人口動態の転換点であり、労働力と連邦予算への圧力を強める要因となる。

報告書によると、2066年までにオーストラリアの年齢中央値は現在の38.5歳から45歳に上昇し、65歳以上人口は0〜20歳人口の8倍の速さで増加する。労働力人口100人当たりの65歳以上人口を示す老年従属率は、現在の約29%から2066年には約39%へ上昇する。85歳以上人口は今後40年間で3倍に増える見込みで、1人の85歳以上高齢者が連邦予算に与える負担は労働力人口4人の貢献分に相当する。これにより医療・介護需要が拡大し、労働者からの所得税への依存が高まる一方、新たな歳入源が見つからなければ債務増大のリスクが生じ、「将来世代へのコスト転嫁」が懸念される。

高齢化への「回復力」の最大の源泉とされるのが継続的な移民である。元内務長官のマイク・ペズーロ氏は、高齢化による予算圧力を防ぐには年間約23万5000人の純海外移住(NOM)を40年間維持する必要があると指摘した。一方、右派政党ワン・ネーションは年間13万人の上限を主張し、連邦政府は2028年までに移民を22万5000人に削減する措置を発表した。ペズーロ氏はNOMの一時的な抑制には価値があるとしつつも、恒久的な抑制は労働力不足を招き、「人間中心の社会か、ロボットに依存する縮小社会か」という根本的な選択を迫られると警告した。

報告書は、熟練移民の受け入れ、柔軟な働き方の支援、年齢に包括的な職場環境の整備によって高齢化の影響を抑制できると指摘する。また、ハワード政権時代の「ベビーボーナス」のような現金給付は出生率への影響が限定的だとする研究を紹介した。財務相ジム・チャルマーズ氏は出生率の下方修正を3年前からの最大の変化と認めつつ、日本や韓国より数十年遅れて死亡数が出生数を上回るため、それらの国々は「非常に良い経済」だと述べた。高齢化は労働参加率の上昇と女性の就労拡大で一部相殺される見込みだが、高齢労働者の増加は生産性の低下要因にもなり得る。

台風ドゥジュアンが関東直撃、記録的豪雨と交通麻痺で日本列島が揺れる

台風ドゥジュアン(今年25号)が月曜日、日本の東海岸に接近し、関東地方を中心に大雨と暴風をもたらした。気象庁(JMA)は記録的な豪雨と土砂災害の恐れがあるとして、伊豆諸島と関東地方に警戒を呼びかけた。台風の影響で少なくとも275便の航空便が欠航し、千葉県では4000世帯以上が停電した。

台風ドゥジュアンは月曜朝、八丈島の南約110キロの海上を時速20キロで北北東に進んでいた。中心気圧は965ヘクトパスカル、最大瞬間風速は50メートルに達した。伊豆大島では24時間で387.5ミリ、千葉県君津市では283.5ミリの雨が観測された。気象庁は、線状降水帯が関東と中部地方に発生し、洪水や土砂災害の危険性が急激に高まる可能性があると警告した。

交通網は広範囲で麻痺した。日本航空は国内120便と国際15便を、全日空は国内140便を欠航させた。東日本旅客鉄道は千葉県、茨城県、東京西部の一部路線で運転を見合わせた。東京ゲームショーは最終日の月曜日、開催を中止した。愛知県で開催中のアジア大会では、馬術の総合馬術競技が火曜日に延期された。

気象庁は火曜朝までの24時間に、東海で最大350ミリ、関東と伊豆諸島で300ミリ、東北で200ミリの雨が降ると予測した。台風はシルバーウィークの旅行計画にも影響を与え、千葉県で予定されていた大規模な屋外音楽フェスと野球の試合も中止となった。

メキシコ・モレロス州でスペイン人留学生刺殺、抗議行動が独立記念日の祝賀を中断

メキシコ・モレロス州クエルナバカの主要通りで、女性グループがアスファルトに横たわり、紫色の絵の具を自らに浴びせて抗議行動を行った。彼女たちは、先週末に近郊のクアウトラ市で男性に刺殺された21歳のスペイン人留学生クラウディア・タコロンテ・アギレーラの死に抗議している。警備要員が彼女たちを引きずって道を空けようとしたが、彼女たちは動かず、毎年9月16日に行われるメキシコ独立記念日のパレードをその行動で中断させた。

メキシコのフェミニズム運動は、長年にわたり男性による暴力と不処罰に抗議してきた。彼女たちはクラウディアのために行動したが、これは今年殺害されたモレロス州立自治大学の学生キンバリー・ホセリン・ラモス、カロル・トレド、ミシェル・イツァヤナ・フエンテスのために、また2025年4月のアイリン・ロドリゲス・フェルナンデスのために街に出たのと同じだった。全国では2025年に735件のフェミサイド(女性殺害)が発生し、今年は7月までに380件に達している。モレロス州は、麻薬戦争で血に染まるシナロア州に次いで、人口10万人当たりのフェミサイド率がメキシコで2番目に高い州である。

パレードの前日には、クエルナバカで何百人もの大学生が「孤立した出来事ではない」「学ぶことが命を奪うものであってはならない」と書かれたプラカードを掲げて安全と正義を要求した。黒いスプレーで書かれたメキシコ国旗には「フェミサイドの地に祖国はない」と記された。数時間後、ソーシャルメディアには、清掃作業員が抗議者たちが建てた若い犠牲者のための追悼の供え物と落書きを撤去している様子が投稿された。「クラウディアの供え物を、独立の叫びのために片付けた。私たちがただ一つ願うのは、生きさせてほしいということだけだ」と、大学の略称を冠するグループ「モリータスUAEM」がインスタグラムに投稿した。

このグループは最も活発な抗議団体の一つで、最初の日から犠牲者の家族に連帯を示し、彼女のための正義を要求してきた。「私たちは無関心にならず、彼女の名前が沈黙の中で失われることを許さない。クラウディアは私たちの一人だ。彼女の命は重要だ。彼女の記憶は重要だ」と述べた。別のコミュニティ「ヒロイカス・イ・ヒストリカス」は、数人の学生とともに、彼女が殺害されたクアウトラ市でクラウディア・タコロンテ・アギレーラの名を冠した行進を呼びかけた。「クアウトラの不安は終わらず、当局は気にしていない。死が国際的な重みを持つときは、人員と手順が動員されるが、死が地元のものなら、私たちは沈黙を受けるだけだ。私たちはうんざりしている」とインスタグラムのメッセージは述べていた。

木曜日に警察が自白した殺人犯を逮捕する前から、当局の姿勢に対する怒りが会話に加わっていた。「なぜモレロスの女性、地元の学生、捜索する母親たちにとって、検察の日常的な対応は無関心、再被害化、そしてファイル行きなのか」と、コマンダンタ・ラモナ・センターはインスタグラムで問いかけた。彼らは「制度の迅速さ」を批判するのではなく、それが「選択的な例外」ではなく、すべての人のためのものであってほしいと明言した。

不安と暴力への疲れ、不処罰への怒りは、逮捕後も変わらず続いている。当局と制度への疑問も同様だ。「モレロスと全国には、何ヶ月も何年も正義を待ち続け、答えもなく、逮捕者もなく、しばしば耳を傾けられることさえもないフェミサイドの犠牲者が何千人もいる」とモリータスUAEMはインスタグラムで述べた。「クラウディアに答えが出たことを祝う一方で、私たちは問い続ける。他のすべての人々への正義はいつ来るのか」と。

文化 (Culture)

香港バレエ団、2027年に市内初の専用ダンス会場へ移転

香港バレエ団は2027年4月から、同市初のダンス芸術専用会場となる「ダンスハウス」に少なくとも5年間移転する。同団と政府機関が明らかにした。移転先は完成間近の西九文化区にあるウエストク芸術センター内の施設で、同団は16年間拠点としてきた尖沙咀の政府運営の文化センターを離れることになる。

昨年12月、同市の旗艦バレエ団が文化センターを離れると発表された際には、適切な会場を失うのではないかとの懸念が生じていた。芸術監督のセプティム・ウェブレは発表前のインタビューで、移転のニュースをようやく明かせることに安堵の意を表した。移転は来年4月に行われる見通しだ。

文化・芸能界で訃報相次ぐ モデルのプレスリー・ガーバー氏ら死去

モデルのプレスリー・ガーバー氏が27歳で死去した。スーパーモデルのシンディ・クロフォード氏と実業家ランデ・ガーバー氏の長男で、妹はモデルで女優のカイア・ガーバー氏。ロサンゼルス郡検視局の記録によれば、同氏は現地時間9月20日、リハビリ施設で息を引き取った。家族の代表者アリー・ジェンキンス氏は電子メールで「家族はこの非常に困難で痛ましい時期にプライバシーを求めている」とコメントした。死因はまだ公式には発表されておらず、解剖が待たれている。

同じ週末には、ポップパンクバンド「ニュー・ファウンド・グローリー」の創設メンバーでギタリストのチャド・ギルバート氏が45歳で死去。同氏は9月20日朝、妻と母に見守られながら眠るように息を引き取った。バンドは公式声明で「彼は伝説的なミュージシャンだったが、最も誇りに思っていたのは夫であり父であることだった」と追悼した。また、アルゼンチンの脚本家で映画監督レオナルド・ファビオ氏の兄にあたるズハイル・ジュリー氏も、89歳で死去したことが確認された。

ガーバー氏は1999年にビバリーヒルズで生まれ、10代でモデル業界に入り、IMGモデルズと契約。カルバン・クラインやモスキーノ、ドルチェ&ガッバーナなどのブランドで活躍した。近年は精神衛生や依存症との闘いを公に語り、インスタグラムで「メンタルヘルス・マンデーズ」と題した動画シリーズを配信していた。2019年には飲酒運転で逮捕され、保護観察や地域奉仕活動などの判決を受けている。彼の最後のインスタグラム投稿には、パリス・ヒルトン氏が「愛してるよ、兄弟」とコメントを残し、ファンの注目を集めた。

スポーツ (Sports)

フリーマントル、悲願の初優勝へ 元NBA王者ロングリーの助言がブリスベンの原動力に

ブリスベン・ライオンズの選手たちは、7月に元NBAチャンピオンのルック・ロングリーと交わした対話が、AFL3連覇を目指すチームの原動力になったとABCスポーツに語った。ライオンズは今週土曜日、ロングリーが2006年と2007年にフリーマントル・ドッカーズの第1号チケット保持者だったチームとグランドファイナルで対戦する。

マイケル・ジョーダン率いるシカゴ・ブルズで3度のNBA優勝を経験したロングリーは、フリーマントル出身で、ドッカーズの第1号チケット保持者でもあった。しかし、7月にライオンズと行ったこのオリンピアンとの会合が、土曜日のフリーマントル敗北の触媒となる可能性がある。

ライオンズは4年連続のAFL決勝進出を果たし、3連覇を達成して史上最高の王朝の仲間入りを目指している。今季は開幕2連敗、GWS戦での第3クォーターに記録的な86失点、カールトン戦での76点差敗戦、準決勝でのシドニー戦53点差敗戦など、決して平坦な道のりではなかった。

スター選手のキャム・レイナーは「彼が持つ知恵を共有し、彼が経験したことを話してくれた能力は素晴らしかった」と語った。「彼と比較し、アイデアを交換し、努力を続ける能力と再びモチベーションを見つけることについて学ぶことができた」。レイナーは、すでに成功を経験しているにもかかわらず勝利への欲求を維持することについてのロングリーの議論が、3連覇を目指すチームに響いたと述べた。

ベテランミッドフィールダーのジャロッド・ベリーは、チームファーストの労働倫理で知られるチャンピオンと話すことが、ブリスベンの王朝が築かれてきた基盤とまさに一致すると信じていた。「彼は決して大物ではなかった。彼はチームメイトが成功するのを見ることに、より満足感を得ていた」とベリーは語った。「我々のチームは才能があり、多くのスターがいるが、クラブを特別にしているのは必ずしも彼らではない。困難な仕事やハードワーク、無私の仕事をしているのは他の選手たちだ」。

ライオンズはV/AFLで3連覇を達成する6番目のチームとなり、2013年から15年にかけて達成したホーソン以来の快挙を目指している。ライオンズは2001年から2003年にも3連覇を達成しており、2004年のグランドファイナルでは敗れていた。3連覇を2度達成した唯一のクラブはメルボルンで、1939年から41年と1955年から57年に達成している。

一方、フリーマントルはクラブの礎を築いたショーン・マクマナスが、土曜日のグランドファイナルで優勝カップをアレックス・ピアース主将に手渡すことが決まった。1995年の初代ドッカーズメンバーであるマクマナスは、パースのラジオ番組でカッププレゼンターに指名されたことを知らされ、涙を流した。ドッカーズのサイモン・ガーリックCEOは、マクマナスを「フリーマントルの人間が何であるかを完璧に体現している」と称賛した。

ブリスベンは昨年の決勝でジーロングを破った際に3度の優勝経験者ジョナサン・ブラウンがプレゼンターを務めており、今年のプレゼンターはまだ発表されていない。

アジア大会開幕、各国選手が躍動:インドの射撃ベテラン、マレーシアの空手、中国の13歳水泳選手が金メダル

第20回アジア大会が名古屋で開幕し、各国選手が競技に臨んでいる。開会式は華やかに行われたが、宿泊や輸送をめぐる運営上の問題も浮上した。競技では、インドの射撃選手マイラジ・アフマド・カーンが4度目の出場でオリンピック金メダルへの夢を語り、マレーシアの空手勢は銅メダルを獲得、eスポーツには金メダルへの報奨金が設定された。

50歳のカーンは、インド初のオリンピック出場スケート射手として歴史を塗り替えてきた。彼は2006年のドーハ大会以来、約20年ぶりにアジア大会の代表に復帰した。男子スケートの予選は9月21日に始まり、決勝は23日に予定されている。彼は「オリンピック金メダルを勝ち取るまで諦めない」と語り、競技への強い決意を示した。

マレーシアの空手では、K.テヴェンドランが男子55kg以下級で、H.スレーヤ・サンカールが男子60kg以下級でそれぞれ銅メダルを獲得した。テヴェンドランは敗者復活戦を勝ち上がり、スレーヤも同様の道をたどって表彰台に立った。一方、ヘンリー・ハズニルは男子個人形の敗者復活戦で敗れ、銅メダルを逃した。マレーシアeスポーツ連盟は、金メダルを獲得したチームにRM20,000の報奨金を贈ると発表した。

中国の13歳水泳選手ユー・ズィディは、女子200mバタフライでアジア大会記録を更新する2分05秒08で金メダルを獲得した。シンガポールのテッド・チャンは、男子50m背泳ぎで24秒97を記録し、10年以上破られていなかった国内記録を更新した。イランは男子バスケットボールで中国を79-70で下し、銅メダルを獲得。選手たちは母国の戦争を乗り越えての成果に「言葉を失った」と語った。ミャンマーのワイ・キン・フニンは、初開催のテクボール女子シングルスで金メダルを獲得した。

パキスタンは卓球で苦戦を強いられたが、男子ホッケーではタイを9-0で破る圧勝を収めた。スリランカは女子クリケットの準決勝でパキスタンを8ウィケット差で下し、金メダル決定戦に進出した。総合格闘技はアジア大会に初登場し、オリンピック採用を目指して安全重視のルールで競技が行われた。

大会はまだ始まったばかりだが、各国の選手たちがそれぞれの目標に向けて戦っている。開会式での運営問題は指摘されたものの、競技の熱気は高まっており、今後のメダル争いにも注目が集まる。

南米選手権を逃した21歳のフェンシング選手、ボランティアとして大会に参加し再起を誓う

アルゼンチンのロサリオで開催された南米競技大会で、女子サーブル代表チームがブラジルを破り金メダルを獲得した際、ロサリオのクラブ・アトレティコ・プロビンシアルは歓喜に包まれた。しかし、その歓喜の輪の中に、21歳のカテリーナ・コレア選手は競技者としてではなく、ボランティアとして参加していた。彼女はランキングわずか4.8ポイント差で代表選考から漏れたのだ。

コレア選手は「フェンシングなしでは生きられない」と語り、6月のペルーでのパンアメリカン大会後に代表の座を失った際の落胆を振り返った。彼女は2011年にロサリオのヒムナシア・イ・エスグリマ・デ・ロサリオ・クラブでフェンシングに出会い、2026年にシニアカテゴリーにデビューした。代表チーム入りには国内ランキング4位以内が条件だったが、最終的にそれを逃した。

その後、代表チームのコーチから支援スタッフ不足を知らされ、ボランティアとして大会に参加。用具の点検、コートのカメラ操作、観客へのルール説明などを担当した。彼女は「代表チームが自分の街で戦うのを見て、自分がそこにいないのは悲しいが、彼女たちの勝利を願っている」と語った。また、インダストリアルデザインを学びながら、週に4〜5回のフェンシング練習と朝のフィジカルトレーニングを両立させる生活を送っている。

経済的には家族の支援に頼っており、スポンサーをSNSで探している状態だ。それでも彼女は「次の大会ではアスリートとして出場する」と決意を新たにした。

マルキーニョスの決勝弾でPSGがマルセイユに勝利、ホームチームは5連敗で降格圏へ

リーグ・アン第5節のクラシコは、パリ・サンジェルマンが敵地ヴェロドロームでオリンピック・マルセイユを2-1で下した。PSGは今季2連勝で6位に浮上し、マルセイユはリーグ戦4連敗、公式戦では5連敗となり、降格圏の最下位から2番目に位置する。

試合は66分、途中出場のフェラン・トーレスがデジレ・ドゥエのクロスを頭で合わせて先制点を挙げた。スペイン代表のトーレスは今夏バルセロナから加入後、公式戦6試合で7得点を記録している。マルセイユは72分、途中出場のエンジェル・ゴメスがアミン・グイリのパスから同点弾を決めたが、3分後にPSGの主将マルキーニョスがヌーノ・メンデスのクロスから勝ち越し点を奪った。マルセイユは終盤にティモシー・ウェアが2枚目のイエローカードで退場となり、10人で試合を終えた。

マルセイユは今季開幕前にUEFAとフランスの財政監視機関から支出制限を課され、戦力補強がままならない状況が続く。監督のブルーノ・ジェネシオは「敗北はサッカーの一部だが、リーグ戦4連敗に甘んじるのは許容できない」と語り、国際試合期間の3週間で状況を立て直す意向を示した。一方、PSGは首位モナコと勝ち点5差の6位につけている。

モウリーニョ、審判団を痛烈批判 アトレティコに敗れ首位バルセナと6点差

リーガ・エスパニョーラのダービーでアトレティコ・マドリードがレアル・マドリードを2-1で下した。レアルはデアン・ハイセンが後半早々に退場となり、アレハンドロ・グリマルドとジョナサン・デイヴィッドのゴールでアトレティコが勝利を収めた。アントニオ・リュディガーが終盤に1点を返したが及ばなかった。アトレティコは勝ち点16で2位に浮上し、首位バルセナと5点差、レアル・マドリードとベティスに1点差をつけた。

試合の分岐点は後半序盤、ハイセンがジュリアーノ・シメオネをペナルティーエリア内で倒したプレーだった。VARレビューの結果ハイセンに退場が宣告され、グリマルドがPKを沈めてアトレティコが先制した。さらに59分、デイヴィッドがジュリアーノ・シメオネの折り返しを決めてリードを広げた。

レアルのジョゼ・モウリーニョ監督は試合後、審判団への不満を爆発させた。前半にクリスティアン・ロメロのジュード・ベリンガムへのタックルと、イ・ガンインのフェデリコ・バルベルデへのタックルが退場に値すると主張し、担当審判のミゲル・アンヘル・オルティス・アリアスを「プレッシャーに耐えられなかった」と非難した。モウリーニョは「あれは明らかに2枚のレッドカードだ」と語り、審判任命委員会を皮肉った。

一方、アトレティコのディエゴ・シメオネ監督は「今日は素晴らしい試合を見せた。11人対11人でも、10人対11人になっても試合をコントロールした」と自軍のパフォーマンスを称賛し、審判への批判には「敬意の範囲を超えてはならない」と冷静な姿勢を示した。レアルはこの敗戦で今季2敗目を喫し、首位バルセナと勝ち点6差の3位に後退した。