The Morning Star Observer

2026年09月14日 月曜日夕刊 (Evening Edition)ArchiveAbout

ガザの医療危機、インドのクリケット抗議、アメリカのバスケ優勝——世界の主要ニュースを総括

世界の主要ニュースとして、ガザの病院での未熟児の保育器不足、インド女子クリケットのアジアカップ優勝とトロフィー授与拒否、アメリカの女子バスケットボール世界選手権優勝、スペインの『孫の法』をめぐる選挙管理委員会の議論が挙げられる。さらに、メキシコのシナロア州での平和行進、南アフリカのケンプトンパークでの女性の遺体発見、ロシアのNATOに関する発言、電力網のエネルギー転換に関する提言も注目される。

ガザでは、イスラエルとハマスの戦争が医療システムを破壊し、南部ハンユニスのナセル病院では保育器が不足している。新生児科部長ハテム・ダヒルは、酸素も予備の保育器もなく、他の病院への転送も常に満床だと述べた。UNICEFは93台の保育器を供給したが、状況は依然として厳しい。一方、インド女子クリケットはスリランカを72ラン差で破り、アジアカップ8度目の優勝を果たした。しかし、アジアクリケット評議会(ACC)会長でパキスタン内相でもあるモフシン・ナクヴィからトロフィーを受け取らず、前年の男子チームと同じ姿勢を示した。BCCIのデヴァジット・サイキア事務局長は、2025年4月のパハルガム襲撃以降の緊張を理由に挙げた。

スペインでは、最高裁が『孫の法』の受益者の選挙権を停止する判決を下し、中央選挙管理委員会(JEC)がその対応を協議している。同法は内戦期の亡命者の子孫に国籍を認めるもので、数十万人の有権者に影響する。メキシコのシナロア州では、カルテル内戦による死者が3000人を超え、市民が平和行進を行った。南アフリカのケンプトンパークでは、7月から9月にかけて4人の女性の遺体が発見され、行方不明のランナーも捜索されている。ロシアの議員アンドレイ・コレスニクは、NATO諸国にロシアの砲弾が落ちたことはないと述べ、西側のヒステリーを非難した。また、電力網に関するコラムでは、エネルギー転換の複雑さと、送配電の統合、費用対効果、技術者育成の重要性が説かれた。

これらの出来事は、地域紛争や政治的对立が人道的・スポーツ的イベントにまで波及する現状を示す。ガザの医療危機は停戦後も続く人道問題であり、インドとパキスタンの関係はクリケットを通じて政治的な緊張を反映する。スペインの選挙権問題は、歴史的記憶と現代の政治が交錯する事例だ。南アフリカの女性の安全は、社会全体の課題として浮上している。エネルギー転換は、技術的・経済的・社会的な側面を同時に解決する必要がある。

トランプ大統領、中国のイラン衛星画像提供報道を軽視 アイルランド訪問でウイスキー関税撤廃も表明

トランプ米大統領は13日、中国の企業体がイランにヨルダン駐留米軍基地の衛星画像を提供したとの報道を軽視した。同報道は7月に米兵3人が死亡した攻撃に関するもので、ウォール・ストリート・ジャーナル紙が米当局者の話として報じたものだ。トランプ大統領はエアフォースワン内で記者団に対し「彼らは基本的に我々と同じことをしている。中国が我々をスパイしていると言うなら、その通りだ。我々も彼らをスパイしている」と述べた。

トランプ大統領はアイルランド訪問を終えて帰国の途につく中、中国の習近平国家主席との関係についても言及し「彼はかなりうまくやっているし、我々もうまくやっている」と語った。両首脳は24日に米国で会談する見通しだが、中国側は公式には確認していない。同報道についてトランプ大統領は、会談でこの問題を取り上げるかとの質問には直接答えず、米中関係全体の安定を重視する姿勢を示した。

一方、トランプ大統領はアイルランド西部ドゥーンベグで開催されたアイリッシュ・オープン・ゴルフ選手権の表彰式で、アイルランド産ウイスキーに課されている10%の関税を撤廃すると発表した。同関税はトランプ政権がEU産品に課したもので、7月に15%から10%に引き下げられていた。トランプ大統領は「誰もが私に撤廃を求めてきた。米国を代表して、アイルランド産ウイスキーの関税を撤廃する」と述べ、観客から大きな歓声が上がった。アイルランドウイスキー協会はこの発表を歓迎した。

さらにトランプ大統領は、アイルランド訪問中にアイルランド統一への支持を繰り返し表明した。アイルランドのマイケル・マーティン首相との会談で「統一アイルランドを見たい」と述べ、北アイルランドとアイルランド共和国の統合は「自然な流れ」だと主張した。この発言は英国の北アイルランド統一派から批判を浴びたが、トランプ大統領は「ごく普通のコメントだった」と反論した。また、イラン戦争終結後について、米国がイランに駐留し石油を管理する可能性に言及し、ベネズエラでの米国の役割と類似していると述べた。イラン戦争は11月の中間選挙後に終結するとの見通しも示した。

ウクライナ情勢に関しては、トランプ大統領がパトリオット地対空ミサイルの旧型弾薬の生産ライセンスをウクライナに供与する可能性について協議中であると明らかにした。また、CIA長官のジョン・ラトクリフ氏がウクライナ紛争の和平交渉のあらゆる側面に関与していると述べ、交渉における同氏の役割を強調した。

これらの発言は、米中関係の緊張緩和を図るトランプ政権の姿勢と、英国や欧州への影響力を強めたいという思惑が反映されたものだ。アイルランド統一への支持は英国の結束を揺るがす可能性があり、ウイスキー関税の撤廃は欧州との貿易関係改善につながる。一方、イラン石油への言及は中東での米国の関与が長期化する可能性を示唆している。

ズベレフが全米OP初制覇、今季2つ目のグランドスラム達成

アレクサンダー・ズベレフが現地13日、ニューヨークで行われた全米オープン男子シングルス決勝で、第8シードのベン・シェルトンを6-3、7-6(7-2)、5-7、6-2で下し、自身初の全米タイトルを獲得した。試合時間は3時間33分。今季のグランドスラムで2勝目となり、キャリア通算でも2つ目のメジャー制覇を果たした。

ズベレフは第1セット、シェルトンのダブルフォールトを突いて序盤からブレークに成功すると、そのままセットを奪取。第2セットはタイブレークを7-2で制し、優位に立った。第3セットではシェルトンが初めてブレークに成功し、7-5で1セットを返したが、ズベレフは第4セットの初ゲームで再びブレークし、そのまま6-2で締めくくった。

試合後、ズベレフは「我々は30年間グランドスラムを勝てなかったが、3か月で2つ勝った。神は我々がどれだけ努力し、苦しみ、痛みを乗り越えたかを見ていたと思う。2026年はそれまでのすべての年の結果だ」と語った。また、4歳で1型糖尿病と診断された際に「息子は何にでもなれる」と支え続けた母イリーナへの感謝も述べた。

この勝利でズベレフは2020年の全米決勝でドミニク・ティームに2セット先行しながら逆転負けを喫した悔しさを晴らした。今季は全仏オープンで初のグランドスラム優勝を果たし、ウィンブルドンでも準優勝。4大大会すべてでベスト4以上に進出したのは史上9人目の快挙となる。

一方、シェルトンは2003年のアンディ・ロディック以来となるアメリカ男子のグランドスラム制覇に挑んだが、あと一歩届かなかった。アメリカ男子のグランドスラム優勝は24年目に突入する。シェルトンは今大会でカルロス・アルカラスを破る快挙も見せており、世界ランキングは自己最高の4位に上がる見込みだ。

ズベレフは優勝賞金550万ドル(約8億円)を獲得。これは女子シングルス優勝のエレナ・リバキナと並び、グランドスラム史上最高額の賞金となった。世界ランキング2位のズベレフは、膝の負傷で欠場中のヤニック・シンナーを追い、世界1位返り咲きに挑戦権を得た。

ロシア軍ドローンがウクライナ・ポーランド国境の列車を直撃、ボリス・ジョンソン氏ら乗車の「外交列車」を標的か

ロシア軍のドローンが13日、ウクライナとポーランドの国境に近いヤホディン駅で旅客列車を直撃した。列車はポーランド国境からわずか2キロの地点で攻撃を受け、乗客に死傷者は出なかった。ウクライナ国鉄によれば、攻撃の直前に英国のボリス・ジョンソン元首相やスウェーデンのカール・ビルト元首相ら欧州の要人を乗せた「外交列車」が同駅を通過しており、ドローンが本来狙っていたのはこの列車だった可能性が高いという。

外交列車はロシア軍の攻撃が恒常化しているため、時刻表をリアルタイムで調整した結果、定刻より早く駅を出発していた。ビルト氏はX(旧ツイッター)で「攻撃されたのは我々の列車ではなく、数分後に国境を通過した列車だ。ドローン接近時に避難が行われ、誰も負傷しなかった」と述べた。また、米中央情報局(CIA)のデービッド・ペトレイアス元長官を乗せた別の列車も攻撃時に駅に停車していた。ジョンソン氏は「プーチンがポーランド国境で停車中のウクライナの機関車を爆破したのは、いかなる歪んだ論理によるものか。これこそウクライナ人が毎日耐えている無作為で無意味な攻撃だ」とXに投稿した。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアが機関車を「意図的に」狙ったと主張した。ポーランドのドナルド・トゥスク首相は「ロシア連邦による行動のエスカレーションは事実となり、その例は我々の国境にますます近づいている」と述べ、今後数週間から数カ月でロシア側から「非常に集中的な行動」が予想されると警告した。ポーランドのラドスワフ・シコルスキ外相は、この「エスカレーション」を踏まえ、同盟国がウクライナ支援を「倍増」すべきだと述べた。

攻撃はNATO加盟国ポーランドとの国境に近い地点で発生しており、欧州要人の移動の安全に対する懸念を高めた。ロシア国防省は、欧州から西ウクライナへの軍事物資輸送を支えるインフラを標的にしたと説明している。ウクライナとポーランドの国境は、西側同盟国が送る軍事・人道支援の主要な経路となっている。

政治 (Politics)

ホルムズ海峡協議を延期、オマーンが発表——イランと湾岸諸国、石油供給不安が再燃

オマーンは13日、イランと湾岸諸国が参加予定だったホルムズ海峡の管理をめぐる地域会合を延期すると発表した。オマーン国営通信ONAによると、サラーラで14日に開催予定だった会合は「建設的な対話に適した環境を整えるため」後日に持ち越された。外相バドル・アル=ブサイディはX(旧ツイッター)で「合意形成のため延期した。地域の安定と持続的な協力を支える対話の促進に引き続き取り組む」と述べた。

イラン外務省はイラクや湾岸諸国が参加すると表明していたが、域内諸国は出席を正式に確認しておらず、バーレーンは不参加を明言していた。イラン国営ファルス通信は、延期が「一部の地域諸国の要請」によるもので、テヘランとマスカットの共同決定だと報じた。イラン外務省のモハマド・アリ・バク氏は「地域諸国の要請による」と説明したが、具体的な国名は挙げなかった。

会合は、イランとオマーンが数週間にわたり協議してきたホルムズ海峡の航行管理に関する合意を巡り、湾岸諸国に説明する場となる予定だった。イランは船舶に自国の許可を求め、サービス料の徴収を検討している。許可を得ない船舶には攻撃が続き、米国はイラン沿岸を爆撃して対抗している。

延期発表の直前には、ホルムズ海峡でイラン商船が攻撃を受け、乗員1人が死亡、4人が負傷した。英海運貿易庁(UKMTO)は海峡で船舶が砲弾に被弾し、火災が発生して乗員が避難したと報告した。米中央軍(セントコム)は13日時点で101隻の商船を迂回させたと発表している。

こうした緊張を受け、原油価格は上昇した。ブレント先物は14日の取引開始時に3.46%高の1バレル108.23ドル、WTI先物は3.15%高の103.20ドルとなった。前週末にはサウジアラビアの東西パイプラインがイラク発のドローン攻撃で停止し、世界供給の最大4%が脅かされている。フーシ派は紅海のバブ・エル・マンデブ海峡に近いペリム島に到達し、石油輸送の要衝を巡る緊張が高まっている。

米大統領ドナルド・トランプ氏は13日、会合について「どうでもいい。彼らの問題だ」と語った。一方、CNNによると、米政権は湾岸諸国との非公式な協議で、今後のイランとの交渉をホルムズ海峡ではなくイランの核問題に集中させたい意向を示した。イラン側は海峡問題の解決、すなわち米国による港湾封鎖の解除後に核協議に応じる構えだ。

戦争は2月28日の米国とイスラエルによるイラン攻撃で始まった。6月に仲介国パキスタンの下で覚書が交わされたが、7月8日に米国が大規模な空爆を再開し、合意は崩壊した。海峡は世界の石油貿易の約25%、液化天然ガスの約20%が通過する。会合延期により、外交的打開の見通しは立っておらず、原油高が続く可能性が高い。

カナダ、EUとの「独自の同盟」模索 加盟ではなく新たな戦略的枠組みへ

カナダのマーク・カーニー首相は、欧州連合(EU)との間に「独自の同盟」を築くことを目指す一方、EUへの加盟は求めないと明言した。ウォール・ストリート・ジャーナル紙が、カーニー氏がカナダの「準加盟国」入りを検討していると報じたことを受けた発言だ。

カーニー氏はトロント国際映画祭で記者団に対し、「我々はEUの加盟国になろうとしているわけではない」と述べ、「我々が目指し、そして議論を始めるのは、カナダとEUの間の独自の同盟だ」と語った。「我々は同じ価値観を共有し、同じ優先事項を持ち、非常に補完的な強みを持っている」と続けた。

この発言は、カーニー氏が今週フランスを訪問する予定であることを前に出されたものだ。同氏はストラスブールで、欧州議会での演説に先立ち、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長による「欧州連合の現状」演説に出席する。政府首脳としてこの演説に出席するのは初めてとなる。

カナダとEUは、エネルギー、AI、防衛、重要鉱物などの戦略的サプライチェーンにおける財・サービス・労働者の自由な移動を可能にする方法を議論している。また、海底ケーブルの敷設、データセンターやクラウドストレージ、新たな衛星ネットワークの共同建設、カナダのエネルギーをEUに輸送するインフラ整備なども話し合われている。

背景には、カナダと最大の貿易相手国である米国との間で激化する貿易戦争がある。ドナルド・トランプ米大統領は、カナダを「最も難しい交渉相手」と呼び、来年1月1日からカナダ産の自動車やトラック、自動車部品に新たな関税を課す意向を改めて表明した。

カナダはEUとの関係強化を通じて、米国への依存を減らす戦略を進めている。カナダは既にEUの防衛調達プログラムに参加する最初の非EU諸国となっており、2027年のユーロビジョン・ソング・コンテストへの参加も決まっている。10月末にはモントリオールでEU・カナダ首脳会議が開催される予定で、カーニー氏はそこで「より強固で深い経済・安全保障パートナーシップ」の構築に向けた議論が始まると述べた。

一方、カナダはEUがウクライナに割り当てた900億ユーロの支援融資への参加も協議している。英国に次ぐ非EU国としての参加となる見通しだ。カーニー氏はウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談し、100年にわたるパートナーシップを宣言、20億ドル以上の投資コミットメントを発表している。

カナダとEUの接近は、トランプ政権の政策に揺れる世界秩序の中で、多国間主義を重視するリベラルな勢力の連携強化を図る動きとして注目される。ただし、EU加盟国の中にはより段階的なアプローチを求める声もあり、カナダがEUの意思決定機関に参加するわけではない点が、この「独自の同盟」構想の限界を示している。

フィリピン・バンサモロ初の議会選挙前に銃撃、3人死亡15人負傷

フィリピン南部の半自治イスラム地域バンサモロ・ムスリム・ミンダナオ自治地域(BARMM)で14日、初の選挙で選ばれる議会の投票開始数時間前に銃撃が発生し、3人が死亡、15人が負傷した。コタバト警察署長ジビン・ボンカヤオ氏によると、発砲は投票所として使われていた学校の外で、ライバル政党の支持者らが先に投票しようと列の位置を巡って争った際に起きた。

ボンカヤオ氏は「2つのグループの間で列の位置を巡る争いから始まった。押し合いになり、殴り合いに発展し、最終的に混雑した場所で銃撃が起きた」と説明した。男性らは、カトリックが主流の同国で数十年にわたり地域自治を求めて戦ってきたモロ・イスラム解放戦線(MILF)から生まれたライバル政党に所属していたという。

この選挙は1990年代後半に始まった断続的な和平プロセスの集大成であり、同国の最南端にBARMMを設立した。強力な家族間の政治的暴力や血の復讐で長く知られる地域では、平和的な選挙は成功とみなされる、と政党指導者らは最近AFP記者に語った。

BARMMではここ数日、治安が強化され、2万人以上の治安要員が投票地域に配置され、潜在的な暴力に対応するための緊急対応チームも編成された。先月には、フェルディナンド・マルコス大統領が任命した暫定首相を乗せた車列が待ち伏せ攻撃を受け、銃弾が浴びせられた。別の出来事では、14日早朝、別の投票所近くでの爆発により男性が病院で死亡した。警察は原因を調査中である。

スウェーデン総選挙は大接戦、左派連合が1議席リードも最終結果は水曜日まで持ち越しへ

スウェーデン総選挙は14日未明まで開票が進み、選挙管理委員会の途中集計によれば、マグダレナ・アンデション元首相率いる中道左派連合が349議席中175議席を獲得し、ウルフ・クリステルソン首相率いる右派連合の174議席を1議席だけ上回る大接戦となった。投票率は高く、約1060万人の人口のうち800万人以上が投票資格を有していた。

開票率92%時点の集計で、左派連合は175議席、右派連合は174議席と、その差はわずか1議席。海外投票など期日前投票の集計が残っており、最終的な勝敗は水曜日まで判明しない可能性が高い。アンデション氏は支持者に対し「最終結果を待たなければならないが、現時点で我々がリードしている」と述べ、政権交代への自信を示した。一方、クリステルソン氏も「非社会主義勢力が議会で明確な多数派を占めている」と述べ、連立の組み替えの可能性を探る考えを示した。

今回の選挙の焦点は、移民政策と治安対策だった。クリステルソン氏は2022年の政権発足以来、難民の永住権廃止や福祉制度の厳格化、滞在資格のない者の送還強化など、移民受け入れに寛容だったスウェーデンの伝統からの転換を進めてきた。さらに今回、極右政党スウェーデン民主党を正式に連立政権に迎え入れると公約しており、同党が初の閣僚ポストを得るかが最大の注目点だった。

スウェーデン民主党は1980年代にネオナチや白人至上主義者が結成した政党で、長らく政界から疎外されてきたが、2010年に議会進出後、ジミー・オーケソン党首の下で穏健化を進めてきた。しかし今回の選挙では得票率が2022年の20.5%から約17.7%に低下し、第2党から第3党に転落。同党のルドヴィグ・アスプリング議員は「人生の仕事がかかっている」と緊張感を語った。

欧州では先週、ドイツの州選挙で極右政党「ドイツのための選択肢」が勝利しており、スウェーデン民主党の敗北は欧州の右派勢力にとって痛手となる。来年のフランス大統領選で国民連合の躍進が期待される中、今回のスウェーデン選挙の行方は欧州全体の政治潮流を占う試金石となる。アンデション氏は「スウェーデン民主党に完全に支配される政権か、私が率いる政権か」と国民に選択を迫ったが、最終結果が出るまで、その答えは持ち越された。

北朝鮮、複合火力打撃演習を実施 巡航・弾道ミサイルなど発射

北朝鮮は9月12日、朝鮮人民軍の長距離砲兵部隊とミサイル部隊による合同火力打撃演習を実施したと、国営の朝鮮中央通信(KCNA)が14日に報じた。演習には5つの砲兵・ミサイル連合部隊から選抜された部隊が参加し、各種攻撃用ドローン、戦術巡航ミサイル、大型熱圧多連装ロケット砲、戦術弾道ミサイルなどが投入された。北朝鮮は全弾が標的に命中し「火力攻撃の統一性と同時性」を実証したと主張している。

演習は韓国・日本・米国による3カ国共同演習「フリーダム・エッジ」が終了した翌日に実施された。韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮が東海岸の元山付近から東海に向けて複数の短距離弾道ミサイルを発射したと発表した。飛距離は約250キロで、韓国国内の標的を攻撃することを想定した兵器であることを示している。今回の発射は今年に入って13回目の弾道ミサイル発射となった。

演習を視察したのは、朝鮮労働党中央軍事委員会の朴正天(パク・ジョンチョン)副委員長と、朝鮮人民軍総参謀部砲兵局長の柳昌善(リュ・チャンソン)少将。柳少将は、統合火力管制システムの運用手順に慣れることが部隊の優先訓練課題の一つだと述べた。また、この演習により部隊の「戦略的反撃態勢」が強化され、緊急時の迅速な対応能力が向上すると強調した。

専門家は、北朝鮮が今回「戦略兵器統合管理体系」という新たな用語を用いた点に注目する。従来は核兵器の指揮統制構造を示す「核兵器統合管理体系」が公表されてきたが、今回の表現は核・非核の打撃能力を統合した指揮統制構造の拡大を示唆するものだという指摘がある。韓国統一研究院の洪敏(ホン・ミン)上級研究委員は、個々の兵器の性能よりも、異なる戦略・戦術打撃システムを統合し同時運用する能力を示した点に意義があると評価した。

北朝鮮は通常、ミサイル発射の翌日に発表を行うが、今回は2日後の発表となり、対外向けメディアであるKCNAのみが伝え、国内向けの労働新聞は報じなかった。この異例の対応について、韓国統一部は特段の評価を示さなかった。韓国大統領室は、弾道ミサイル発射を国連安全保障理事会決議の重大な違反だと非難し、即時の停止を求めた。

一方、ウクライナでは自国製弾道ミサイルの配備が近づいている。ウクライナの防衛企業ファイア・ポイントが開発するFP-7弾道ミサイルは射程約200キロで、運用開始が目前とされる。より長射程のFP-9は射程約850キロで開発・試験が進められている。ロシアが毎月約120発の弾道ミサイルを生産する一方、ウクライナの国内生産はほぼ皆無であり、長距離打撃能力の格差が課題となっている。

韓国では、外国との関連で国家機密が流出した場合に適用される新たなスパイ法が14日に施行された。改正刑法に追加された第98条の2は、外国の指示や働きかけを受けて国家機密を探索・収集・開示・譲渡する行為に3年以上30年以下の懲役を科すもので、1953年の刑法制定以来初めての大幅なスパイ規定拡充となる。これまでスパイ法は事実上、北朝鮮を念頭に置いた「敵国」のための行為に限定されていた。半導体や人工知能など先端技術の流出が対象となる可能性がある一方、国家機密の定義が狭いことや、外国企業が規定の対象に明記されていないことなど、運用上の課題も残されている。

2025年に韓国で検挙された技術流出事件は179件で、うち33件が海外への流出だった。流出先として最多の18件が中国で、半導体技術が5件、ディスプレイ技術が4件、二次電池技術が3件だった。事件の大半は内部関係者によるもので、従業員や役員が関与したケースが148件、中小企業が155件を占めた。中国外務省の毛寧報道官は、中国企業は国際ルールと現地法を順守しており、各国には「公平・公正・無差別」なビジネス環境を求めると述べた。

韓国の専門家からは、技術流出の防止には罰則強化だけでなく、高額報酬での引き抜きや元役員・上級エンジニアとの接触を早期に検知し、中小サプライヤーまで含めた管理体制を拡充することが重要だとの指摘が出ている。与党・国民の力の高東真(コ・ドンジン)議員は、外国企業と国家核心技術を明示し、最低刑期を3年から10年に引き上げる改正案を先月提出した。

イスラエル文化相、ガザ戦争題材ドキュメンタリー『NAZA』監督2人の市民権剥奪を要求

イスラエルの文化相ミキ・ゾハルは、ガザ戦争を題材にしたドキュメンタリー映画『NAZA』でヴェネツィア国際映画祭の審査員特別賞を受賞した監督ユヴァル・アブラハムとレイチェル・ゾルのイスラエル市民権を剥奪するよう求めた。ゾハルはX(旧ツイッター)への投稿で、彼らが「世界中の反ユダヤ主義者から拍手を受けるためだけに祖国を傷つける用意がある」と非難し、「国家への反逆」に当たると主張した。

『NAZA』は80分の作品で、イスラエル軍や諜報機関の内部告発者24人が証言に登場する。彼らはガザへの爆撃で使われたAIによる標的選定システムについて説明し、パレスチナ人の組織的な殺害を「偶然ではなく設計によるものだ」と語った。映画はヴェネツィアでの初上映時に25分間のスタンディングオベーションを受けた。

イスラエル軍は、映画が匿名の証言に依存している点を批判し、内部告発者の身元が「検証できない」と述べた。イスラエルはまた、民間人を意図的に標的にしているという主張を否定している。

イスラエルでは市民権の剥奪は法的に可能だが、めったに適用されない。2022年に最高裁が確認した法律では、スパイ活動や反逆などの行為で市民権を剥奪できるとされ、2023年にはテロ行為で有罪判決を受けた人にも適用が拡大された。剥奪には内相の申請、法相の承認、裁判官の承認が必要となる。

極右の国家安全保障相イタマル・ベン・グヴィルも監督2人を攻撃し、「イスラエル国民全体にとっての恥辱だ」とXに投稿した。彼は「ハマスが君たちを両腕を広げて歓迎するだろう」と付け加えた。

アブラハム監督は、インタビューしたイスラエル諜報将校たちがガザでの殺害を「体系的」と表現したと述べ、西側諸国政府がイスラエルに経済制裁を課すようになることを望むと語った。監督2人は2025年にアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した『ノー・アザー・ランド』(占領下のヨルダン川西岸におけるイスラエル人入植者の暴力を描いた作品)の製作陣でもあった。

2023年10月7日のハマスによるイスラエル攻撃では約1,221人が死亡し、251人が人質としてガザに連行された。これを受けたイスラエルの報復作戦で、ガザの保健当局によれば73,000人以上が死亡している。

中東の新たな地殻変動:ガザ合意の舞台裏、シリアとイスラエルの関係変化、そしてホロコースト生存者の死去

イスラエル最長寿のホロコースト生存者イェフダ・ヴィダウスキーが107歳で死去した。同時に、中東ではガザ合意の舞台裏やシリア情勢の変化など、新たな動きが表面化している。米国の特使ジャレッド・クシュナー氏は、ドーハでのハマス本部攻撃がイスラエルを世界的に孤立させ、それを利用してガザ合意を成立させたと明かした。トルコのハカン・フィダン外相は、シリアの発展にとってイスラエルが最大の障害だと述べ、ゴラン高原のドゥルーズ派はヒズボラの攻撃による悲劇をきっかけにイスラエルを受け入れる方向へ転じた。

クシュナー氏は、昨年9月のドーハ攻撃が「ひどい」もので、軍事的に失敗だったとし、それによりイスラエルが世界的に孤立したと語った。米国はその状況を利用してイスラエルにガザ合意を押し付け、現在では双方が満足する結果となった。一方、ネタニヤフ首相のリクード党は、この攻撃とトランプ大統領の圧力がハマスに要求を放棄させ、人質全員の解放につながったと反論した。

シリアでは、アサド政権崩壊後の発展を巡り、イスラエル軍がシリア領内で進軍を続けている。フィダン外相は、イスラエルが最大の障害だと指摘した。また、ゴラン高原のドゥルーズ派は、ヒズボラのロケット攻撃で子供たちが死亡した悲劇や、ダマスカスを支配する勢力による同胞の虐殺を経て、シリアを離れイスラエルを保護者として受け入れる方向に傾いている。

イラン戦争では、米国が主導権を握ったとの分析がある。トランプ大統領はイランと共同軍事作戦を行う初の米大統領となり、戦争は拡大した。パレスチナ作家アダニア・シブリは、フランクフルト書店でのキャンセル事件を振り返り、イスラエルではアラビア語が軽視されていると語った。

これらの出来事は、中東の勢力図が大きく変わりつつあることを示している。ホロコースト生存者の死去は歴史の証人の減少を意味し、ガザ合意やシリア情勢の変化は今後の地域安定に影響を与えるだろう。

トランプ政権、イラン戦争終結を示唆 移民送還とAI規制の動き

トランプ米大統領は、イランとの戦争が年内に終結する可能性があると述べた。同時に、米国からアフリカへの移民強制送還が続くなかで、英国ではAIの人権リスクに対処する新法案が求められている。原油市場では中東の供給懸念からブレント価格が高騰し、マレーシアでは呼吸器ケア拡充と水の安全性確保が進められる。

トランプ大統領は、イラン戦争が11月の中間選挙後に終わる可能性があると発言した。イランが合意を望み、米国当局と接触を維持していると主張した。また、戦争終結後にはガソリン価格が急速に下落すると述べ、湾岸諸国がイランと会合を持つことに異議はないと表明した。ただし、米国の利益に合わない合意は受け入れないとし、具体的な条件は示さなかった。

移民政策では、ICE(米移民・関税執行局)が2025年7月から2026年8月までに少なくとも31便の送還便を運航し、12のアフリカ諸国に42件の送還を実施した。キューバ出身のロベルト・モスケラ氏はエスワティニの刑務所に14か月以上収容され、30日間のハンガーストライキを行った。送還された移民は、米国、受け入れ国、出身国の三者の間で法的な宙づり状態に置かれていると指摘される。

英国では、超党派の合同人権委員会(JCHR)がAIの新法案を求める報告書を公表した。アレックス・ソベル委員長は、世界のどこにも現行の法規制でAIに適切に対処できるものはないと述べた。報告書は、AIによる女性や少女の性的画像生成、無断の顔認証スキャンなどの人権侵害を挙げ、単一の独立監督機関の設置を提唱した。また、高リスクのAIシステムにはより厳しい義務を課すべきだとしている。

原油市場では、中東の緊張激化でブレント価格が9月10日に1バレル100ドルを超えた。香港のHLIBは、2026年末に95〜100ドルになると予測し、年間想定を80ドルから90ドルに引き上げた。サウジアラビアの東西パイプラインが無人機攻撃で一時停止し、ホルムズ海峡の交通量は戦前の10%未満に落ち込んだ。一方、中国の原油輸入は7月に前月比22%増、8月にさらに6%増の3,790万トンとなった。

マレーシアでは、保健省が年内に全国902の診療所で統合的肺ケアを実施する目標を掲げた。喘息は成人の6%、小児の最大13%が罹患し、結核の罹患率は10万人当たり96件に上る。AI支援の胸部X線検診や禁煙支援アプリも導入される。また、マラッカ州はドリアントゥンガルダムで人骨が発見された後も、水質の安全性を保証し、監視を強化すると発表した。

これらの動きは、米国の外交・移民政策が世界のエネルギー市場や人権保護に直接的な影響を与えていることを示す。AI規制の進展は技術の急速な発展に追いつくための国際的な課題であり、マレーシアの公衆衛生対策は地域の健康リスクへの対応として注目される。

中国が国際公共安全保障会議を主催、世界139カ国・地域から2100人超が参加

中国は9月9日から10日にかけて、江蘇省連雲港市で第5回世界公共安全保障協力フォーラム会議を主催した。139の国・地域・国際機関から2100人以上の参加者が集まり、世界の不確実性が増す中での公共安全保障における国際協力をテーマに議論を交わした。イランもこの2日間の会議に代表を派遣した。

会議のテーマは「団結して公共安全保障ガバナンスを前進させ、激動の世界に安定をもたらす」であり、政府関係者、国際機関代表、企業、シンクタンク、大学、研究機関、駐中国外交官らが参加した。国境を越える脅威が複雑化する中、各国が直面する安全保障上の課題について幅広く議論された。

会議では、移住管理、国際的な薬物対策、テロ対策、サイバーセキュリティ、公共安全技術、警察教育、観光安全、国際安全保障サービスなどの分野をカバーする8つの並行フォーラムが開催された。世界公共安全保障協力フォーラムは2015年に中国公安部の主導で設立され、連雲港市に拠点を置き、法執行と公共安全保障における国際協力を促進することを目的としている。

また、イランは中国で発足した国際イニシアチブに参加し、通信・サイバー詐欺対策の連携強化を図ることとなった。国際通信・サイバー詐欺対策連合の初会議が9月10日に開催され、イランを含む46の創設国と34のオブザーバー国が参加した。国連と国際刑事警察機構(インターポール)を含む4つの国際機関も出席した。中国とベトナム、ラオス、ケニア、カンボジア、パキスタン、ロシアなどの創設メンバー代表が会議で演説し、参加者は通信・サイバー詐欺を拡大する国際的脅威と位置づけ、各国の連携強化を呼びかける共同声明を採択した。

フォーラムと並行して、主要な技術展示会も開催された。第3回公共安全技術博覧会は9月8日に開幕し、5日間の会期で「技術が力を与え、協力がウィンウィンを生む」をテーマに掲げた。公共安全・警察装備に関わる100社以上の企業が参加し、安全保障装備・技術、海外安全保障サービス、装備輸出サービス、特殊車両などのセクションが設けられた。出展企業は国際市場向けの警察技術・装備と統合ソリューションを展示しており、中国が技術・装備・法執行協力を通じて公共安全保障分野の国際協力拡大を図る姿勢が示された。

ニーダーザクセン州地方選挙でCDU首位、AfDが躍進――ドイツ政界に波紋

2026年9月13日に実施されたドイツ・ニーダーザクセン州の地方選挙で、キリスト教民主同盟(CDU)が27.2%の得票率で首位を維持した。社会民主党(SPD)は24.6%で2位、ドイツのための選択肢(AfD)は15.9%で3位となり、2021年の4.6%から3倍以上に躍進した。投票率は64.6%と、前回の57%から大幅に上昇した。

ハノーファー市長選では、現職のベリット・オナイ(緑の党)が44.9%で首位に立ち、SPDのアクセル・フォン・デア・オーエが21.7%で続いた。CDUのペーター・カルストは13.9%で3位に終わり、決選投票が9月27日に実施される。また、ブラウンシュヴァイクやオルデンブルクなど他の都市でも決選投票が予定されている。

この結果を受け、CSU党首マルクス・ゼーダーは、AfDの躍進を「ゴールキーパー不在のペナルティキック」と表現し、政権の停滞がAfDを後押しすると警告した。青年同盟のクララ・フォン・ナトゥジウスは、メルツ首相の再出馬に疑問を呈し、AfDとの対話に前向きな姿勢を示した。来年の州選挙に向けた重要な指標となる今回の選挙は、連邦政治にも影響を与える。一方、スウェーデンでは野党連合が優勢で、南アフリカではANCの候補者リスト問題が浮上している。

香港、初の5カ年計画を発表へ 資本主義と「一国二制度」の堅持を明言

香港の李家超行政長官は14日、南華早報に寄稿し、15日に発表する香港初の5カ年計画が資本主義制度と「一国二制度」の原則を堅持すると明言した。計画は2026年から2030年までの国家発展戦略と整合し、経済に焦点を当てることで雇用創出と上昇移動を促進し、市民の繁栄を実現すると強調した。

李家超氏は、5カ年計画の導入が香港の自由放任主義からの離脱を意味するとの懸念に対し、「計画は香港の法治と資本主義制度を堅持し、基本法を忠実に実施し、『一国二制度』を変更なく順守する」と述べた。計画は国際ハブとしての地位を維持し、資本・人材・物品・データの自由な流れを保全し、資本主義市場の柔軟性を最大限に発揮するとした。

同計画は、マカオや中国本土の都市の経験を参考に、行政と立法の協力のもと1年足らずで策定された。国家安全保障に全章を割り当て、金融や技術など11の重要分野に制度的枠組みを設け、地政学的リスクに対応する方針だ。また、北部都会区や大湾区連携などの経済政策を通じ、市民の生活向上と社会移動を促進する。

香港の消費者委員会が発表した調査では、スーパーの「1個買うともう1個無料」などの大量購入キャンペーンで、実際の割引が消費者が期待する約50%に満たないケースが判明した。また、Appleの新製品iPhone 18 Proの予約注文を巡り、700件以上の不正なクレジットカード取引が発生し、立法会議員の呉傑荘氏がAppleの責任を指摘した。さらに、PISA調査で香港の数学・読解・科学の成績が過去最低を記録し、教育界に警鐘を鳴らしている。

経済 (Economy)

サウジの東西パイプライン停止で原油先物が107ドル台へ、フーシ派の攻撃激化が供給不安を増幅

中東の戦況悪化が世界のエネルギー供給に影を落としている。フーシ派は13日、過去24時間でサウジアラビアが自分たちの陣地に対して50回以上の空爆を実施したと発表した。同派の軍事報道官ヤヒヤ・サリーはテレグラム上で「犯罪的なサウジの敵は過去24時間で58回の空爆を行った」と述べた。この空爆はタイズ、ラヒジュ、アルジャウフ、ハッジャ、アルバイダ、サアダの各県を標的としたもので、サウジのF-15戦闘機がハミス・ムシャイト空軍基地から出撃したという。サアダ県では砲撃も観測された。

一方、サウジの主要な東西パイプラインが金曜日のドローン攻撃で停止した影響が懸念されている。このパイプラインはホルムズ海峡を迂回して紅海のヤンブー港まで原油を輸送する重要ルートであり、世界の石油供給の最大4%に相当する日量約400万バレルを輸送してきた。サウジの石油買い付け業者やトレーダーによると、ヤンブー港の備蓄は輸出を維持できるのは5〜7日分しかなく、パイプラインの復旧が遅れれば備蓄が底をつく可能性がある。修復期間については5〜6週間かかるという見方と、より早く部分再開できるという見方があり、サウジ政府は被害の詳細を明らかにしていない。この供給不安を受けて、ブレント原油は14日、1バレル107.51ドルまで上昇した。

戦闘の激化は民間人にも影響を及ぼしている。国際移住機関(IOM)によると、ここ数週間の戦闘で約8万6000人が避難を余儀なくされ、そのうち2000人以上がジブチへ逃れた。サウジはフーシ派の攻撃について詳細な発表を控える一方、南部の都市ではほぼ毎日のように攻撃警報を発出している。13日にはアブハー市とハミス・ムシャイト周辺で警報が出され、すぐに解除された。前日夜にはジザン州でフーシ派の砲弾が落下し、2人が負傷した。フーシ派は同日、サウジ南部のシャルーラ軍事基地をドローンとミサイルで攻撃したと主張している。

サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は先週、フーシ派への空爆を要請するためトランプ米大統領に2度電話したが、却下されたと米報道サイトAxiosが報じた。トランプ大統領は14日、アイルランド訪問中にイラン戦争が年内に終結すればガソリン価格は「岩のように落ちる」と述べ、イランに駐留して「ベネズエラのように石油を確保する」選択肢にも言及した。イランと湾岸諸国はホルムズ海峡の航行ルールをめぐり、オマーンで協議を行う予定だ。

中東情勢の悪化で原油急騰、ホルムズ海峡協議は延期、外交停滞が鮮明に

中東外交は月曜日を前に停滞の様相を呈した。オマーンのバドル・アルブサイディ外相が日曜遅く、月曜に予定されていた地域会合を「合意形成の利益のため」延期すると発表したためだ。イランは湾岸アラブ諸国との会合に出席し、ホルムズ海峡の通航路を管理するオマーンとの合意を提示する予定だった。イランのファルス通信は、オマーン会合が一部地域諸国の要請で延期され、テヘランとマスカットが共同で決定したとイラン外務省関係者の話として伝えた。イランはオマーンと調整し、適切な開催日を決定するとした。

原油価格は月曜の市場再開で急騰した。ブレント原油は11月渡しが2.8%高の1バレル107.54ドル、WTIは10月渡しが2.3%高の102.34ドルとなった。両契約とも先週の上昇を継続し、100ドルの節目を超えた。世界最大の産油国サウジアラビアが金曜の無人機攻撃で損傷した1,200キロの東西パイプラインを週末を通して閉鎖したことが供給懸念を強めた。トレーダーとサウジの石油買い手は、紅海のヤンブー港に蓄えられた石油で輸出を維持できるのは5~7日だけだとロイターに語った。その後、世界の石油供給の最大4%が危機にさらされる可能性がある。

ホルムズ海峡では日曜、英国海運当局UKMTOが、航行中の船舶が発射体に撃たれ、火災が発生して乗組員が避難したと発表した。イランは自国沖で被弾したイラン商船で1人が死亡、4人が負傷したと述べた。イランのアッバス・アラグチ外相は、オマーンとの合意があっても、米国がテヘランの要求を満たすまで海峡を再開しないと語った。米国は2月に開始した「エピック・フューリー作戦」の目的、すなわちイランの核開発計画終了、近隣諸国への攻撃能力の阻止、国民による支配者打倒の環境創出をまだ達成していない。トランプ大統領はアイルランド訪問中、イラン戦争が今年中に終結し、11月の中間選挙直後にはガソリン価格が「岩のように落ちる」との見方を繰り返した。

イエメンでは、親イランのフーシ派が紅海の入口を抑えるバブ・エル・マンデブ海峡のペリム島を制圧した後、サウジアラビア南部のジャザン州で越境攻撃を行い、サウジ軍基地を攻撃したと主張した。フーシ派の進撃はワシントンに新たなジレンマをもたらした。サウジ支援と海運保護を望みつつ、新たな戦線での参戦には慎重だからだ。サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は木曜、トランプ大統領に電話しフーシ派との戦闘のための軍事支援を要請したが、現時点では情報支援のみが提供された。トランプ大統領は土曜、皇太子と話したことを認め、フーシ派も米国に電話し、イエメン戦争への関与を求めないよう要請したと述べた。

韓国ソウル市場は月曜、中東の不確実性とAI開発の速度への警告で急落した。総合株価指数KOSPIは3.26%安の6,684.37で取引を終えた。半導体大手のサムスン電子は4.05%安、SKハイニクスは6.35%安となった。一方、防衛大手のハンワ・エアロスペースは5.18%高となった。為替はウォン安が進行し、1ドル1,347.3ウォンで取引された。

パキスタンのアシム・イフティカール・アフマド外務長官は、中東紛争終結に向けた外交努力を強化していると述べた。イスラマバードは対話と国際的メカニズムによる平和的解決を支持し、即時停戦と緊張緩和を最優先課題としている。同氏は国連枠組みが交渉による紛争解決の仕組みを提供しているとし、パレスチナとカシミールの問題は国連安保理決議に従って解決されるべきだと述べた。また、パキスタン、サウジアラビア、トルコの間のマッカ合意に言及し、三カ国が地域の平和と安定を促進するという共通目標を共有していると強調した。

米国ではヒューストンで月曜から水曜まで、G20のエネルギー関連会合が開催される。ロシアも代表を派遣する予定で、欧州の同盟国に不快感を与える可能性がある。欧州は冬に向けてガス備蓄の補充に苦慮しており、中東紛争による価格高騰に直面している。米国のディーゼル小売価格は日曜、史上最高値の1ガロン6.20ドル超に上昇した。トランプ大統領はウクライナ大統領がロシアの製油所を攻撃したことでディーゼル不足を引き起こしたと非難した。米国とベネズエラの石油協定も今夏発表されており、ワシントンが17の油田を管理下に置くことになる。

原油高と利上げ観測がアジア市場を圧迫、日銀とFRBの政策決定に注目

アジア株式市場は月曜、原油価格の急騰と米国・日本での利上げ観測を背景に下落した。ブレント原油は3%上昇し、サウジアラビアへの新たな攻撃とフーシ派の進展が供給懸念を強めた。市場はFRBが水曜に25ベーシスポイントの利上げを行う確率を86%織り込み、日銀も金曜に0.25ポイントの利上げに動く可能性が76%と見込まれている。

FRBは金曜発表の消費者物価指数が予想を上回ったことを受け、9月と12月の2回利上げを予想する声が強まっている。JPモルガンのマイケル・フェロリ氏は「言葉を行動で裏付けなければ、機関の信頼性が損なわれる」と指摘した。ブレント先物は1バレル107.84ドル、米原油は102.85ドルまで上昇。日銀は金曜の会合でキャッシュレートを1.25%に引き上げる公算が大きく、円相場は1ドル153円台で推移している。台湾の中央銀行も、消費者物価指数が2%を超える中、木曜の会合で利上げ圧力に直面している。

金利上昇は株式評価に重石となるが、ゴールドマン・サックスは企業収益の強さが支えになるとみる。一方、トルコ航空のイスタンブール発チュニジア行き便が悪天候で乱気流に巻き込まれ、乗客が悲鳴を上げる出来事があった。また、韓国では10月31日にディズニーをテーマにしたランニングイベントが開催される予定だ。

中南米市場、中央銀行決定を前にドル強含み 原油急騰とエルニーニョ警戒が交錯

2026年9月14日、中南米市場は米連邦準備制度理事会(FRB)とブラジル中央銀行(Copom)の政策決定を翌日以降に控え、週明けの取引でドルが地域全体に対して強含みとなった。チリのペソは1ドル=940.91ペソと約1カ月ぶりの水準まで下落し、ブラジルのレアルはスポットで5.12近辺まで軟化した。原油先物はブレントが1バレル=107.48ドル、WTIが102.59ドルへ急騰しており、産油国であるコロンビアやブラジル、メキシコの輸出企業を下支えする構図となっている。

市場の焦点は、15日から16日にかけて行われるFRBとCopomの会合に集まっている。B3のオプション市場ではCopomが0.25ポイントの利下げを行い、政策金利を年13.75%とする確率を約95%織り込んでいる。一方、FRBは現行の3.50~3.75%から4.00%への利上げが約90%の確率で予想されている。米国の8月消費者物価指数は前年比3.4%上昇、コアは2.4%上昇となった。ブラジルでは8月の消費者物価が前月比0.32%下落とデフレ的なサプライズとなり、ハト派の主張を後押ししている。

中南米では気候変動への懸念も強まっている。米海洋大気局(NOAA)の気候予測センターは、非常に強いエルニーニョの発生確率を90%超とし、1950年以降で最強となる可能性が75%あると発表した。これにより、農作物の収穫や水資源、インフラへの影響が地域全体で警戒されている。ブラジルではサンパウロのペーニャ地区で建設中の11階建てビルが崩壊し、妊婦や子供を含む6人が死亡する事故が発生。長年にわたる法的警告が無視されていたとして、市長が所有者の逮捕を表明するなど、責任追及の声が高まっている。

チリではカスト大統領の支持率が過去最低を更新し、62%の国民が任期を期待以下と評価している。アルゼンチンでは21日にIMFミッションが到着し、銀行が50万件の債務者信用を借り換えしたと報じられた。コロンビアではデ・ラ・エスプリエジャ大統領が財政破綻の責任者追及を誓っている。ペルーでは11月のレオ14世教皇訪問が正式に決定し、エルニーニョの極端な影響への備えと並行して準備が進んでいる。

アジアでは、マレーシアのクアラルンプール市場が週明けに続落して始まった。FBM KLCIは1,686.65で寄り付き、米国と日本の金利決定を控えて慎重な展開となった。暗号資産市場ではビットコインが312,399リンギット、イーサリアムが10,095リンギット、ソラナが405リンギットで取引されている。イランではテヘラン国際自動車ショーが14日から17日までシャフレ・アフタブ展示センターで開催され、35の自動車グループが参加、中国企業の出展が目立っている。

中南米市場の週明けは、中央銀行の決定を前にしたポジション調整が中心となる。原油高は産油国の通貨と株式を下支えする一方、インフレ圧力として中央銀行の判断を複雑にする。中国の7月鉱工業生産と小売売上高が16日に発表される予定で、チリの銅やブラジルの鉄鉱石に影響を与える可能性がある。ブラジルのイボベスパ指数は先週末に0.56%下落したものの、週間では1.11%上昇と4週連続の上昇となった。米国のダウ平均は週間で1.6%下落した。

アフリカの繊維産業、世界輸出の2%に留まる——カイロで10回目の見本市開催へ

エジプトのモハメド・カッセン氏は、アフリカが繊維産業の新たな聖地となり得ると信じている。2005年に大陸全体の生産者を結集する連合体を設立し、2016年には現地サプライヤー、外国人投資家、多国籍企業が集う見本市『Destination Africa』を創設した。その第10回が11月にカイロで開催される。

アフリカからの繊維輸出は世界全体の2%強、年間約155億ユーロにとどまる。その80%以上をエジプト、モロッコ、チュニジアなど北アフリカ諸国が占め、サハラ以南では南アフリカだけが年10億ユーロを超える。国際綿花諮問委員会のエリック・トラクテンバーグ事務局長は、バングラデシュの輸出額がアフリカ全体の2.5倍に相当すると指摘する。

成長の阻害要因は多岐にわたる。停電による生産中断、劣悪な道路と港湾の混雑、ケニアのカンパラからモンバサまでの輸送費が1,700ユーロ超に達する物流コスト、エチオピアの通関手続きに平均44日を要する非効率性などだ。欧米から流入する中古衣料が国内製造業の育成を妨げているとの指摘もある。

一方、エチオピアは政府支援とPVHの進出により、中国系サプライヤーの生産移転を実現し、ハワサ工業団地を核にアフリカ版バングラデシュを目指す。しかし2022年のAGOA(アフリカ成長機会法)喪失がその歩みに影を落としている。

カッセン氏は「アジアからアフリカへの生産拠点移転の動きは、望むほど速くは進んでいないが、希望を失ってはいない」と語る。繊維産業の相対的な単純さが、アフリカの工業化への第一歩になるとの信念は揺らいでいない。

社会 (Society)

高齢者とデジタル格差、世界の読解力低下、失われたウォーホルのデジタルアート──デジタル時代の光と影

デジタル技術の急速な普及が、世界のあらゆる世代に変革をもたらす一方で、新たな分断と課題を生み出している。韓国では、高齢者と若年層の間の「グレー・デジタルデバイド」が世界で最も深刻な水準に達しており、政府が大規模なデジタル生存訓練を全国展開している。79歳のファン・スンヒさんは、水原市の高齢者コミュニティセンターで開かれた訓練でオンライン注文に成功し、小さな歓声が上がった。「スマートフォンのアプリやキオスク端末がなければ何もできない。年寄りには負担が大きすぎる」と彼女は語る。韓国は人口約5200万人を擁し、世界をリードするスマートフォンやメモリーチップの製造国であるにもかかわらず、高齢者のデジタル格差は深刻だ。昨年、複数の野球クラブが高齢ファンのために窓口販売のチケットを確保し始めたのは、現金を持った高齢者がスタジアムで若者に機械での購入を懇願する姿が報告されたためだった。調査によれば、タクシー運転手の約90%が配車アプリを利用する一方、60歳以上の韓国人の80%以上が今も手を挙げてタクシーを呼んでいる。71歳の元公務員パクさんは、ソウルの繁華街で30分以上もタクシーを拾おうとしたが、アプリを使う若者たちが数メートル先で次々と乗車していくのを無力感とともに見送ったという。専門家は、このデジタル格差がオンライン詐欺などのハイテク犯罪への脆弱性や医療サービスへのアクセス制限という現実の脅威をもたらすと指摘する。昨年の国家調査では、60歳以上の韓国人の60%がデジタルスキル不足により公共・商業サービスを利用するのに苦労していることが判明した。40歳未満ではわずか6%だった。江南大学のキム・ジョングン教授は、韓国の「極めて圧縮された」産業化が数十年で完了したことが格差の一因だと分析する。韓国は1950年から53年の戦争後、1人当たりGDPが100ドルを下回っていたが、現在はIMFによると世界第15位の経済大国だ。多くの高齢者は電気も固定電話も十分な学校教育もない時代に育った。韓国は国連が「超高齢社会」と呼ぶ、人口の20%以上が65歳以上の国である。政府は2020年のコロナ禍でオンラインサービスが拡大した際に高齢者向けの公的技術訓練を開始し、現在は「デジタル弱者」向けにモバイル端末、アプリ、AIの全国訓練を提供している。技術機器を積んだバンがコミュニティセンターや高齢者に人気の地域祭りを巡回し、2025年には6万5000回以上のセッションが60歳以上の約65万人を対象に開催された。ファンさんは8月に30人の近隣住民とともに、模擬キオスクでの病院費支払い、ロボット犬との触れ合い、音声アシスタントへの天気質問などを練習した。彼女は訓練で自信がついたと語る一方、「これらをすべて簡単にこなせる若い人たちがうらやましい。今日の世界に若くして生まれたかった」と述べた。

一方、スペインでは、デジタル環境が人間の読解力と認知機能に与える影響が深刻な問題として浮上している。最新のPISA調査の壊滅的な結果は、インターネット用語「TL;DR(長すぎて読まれない)」の4文字に要約できるという。電子機器は私たちを加速させ、ある情報から別の情報へ飛び回らせ、落ち着いて読み理解する能力を奪っている。これが集中力の低下を招き、特定の神経回路を弱体化させる一方で、別の回路を創り出している可能性もある。バレンシア大学のラディスラオ・サルメロン教授は、これが完全にデジタル世界で育った最初の世代だと指摘する。親が乳児にスマートフォンを与えなくても、その遍在性が発達に影響を与えた。「以前は赤ちゃんとずっと遊び、話しかけていた。対話能力、音韻論、韻律といった小さく目に見えないスキルを直感的に刺激していた。しかし今はそうではない。問題は子どもではなく親だ」と彼は結論づける。PISAデータの分析には世代的なパニックが見られるが、この世界的な不振は地域的な解釈を否定し、世代的な物語も覆す。十代はTikTokに、大人はInstagramに、高齢者はFacebookに夢中になる。プラットフォームは変わっても、短い動画、素早い刺激、単純なメッセージという中毒性のある形式は同じだ。サルメロン教授は、これが30分や1時間の長い単一タスクへの集中と相容れない認知状態を生み出すと指摘する。カリフォルニア大学の心理学者グロリア・マークは約20年間デジタル注意力を実証的に測定してきた。2004年の平均は2分30秒だったが、2021年には47秒に低下した。変わったのは人間ではなく、インターネット上で見るものの方だ。バルセロナ大学のデビッド・ブエノ研究者は、成人の脳はより成熟し、異なる訓練を受けてきたため、デジタル技術の影響が子どもほど大きくないと説明する。彼はまた、スクリーンの略奪的な力学が読書時間だけでなく会話の時間も奪っていると指摘する。「読解は口頭言語に基づく。深い理解にはまず深い会話の理解が必要だ。しかし今、私たちは皆スマートフォンを持っているため、子どもたちとの会話が浅くなっている」。神経科学者のメアリアン・ウルフは、読書は生得的ではなく獲得された文化的な能力であり、ホモ・サピエンスの最も重要な後成的成果の一つだと主張する。彼女の著書『Lector, vuelve a casa』では、読書が脳を再構成し、人間の思考の性質を変えたと説明する。「わずか6000年の間に、読書は個人と識字文化の知的発達の変革的触媒となった。読書の質は思考の質の指標であるだけでなく、種の脳進化における新たな道筋を発展させる最良の道である」。しかし、この主張の裏返しはより不穏だ。読書が文化的ならば、それを失う可能性もある。ウルフは脳に「その能力を使うか、失うか」という格言が支配していると指摘する。彼女は現在を、口承から文字文化への移行期だった古典ギリシャと類似した、文字文化からデジタル文化への移行期と位置づける。ただし彼女は過度に悲観的ではない。「熱狂と警戒の両方に十分な理由がある。変化はすでに始まっており、近い将来にさまざまな形で続く可能性がある」。各読書媒体はある認知プロセスを促進し、他を犠牲にする。Xで無数の無関係な断片的メッセージを読むことと、小説に没頭することは同じ効果を持たない。機械的な読書がもたらす非理解は、異常な速度と、あるテーマから別のテーマへ飛び移る能力を可能にする。

デジタル技術はまた、芸術の世界にも新たな領域を開拓している。フランスでは、キーボードとコンピューターだけで描く「ASCIIアート」が100%デジタルな芸術ジャンルとして紹介されている。紙と鉛筆だけでなく、キーボードとコンピューターでも描けることを示すものである。一方、インドの報道によれば、アンディ・ウォーホルが1985年にコモドール・インターナショナルの依頼でアミーガ・コンピューターで制作したデジタルアートが、約30年を経てフロッピーディスクから復元された。アンディ・ウォーホル美術館のアーカイブに保管されていたフロッピーディスクから、これまで未公開だった28枚のデジタル画像が研究者らによって回収されたのである。ファイルが時代遅れの形式で保存されていたため、画像は長らくアクセスできない状態だった。カーネギーメロン大学コンピュータクラブのメンバーが美術館のスタッフ、芸術家、研究者と協力し、老朽化したフロッピーディスクからデータを復元した。1949年にカーネギーメロン大学で美術学士号を取得したウォーホルは、アミーガを使って自身の馴染み深い芸術スタイルが新しいデジタル媒体でどのように機能するかを探求した。回収された作品には、キャンベルのスープ缶、ボッティチェリのヴィーナス、マリリン・モンロー、バナナ、肖像画の実験が含まれる。復元プロジェクトは、自身を「ウォーホル狂信者で生涯のコンピュータオタク」と称する芸術家コーリー・アーカンゲルが、YouTubeで公開されていた1985年のコモドールのインフォマーシャルを通じてウォーホルのアミーガ実験を知ったことから始まった。彼の関心が、アンディ・ウォーホル美術館、カーネギー美術館、カーネギーメロン大学、CMUコンピュータクラブの協力へとつながった。アーカンゲルは2011年に初めてアンディ・ウォーホル美術館にアプローチし、美術館が所蔵するアミーガのハードウェアを修復し、関連ディスクからファイルが復元できるか確認した。その後、カーネギー美術館のティナ・クキエルスキが、CMUの美術教授でフランク・ラッチェ・STUDIO for Creative Inquiryのディレクターであるゴラン・レヴィンとプロジェクトを結びつけた。レヴィンはアーカンゲルを、時代遅れのコンピュータハードウェアと「レトロコンピューティング」で知られる学生グループ、CMUコンピュータクラブとつないだ。グループは、古いフロッピーディスクを読み取ること自体が内容を危険にさらす可能性があると判断し、特殊な機器と方法が必要だった。2013年2月までにコンピュータクラブは壊れやすいディスクを扱う計画を準備し、アンディ・ウォーホル美術館のコレクションマネージャー、アンバー・モーガンらと協力してデータ抽出を試みた。当初、ウォーホルの作品がまだディスクに存在するかどうかは確実ではなかった。多くのフロッピーディスクはシステム・アプリケーションディスクだったが、研究者らはウォーホルが自身のデータも保存していたことを発見した。ディレクトリリストが最初の重要な手がかりとなった。「campbells.pic」や「marilyn1.pic」といったファイル名が画像の存在を示唆したが、利用可能なユーティリティが認識できない形式で保存されていたため、興奮はすぐに技術的問題に変わった。コンピュータクラブのフォレンジック専門家は最終的に未知の形式をリバースエンジニアリングし、これまで見たことのない28枚のデジタル画像にアクセスできるようになった。アンディ・ウォーホル美術館の専門家は画像をウォーホルのスタイルと判断し、少なくとも11枚にはウォーホルの署名が確認された。回収された作品は、ウォーホルがデジタルツールを使って自身の芸術と強く結びついた主題を再現したことを示している。キャンベルのスープ缶、ヴィーナス、自画像が画像の中に含まれる。従来の絵画や印刷手法の代わりに、アミーガで利用可能なデジタルプロセス(パターンフラッドフィル、パレット化された色、コピー&ペーストのコラージュ)が使用された。美術館によれば、ウォーホルのアミーガ実験は単純な落書きやデスクトップの写真から、馴染み深い主題のデジタル版まで多岐にわたる。シリーズの1つであるデビー・ハリーの肖像画は、すでにウォーホル美術館のコレクションに含まれていた。アーカンゲルは「これらの画像を見ることで、ウォーホルが自己表現の本質をいかに迅速に直感したかが分かる」と語った。

インドネシア・ジャワ海でフェリー転覆、死者6人・行方不明129人 捜索続く

インドネシアのジャワ海で13日未明、ジャワ島スラバヤからボルネオ島バンジャルマシンへ向かっていたフェリー「ヴィルゴ・トランスポート8」が悪天候のため転覆した。救助当局の発表によると、これまでに6人の死亡が確認され、129人が依然として行方不明となっている。108人は救助された。

同船には乗客213人と乗員30人の計243人が乗船していた。運航会社との連絡は13日早朝に途絶え、通過したヘリコプターが転覆を報告した。運輸大臣ドゥディ・プルワガンディは、同船の定員は500人で過積載ではなかったと述べた。事故原因は調査中である。

国家捜索救助庁のモハマド・シャフィー長官は14日、軍・警察などから約622人の人員と17隻の船舶・航空機を投入して捜索を続けていると明らかにした。現場はバンジャルマシンのトゥリサクティ港から約80海里(約150キロ)離れた地点で、高波と強風により作業が難航している。潜水士や水中ドローンも投入され、船体の内部と周辺の捜索が進められる。

インドネシアは1万7000以上の島々からなる群島国家で、航空より安価な海上輸送への依存度が高い。一方で安全基準の徹底が不十分なことや予測不能な気象条件により、海難事故が頻発している。先月もマドゥラ島沖とバリ島発のフェリーで火災が発生し、合わせて6人が死亡した。

米ルイジアナ州で連続刺傷事件、4人死亡 容疑者は過去にも無罪放免

米ルイジアナ州南部のホウマで13日、47歳の男カエガン・ジュード・ソレットが連続して人を刺し、4人が死亡した。容疑者は現場近くの物置に隠れているところを発見され、同日中に逮捕された。動機はまだ明らかになっていない。

テレボーン郡保安官事務所によると、最初にアシュランド・ドライブ地区で刃物で負傷した未成年者が発見され、病院に搬送された。容体は重篤だという。捜査が進むにつれ、近くの住宅内で複数の死者が見つかり、少なくとも4人の死亡が確認された。負傷者の総数は明らかにされていない。

ソレットは匿名の通報で特定された。彼は土曜日に事件が起きた場所から1ブロック西の移動住宅の裏手にある物置に隠れていた。地元紙ニューヨーク・ポストによると、彼は過去10年間に同様の襲撃事件で何度も逮捕されていたが、いずれも有罪判決を受けていなかった。

2019年1月には、ホウマで刺殺体で見つかったホームレスの男性カンプル・ポール・スコット・ラベルの殺人容疑で起訴されたが、大陪審は証拠不十分で起訴を棄却した。同年12月には、ホウマのレッド・カーペット・インで女性が襲われた事件で、第2級殺人未遂の容疑で起訴された。被害者のシンディ・ブードローさん(59)は「死なせないで」と訴えていたという。

米国の殺人事件の約4分の3は銃器によるものだが、刃物は2番目に多い殺人手段で全体の9%を占め、年間1600〜1800件に上ると専門サイトが政府データに基づき報告している。捜査は現在も継続中で、追加情報が発表され次第、提供される予定だ。

科学・技術 (Science & Tech)

AI巡る大国間競争激化、減速論と規制論が交錯 中国・欧州・米国の思惑

人工知能(AI)を巡る戦略的競争が、主要国の間で新たな段階に入った。中国の国家安全部長は、AIを「大国間の戦略的競争における新たな舞台」と位置づけ、イデオロギー安全保障や重要情報インフラへのリスクを警告した。一方、欧州では経済学者や研究者らが、AI競争で取り残される危機感から、2030年までに世界のAI計算能力の15%を確保する戦略を提唱した。米国では、AnthropicのCEOが提唱するAI開発ペースの減速論を巡り、起業家デイビッド・サックスが「劇場」と批判する一方、中国国営紙は「冷戦の戦術」と反発するなど、開発速度と規制を巡る議論が世界的に高まっている。

中国の情報機関トップは、AIがもたらす国家安全保障上のリスクを強調し、堅牢なリスク防止枠組みとグローバルガバナンスの強化を求めた。同氏は、敵対勢力がAIを利用して噂を流布し、有害な情報を大量生産する可能性に言及。さらに、Anthropicの「Claude Mythos」やOpenAIの「GPT-5.5-Cyber」など次世代モデルの進歩が、サイバー攻撃の技術的敷居とコストを大幅に引き下げる可能性があると指摘した。中国はインドでのBRICS首脳会議で、AIを活用した新たな産業化イニシアチブを提案しており、世界のAIガバナンスで主導的役割を果たそうとしている。

欧州では、ドイツ経済諮問委員会のモニカ・シュニッツァー氏らが中心となり、元EU委員のマルグレーテ・ベステアー氏、世界で最も引用される計算機科学者ヨシュア・ベンジオ氏らが参加する戦略文書が発表された。欧州がAI競争で取り残され、少数の外国政府や個人への依存を強めるリスクを警告し、2030年までに世界のAI計算能力の15%を確保する目標を掲げた。オランダのASMLやドイツのTrumpf、Zeissなどサプライチェーン上の強みを地政学的に活用し、2026年末までに「安全なサプライチェーン同盟」を設立することを提案。また、ドイツの革新機関Sprindをモデルとした資金調達と、旧工業用地をAIインフラに転換するアイデアも示した。

米国では、Anthropicのダリオ・アモデイCEOが「フロンティアのペースを調整する」ことを呼びかけ、OpenAIのサム・アルトマンCEOやxAIのイーロン・マスク氏が支持を表明した。これに対し、億万長者のデビッド・サックス氏は、両社がフロンティアAIの事実上の複占状態にあり、自ら減速すればよいと反論。「他人の許可が必要だと装うのをやめろ」と述べ、規制獲得や慈善活動を装った財務負担の回避であると指摘した。一方、中国国営紙の環球時報は、アモデイ氏の提言を「中国のAI発展を封じ込める冷戦の戦術」と批判した。

ロシアのドミトリー・メドベージェフ安全保障会議副議長は、AIが人類を滅ぼす可能性は低いが、大規模な生産施設や交通ハブの運営にAIを使うソフトウェアが飛行機の空中衝突や原発事故を引き起こし、巨額の訴訟を招く現実的なリスクがあると指摘した。各国がAI規制の一般原則で合意することが最善の解決策だが、企業の貪欲さと人間の飽くなき欲望により実現しないだろうと述べ、AIの「人間性」に期待を寄せた。

こうしたAIを巡る攻防は、技術開発の速度と規制の在り方を巡る国際的な綱引きを象徴している。中国は自国を除外したガバナンスを「偽善的」と非難し、欧州は依存脱却を模索、米国では開発企業と投資家の間で利害が対立している。9月24日に予定されるトランプ米大統領と習近平中国国家主席の首脳会談で、フロンティアAIの安全リスクが議題に上る可能性があり、今後の世界のAI秩序を左右する重要な局面となる。

生活・健康 (Life & Health)

ブレーキ液の劣化警告、整備士フアン・ホセ氏が定期交換を呼びかけ

アルゼンチンの整備士でコンテンツクリエイターのフアン・ホセ・エベネゼル氏が、車のブレーキ液の劣化と定期交換の重要性について注意を呼びかけている。ブレーキ液はブレーキペダルの力をパッドに伝える油圧作動油で、高い沸点、非圧縮性、防食性、潤滑性が求められる必須の安全部品だ。

同氏は自身の投稿で、使用済みのブレーキ液が銅褐色に変色している様子を示し、「回路から吸収した沈殿物で劣化したり汚れたりしている可能性がある」と説明した。また、車を購入した時点でメンテナンスを行っても、前の所有者が回路を手入れしていなければ「液体を交換してもすぐにこうなる」と指摘した。

ブレーキ液は吸湿性があり、水分を吸収するとシステムの腐食や効力低下を招くため、定期的な点検と交換が必要だ。フアン・ホセ氏は、故障してからではなく定期的に交換することで「ブレーキシステムの状態が良くなり、何年も故障なく持続する」と述べている。多くのドライバーが数ヶ月から数年も点検せずに放置していることが問題だとしている。

医療行政と医療現場をめぐる国際動向、消毒剤の販売禁止から北朝鮮病院支援まで

アルゼンチン国立医薬品・食品・医療技術局(ANMAT)は、表面用消毒剤「クリーン・オン」の販売・使用・流通を禁止した。処置5730/2026により、ロット番号や製造日、使用期限、使用量といった必須情報を欠いた製品が対象となる。同製品は登録上の製造業者ではない企業によって製造・販売されていたとされ、ANMATは品質・安全性・有効性を保証できないとして予防的措置を取った。

一方、ANMATは別の調査で、サンフアン州の整形外科で期限切れの医療用インプラントが再調整されて販売されているのを発見した。処置5738/2026は「BIO ASIST - IMPLANTS」の名称で個別包装されたネジを全国的に禁止し、司法当局への通報を命じた。インプラントは期限切れにもかかわらず、新しい使用期限を表示したラベルが貼られており、ANMATはこれを偽造・期限切れ・再調整品と判断し、患者への高いリスクを指摘した。

バングラデシュのダッカにあるパドマ総合病院では、9カ月の乳児アヤン・アブドラ君が死亡し、家族が医療過誤を訴えた。家族は小児集中治療室(PICU)で容態が悪化した際、医師が不在だったと主張。病院側は心停止による死亡と説明し、CCTV映像で確認できると反論した。

韓国統一部は、北朝鮮が同意すれば平壌の江東郡病院に必須医療機器を提供する準備ができていると発表した。国連安全保障理事会から166種類の医療機器について制裁免除を取得済みで、南北協力基金で賄う計画だ。北朝鮮のミサイル発射など政治・軍事情勢に関わらず人道支援を継続するという原則を示した。一方、野党国民の力は北朝鮮が挑発を続ける中での支援の適切性を疑問視している。

パキスタンの連邦憲法裁判所は、収監中の囚人に対する特別な医療施設の提供を求める請願について、検事総長の支援を求めた。請願はパキスタン・テフリク・エ・インサフ(PTI)創設者イムラン・カーンに与えられているものと同様の治療を求めるものだ。裁判所は囚人を私立病院で治療すべきか、公立病院で治療すべきかについて質問し、刑務所マニュアルの実施を求めた。

台湾の国立台湾大学病院(NTUH)は、1067の一般的な症状に対する医療勧告をまとめた「健康台湾・適切な医療サービス利用ガイドライン」を発表した。症状は自己管理、地域診療所、外来、救急の4段階に分類され、全体の45.7%は大病院を受診せずに初期対応が可能だとしている。10月1日からは医療相談ホットラインも開設される予定だ。

文化 (Culture)

書物の所有と読書の現在——ベティナ・ゴンサレスの文化批評

作家ベティナ・ゴンサレスは、書物を所有することへの懐疑と、デジタル読書への移行を自身の体験から語る。図書館のない家で育った彼女は、十二歳で祖母と公立図書館に通い始め、他人の書き込みや押し花、バスの切符が挟まれた本を受け取ることに価値を見出した。現在は電子書籍リーダーに六千冊を収めて旅する生活を送るが、紙への鉛筆での書き込みを懐かしく思うこともあるという。

ゴンサレスは、現代の読書文化が「露骨な偽善」に満ちていると指摘する。人々はノスタルジーと物への執着を喜ぶ一方で、読書の深い体験を軽んじている。読むこととは、流行の小説の評の評を読むこと、インタビューを聴くこと、コーヒーカップと共に写った本の写真を見ることに変わりつつある。一九〇四年にヴァーノン・リーが、背表紙だけの偽の本を飾る「科学者紳士」を嘲笑したエピソードを引き合いに、「真に教養ある者にとって、本は読まれずともその役割を果たしうる」という彼女の言葉を紹介する。

さらに、リーが「読まれずに機能を果たす本」の下位分類を楽しんでいたことに触れ、読書クラブやネット上のコメンテーターが増殖していると論じる。読まれる量は減っているのに、回路はより多くの新しさを要求するという逆説が生じている。現代の「現在性の独裁」は、ネットで要約できるテーマや内容を探すという唯一の疑似読書様式を決定づけ、専門家の地位も失われた。ゴンサレスは、ベアトリス・サルロの言う「なんでもあり主義」が時代を支配し、文学を他のすべてから区別する「形式」への関心が失われたと結論づける。

具体例として、英紙ガーディアンが新世代の詩人たちの売上記録を祝った記事を挙げる。同紙がクリックベイト戦略に陥ったこと以上に、ユーザーコメントの量と激しさが印象的だったと述べる。あるコメントは「これらの作家の半分は詩の教育を受けていない。ハイニーやプラスを読め」と主張し、別のコメントはネットが文学を民主化したことは「凡庸さを祝うことだ」と断じた。記事で称賛された詩人の一人がコメントに応答し、自身の「仕事」を擁護したが、ゴンサレスはヴァーノンと同様に「もう読んだ気がする」という感想を抱くのである。

NYファッションウィークにラテンアメリカの声、ベネズエラとコロンビアのデザイナーが震災と伝統を表現

ニューヨーク・ファッションウィークで、ラテンアメリカのデザイナーたちが独自のメッセージを発信した。ベネズエラのブランド『Idol José』は、6月の地震で数千人が犠牲になった祖国への支援を呼びかけるコレクション『Latidos bajo los escombros』を発表した。デザイナーのIdol José Hernández氏は、神経内科医としても活動しており、コレクションは「まだ支援が必要なベネズエラ」への訴えであると語った。

一方、コロンビアからは8人のデザイナーが参加し、ボゴタ商工会議所の『Puente Internacional』プログラムを通じて、伝統的な編み物やリネン、デニムを用いた作品を披露した。『Franchi e Punto』のLuciana Valencia Mercado氏は1978年から続く編み物技術を現代的なデザインで再解釈した。ボゴタ商工会議所のOvidio Claros Polanco会長は、ファッションが地域の総収入の33.3%を占める重要な産業であり、この取り組みの成果は「非常にポジティブ」だと述べた。

さらにメキシコのブランド『Campillo』も、Patricio Campillo氏がルーツに基づいた「楽しく、大胆な」春夏コレクションを発表した。これらの発表は、ラテンアメリカのファッションが単なる衣服の展示にとどまらず、社会問題や文化的アイデンティティを発信する場となっていることを示している。ベネズエラの震災では少なくとも6,509人が死亡し、14,239戸が中程度の被害、11,001戸が深刻な被害を受けており、デザイナーたちの活動は被災地への継続的な関心を喚起する役割を果たしている。

スポーツ (Sports)

南米競技大会開幕、アルゼンチンが体操団体銅と競泳金を獲得

第13回南米競技大会(サンタフェ2026)がアルゼンチンのロサリオで開幕した。開会式は国旗記念碑前で行われ、25万人以上が観覧。サンタフェ州知事のマクシミリアーノ・プジャーロが開会を宣言し、ホッケーのレジェンド、ルシアナ・アイマルが聖火を運んだ。15カ国の代表団が参加し、音楽・ダンス・演劇を織り交ぜた演出で南米の結束を祝った。

競技初日、アルゼンチンは体操男子団体で銅メダルを獲得した。イボ・キアッポーニ、ダニエル・ビジャファニェ、ルカ・アルフィエリらで構成したチームは304.400点を記録。金はブラジル(310.500点)、銀はコロンビア(305.600点)だった。アルゼンチンは1978年の競技導入以来、13大会連続で団体種目の表彰台に立った。ビジャファニェは「新チームだが価値と未来を示している」と語った。

競泳ではマカレナ・セバジョスが女子100メートル平泳ぎで1分06秒80の大会新記録を樹立し金メダル。自身の南米記録に僅か11センチ差と迫る好記録だった。銀は同国のマルティナ・バルベイト、銅はベネズエラのメルセデス・トレド。フェンシングではパスクアル・ディ・テラがサーブル個人で金メダルを獲得。ベネズエラのエリエセル・ロメロを15-12で下し、アルゼンチンのサーブル選手としては36年ぶりの金となった。

大会は今後、体操の種目別決勝や水泳、野球、セパタクローなど各競技が続く。アルゼンチン勢は体操で10種目の決勝進出を決めており、メダル獲得への期待が高まっている。

マンチェスター・ダービー、VAR判定ミスを審判団体が認める

プレミアリーグの審判統括団体であるプロ・レフは、日曜日にオールド・トラッフォードで行われたマンチェスター・シティ対マンチェスター・ユナイテッド戦で、エルリング・ハーランドの決勝ゴールを認めた判定が「判断ミス」だったと認めた。シティが1-0で勝利したこの試合で、ハーランドの得点は当初オフサイドと判定されたが、VARレビューの結果オンサイドと覆された。しかしプロ・レフは、VARが味方のエンソ・フェルナンデスがオフサイド位置からヘディングを試みたことの影響を認識しなかったと説明した。

プロ・レフの声明によると、フェルナンデスはボールに触れなかったためオフサイド違反は主観的なものとなったが、今回はその位置の「可能性のある影響」をVARが認識せず、オン・フィールド・レビューを推奨すべきだったという。同団体はユナイテッドに連絡し、判断ミスを認めた。ユナイテッドのマイケル・キャリック監督は「理解できない」と怒りを表明し、リサンドロ・マルティネスは「不公平だ」と語った。

この敗北でユナイテッドは今季4試合で2敗目となり、順位は13位に低迷した。一方シティは10人での勝利で勝ち点を伸ばし、首位アーセナルと並んだ。ハーランドはこのゴールでマンチェスター・ダービーにおけるプレミアリーグ最多得点者となった。