The Morning Star Observer

2026年09月13日 日曜日夕刊 (Evening Edition)ArchiveAbout

リバキナ、サバレンカを下し全米OP初優勝 世界ランク1位に浮上

エレナ・リバキナが土曜日、ニューヨークで開催された全米オープン女子シングルス決勝で、2連覇中の王者アリーナ・サバレンカを6-4、5-7、6-2で破り、自身初の全米タイトルを獲得した。この勝利により、リバキナは世界ランキング1位の座も手にした。

リバキナは準決勝進出時点でサバレンカを上回るランキングポイントを確保し、週明けに世界1位となることが確定していた。決勝ではその勢いをそのままに、サバレンカの全米オープンにおける19連勝を止め、2023年決勝でココ・ガウフに敗れて以来の黒星を喫させた。

27歳のリバキナは、今季の全豪オープン決勝でもサバレンカを破っており、今年2度目のグランドスラム制覇となった。通算では2022年ウィンブルドンに続く3度目のメジャータイトルで、キャリアグランドスラム達成には全仏オープンのみを残す。

リバキナは550万ドルの賞金を獲得。これはグランドスラム史上最高額である。一方のサバレンカは280万ドルを受け取ったが、セレーナ・ウィリアムズ以来となる全米3連覇を逃した。試合後、サバレンカはネットでリバキナと短く抱擁した後、ラケットをコートに叩きつけた。

リバキナは第1セットでファーストサーブの調子が上がらず、入れたのは全体の半分以下だった。しかし、強力なリターンでサバレンカにプレッシャーをかけ続け、12本のブレークチャンスを掴み、うち3本をものにした。サバレンカは第2セットで盛り返し、最終セットに持ち込んだが、リバキナは動じることなく、第3セットを優位に進めて試合を締めくくった。

ロシア生まれでカザフスタン代表のリバキナは、今大会前のシンシナティでの足首負傷で出場が危ぶまれていたが、見事に回復を果たした。今大会では過去に4回戦を突破したことがなく、ニューヨークでの苦手意識を払拭する優勝となった。サバレンカは99週間続けた世界ランク1位の座を月曜日に明け渡すことになる。

ホルムズ海峡で船舶攻撃相次ぐ、原油供給への懸念再燃

13日、英海軍傘下のUKMTOは、ホルムズ海峡を航行中の船舶が正体不明の発射体の攻撃を受けたと発表した。乗員の状態や損害の程度は現時点で不明だ。この攻撃は、サウジアラビアが重要な石油パイプラインを一時閉鎖した翌日に発生した。

サウジアラビアは、イラク国内で活動するイラン系民兵組織によるドローン攻撃を受けて、東・西パイプラインを予防的に停止した。この全長1200キロメートルのパイプラインは、戦争でほぼ閉鎖されたホルムズ海峡に代わる主要な石油輸送路として機能しており、日量400万〜500万バレル(世界供給量の4〜5%)を輸送している。衛星画像ではメディナ南方のパイプライン付近から黒煙が上がっているのが確認され、負傷者と損害が報告されたが、輸出への影響は明らかにされていない。

一方、イラン国営放送IRIBは、ケシュム島のヘンガム島とシブ・デラズ沿岸でイラン商船が攻撃を受け、1人が死亡、3人が負傷したと伝えた。ケシュム郡知事のアミル・テイムーリー氏がこの情報を確認した。米国はイランが攻撃の背後にいる可能性が高いとみている。

こうした攻撃により、ブレント原油は1バレル100ドルを超えて高騰し、米国のディーゼル小売価格は1ガロン6ドルを突破した。米国とイランがタンカーに発砲し、イランと同盟するフーシ派が紅海沿いで前進を続けていることで、主要な石油輸送路の混乱が拡大する恐れがある。

米国はフーシ派との戦闘でサウジアラビアを支援するかどうかというジレンマに直面している。サウジアラビアの実権者ムハンマド・ビン・サルマン皇太子はトランプ米大統領に電話し、軍事支援を要請したが、ワシントンは当面、直接介入せず情報支援を行うと伝えた。また、フーシ派は紅海の入り口に位置するバブ・エル・マンデブ海峡のペリム島を制圧した。

イランとオマーンはホルムズ海峡の新たな入出路の詳細で合意し、13日にマスカットで開かれる湾岸諸国との地域会合で協議結果を説明する予定だ。イラン議会の国家安全保障委員会委員長エブラヒム・アジジ氏は、米国がイランの全条件を受け入れない限り対話は無意味だと述べた。イランは海峡の支配権を認められ、航行する船舶から料金を徴収することを望んでいるが、米国はこれを拒否している。海峡の再開にはイランが米国に伝えた7つの条件の履行が必要だという。

一方、バーレーンは、イランとの国交回復前にイランが参加する集団会合には出席しないと発表した。バーレーンは2016年にイランと国交を断絶しており、湾岸地域のインフラへの攻撃を挙げ、対話は現実を無視したものではあり得ないと主張した。

AI開発の減速を求める声、業界リーダーが相次ぎ同調、雇用への影響対策も始動

人工知能(AI)の急速な発展に伴うリスクへの懸念が高まるなか、Anthropicの最高経営責任者(CEO)ダリオ・アモデイが開発速度の減速を呼びかけ、OpenAIのサム・アルトマンやxAIを率いるイーロン・マスクがこれに同調した。アモデイは、自律的なAIエージェントの群れが6〜12か月以内に「インターネット全体を掌握する」可能性があると指摘し、業界全体での協調的な一時停止を提案した。一方、カリフォルニア州ではギャビン・ニューサム知事が、AI導入による労働市場への影響に対応するための行政命令に署名。雇用保険や再訓練プログラムの拡充など、労働者を守る枠組みの構築を目指す。

アモデイはブログ投稿で「AIモデルの能力を向上させる速度を緩めなければならない。進歩は依然として速く見えるだろうが、得られた時間を賢く使う必要がある」と述べた。彼はまず、Anthropicに独立した監査人を常駐させ、モデルの安全性を訓練段階で評価させることを一方的に約束。アルトマンは「フロンティアのペースを調整する必要がある」とXで同意し、OpenAIも同様の措置を取ると表明した。マスクも「ダリオは正しい」と投稿した。

この動きの背景には、元Anthropic研究者ジェイコブ・コクソンの辞職がある。彼は「AI開発に携わる人々は、AIが今十年の終わりまでに人類を滅ぼすと本気で信じている」とBBCに語り、業界が「我々の命を賭けている」と批判した。Anthropicの科学者エバン・ヒュービンガーも「AIが全人類を殺す可能性を、今後十年で10%以上と個人的に考えている」と応じた。

こうした警告を受け、オバマ元大統領は民主党に対し、AI政策を巡る公的な議論を主導するよう促した。ニューヨーク・タイムズによると、彼は「これは民間の手で急速に進んでおり、適切に管理しなければ危険になり得る」と述べたという。

一方、カリフォルニア州のニューサム知事は、AIが雇用に与える影響に備えるため行政命令に署名。解雇時の補償基準、失業保険、労働者移行支援、さらには労働者所有モデルや普遍的資本の概念を検討する。具体的には、失業保険データを用いたデジタルダッシュボードの設置、労働移動の兆候を特定する定期報告書、WARN法の見直し勧告、職業訓練プログラムの近代化ガイドの作成などが盛り込まれた。また、大学や公共機関に対し、実践的な学習やインターンシップの拡大を要請。中小企業向けのインセンティブも発表した。

ドバイでは、AIを都市の未来の中核に据える戦略を推進中だ。国家AI戦略2031やドバイのAI普遍的青写真に基づき、政府機関へのチーフAIオフィサー配置、AI・Web3インキュベーター、AI商業ライセンス、データセンター基盤の整備などが進む。ドバイAIウィーク2025には100カ国以上から3万人超が参加し、国際的な協力の場となった。

さらに、16歳のサンノゼの学生ケリー・リューは、AIと低コストのセンサーを組み合わせて大気汚染を可視化し、学校へのセンサー設置や郡全体の政策変更を後押しした。彼女のプロジェクトは、環境不平等を明らかにし、地域社会に証拠を提供するモデルケースとなっている。

AIの減速を巡る議論は、技術の進歩と人類の安全のバランスを問うものだ。アモデイは「技術を構築しないことは人類の利益を奪うか、単にAIを権威主義的な勢力の手に委ねることになる。速すぎる構築は無謀だ。我々は中間の道を模索してきた」と述べている。業界リーダーたちの呼びかけが、規制や国際協調へとつながるかが焦点となる。

東南アジア・太平洋で相次ぐ海難事故、インドネシアとバヌアツで死者・行方不明者

インドネシアのジャワ海で13日、乗客・乗員合わせて243人を乗せたフェリー「ヴィルゴ・トランスポート8」が悪天候により通信途絶となり、救助活動が行われた。地元の捜索救助事務所によると、これまでに103人が救出され、1人の死亡が確認された。同船は東ジャワ州スラバヤから南カリマンタン州バンジャルマシンへ向かう途中、日曜未明に連絡が途絶えた。最後に確認された位置はバンジャルマシンの桟橋から約148キロのジャワ海上で、救助隊は最大2.5メートルの波浪の中、捜索を続けている。

一方、南太平洋バヌアツでもフェリー「MVマトゥイ」がサント島からアンバエ島へ航行中に沈没し、1人が死亡、30人以上が行方不明となった。ジョタム・ナパット首相事務所は15人の生存を確認したと発表し、捜索救助活動を継続している。同国政府は強風と海上警報の無視、過積載などの過失が原因の可能性があると指摘した。

フィリピンではパラワン州コロン沖で発生したフェリー火災の死者数が76人に達し、13人が依然行方不明となっている。沿岸警備隊は焼損した船内から新たに41人の遺体を収容したと発表した。犠牲者の身元確認にはDNA鑑定が用いられ、遺族らは港で情報を待ち続けている。

これらの海難事故は、島嶼国家における海上交通の重要性と、安全基準の徹底の難しさを改めて浮き彫りにした。インドネシアでは約1万7000の島々を結ぶフェリーが日常の移動手段として不可欠だが、規制の執行が不十分なことが事故率の高さにつながっている。フィリピンでも同様に、フェリーは数百万人の生活を支える基盤でありながら、今年1月にも300人以上を乗せた旅客船が沈没し60人以上が死亡するなど、海難事故が相次いでいる。

政治 (Politics)

フーシ派がサウジのシャルーラ基地を攻撃、紅海の要衝バブ・エル・マンデブ海峡を掌握

イランと同盟するイエメンのフーシ派戦闘員は13日、南部サウジアラビアの軍事基地に対し、ドローンとミサイルによる攻撃を行ったと発表した。イエメン政府軍との戦闘再開により、避難する民間人が増え続けている。フーシ派の軍事報道官ヤヒヤ・サリーはX(旧ツイッター)で、攻撃対象はサウジとイエメンの国境に近いシャルーラ軍事基地の「武器庫と、我が国と国民に対する侵略を指揮する司令部・統制センター」だったと述べた。作戦の実施日は明示されていない。

リヤドの支援を受けるイエメン政府軍は12日、紅海の要衝モカでフーシ派戦闘員を攻撃したと発表した。政府軍報道官マジェド・アブドゥッラー・アル=ナジリは、モカ港近郊でフーシ派の「大規模な集団」を撃滅し、兵器や軍事装備を破壊したと国営サバ通信を通じて明らかにした。さらにモカとドゥバブを結ぶ幹線道路上のフーシ派部隊も撃破したという。イエメン軍は13日、タイズ地域のフーシ派拠点に対し空軍が3回の空爆を実施したとXで発表した。

フーシ派は今週、数日間で紅海沿岸の大部分と戦略的な島々を制圧し、紅海の南の入口にあたるバブ・エル・マンデブ海峡の支配を固めた。同海峡は、中東戦争開始時にイランがホルムズ海峡を封鎖した後、サウジアラビアの石油輸出にとって重要な動脈となっている。フーシ派はさらに、リヤドの紅海港に対する海上封鎖を宣言している。

戦闘再開により、国際移住機関(IOM)によれば7月以降、7万6000人が避難を余儀なくされた。約1400人が隣国ジブチへ逃れたと、ジブチ政府が発表した。イエメンでの戦闘再開による死者はフーシ派と政府筋の情報で500人を超えた。IOMの報道官はこの地域で「避難の危機」が生じていると警告し、「緊急備蓄は洪水救援活動で既に使い果たされた」と述べた。

サウジアラビアの実質的支配者であるムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、フーシ派への攻撃を求めてトランプ米大統領に2度電話したが、要請は却下されたと米ニュースサイトAxiosが報じた。トランプ大統領は12日、フーシ派が米国に戦争への直接介入を求めないよう要請してきたと明らかにした。一方、サウジアラビア当局は12日夜、フーシ派の発射体が国境付近に落下し、2人が負傷し、モスクや複数の建物、車両に物的損害が出たと発表した。フーシ派はまた、過去48時間でサウジ空軍が支配地域に129回の空爆を行ったと主張している。

中東戦争の拡大により、サウジアラビアは東・西パイプラインを一時閉鎖した。同パイプラインはイラク発のドローン攻撃を受け、エネルギー価格のさらなる上昇が懸念されている。世界最大の原油輸出国であるサウジは、予防措置としてパイプラインを一時閉鎖したと発表した。全長1200キロの同パイプラインは、過去6カ月間、戦争でほぼ封鎖されたホルムズ海峡に代わる中東石油の主要輸出路として機能し、日量400万〜500万バレル(世界供給量の4〜5%)を輸送してきた。ドイツでは、バブ・エル・マンデブ海峡を巡る緊張激化を受けてガソリン価格が急騰し、ディーゼル1リットル当たりの平均価格が2.56ユーロに上昇したと独紙ビルトが報じた。

トランプ大統領、アイルランド訪問で「統一アイルランド」に言及 英政界に波紋

ドナルド・トランプ米大統領は土曜日、アイルランド共和国と英国領北アイルランドの統一を「素晴らしいことだ」と述べ、最終的に実現するとの見方を示した。ダブリンでミホル・マーティン首相と会談した後、記者団に対し「統一をぜひ見たい。いつか必ず起こる。今起こってもいい」と語った。この発言は、北アイルランドの将来をめぐる英国とアイルランドの政治論争に新たな火種を投じた。

トランプ氏の発言は、従来の米国の「中立」路線からの逸脱として注目を集めた。英国のアンディ・バーナム首相は先月、統一を問う住民投票は「議題に上がっていない」と述べており、ダウニング街の報道官はトランプ氏の発言を受けてもこの立場を変えていないと説明した。一方、北アイルランドの親英派・民主統一党(DUP)のギャビン・ロビンソン党首は「北アイルランドの未来は北アイルランドの人々が決めるのであって、ロンドンやダブリン、ワシントンでの発言で決まるものではない」と反論した。

トランプ氏はアイルランド訪問中、首都ダブリンで大規模な抗議デモに直面した。少なくとも2000人のデモ参加者がパレスチナ国旗を振り、「トランプはここに来るな」と叫んだ。アイルランド大統領カトリーナ・コノリー氏は会談後、「戦争とジェノサイドの正常化は決して受け入れられないというアイルランド国民の強い意見を伝えた」と声明で述べた。トランプ氏はその後、西海岸のドゥーンベグにある自身所有のゴルフ場で開催中のアイリッシュ・オープンに足を運び、最終ラウンドを観戦した。

この訪問は、トランプ氏の大統領職と個人的なビジネス利益の境界を曖昧にするものとなった。同氏はドゥーンベグのコースで、息子のドン・ジュニア氏とエリック氏を伴い、第3ラウンドの18番グリーン付近からプレーを見守った。大会では地元出身のシェーン・ローリー選手が4打差の首位で最終日を迎え、トランプ氏が優勝トロフィーを授与する可能性も取り沙汰された。

トランプ氏の統一アイルランド発言は、11月の中間選挙を控えた米国内のアイルランド系有権者へのアピールという側面も指摘されている。米人口の約1割がアイルランド系とされ、共和党は中間選挙での議席確保に向け、浮動票の取り込みを図っている。しかし、アイルランド国内では「見出しを飾るための発言に過ぎない」と冷ややかに見る向きもあり、今後の展開は不透明だ。

トランプ氏、マルビナス紛争は「災害」と警告 オープンAIは年内上場せず ウクライナ和平協議は10月へ

米大統領ドナルド・トランプ氏は、アルゼンチンと英国の間でフォークランド(マルビナス)諸島をめぐる紛争が再燃すれば「災害」になると述べ、自らが調停役を務められるだろうとの認識を示した。同氏はアイルランド訪問中、英国が抱える移民問題やエネルギー問題に言及し、英国が遠く離れた諸島のために戦う用意があるか疑問を呈した。アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は先週、ビーグル水道への統合海軍基地設置計画を再浮上させており、英国の石油開発プロジェクトへの反発も強まっている。

一方、オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者は、人工知能の安全性への懸念を理由に、2026年内の新規株式公開(IPO)を行わないと明言した。同氏は『フォーチュン』誌に対し、安全性を巡る状況を踏まえると現時点の上場は「賢明ではない」と述べた。ライバル企業アンスロピックの研究者らが、AIの急速な進歩が近い将来に人類を絶滅させる可能性があると警告したことを受け、米国の議員らが新たな規制を求める声を強めている。アンスロピック自身は10月中旬にもIPOのマーケティングを開始する見通しだ。

ウクライナでは、ゼレンスキー大統領府のキリル・ブダノフ長官が、10月に新たな和平協議のラウンドが行われる可能性があると述べた。米国のジャレッド・クシュナー大統領顧問は、ロシアとウクライナの双方が紛争解決に前向きであるとの認識を示した。クシュナー氏とスティーブ・ウィトコフ特使は先月モスクワとキーウを訪問し、プーチン大統領とゼレンスキー大統領にそれぞれ会談している。

ドイツでは、エネルギー比較サイトのベリボックスが、イラン戦争の影響で家庭用ガス料金が最大20%上昇すると予測した。欧州の卸売価格は米国とイランの相互攻撃を受けて3年半ぶりの高水準に達しており、ドイツ経済の天然ガス依存度の高さが価格ショックに対する脆弱性を増幅させている。また、特殊化学大手エボニックはハンブルクとビッターフェルトの拠点を閉鎖すると発表した。ロシアは16都市で5Gネットワークの運用を開始したが、iPhoneユーザーは当面アクセスできない。

BRICS首脳会議が閉幕、モディ首相が共同宣言を歓迎 中印首脳は国境問題解決へ一致

第18回BRICS首脳会議が9月12日から13日までの日程でインド・ニューデリーのバーラト・マンダパムで開催され、閉幕した。インドが議長国を務め、『強靱性、革新、協力、持続可能性』をテーマに掲げた今回の首脳会議には、11の加盟国と10のパートナー国の首脳・代表が出席した。モディ首相は議長として、BRICSの『成長する力、魅力、そして前例のない信頼』を称賛し、加盟国間の協力と支援によって共通のビジョンが『ウィンウィンの協力』に転換されたと述べた。

首脳会議では、感染症の予防と対応のための統合早期警報システムの合意、災害管理のための早期警報データ統合ガイドラインの策定、BRICS物流サプライチェーン協力枠組みの構築などが確認された。モディ首相は、世界の緊張が継続的に増大し、パンデミックや気候災害、サプライチェーン寸断が相互接続された世界における地域限定の危機の不在を示したと指摘し、BRICS内の強靱性強化に重点を置いたと説明した。また、首脳会議では新德里宣言が全会一致で採択され、モディ首相はその成果を歓迎した。

会議のハイライトは、中印首脳会談である。習近平国家主席は7年ぶりにインドを訪問し、モディ首相と会談した。両首脳は国境問題の公正かつ合理的で相互に受け入れ可能な解決へのコミットメントを確認し、『違いは紛争にすべきではない』との認識で一致した。習氏は『中国とインドは競争相手ではなくパートナーであり、互いの発展の機会である』と述べ、モディ首相は『相互尊重、相互感応、相互利益』の三つの相互が両国関係の指針となるべきだと強調した。両首脳は貿易不均衡やサプライチェーン問題、市場アクセスなどの経済課題にも取り組むことで合意した。

一方、プーチン大統領は会議の傍らでモディ首相、習氏とそれぞれ会談し、ウクライナ情勢について協議した。クレムリンのペスコフ報道官によれば、モディ氏と習氏はウクライナ和平に向けた仲介の用意を表明し、プーチン氏はこれを歓迎して詳細な状況説明を行ったという。また、プーチン大統領は9月11日にインド入りして以来、南アフリカやエジプトの大統領、マレーシアやエチオピアの首相などとの『マラソン会談』を実施し、最終日にはパートナー国首脳とのアウトリーチ会合に出席した。

今回の首脳会議の成功は、インド国内政治にも影響を与えた。与党BJPは、対立する見解を持つBRICS諸国をまとめて共同宣言を採択させた外交成果を、政権の強さを示す材料として位置づけた。モディ首相がイラン大統領の手を取って会場に案内する場面や、イランとUAEが宣言に署名する上でインド外交が重要な役割を果たしたことなどが、戦略的自治の後退という野党の批判を和らげる材料となった。BJPのナビン党首は、インドが再びより代表性と均衡のある世界へのコミットメントを示したと述べた。

中印関係の改善は、2020年の国境紛争で冷え込んだ関係を修復する重要な一歩となった。両国は2024年のカザン会談以降、国境問題に関する特別代表協議を3回実施し、国境画定と国境管理の早期実質的な成果に向けた交渉を進めることで合意している。しかし、インドの対中貿易赤字が1000億ドルを超えるという構造的な課題や、中国投資への規制、ヒマラヤ国境地域での大規模な軍事展開など、解決すべき課題は依然として残っている。習氏の今回の訪問は、最近の雪解けがより広範な関係安定化につながるかを試すものとなった。

ロシア軍、ウクライナ各地で空爆続行 冬季に備え経済打撃深刻化

ロシア軍は9月12日、ウクライナの複数地域に対して空爆を実施し、少なくとも9人が死亡、数十人が負傷した。住宅やインフラが広範囲で損壊し、オデーサ州では37人が負傷、2人が行方不明となった。ロシア国防省はオデーサの港で軍需物資を運搬中の貨物船を攻撃したと発表した。

ウクライナ経済省のオレクサンドル・クラフチェンコ経済相は、ロシアの空爆によるインフラと固定資産の損害が今年約100億ドルに達し、黒海封鎖を含む経済全体への影響はGDP比1.5ポイント相当になると述べた。輸出収入の約400億ドルが封鎖により危機にさらされている。ウクライナのロクソラナ・ピドラサ国会予算委員長は、今年の戦費が日額約1億9000万ドルに膨張し、国内歳入と地方借入では防衛費を賄いきれなくなったと指摘した。

ウクライナ軍参謀本部は、開戦以来のロシア軍損失を約150万6900人と発表した。一方、ロシアは兵力補充のため外国人傭兵の獲得報酬を引き上げており、イルクーツク州は1人当たり150万ルーブル(約1万7800ドル)という記録的な報酬を設定した。アムネスティ・インターナショナルは、ロシアの外国人募集が人権侵害を伴う場合があると報告している。

ロシア南部ではウクライナ軍の無人機攻撃を迎撃し、ロストフ州で60機以上を撃墜した。ロシア軍の西部集団はウクライナ軍の重戦闘用クアッドコプター92機などを破壊、東部集団も固定翼無人機55機を撃墜したと発表した。ウクライナ側はロシアのトリアッティにある合成ゴム工場を攻撃し、火災が発生した。

ウクライナは今冬、インフラ破壊と財政逼迫が重なり、厳しい状況に直面している。政府は非軍事予算の削減や延期を模索し、西側パートナーに追加支援を求めているが、明確な解決策はまだ見出せていない。

香港「北部メトロポリス」計画、2,240億香港ドルの技術ハブ建設で住民と環境に犠牲

香港政府が推進する「北部メトロポリス」計画が、広大な農村部と湿地帯を高技術ハブへと変貌させている。総面積は香港の約3分の1に及び、約250万人の居住と65万人の雇用創出を目指す大規模プロジェクトだ。しかし、その代償として少なくとも25の村が取り壊され、住民の生活と自然環境が失われつつある。

71歳のチャン・ユクトン氏は、生まれ育った青レンガの家を明け渡すことになった。「ここに一生住み続けると思っていた。この土地に自分は属しているのだ」と語る。政府は祖先の家屋を文化的に重要ではないと判断した。計画の費用は少なくとも2,240億香港ドル(約286億米ドル)で、S&Pは3,600億香港ドル超に達すると推定する。一方、環境・社会団体は「いかに緩和策を講じても、よく保存された場所に新都市を建設すれば破壊的になる」と警告する。

この開発は中国本土との統合を深め、経済の多様化を図る狙いがある。2020年に北京が導入した国家安全法が異論を抑え込み、大湾区との連携を加速させた。しかし、国際社会の信頼維持と国境を越えた人流・物流の効率化が課題として残る。住民のニキ・ソー氏(42歳)は公営住宅の補償を受け入れたが、「村の犠牲が無駄にならなければよい」と述べる。

一方、文化・科学の分野では、俳優トム・クルーズの『マグノリア』の名言が再評価され、ロバート・デ・ニーロ主演の『The Alto Knights』がNetflixで配信された。また、アイオワの作家ルース・サコウの『Iowa Interiors』が100周年記念版で復刊され、カリフォルニアでは1万年前のマストドンの臼歯化石が発見された。高齢化社会をテーマにしたラビの著書も注目を集める。

BRICS、ニューデリー宣言を採択 中東戦争の「最大限の自制」と関税撤廃を訴え

BRICS諸国は9月12日、インド・ニューデリーで開催された第18回首脳会議で、中東紛争の緩和と多国間主義の強化を訴える共同宣言「ニューデリー宣言2026」を採択した。宣言は7か月に及ぶ中東戦争への深い懸念を表明し、最大限の自制と対話・外交を求めた。インドのナレンドラ・モディ首相は「異議を唱える加盟国はなかった。ニューデリー宣言2026は全会一致で採択された」と述べた。

45ページに及ぶ宣言は、市民と市民インフラの保護、核の安全性を脅かす攻撃への反対を強調した。紛争解決には軍事的エスカレーションではなく、対話と協議による外交的手段を推奨した。また、一方的な関税や非関税障壁の拡大を批判し、国際法と国連憲章の原則を損なうとして撤廃を求めた。加盟国間の越境決済と現地通貨による貿易決済の支援も表明し、BRICS決済タスクフォース(BPTF)の創設が決済の迅速化と既存国際決済システムへの依存低減に寄与すると指摘した。

首脳会議にはブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカに加え、エジプト、エチオピア、インドネシア、イラン、アラブ首長国連邦(UAE)の全10加盟国と、パートナー国としてナイジェリアが参加した。これら諸国は世界のGDPの約40%、世界人口の約半数を占める。イランとUAEの対立解消に向けた集中的な交渉が宣言採択の前提となった。会議の傍らでは、ナイジェリアのカシム・シェッティマ副大統領がWTOのンゴジ・オコンジョ・イウェアラ事務局長と会談し、多国間貿易システムへのコミットメントを再確認した。

今回の宣言は、中東戦争を巡りイラン、サウジアラビア、UAEが対立し、5月の外相会合では共同声明に合意できなかったBRICSにとって、外交的結束を示す重要な成果となった。ホスト国インドの仲介により、地域大国が同じテーブルに着き、外交的対話を継続する土台を築いた点で、BRICSの国際的影響力強化への一歩となった。

アルゼンチン元大統領クリスティーナ、国際戦略で2027年選挙復帰へ——『ビアリダッド』事件の有罪判決覆し出馬目指す

アルゼンチンの元大統領クリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルシュネル氏は、いわゆる『ビアリダッド』事件における汚職有罪判決を覆すための国際戦略を継続しており、2027年の大統領選挙に立候補する意向だ。この目的のため、キルシュネル主義運動の強硬派が運営する『クリスティーナ・リブレ』(自由なクリスティーナ)委員会が活動しており、ブラジル、メキシコ、コロンビア、パラグアイ、ウルグアイ、イタリア、フランス、ベルギーで政治ミッションを実施し、自分たちの指導者の立候補を妨げようとしていると非難している。

委員会のメンバーで元国家上院議員、インスティトゥート・パトリアのオスカル・パリージ氏は『ペルフィル』紙の独占インタビューで、「マウリシオ・マクリとハビエル・ミレイはクリスティーナを恐れている。彼女が二人とも打ち負かせることを知っているからだ」と主張した。委員会の執行委員会には、ブエノスアイレス州司法長官フアン・マルティン・メナ氏、元国家人権長官オラシオ・ピエトラガジャ・コルティ氏、元国庫検事総長カルロス・ザンニーニ氏、国家下院議員ホルヘ・タイアナ氏、政治指導者ソル・マグノ氏、ブエノスアイレス市公営銀行理事デルフィナ・ロッシ氏、メルコスール議会議員フランコ・メタサ氏らが名を連ねる。

その中心目標は、ブラジルで成功した『ルラ・リブレ』モデルを再現し、闘いをコモドロ・ピー連邦裁判所から国際法廷に移すことで、2027年選挙を前に正義党(PJ)指導者に課された終身資格停止を撤回させることだ。ペロン主義運動は海外での弁護活動を支援するため、ブラジル人弁護士ラファエル・ヴァリム氏と欧州裁判所元判事ハビエル・ボレゴ氏を起用し、ジュネーブの国連人権委員会にこの事件を持ち込む。

ジュネーブでの戦略は、『ビアリダッド』有罪判決の実体を直接争うものではなく、その政治的影響を凍結することを狙う。国連専門家委員会への提訴は、アルゼンチン最高裁判所への申し立てとは別の軌道で進められ、サンホセ・コスタリカ協定(米州人権条約)の保障違反とする裁定を求めている。パリージ氏は、重要な時期は選挙年の開始前、今後数か月以内に訪れると明かし、「専門家委員会がこの問題を取り上げ、政府に付託すれば、実質的な問題には1年半から2年かかる可能性がある」と説明した。同時に、クリスティーナの弁護士団は立候補を妨げる資格停止の解除を求める差し止めを請求しており、これは来年10月から3月の間に決定される見込みだ。

キルシュネル主義は、候補者リスト登録の締め切り前に国際的な後ろ盾を求めている。ブラジルのモデルを鏡として、2018年の国連人権委員会の勧告が、ルラ元大統領が収監中も主役であり続けるための主要な道具となった。そのモデルを現地に移し替え、ジュネーブからの裁定がアルゼンチン連邦司法への制度的圧力として機能することを目指す。パリージ氏は、2027年のPASO予備選挙に元大統領が出馬する可能性について、「検討されている。可能性の一つだ。しかし決定はまだ下されていない」と述べ、排除しなかった。

委員会の活動は、元大統領が全国PJの舵取りを務めることと並行して進む。マテウ通りにある党本部は、ミレイ大統領の与党『自由前進』(LLA)の経済モデルへの抵抗と、指導者の司法課題を組み合わせる。戦略は絶対的な二極化の仮説に基づき、リベルタリアン指導者の政権が野党再結集の主な燃料となるとみなす。パリージ氏は「国民大衆部門、自分たちの部門、中間層で経済的苦境にある人々に働きかける。ミレイ政権の仕事が劣悪なため、彼が彼らを我々の方に押しやることになるだろう」と標的とする有権者を説明した。野党との関係については「ペロン主義に投票するより箒に投票する人が25〜30パーセントいる。それは我々には関係ない。彼らに好きなようにさせ、存在し続けさせればいい。我々は彼らを排除したいわけではない。彼らは我々を排除したいのだ。我々は彼らを打ち負かしたいだけだ」と率直に語った。

さらにパリージ氏は、ブエノスアイレス州知事でペロン主義の大統領候補候補であるアクセル・キシロフ氏について「クリスティーナは期待を生み、希望を生み、議題を生み出す。クリスティーナには答えがあり、退かなかった。その上、未来の議題を設定する。その資質を持つ唯一の指導者だ」と評価した。また、『ビアリダッド』事件の判決と2022年9月の暗殺未遂事件を結びつけ、「暗殺未遂はこの一部だ。間違えるな。それは発射されなかった弾丸だ。だから彼らは判決を下した。試みに失敗したからだ」と述べた。ベネガス・リンチ家については「彼らの父か祖父は誰だ? 55年にプラサ・デ・マヨを爆撃した人物だ」と非難した。

カナダの首相像論争とパキスタンの水資源開発、マレーシアの洪水原因説明

カナダのオンタリオ州ウィルモットでは、歴代首相の像が追加され、論争が続いている。マレーシアのタナラタでは、洪水と地滑りの原因がバイパス工事ではないと公共事業省が説明した。パキスタンでは、マルダン地区のダム計画とカラチの水道パイプライン計画が進められている。

カナダのウィルモットでは、9月12日にジョン・アボット、ジョン・トンプソン、マッケンジー・ボーウェル、チャールズ・タッパーの4体の像が追加された。彫刻家ネイサン・スコットは彼らを「不運な四人」と呼ぶ。プロジェクトは2013年に提案され、ビクトリアパークやウィルフリッド・ローリエ大学での設置が頓挫した後、2016年にバーデンのキャッスル・キルブライドに落ち着いた。2020年にはジョン・A・マクドナルド像が収蔵され、2021年にはプロジェクトが中止されたが、昨年4月にウィルモット議会が再開を決定した。現在はCreatescape Waterloo Regionが運営し、教育要素としてシックス・ネーションズ・オブ・グランドリバーが関与する。しかし、約12人の抗議者が集まり、プロジェクトを「鈍感で考えが浅い」と非難した。抗議を主導したベニー・スキナーは、先住民の歴史を含む本物の歴史を学べば、このプロジェクトの不適切さが分かると述べた。

マレーシアのキャメロンハイランズでは、9月11日の豪雨による洪水と地滑りが、バイパス工事と無関係であると公共事業省が声明を発表した。工事はまだ設計・評価段階で、物理的な建設は行われていない。同省は、洪水は主要道路の整備区間外の二次道路で発生したと説明し、ジャラン・テンコロクでの小規模な地滑りは日常的な維持管理の範囲内で、がれきは即座に除去されたと述べた。環境保護主義者は、斜面安定性や地質条件、排水システムの包括的な評価が行われるまで工事を停止するよう求めていた。同省は、環境影響評価や社会影響評価など、関連当局の承認を経てから建設を開始するとした。

パキスタンのカイバル・パクトゥンクワ州政府は、マルダン地区にサルクワイ・バラニダムを計画している。推定約30億ルピーの費用で、約1162エーカーの不毛地を灌漑し、農業活動を促進する。一方、カラチでは、カラチ市長バリスター・ムルタザ・ワハブが、カラチ水道・下水道公社とフロンティア・ワークス機構がドゥムロッテ・パイプライン計画の建設契約を締結したと発表した。140億ルピーの事業で、ドゥムロッテからディフェンスとクリフトンに毎日1000万ガロンの追加給水を行う。建設は来週開始され、12ヶ月以内の完成を目指す。市長は、シンド州政府とKW&SCの共同事業であり、カラチの水供給網を強化する重要な一歩だと述べた。

カラチの廃棄物問題も無視できない。市は毎日推定14,800トンの廃棄物を発生させる。研究によれば、有機物が約47%、紙が約16%、プラスチックが約11%を占める。しかし、これらが混在して回収されるため、リサイクルや堆肥化が困難になっている。埋立地ではメタンガスや浸出水が発生し、環境や地域住民に影響を与える。国際的な廃棄物管理の方向性は、発生源での削減、再利用、リサイクル、有機資源の回収であり、埋立地は残渣のみに限定するべきだ。カラチは家庭での分別と政府のインフラ整備の両方が必要である。

これらの出来事は、インフラ整備と環境管理の課題が世界各地で顕在化していることを示す。カナダでは歴史認識をめぐる政治的な論争が続き、マレーシアでは開発と自然災害の関係が問われ、パキスタンでは水資源と廃棄物管理が都市の持続可能性に直結する。いずれも、行政と市民の対話と包括的な評価が求められる案件である。

スペイン最高裁、『孫の法』による新規帰化者の投票権を停止——選挙への影響懸念で

スペイン最高裁は9月10日、2022年民主記憶法に基づき帰化した数千人規模の新規スペイン市民の投票権を暫定的に停止する決定を下した。同法はフランコ独裁初期に亡命したスペイン人の子孫に国籍取得の道を開くもので、最高裁はこれが次期選挙で『選挙不正』をもたらす『根拠ある現実的かつ深刻な危険』を生むと判断した。

この決定は、極右政党Voxとイウスティティア・エウロパが中央選挙管理委員会(JEC)の決定を不服として申し立てた訴訟への対応だ。JECは当初、法の選挙への影響を監査する権限を自らに認めていなかった。最高裁の判決は、法務省が発行した、1936年7月18日から1955年12月31日までの間に国外へ出た全てのスペイン人を亡命者とみなす通達を問題視している。

第三法廷(行政訴訟担当)の第4部は、この事件を審理するため6人の判事で構成された。判事のピラール・テソはJEC副議長を務めるため審理から外れた。残る判事のうち、ルイス・ディエス=ピカソ、ラファエル・レケロ、アントニオ・フォンセカ=エレーロは保守派とされる。一方、アントニオ・ナルバエスは本件の報告担当判事で、2023年には保守派の検察官グループと共に人民党(PP)のアルベルト・ヌニェス・フェイホー党首と会食した経歴を持つ。マヌエル・デルガド=イリバレンは選挙法の専門家、アリシア・ミジャンは進歩派の判事団体に所属する。

審理は9月7日に行われ、6人の判事はナルバエスの提案を審議した。ナルバエスは帰化者の投票権の暫定停止を主張し、ディエス=ピカソ、フォンセカ=エレーロ、レケロ、デルガド=イリバレンがこれに同調した。最終的に5対1で停止が決定された。この判決は、政府が不在者選挙人名簿(CERA)を新規帰化者で膨らませ、選挙で有利に働こうとしているという右派・極右の主張を司法が支持した形だ。

この暫定停止は、スペインの選挙制度に直接的な影響を与える。数千人の有権者が次期選挙で投票できなくなる可能性があり、政府と野党の間で選挙を巡る争点がさらに先鋭化することが予想される。最高裁は今後、この問題の本案について最終判決を下す予定で、その結果次第では帰化者の投票権が回復する可能性も残る。

マレーシア政府、選挙操作疑惑でMCMCの調査を待つ

マレーシア政府は、マレーシア人有権者を標的とした選挙操作に関与したとされるトルコのテクノロジー企業の主張について、具体的な情報をまだ持っていないと発表した。政府報道官のファーミ・ファズィル氏は、この問題をマレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)に委ねたと述べた。

MCMCは、人工知能を活用した選挙操作疑惑を調査している。この疑惑は、Anthropic社の報告書で明らかになったもので、1,000以上の偽のXアカウントや有権者データを用いて政治的風潮に影響を与える作戦が、マレーシアを標的にしていたとされる。

ファーミ氏は、調査完了の時期について具体的な期限は示されていないと述べた。一方、MCMCは報告書を精査し、関係機関から追加情報を求めるとしている。

セウタ移民危機、新施設への移送と政治的緊張の継続

スペイン領セウタで、警察が数百人の移民を新設の収容施設へ徒歩で移送する大規模な作戦が実施された。早朝7時から、ロマ・コルメナール周辺で野宿していた移民たちが、ロス・ロサレス地区の新施設へと移動させられた。移送の過程で、移民たちは当初モロッコへ戻されると思っていたが、政府の施設だと知ると協力し、到着時には拍手を送った。この新施設は保育園に近いことから、住民の間で抗議も起きている。

セウタは移民危機の第7週目に入り、社会的緊張が高まっている。エル・タラハル地区の掘っ立て小屋での火災、移民間の喧嘩、住民によるデモや移民への攻撃が日常化している。特に、移民が集中する低所得層の地区では、夜間の騒音や衛生状態の悪化に住民が不満を募らせている。一方、市中心部では連日デモが行われ、「侵略者を追い出せ」といったスローガンが掲げられ、報道関係者や人道支援団体への攻撃も発生している。

この危機をめぐっては、スペイン政府の対応が問われている。最大野党・国民党(PP)のフェイホー党首は、モロッコの「侵略」が続いていると非難し、サンチェス首相の政権運営に「個人人的な理由」があると主張した。また、諜報機関CNIが7月29日に移民流入の警報を発していたにもかかわらず、政府が正式な警報として扱わなかったことが、情報公開文書によって明らかになった。CNI内部では、政府が自らの失敗を隠すために諜報機関をスケープゴートにしているとの不満がくすぶっている。

さらに、極右政党Voxは、移民問題を女性票の獲得に利用している。アバスカル党首は、移民が「性的な恐怖」を引き起こしていると主張し、「フェミナショナリズム」と呼ばれる戦略を展開している。世論調査では、女性の方が移民に対して否定的な見方が強く、Voxの支持拡大につながっている。

この移民危機の根本には、ヨーロッパの労働力不足と移民制限の矛盾がある。モロッコからの移民は、母国の発展とともに増加傾向にあり、スペインでは非正規労働者として重要な役割を果たしている。しかし、合法的な移民経路が限られているため、多くの人が国境を越えて流入し、セウタのような都市に負担をかけている。この構造的な問題が解決されない限り、同様の危機が繰り返されるだろう。

経済 (Economy)

中東情勢緊迫化で原油高騰、世界経済に波及

中東情勢の緊迫化が世界のエネルギー供給に影を落としている。ホルムズ海峡での船舶攻撃とサウジアラビアの主要パイプライン閉鎖を受け、ブレント原油は1バレル100ドルを超える水準で推移。ナイジェリアでは国内燃料価格が連鎖的に上昇し、パキスタンでは政府の緊急対応を求める声が上がった。欧州では天然ガス価格の高騰が続き、ロシア側はグローバリストの理念の失敗だと主張する。

英国海軍貿易機関(UKMTO)の発表によると、ホルムズ海峡で船舶に発射体が命中した。損害の程度と乗組員の状態は不明で、オマーン沿岸かイラン沿岸かも特定されていない。攻撃の主体も明らかになっていない。前日にはサウジアラビアが東西パイプラインを一時閉鎖しており、イラクから発進したドローン攻撃が原因とされる。このパイプラインは過去6カ月間、中東からの世界向け石油供給の主要ルートとして機能し、1日400万〜500万バレル(世界供給量の4〜5%)を輸送していた。トランプ米大統領はイランが攻撃の責任を負う可能性が高いと述べた。また、イエメンのフーシ派がバブ・エル・マンデブ海峡のペリム島を制圧した。サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子はトランプ大統領に軍事支援を要請したが、米国は当面、情報支援に留める意向だ。イランとアラブ湾岸諸国はオマーンで会合を開く予定だが、イランはホルムズ海峡の管理権承認を要求しており、米国はこれに反対している。

原油高は各地のエネルギー価格に直結している。ナイジェリアの首都アブジャでは、ダンゴート製油所がガントリー価格を1リットル当たり1,265ナイラから1,350ナイラへ6.7%引き上げたことを受け、給油所の小売価格が上昇した。MRSは1,350ナイラから1,395ナイラへ、NIPCOは1,430ナイラへ、モービルは1,400ナイラへ引き上げた。経済学者のアリユ・イリアス氏は、輸送・生産コストの上昇を通じてインフレを悪化させ、家計にさらなる負担を課すと指摘した。旧アフリカ労働組合統一機構事務局長のオウェイ・ラケムファ氏は、地政学的危機のたびに国内燃料価格が自動的に上昇する構造を批判し、規制強化と事前計画を求めた。

パキスタンでは、ファイサラバード商工会議所(FCCI)のファルーク・ユスフ・シェイク会長が、政府の即時かつ断固たる介入を要求した。原油価格の高騰が運輸・産業生産・輸出費用を押し上げているとし、石油備蓄計画の早期具体化と石油・ガスの安定供給を訴えた。同氏は、サウジアラビアなど友好国からの譲許的価格での輸入に依存する現状を説明し、恒久的なエネルギー政策の必要性を強調した。また、運賃上昇が輸出競争力を弱め、国内経済に圧力をかけると警告した。さらに同氏は、運河道路など市内の主要路線での電気バス運行の早期開始とメトロプロジェクトの完成を求めた。

欧州では天然ガス価格の高騰が続く。ロシア大統領特別代表でロシア直接投資基金CEOのキリル・ドミトリエフ氏は、欧州のガス価格上昇はグローバリストの理念の失敗に対する代償だと自身のXアカウントで主張した。プーチン大統領がBRICS首脳会議で、ロシアは以前、欧州に1,000立方メートル当たり約150ドルでガスを供給していたが、現在は1,000ドル以上を支払っていると述べたことに言及した形だ。プーチン氏はさらに、価格が1,500ドルまで上昇する可能性があると指摘していた。

エネルギー価格の高騰は、中東の地政学的リスクが世界経済に与える影響の大きさを改めて示している。各国政府はインフレ抑制と産業競争力維持のため、短期的な対応と中長期的な構造改革の両面で政策対応を迫られている。

ラテンアメリカ為替市場に変動、インド宝石輸出は金装飾品が牽引、パキスタンではモンスーン雨警報

2026年9月13日、ラテンアメリカの通貨市場ではコロンビアのペソが8月下旬以来の高値圏で推移し、チリのインフレ連動単位UFが過去最高値を更新した。アルゼンチンでは公式レートと並行市場レートの乖離が続き、ブラジルのレアルは週末を前にほぼ横ばいで取引を終えた。一方、インドでは8月の宝石・宝飾品輸出が前年比3.14%増の23億ドルとなり、金の留め具付き宝飾品の急増が全体を押し上げた。パキスタンでは今季最後とみられるモンスーン雨がラホールに14日から17日まで降ると予報され、都市洪水への備えが要請されている。

コロンビアの週末TRM(代表為替レート)は1ドル=3,072.27ペソで、8月25日以来の堅調な水準となった。1,000ドルの送金は3,072,270ペソに相当し、300万ペソの家賃は約977ドルとなる。チリのUFは40,918.25に上昇し、1か月間毎日上昇を続けている。金曜日の観測ドルレート937.17で換算すると、1UFは約44ドルに相当する。アルゼンチンの公式レートは1,480/1,530ペソ、ブルー(並行市場)レートは1,525/1,545ペソで週末も変わらず、国リスクは485ベーシスポイントで安定した。ブラジルのPTAXは5.0918で、週末の市場閉鎖に伴い変動なし。メキシコのペソはスポットで16.96近辺、ペルーのソルは約3.36、ウルグアイのペソは約40.27と推定された。

インドの宝石・宝飾品輸出は、金の留め具付き宝飾品が前年比51.22%増の6億4,285万ドルとなったことが寄与した。一方、無地の金宝飾品は23.90%減の3億5,697万ドル。金価格が8月に月間8.27%上昇し、1オンス=4,410.89ドルとなったことが無地宝飾品の競争力を圧迫した。カット・研磨ダイヤモンドは金額ベースで4.93%減の9億2,451万ドルとなったが、数量は3.23%増の133万6千カラットに増加した。銀宝飾品は39.66%減、研磨ラボ育成ダイヤは28.45%増、有色宝石は34.40%増となった。宝石・宝飾品輸出促進評議会(GJEPC)のキリット・バンサリ会長は、輸出実績がインド産業の回復力と適応力を反映していると述べた。

パキスタン気象局(PMD)は、ラホールで9月14日から17日まで雨が降ると予報し、モンスーン雨による都市洪水の恐れがあるとして関係機関に対策を指示した。現在の気温は31度、最高気温は36度まで上昇する見込み。湿度は69%、風速は8キロメートル毎時。パンジャブ州住宅大臣ビラル・ヤシンは、ラーワルピンディのヌラー・ライ川約9キロメートルの区間を監視する特別部隊の編成を命じ、不法投棄や占有の防止を図った。同川はラーワルピンディの排水システムに不可欠であり、清掃・復旧・保護のための調整された取り組みが求められている。

データセンター戦争:世界のインフラ競争と地域対立が激化

世界のデータセンター市場が新たな拡大局面を迎えるなか、米国ダラスが不動産大手クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドの調査で世界最大のデータセンター市場に選ばれた。同調査は107市場を24の変数で評価し、ダラスがアトランタやバージニア州を抑えて首位となったことを明らかにした。一方、韓国ではSKグループがビッグテックとのAIデータセンター協力を加速させ、ロッテとKAISTが共同研究センターを開設するなど、アジアでも投資が活発化している。欧州ではロンドンのブリックレーンでデータセンター建設をめぐる住民と開発業者の対立が先鋭化しており、エネルギーや水資源、土地利用を巡る課題が世界的な焦点となっている。

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドの報告書によると、AIの普及とクラウドコンピューティング需要の拡大を背景に、2025年の世界の建設中データセンター容量は31.7ギガワットに達し、前年の12.5ギガワットから倍増した。ダラスが首位となった理由として、同社はエネルギーへのアクセスの良さを挙げている。ジョン・マクウィリアムズ氏は「需要の基礎は依然として極めて強固だが、業界はもはや無制限に拡大できる環境にはない。電力供給のリードタイム、土地の確保、世論、規制が、どこにどのように建設するかを決定する上でより重要な役割を果たしている」と述べた。ランキングではダラスに続き、アトランタ、バージニア州、コロンバス、ジョホール州(マレーシア)、シカゴ、フェニックス、オレゴン州、トロントが上位に入った。アメリカ大陸は世界の建設中容量の約80%を占めており、テキサス州は成長著しい地域として浮上、西テキサスは2.9ギガワットの建設中容量を抱えるAIインフラの中心地となった。

韓国では、SKグループ会長チェ・テウォンが蔚山フォーラムで、アマゾン・ウェブ・サービスと共同で建設中の蔚山AIデータセンターについて「進展が非常に速い」と述べた。同プロジェクトは7兆ウォン規模で、2027年末までに稼働開始予定であり、約900メガワットの容量を確保済みだという。チェ氏はAI産業の次の課題として、利益を生み出し投資を持続できるビジネスモデルの構築を挙げ、「AIがバブルになる懸念がある。最終的に重要なのは、AIが再投資可能な利益を生み出す持続可能なモデルを構築することだ」と強調した。また、ロッテグループとKAISTは大田のKAISTキャンパスに共同研究開発センターを開設した。ロッテの申東彬会長とKAISTの裵忠植総長が竣工式に出席し、同センターはバイオ持続可能性、炭素中立エネルギー、先端食品・ヘルスケアの3分野を重点研究領域とし、AIを研究プロセス全体に活用する。

一方、ロンドンのブリックレーンでは、歴史あるトルーマン醸造所跡地に計画されたデータセンター開発に住民が反対している。住民は遺産の保全と社会住宅の不足を訴えており、タワーハムレッツ地区では約3万1000人が住宅待機リストに載っている。開発計画には44戸の住宅しか含まれておらず、うち社会住宅はわずか6戸だ。国際エネルギー機関の報告によると、データセンターの世界電力需要は昨年17%増加し、2030年までに5年で倍増すると予測されている。環境慈善団体グローバル・アクション・プランのオーウェン・エスプレイ氏は、英国の計画規則がセクターの拡大に追いついておらず、「悪い開発のトロイの木馬」になっていると批判した。業界コンサルタントのマーク・アクトン氏は、デジタル活動の基盤としてデータセンターの重要性を強調しつつ、水とエネルギーの実際の使用量への理解不足が批判の的になっていると指摘した。

社会 (Society)

兵士らが高原州の17歳少年殺害で容疑者3人を拘束、肥料会社の経営陣も逮捕

ナイジェリア高原州バルキン・ラディ地方政府管轄のカフィ・アブ村で17歳の少年ピーター・ギャンが何者かに殺害された事件で、兵士らが容疑者3人を拘束した。軍は土曜日に作戦を実施し、攻撃者が使用したとみられる集落ケダワを急襲した。

拘束されたのはヤクブ・ジャオジ(69)、ムカダス・アブバカル(28)、ムハンマド・ハッサン(56)の3人だ。軍は彼らがギャン殺害と関係があるかどうか、身元確認とさらなる捜査のために拘留した。捜査はまだ進行中で、容疑者が犯人と断定されたわけではない。

一方、マレーシアではケダ州の稲作農家向け追加配合肥料「バジャ3」の配給遅延をめぐり、肥料供給会社の常務取締役が逮捕された。30代の男は昨日午後2時30分ごろ、ケダ州汚職防止委員会(MACC)事務所に出頭し、供述を取られた後に拘留された。治安判事エリアナ・イスマイルがMACCの申請を認め、男は9月16日まで拘留される。

MACCの調査では、初回植付け期間中にタベークン・マニュファクチャリング社が61万6015袋の追加配合肥料を供給する必要があったが、9月時点で33万3655袋しか納入されておらず、28万2360袋が不足している。この遅延は約6万人の稲作農家に影響を与えており、農業食料安全保障相や省幹部らもMACCの聴取対象となる可能性がある。

パキスタンではラホール警察が高利貸しへの取り締まりを強化し、69人の容疑者を逮捕、78件の事件を登録した。首都警察責任者のビラル・シディク・カミヤナ氏は、高利貸しマフィアとその関係者への取り締まりを継続し、無寛容政策で対処すると述べた。

レバノン南部では、停戦にもかかわらずイスラエル軍がキアムの町で大規模な爆発を実施し、近隣の町の窓を破壊した。レバノン大統領ジョセフ・アウンは土曜日にナバティエを訪問し、現時点でイスラエルとの新たな交渉は行わないと発表した。

南アフリカのケープタウンでは、2020年に交通巡視員ウォルター・ファン・ローイェンが射殺された事件で、6年以上を経て2人目の容疑者が逮捕された。ドウェイン・スミスと特定された容疑者は水曜日にケープタウン治安判事裁判所に出廷し、保釈申請を行わなかった。事件は9月14日月曜日にケープタウン地方裁判所に移送され、最初の容疑者であるタクシー運転手クレイグ・デ・リリーと共に裁判準備が進められる。

またケープタウンでは、25歳の配車運転手が2人の女性にレイプされ、4000ランドの身代金を要求されて誘拐された事件で、容疑者5人が逮捕された。ステンバーグ警察が車両追跡装置で運転手を発見し、土曜日に救出した。23歳と34歳の女性2人、16歳、42歳、48歳の男性3人は月曜日にウィンバーグ治安判事裁判所に出廷する予定だ。

これらの事件は、各地域の治安維持と司法手続きの進展を示すものであり、特にナイジェリアでは軍による継続的な掃討作戦が、攻撃者の移動経路を断つことで地域の安全確保を目指している。マレーシアの肥料遅延問題は農家の生計に直結しており、政府の対応が問われている。

ネパール大洪水から19日、行方不明のマレーシア人55人と家族の祈り

ネパールで発生した大規模な洪水から19日が経過した現在も、行方不明となっているマレーシア人55人の家族は奇跡を待ち続けている。ポート・クラン消防救助署の運用担当官モフド・ファクルル・ムニル・モフド・イサ氏の妻ハニ・オスマン氏は、マレーシアの家族とネパールの犠牲者の間で進められているDNA照合について、当局からまだ更新情報がないと述べた。

ハニ氏は「DNA照合に関する更新はないが、まだ進行中だと聞いている。私はまだ奇跡を信じているが、どんな結果でも受け入れる覚悟はできている」と語った。彼女は8月28日、夫や他の行方不明者の捜索状況を直接確認するため、自らの判断でカトマンズに飛んだ。

一方、ラジタ・シヴァンさんの父親であるP・シヴァン氏(72歳)は、家族のDNAサンプルが採取され、外務省からの知らせを待っていると述べた。彼は「彼女が見つかれば奇跡だ」と語った。

災害後、ネパールとチベットで無事が確認された77人は、帰国に必要な手続きを終えるためカトマンズに移送されている。

サラワク州ヘリ墜落事故の犠牲者5人、身元特定され家族に引き渡しへ

マレーシア保健省のダトゥク・スリ・ドクター・ズルケフリー・アフマド保健相は、飛行医サービス(FDS)のヘリコプター墜落事故で死亡した5人の遺体を、DNA鑑定による身元確認を経て、本日家族に引き渡すと発表した。遺体はミリ病院の法医学部門で家族に引き渡され、保健省が各埋葬地への移送を調整した。

事故は今週火曜日、サラワク州のロン・レラン近郊で発生した。遠隔地への医療ミッションを遂行中のヘリコプターが墜落し、搭乗していた医療関係者4人を含む全員が死亡した。犠牲者のうち、医師のアイヌル・バラー・カマルディン医師の遺体は、マレーシア空軍の特別便でミリからクランタン州コタバルに運ばれ、スリ・ケデペル墓地に埋葬される。看護師デブラ・アナク・モセットさんの遺体はミリからクチンに空輸され、9月14日にパダワンのカンポン・セマダンに埋葬される。准医療官アレクソン・アディット・アナク・ヘンリーさんの遺体は本日ミリ病院から自宅に移送され、9月15日にミリの聖公会墓地に埋葬される。看護師ジェシー・パヤ・ジョクさんの遺体も本日自宅に移送され、9月14日にミリのBEM墓地に埋葬される。パイロットのザイノル・アフィク・ビー・シャム機長の遺体はマレーシア航空便でクアラルンプール国際空港に運ばれ、ヌグリ・スンビラン州セナワンのフォレスト・ハイツ墓地に埋葬される。

ズルケフリー保健相は、保健省が消防救助局と協力し、緊急医療搬送(メデバック)作戦を継続すると述べた。墜落事故を受け一時停止されたFDSの代替として、遠隔地の人々の医療アクセスを確保するためだ。FDSは事故後、調査・見直し・包括的評価のために一時停止されている。保健相はマレーシア国民の懸念と祈り、支援に感謝し、それが犠牲者の家族と保健省の同僚たちに力を与えたと述べた。

文化 (Culture)

ヴェネツィア映画祭、金獅子賞に『ウーマン・アンノウン』 ガザ題材の『NAZA』は審査員特別賞

第83回ヴェネツィア国際映画祭の閉幕式が現地時間12日に行われ、最高賞の金獅子賞にはデンマーク人監督メイ・エル・トゥーキーによる戦後ドラマ『ウーマン・アンノウン』が選ばれた。主演のマティルデ・アルセルが女優賞も獲得するという異例のダブル受賞となった。

『ウーマン・アンノウン』は第二次世界大戦直後のデンマークを舞台に、ドイツ兵との過去の関係が結婚目前の家政婦の未来を脅かす物語である。エル・トゥーキー監督は受賞スピーチで、この映画を「女性の身体を戦場として描く物語」と表現し、同時に「見えず、存在を認められず、声なき女性たちの物語」だと語った。監督は今年のメインコンペティション21作品の中で唯一の女性監督であり、映画界における女性の障壁が改めて問われる結果となった。

一方、イスラエル人監督ユヴァル・アブラハムとレイチェル・ゾールによるガザ戦争を題材にしたドキュメンタリー『NAZA』が審査員特別賞を受賞した。同作はイスラエルのAI支援によるガザ市民の殺戮を告発する内容で、初上映では25分間のスタンディングオベーションを記録していた。アブラハム監督は受賞後、イスラエル軍が「組織的な殺戮」を行っていると主張し、「イスラエル人がこの映画を観ることが特に重要だ」と語った。イスラエル軍は匿名の証言を根拠に批判している。

その他の主な受賞者としては、韓国のイ・チャンドン監督が『ポッシブル・ラブ』で銀獅子賞(審査員大賞)を受賞。同作は8年ぶりの新作で、解雇された労働者とその妻、ドキュメンタリー作家と富裕な夫の絡み合う人生を描いている。ロシア出身のイリヤ・クルジャノフスキー監督は『DAU』で監督賞を受賞し、ウクライナ生まれの母に捧げた。ジョン・マルコヴィッチが『ワイルド・ホース・ナイン』で男優賞を受賞したほか、是枝裕和監督の『ルックバック』が5つの付随賞を獲得するなど、日本勢の活躍も目立った。

今回の結果は、戦争と女性の権利という現代的なテーマが映画祭の中心に据えられたことを示している。特に『NAZA』の受賞は、進行中のガザ紛争に対する国際的な視線を改めて映画界から突きつける形となり、政治的なメッセージ性の強い授賞式となった。

セリーヌ・ディオン、6年ぶりにパリで復帰公演 喜びの涙とともにステージへ

カナダ出身の歌手セリーヌ・ディオンが12日夜、パリ郊外のプレニチュード・アリーナで6年ぶりとなる本格的な復帰コンサートを行った。約3万5千人の観客を前に、彼女はフランス語のバラード『On ne change pas』で幕を開け、喜びの涙を流した。58歳のディオンは稀な神経疾患であるスティッフ・パーソン症候群を患っており、長年の闘病生活を経ての待望のステージ復帰となった。

公演は予定より45分以上遅れて開始されたが、世界中から集まったファンは熱狂的に応えた。ディオンは「私は元気です。この脆さと共に生きることを学び、それを生きる力に変えました」と語り、『My Heart Will Go On』『Power of Love』など代表曲を披露。途中『The Chase』でミスを犯し謝罪する場面もあったが、約2時間15分に及ぶ公演を成功させた。観客席にはミシェル・オバマ元米大統領夫人や、2027年大統領選の有力候補であるエドゥアール・フィリップ、ガブリエル・アタルらも訪れた。

このパリ公演は全26公演のレジデンシー形式で、9月から10月にかけてと2027年5月に追加公演が予定されている。チケットは完売し、経済効果は最大10億ユーロ(約1,600億円)と試算される。パリ市は地下鉄駅を一時的に「セリーヌ」と改名するなど、街を挙げて復帰を祝福した。ディオンの復帰は、音楽業界のみならず、闘病中の人々に希望を与える文化的な出来事となった。

スポーツ (Sports)

リバキナがUSオープン初優勝、世界ランク1位に返り咲き

カザフスタンのエレナ・リバキナが12日、ニューヨークで行われたUSオープン女子シングルス決勝で、ベラルーシのアリーナ・サバレンカを6-4、5-7、6-2で下し、自身初の全米制覇を果たした。27歳のリバキナは、2022年ウィンブルドン、今年の全豪オープンに続く3つ目のグランドスラムタイトルを獲得。試合前から世界ランキング1位の座が確定しており、99週連続でトップに君臨していたサバレンカからその座を奪った。

リバキナは決勝で12本のエースを記録し、第1セットではわずか1本のファウルに抑える完璧なプレーを見せた。第2セットを落としたものの、第3セットでサバレンカのミスを突いて2度のブレイクに成功し、優勝賞金550万ドル(約4億7000万円)という大会記録を手にした。サバレンカは表彰式で涙を見せ、ラケットを叩きつける場面もあった。リバキナは今季、グランドスラム決勝でサバレンカに2連勝しており、対戦成績は通算18戦8勝とした。

この勝利により、リバキナは21世紀で3人目となる同年の全豪・全米両大会優勝を達成した。サバレンカはグランドスラム決勝で通算5敗目を喫し、優勝を逃すパターンが続いている。リバキナは「ここに10年通って初めて勝てた。ニューヨークに恋をしている」と喜びを語った。

ムバッペ2発、レアル・マドリードがラージョに4-1勝利 首位バルセロナと並ぶ

レアル・マドリードは12日、サンティアゴ・ベルナベウで行われたリーガ・エスパニョーラ第6節でラージョ・バジェカーノを4-1で下した。キリアン・ムバッペが2ゴールを挙げ、ホセ・モウリーニョ監督のチームは前節ベティス戦の敗戦から立ち直り、勝ち点12で首位バルセロナに並んだ。

試合は14分、フロリアン・ルジューヌがアルバロ・カレーラスを倒して得たペナルティーキックをムバッペが決めて先制。3分後にはルジューヌのパスミスを突いたヴィニシウス・ジュニオールからムバッペを経由し、カレーラスが追加点を挙げた。34分にはヴィニシウスの突破からジュード・ベリンガムが今季3点目を決め、前半で勝負を決めた。

後半に入り、51分にセルヒオ・カメジョが1点を返すと、ベルナベウの観衆からは再びブーイングが起こった。しかしモウリーニョ監督は途中出場のアルダ・ギュレルを称賛し、試合終了間際にはギュレルのアシストからムバッペがダメ押し点を奪取。ムバッペは今季公式戦7ゴール目とした。

モウリーニョ監督は今季初先発となったヤン・ディオマンデについて「戦術面では学ぶべきことが多いが、信じられないほどの潜在能力を秘めている」と評価。一方で「プレッシャーを感じるには少し年を取りすぎた」と語り、クラブ史上最高額の移籍金で加入した若手の起用に自信を示した。

レアル・マドリードは16日にエルチェと、ラージョはエスパニョールと対戦する。バルセロナは日曜日にレバンテ戦を控えており、勝てば再び単独首位に立つ。

米国、スペインを下し女子バスケW杯決勝進出 フランスと再戦へ

女子バスケットボール・ワールドカップ準決勝で、アメリカがスペインを76-66で下し、決勝進出を果たした。決勝ではフランスと対戦する。フランスは準決勝で開催国ドイツを86-64で破り、初の決勝進出を決めた。

アメリカは第4クォーターで突き放した。ブレアナ・スチュワートが16得点、カイリー・コッパーが13得点、ジャッキー・ヤングが12得点を挙げた。一方、ケイトリン・クラークは1得点に終わった。アメリカのワールドカップ連勝記録は35試合に延びた。スペインはマリア・コンデとイヤナ・マルティンが各17得点を記録したが、及ばなかった。

決勝は2024年パリ五輪金メダル決定戦の再戦となる。アメリカはその試合を1点差で制していた。フランスのガビー・ウィリアムズはドイツ戦で22得点を挙げ、チームを牽引した。フランスは1953年の大会以来となるメダルを確保した。

また、トロント国際映画祭ではシルベスター・スタローンを描いた映画『Yo soy Rocky』が上映され、スタンディングオベーションを受けた。韓国はU-20女子ワールドカップでエクアドルに3-2で勝利し、決勝トーナメント進出を決めた。南アフリカの労働組合連合COSATUは40周年を迎え、イデオロギー的課題に直面している。

アーセナル、サンダーランドに2-0勝利 ギマランイス初ゴールとラヤのPKセーブで首位固め

アーセナルは12日、プレミアリーグ第4節でサンダーランドを2-0で下し、開幕4連勝で首位を守った。ブルーノ・ギマランイスが移籍後初ゴールを決め、ダビド・ラヤがPKをセーブ、ブカヨ・サカが後半アディショナルタイムにPKで追加点を挙げた。

アーテタ監督は、サンダーランドに与えられたPK判定に強い不満を表明した。エズリ・コンスァがダン・バラードを倒したと判定されたが、アーテタは「このレベルの試合で許容できない。シーズンの行方や優勝を左右する判定だ」と語った。ギマランイスはハーフタイムに投入され、55分にデクラン・ライスのパスから右足で強烈なシュートをゴール左上隅に突き刺した。

他の試合では、ノッティンガム・フォレストがアストン・ビラに2-1で勝利、フラムがリバプールと0-0で引き分け、ハル・シティがチェルシーと2-2で引き分けた。クリスタル・パレスはイプスウィッチに2-3で敗れ、ブレントフォードはボーンマスと2-2で引き分け、トッテナムはエバートンと0-0で引き分けた。

アーセナルは勝ち点12で首位に立ち、マンチェスター・シティが日曜のマンチェスター・ユナイテッド戦に勝てば同点となる。アーテタ監督は「勝てたが、判定が違えば結果は変わっていたかもしれない」と振り返った。

南アフリカ、ラグビー最強決定戦でニュージーランドを下しシリーズ3-1で制覇

世界王者の南アフリカが、ニュージーランドとの4試合シリーズ最終戦で43-28と勝利し、シリーズを3-1で制した。試合はアメリカ・ボルティモアのM&Tバンク・スタジアムで行われ、68,173人の観客が集まった。これはアメリカで開催されたラグビー試合として最多の観客数となった。

試合はニュージーランドが8分にコディ・テイラーのトライで先制する展開だったが、南アフリカがダミアン・デ・アレンデ、モルネ・ファン・デン・ベルグのトライで逆転し、前半を17-14でリードして折り返した。後半に入ると、マルコム・マルクス、ピーター=ステフ・デュ・トイがトライを追加し、カート=リー・アレンズが60メートルを独走する決定的なトライを挙げた。終盤にキャメロン・ハネコムが6本目のトライを決め、試合を決定づけた。ニュージーランドもウィル・ジョーダン、イーサン・ブラッカダー、ボーデン・バレットがトライを返したが、及ばなかった。

南アフリカのラッシー・エラスムス監督は試合後、「70分まで勝敗は分からなかった」と振り返り、「勝ったが、両チームの差は大きくない」と語った。一方、ニュージーランドのデイブ・レニー監督は「今夜は痛いが、チームは前進している」と述べ、来年のワールドカップに向けて手応えを示した。南アフリカはこの勝利で、2009年以来となる同一シーズンでのニュージーランド戦3連勝を達成し、ワールドカップ優勝候補としての地位をさらに強固なものにした。

一方、テレビ界では、Apple TVのシリーズ『La maldición de Widow's Bay』がエミー賞で19ノミネートを獲得し、既に8部門で受賞を果たした。また、BBCのミニシリーズ『Babies』は、その退屈さが批評家から指摘された。

イングランド、パキスタンに3-0完封勝利 ルート主将が混沌の夏を総括

イングランドは13日、バーミンガムのエッジバストンで行われた第3テストでパキスタンを8ウィケット差で下し、シリーズを3勝0敗の完全勝利で締めくくった。勝てば130点の僅少目標を追うホームチームは、初回にオープナーのベン・ダケットとエミリオ・ゲイがモハマド・アッバスの前に相次いで退き、早くも揺れた。しかし主将ジョー・ルートが62点、ジョーダン・コックスが59点を無敗で挙げ、25オーバーで目標に到達した。

ルートはベン・ストークスの引退後に主将へ復帰し、ブレンドン・マッカラム監督の退任とスティーブン・フレミング新監督の就任、ブライドン・カースのナイトクラブ外での事件による代表チームからの外れなど、騒然とした夏を乗り越えての白星となった。ルートは「シリーズ前には多くの混沌があった。我々は3勝0敗を望み、それを成し遂げるだけの集中力を発揮した」と語った。また「非常に異例の夏だった。辞任、オフフィールドの出来事、新監督の就任と多くのことが起きた。だが最も重要なのは、それにどう対応したかだ。我々の対応は素晴らしかった」と続けた。

パキスタンは第1テストでイニングス差103点、第2テストで194点差と完敗した後、ローズでの敗戦後に7選手を帰国させ、7人の交代選手を招集した。ヘッドコーチのサルファラズ・アーメドとボウリング部門責任者のウマル・グルも解任され、チームは混乱の極みにあった。第3テストでは4人の選手を入れ替え、初回こそ133点に抑えられたものの、2回裏にはデビュー戦のラザウラーが9本の6打点を放ち63球で81点を記録するなど、シャーン・マスードが95点、バーバル・アザムが76点を挙げ449点まで盛り返した。しかし、それも遅すぎた。

この完封勝利でイングランドは2024年以来となるテストシリーズ勝利を挙げ、世界テスト選手権(WTC)の順位は6位のまま、勝率は38.54に改善した。一方パキスタンは直近21テストで16敗目を喫し、WTCの9チーム中最下位(勝率14.81)に沈んだ。パキスタンは今後、10月にスリランカ戦を控える。イングランドは12月から1月にかけて南アフリカ遠征、来年にはアッシュズを控えており、より厳しい戦いが待ち受ける。