The Morning Star Observer

2026年09月11日 金曜日夕刊 (Evening Edition)ArchiveAbout

トランプ氏、中間選挙で5,000ドル配当を約束、イラン戦争は後悔せず

米中間選挙を約2か月後に控え、共和党はダラスで初の中間選挙大会を開催した。トランプ大統領は支持者に対し、11月3日の投票で共和党が上下両院の支配を維持すれば、全成人米国人に5,000ドルの「トランプ配当」を支払うと約束した。同時に、イラン戦争について「後悔していない」と述べ、戦争は選挙後に終結するとの見通しを示した。

大会は「トランプ・ア・パルーザ」と銘打たれ、トランプ氏の支持基盤を鼓舞する場となった。副大統領JD・ヴァンス氏は基調演説で、2028年大統領選に向けた後継者としての地位をアピールした。ヴァンス氏は民主党を「憎しみの党」と批判し、イラン戦争に反対する共和党員に対し「政策の不一致で国を狂人たちに渡すな」と訴えた。

イランはホルムズ海峡の封鎖を続け、石油価格を1バレル100ドル超に押し上げている。トランプ政権は経済封鎖でイランを孤立させようとするが、中国がイランとの取引を続ける限り、和平への道筋は見えにくい。トランプ氏はイランが民主党の勝利を期待して戦争を長引かせていると非難し、「民主党は核兵器を許すだろう」と述べた。

5,000ドル配当の実現性には疑問も残る。費用は約1.35兆ドルと試算され、インフレを悪化させる可能性がある。トランプ氏は関税収入で賄えると主張するが、議会の承認が必要だとの見方が強い。共和党員の中にも懐疑的な声があり、民主党は「票の買収」と批判する。選挙戦では、トランプ氏の支持率が歴史的低水準にある中、民主党が下院を奪取する可能性が高いと予測されている。

9/11テロ25周年:世界を変えたあの日、そして今

2026年9月11日、ニューヨークで同時多発テロから25周年の追悼式典が行われた。トランプ大統領はペンタゴンで追悼し、ヴァンス副大統領と歴代大統領(ブッシュ、バイデン、オバマ、クリントン)がグラウンド・ゼロに出席した。式典では犠牲者の名前が読み上げられ、鐘が鳴らされた。市長のゾーラン・マムダニ(初のイスラム系市長)の出席をめぐっては、右派メディアや元市長ルディ・ジュリアーニが反対を唱えたが、市議会議員のシャハナ・ハニフは「イスラム教徒であるがゆえの差別だ」と述べた。

ドイツでは、ハンブルクのテロ細胞が事件の準備拠点だったことが判明し、ドイツ人犠牲者11人が確認された。ドイツはアフガニスタン戦争に参加し、59人の兵士を失った。日本では、犠牲となった日本人男性の父親、スミヤマ・カズサダ氏(89歳)が今も悲しみを語り続けている。シンガポールの分析では、テロの脅威が変化し、イスラム過激派に加えて極右やニヒリスティックな過激主義が台頭していると指摘された。

9/11は航空保安や監視の仕組みを一変させ、世界の政治秩序に長期的な影響を及ぼした。25年を経ても、テロとの戦いは続いており、多様な過激主義に対処する新たな枠組みが求められている。一方、アルゼンチンではドル・ブルーが1,525〜1,545ペソで取引され、公式レートとの差が拡大するなど、経済的な課題も残る。

香港、天安門追悼活動家3人に懲役5〜7年3ヶ月の判決

香港の裁判所は11日、1989年の天安門事件を追悼する集会を長年主催してきた活動家3人に、国家保安法違反(扇動罪)で懲役5年2ヶ月から7年3ヶ月の判決を言い渡した。判決は香港の自由の行方を測る試金石として広く注目されていた。

判決を受けたのは、李卓人氏(69)、チョウ・ハンツン氏(41)、何俊仁(アルバート・ホー)氏(74)の3人。李卓人氏とチョウ氏は無罪を主張し、それぞれ懲役7年、7年3ヶ月が言い渡された。一方、起訴事実を認めた何俊仁氏には懲役5年2ヶ月が言い渡された。3人は2021年9月に起訴され、以来、身柄を拘束されていた。

裁判所は、3人が所属していた「香港市民支援愛国民主運動連合会(香港同盟)」の「一党独裁の終結」というスローガンが、中国共産党の統治の正統性に異議を唱えるものだと判断した。判決理由では、暴力や暴力の脅威を伴わず、目標達成のための具体的な手段や時期も示されていなかったものの、犯罪の性質は「重大」であると認定された。香港同盟には150万香港ドル(約19万米ドル)の罰金も科された。

この判決に対し、国連や人権団体、外国政府から批判の声が上がった。アムネスティ・インターナショナルのサラ・ブルックス副地域局長は「この判決は、不当に罰せられた活動家、天安門事件の生存者と犠牲者、そして現代中国史における最も重要な出来事の一つを議論する場を奪われた香港の世代にとっての三重の悲劇だ」と述べた。ドイツとフランスは先月、「人権の平和的な擁護は罪ではない」として、チョウ氏の有罪判決を非難していた。

香港では2019年の民主化運動後、選挙の選択肢が狭められ、政府を批判的に報道してきたメディアの幹部が訴追された。国家保安法の下で多くの主要な活動家が収監され、香港同盟を含む数十の市民社会団体が解散に追い込まれた。今年2月には、民主派メディア大手の創業者である黎智英氏に懲役20年の判決が下されたばかりである。

リバキナが世界ランク1位に浮上、USオープン決勝はサバレンカと対戦 他スポーツも

全米オープンテニス女子シングルスは準決勝が行われ、第2シードのエレナ・リバキナが第4シードのココ・ガウフを3-6、6-4、6-4で逆転勝利し、決勝進出を果たした。これによりリバキナは、月曜日に更新される世界ランキングでアリーナ・サバレンカを抜いて新たな世界1位となることが確定した。決勝では、第1シードで2連覇中のサバレンカと対戦する。サバレンカは準決勝で第3シードのジェシカ・ペグラを7-5、6-2で圧倒し、3連覇に王手をかけた。

リバキナは第1セットを落としたものの、第2セットでブレークに成功して流れを掴み、最終セットではガウフのミスを突いて勝利した。試合後、リバキナは「第3セットは本当に厳しい戦いだった。彼女のサーブで少し運もあった」と振り返った。一方、サバレンカは「勝ちたいと強く願っていた。決勝でも全力を尽くす」と語った。決勝は土曜日にアーサー・アッシュ・スタジアムで行われる。

他のスポーツでは、女子バスケットボールワールドカップでアメリカがハンガリーに108-56で快勝し、準決勝でスペインと対戦する。フランスは中国を90-61で下し、開催国ドイツと準決勝で激突する。また、ソルハイムカップのゴルフでは、初日にアメリカのネリー・コルダとアリセン・コープズがヨーロッパのチャーリー・ハルとロッティ・ウォードと対戦した。

国際情勢では、イギリス外相エド・ミリバンドがイスラエルの入植地に対する広範な制裁を発表した。フランスとカナダも同様の措置を取る方針を示し、欧州連合(EU)の対応を求める声も上がっている。欧州とイスラエルの関係改善を目指すELNETの副代表ヨッシ・アブラバネル氏は、制裁の背景に国内政治があると指摘し、イスラエルは欧州との対話を維持すべきだと述べた。

政治 (Politics)

BRICS首脳会議、新デリーで開幕へ 中ロ首脳ら相次ぎ到着、イラン戦争とウクライナ情勢が焦点に

第18回BRICS首脳会議が9月12日から13日までインドの新デリーで開催される。ロシアのプーチン大統領は11日早朝に新デリーへ到着し、イランのペゼシュキアン大統領も同日午後に到着した。中国の習近平国家主席は12日に到着する予定で、2019年以来となるインド訪問となる。インドのモディ首相はプーチン氏、ペゼシュキアン氏、習氏と相次いで二国間会談を行う。

今回の首脳会議では、中東(イラン戦争)とウクライナの紛争、経済課題が主要議題となる。BRICSは現在11の加盟国と10のパートナー国で構成され、世界人口の約49.5%を占める。インドは議長国として、強靱性、イノベーション、協力、持続可能性の4つの柱を掲げ、実務協力の深化を目指す。

イラン戦争をめぐっては、加盟国であるイランとUAE、サウジアラビアの立場が異なるため、共同声明の取りまとめが試練となる。また、イランのマダニザデ経済・財務相はBRICS財務相・中央銀行総裁会議で、現地通貨の利用拡大と決済システムの開発を訴えた。これは制裁下にあるイランにとって重要な課題となる。

インドはBRICSを戦略的自律とマルチアラインメントの道具と位置づけ、西側諸国との関係を維持しながら、中国、ロシア、湾岸諸国、アフリカとの連携を深める方針だ。IMFはインドの4〜6月期GDP成長率が7.8%に達したと評価し、世界経済の主要な成長エンジンだと称賛した。

新デリーでは約1万5000人の警察官と200個大隊の準軍組織が動員され、500台以上の監視カメラが設置されるなど、厳重な警備体制が敷かれている。首脳会議の成果は、拡大したBRICSの結束力を試す場となる。

フーシ派が紅海の要衝モカを制圧、石油供給に新たな脅威

イランと同盟するフーシ派が木曜日、イエメンの紅海沿岸の港湾都市モカを制圧し、紅海沿岸に沿って戦略的な島々まで進撃したと、複数の軍事筋が明らかにした。この進撃により、フーシ派は紅海とアデン湾を結ぶバブ・エル・マンデブ海峡に対する支配力を強め、世界のエネルギー供給と海上貿易に重大な影響を及ぼす可能性が生じた。

フーシ派の攻撃は、イランが供給した武器や無人機、そして革命防衛隊(IRGC)の司令官による直接の指揮に支えられたものだったとロイター通信が伝えた。イランは先週、フーシ派に対しサウジアラビアへの攻撃を強化するよう指示し、追加の資金と武器、上級将校を派遣することを約束したという。フーシ派はモカ制圧後、さらに南下してドゥバブやムラドを掌握し、紅海沿岸の全海岸線を支配下に置いたと報じられている。

この戦況の変化は、世界の石油供給に新たなリスクをもたらした。サウジアラビアは、イランとの紛争でホルムズ海峡が事実上封鎖されたため、紅海ルートへの依存を強めていた。しかし、フーシ派の攻撃により、サウジアラビアはスエズ運河やアフリカ回りのより長く費用のかかる航路を余儀なくされている。ブレント原油価格は木曜日に一時4%以上上昇し、1バレル105ドルを超えた。米国のディーゼル価格は史上初めて1ガロン6ドルを突破した。

国連のイエメン担当特使ハンス・グルンドバーグ氏は、国連安全保障理事会でイエメン戦争が「新しく、より危険な段階」に入ったと警告し、国際社会の行動を求めた。フーシ派のスポークスマン、モハメド・アブドゥルサラム氏は、自らの作戦は防衛的であり、イエメンへの攻撃が止まれば終わると述べた。米国はフーシ派をイランの「代理人であり道具」と非難した。

一方、パキスタンはサウジアラビアの警告をイランに伝達し、フーシ派を抑えるよう求めたが、イラン高官は「イランはフーシ派を支配していない」と応じた。米国は木曜日、ヒズボラなどイランの代理勢力を支援する企業や個人に対する新たな制裁を発表した。この制裁は「経済的追放作戦」の一環で、テヘランの戦費調達を断つことを目的としている。

トランプ大統領は、中間選挙後にイラン戦争が終結するとの見方を繰り返した。戦争と燃料価格の上昇は、共和党の選挙見通しに打撃を与えており、トランプ大統領の支持率は記録的な低水準に落ち込んでいる。ホルムズ海峡の通行量は水曜日に7隻にとどまり、10日間の平均の半分となった。イラン国営メディアは、革命防衛隊海軍がホルムズ海峡の入口で米国の無人艦を攻撃したと報じた。

9/11から25年、対テロ戦争の遺産と世界の分断が問われる

2001年9月11日の同時多発テロから四半世紀が経過した。アメリカでは犠牲者を追悼する書籍が多数出版される一方、テロリズムとその政治的帰結を歴史化する動きが広がっている。ドイツの書評記事は、テロリズムを「自己免疫疾患」に喩え、社会が自らの価値観に反転する過程を描き出した。スペインの論説は、アメリカがテロリストの思惑通りに化石燃料依存を続け、イラク戦争や移民政策で自らを傷つけたと断じる。

欧州連合では、フォン・デア・ライエン欧州委員長が9月16日に一般教書演説(SOTEU)を行う。産業団体や非政府組織が演説の一文を巡って競い合い、化石燃料報告書の委任や動物福祉の言及を求めている。演説は政治的意思を示す試金石であり、その一言が政策の優先順位を左右すると見なされる。

一方、アメリカではトランプ大統領とバンス副大統領がダラスで開かれた中間期党大会で支持者に訴え、対テロ戦争の成果を巡る議論も続く。サッカーでは、グリーズマンの得点でオーランド・シティが勝利したが、世界の政治経済は「ウィンウィン」の時代からゼロサムの時代へ移行しつつある。9/11の遺産は、いまだに国際秩序と国内政治の分断として影を落としている。

ダイアナ妃「復讐のドレス」、約30年ぶり競売へ 9.11から25年、NY市長をめぐる分断も

故ダイアナ妃が1994年に着用した黒のシルクドレス「復讐のドレス」が、12月9日にニューヨークのサザビーズで競売にかけられる。約30年ぶりの出品となる。ギリシャ人デザイナー、クリスティナ・スタンボリアンによるこのドレスは、15万ドルから30万ドル(約22万ポンド)の落札価格が見込まれている。

ダイアナ妃は1994年6月29日、ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーでの晩餐会にこのドレスを着用して現れた。同じ夜、当時の皇太子チャールズが全国放送のテレビインタビューで不貞を認めたことで、このドレスは「復讐のドレス」として知られるようになった。サザビーズのファッション部門グローバルヘッド、モルガーヌ・ハリミは「ダイアナ妃は、自身の物語が語られる瞬間に、服装を通じて主導権を自ら取り戻した」と評した。

ドレスは1997年6月、乳がんとエイズの慈善団体のために79着のドレスとともに競売にかけられ、その後匿名の夫婦が購入した。落札者夫妻は「ダイアナ妃は人生で最も辛い夜に歩み入ろうとしていたが、彼女の姿を見ればそれは分からなかっただろう」と語った。売却収益の一部はNHSロージアン慈善団体に寄付される。

一方、ニューヨークでは9月11日の同時多発テロから25周年を迎え、追悼式典が行われた。ドナルド・トランプ大統領はペンタゴンで追悼し、ニューヨークのグラウンド・ゼロにはジェイ・ディー・ヴァンス副大統領と歴代大統領らが出席した。市の初のイスラム系市長ゾーラン・マムダニの出席をめぐっては、右派メディアや元市長ルドルフ・ジュリアーニが反対運動を展開したが、マムダニ市長は出席し、犠牲者の家族に焦点を当てると述べた。市議会議員シャハナ・ハニフは「市長がイスラム教徒であるという理由だけで異なる扱いを受けているのは気がかりだ」と語った。

9.11テロから四半世紀が経過し、米国ではイスラム系住民の政治的代表が拡大している。昨年、マムダニ氏がニューヨーク市史上初のイスラム系市長に選出されたほか、ミシガン州ではアブドゥル・エル・サイード氏が上院議員選挙に立候補し、当選すれば初のイスラム系上院議員となる。一方で、イスラム教に対する偏見は依然として存在し、共和党は中間選挙に向けてこれを選挙戦略に活用している。作家のムスタファ・バユミ氏は「イスラム教徒は犯してもいない罪の代償を払わされてきた」と指摘した。

イランが米無人機を拿捕、ロシアはウクライナに大規模攻撃、ミャンマー空港閉鎖

イランの革命防衛隊は11日、ホルムズ海峡の入り口で米国が運用する無人機(セイルドローン)を攻撃し、拿捕したと主張した。米国はまだコメントしていない。一方、ロシアはウクライナに対し大規模なドローン攻撃を実施し、各地で被害が出た。ミャンマーでは、マンダレー空港がドローン攻撃により2日間閉鎖された。

イランの革命防衛隊は、帆船のような形をした無人機を攻撃し、「攻撃的な任務を阻止した」と主張した。また、イラン大統領マスード・ペゼシュキアンは、戦争継続に反対であると述べ、BRICSサミットのためニューデリーに到着した。イエメンではフーシ派が紅海沿岸の町を制圧し、サウジ軍がモカの空港を空爆した。

ロシア国防省によると、過去24時間で777機のウクライナ無人機を迎撃・破壊した。Battlegroup Westは51の無人機管制センターを、Battlegroup Southは59の管制センターを破壊した。ウクライナでは、キーウへのドローン攻撃で少なくとも8人が負傷し、住宅街に被害が出た。ポーランド外相ラドスワフ・シコルスキがキーウを訪問し、ウクライナ産農産物の輸出支援などについて協議する見通しだ。

ミャンマーでは、親民主派勢力がマンダレー空港に6機の「自爆ドローン」で攻撃したとされ、同空港は2日間閉鎖された。ミャンマー軍は2021年のクーデター以降、内戦が続いており、ドローン攻撃は都市部での反政府勢力の攻撃として珍しいものとなった。

これらの出来事は、中東とウクライナの緊張が続く中で発生した。イランの米無人機拿捕は、ホルムズ海峡の航行に影響を与える可能性があり、ロシアのドローン攻撃はウクライナのインフラに打撃を与えている。ミャンマーでは、空港閉鎖が旅行や物流に影響を及ぼすとみられる。

欧州極右の新潮流「急進化して勝つ」、ドイツAfD躍進が示す分岐点

ドイツ東部ザクセン・アンハルト州議会選挙で、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が44%の得票率で圧勝した。この結果は、欧州の主流派が抱いてきた「極右は政権獲得の過程で穏健化する運命にある」という幻想を打ち砕いた。イタリアのメローニ首相やフランスのルペン氏が歩んできた「穏健化」路線に対し、AfDは反移民・反イスラム・親ロシア路線を強化する「急進化」路線で票を伸ばしたのである。

AfDの躍進は、スウェーデン、フランス、スペイン、ポーランド、イタリアなどで今後予定される主要選挙にも波紋を広げている。欧州の既成勢力にとっては、次のポピュリスト勢力がメローニやルペンを模倣する理由が薄れ、AfDを手本とする可能性が高まったという、より厄介な事態を意味する。

ポルトガルの民族主義運動「レコンキスタ」のアフォンソ・ゴンサルヴェス党首は、ザクセン・アンハルトの結果が「国家主義的・アイデンティタリアン的政策こそが選挙に勝ち、国家を救うために必要な政策である」ことの証明だと語った。イタリアのロベルト・ヴァナッチ元将軍も「我々を極端主義者と呼び続けよ。人口の半数がAfDを支持するなら、極端主義という非難は定義上、消え去る」とXに投稿した。

米国のトランプ大統領も自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で「ドイツのポピュリスト政党は本当に素晴らしい夜を過ごした。彼らはドイツをひどく傷つけた移民規則にようやくうんざりしたのだ。彼らは台頭しており、もう我慢しない!」と祝意を表した。一方、フランスのルペン氏とイタリアのメローニ氏はコメントを控えた。

AfDの躍進は、同党の最も急進的な人物を重用する戦略によってもたらされた面がある。ザクセン・アンハルト州の党首ウルリヒ・ジークムント氏は、2024年にポツダムで開かれた移民の大量送還計画を議論する非公開会合への参加で全国的な注目を集めた。AfDは「再移住」、すなわち移民背景を持つ人々を民族的な出身国に帰還させることを支持しており、州の綱領では「財政的・非財政的インセンティブ」で移民の離独を促すと掲げた。

しかし、AfDの急進主義が東ドイツの牙城の外でも勝利の処方箋となるかは未解決の問題である。急進的な有権者層を奮い立たせる一方で、多くの有権者を怯えさせるため、地方レベルでは大きな勝利を得られても、より広い層への訴求が必要な国政レベルでは失敗する可能性がある。ドイツの主要政党はAfDとの連立を拒否する「防火壁」を掲げており、ザクセン・アンハルト州では過半数まで3議席足りず、国政レベルでは28%の支持率ながら政権参加は遠い状況だ。

フランスでは、急進派のエリック・ゼムール氏が2022年大統領選でルペン氏を追い抜く勢いを見せながら本選で敗北した。彼の挑戦は結果的にルペン氏を「より穏健に見せ」、恩恵を与えた。また、政権を担うという現実問題もある。ポピュリストの綱領は、財政的・制度的な現実に直面すると崩壊する傾向があり、それが中道政党への批判と同様の「市民の生活を改善できない」という非難にさらされることになる。ハンガリーでは、オルバーン首相の16年に及ぶ統治が、EUで最も権威主義的な指導者が多くの公約を果たせなかったことにより、今年初めの選挙で敗北に終わった。

韓国とイラン外相がホルムズ情勢を協議、中東の自由航行めぐり電話会談

韓国の趙顯(チョ・ヒョン)外相は11日、イランのアラグチ外相と電話会談を行い、中東情勢とホルムズ海峡の自由航行について協議した。ソウルの外交部が発表した。会談はイラン側の要請で実現した。

趙外相は中東の最近の展開に深い懸念を表明し、地域の持続可能な平和と安定の回復を望むと述べた。また、韓国船を含む全ての船舶のホルムズ海峡における自由で安全な航行が保証されるべきだとのソウルの立場を改めて示し、海峡の航行の自由を確保するための国際的な取り組みに韓国が引き続き参加していると説明した。さらに、韓国国民の安全にイランが十分注意を払うよう要請した。

アラグチ外相は中東の現状に関するイランの立場を説明し、両外相は二国間・多国間のチャネルを通じて地域情勢と韓国・イラン関係に関する意思疎通を維持することで合意した。

この電話会談は、韓国がホルムズ海峡の安全への「貢献」を検討していると確認された数日後に行われた。韓国は海峡の状況を評価するため調査チームを派遣しており、同地域への軍隊派遣についてまだ決定していないと繰り返し表明している。一方、イランは今週初め、韓国の軍事的貢献は米国の「侵略」への支持となり「深刻な結果」をもたらすと警告していた。

ホルムズ海峡は世界の石油・液化天然ガス輸出の約5分の1が通過する重要な航路だ。米国とイランの戦争が2月28日に始まって以来、この航路の交通はほぼ麻痺し、世界のエネルギー市場を混乱させている。テヘランとワシントンの交渉は、ホルムズの支配を巡る争いの中で停滞している。

世界の動向:移民政策転換と映画興行の記録更新、マレーシアの結束行事など

米国ではトランプ政権がH-1Bビザ保有者に対する60日間の猶予期間を廃止する規則変更を提案した。失職した熟練外国人労働者は即座に米国を離れる必要があり、IT企業やコンサルティング会社に影響が及ぶ。一方、インドでは映画『ミルザプール』が公開8日目で国内興行収入150億ルピーに迫り、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は全米興行収入で初の10億ドル超えが目前となった。マレーシアでは9月16日にマレーシア・デー祝賀行事が開催され、多民族の結束を示す。南アフリカでは春の日の水かけ行事が水資源の無駄遣いや個人の尊厳を損なうとして議論を呼んでいる。

トランプ政権の規則変更は、2025年1月の復帰以来、合法的移民を制限する最新の措置である。国土安全保障省が連邦官報に掲載した提案によると、H-1Bおよびその他の特定の一時就労ビザ保有者は雇用終了と同時に出国しなければならない。2017年から続く猶予期間は、失職した外国人労働者が新しい職を探したり、住居を売却したり、子供を学校から退学させるなどの準備をする時間を提供していた。影響を受けるのは、インドや中国からの人材に依存するテクノロジー企業や、デロイト、PwC、アーンスト・アンド・ヤングなどのコンサルティング会社、タタ・コンサルタンシー・サービシズ、インフォシスなどのアウトソーシング大手だ。規則は2か月のパブリックコメント期間を経て施行される。

インド映画界では、パンカジ・トリパティ、アリ・ファザル、ラヴィ・キシャン主演の『ミルザプール』が公開8日目で国内純収入149億7000万ルピーに達した。7日目までの累計は148億4500万ルピーで、150億ルピーの節目が目前だ。世界興行収入は212億4400万ルピーを超え、次の目標は225億ルピーである。同作は人気ドラマシリーズの映画版で、シーズン1の第6話と第7話の間の出来事を描く。

一方、トム・ホランド主演の『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は、北米興行収入で『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を抜き、歴代最高記録を更新しようとしている。現在の北米累計は約9億2300万ドルで、『フォースの覚醒』の9億3670万ドルに迫る。世界興行収入は24億ドルを突破し、歴代3位となった。ソニー・ピクチャーズのラヴィ・アフジャCEOは、その成功を感情的なインパクトによるものだと語った。

マレーシアでは、9月16日にサラワク州クチンのボルネオ・コンベンションセンターでマレーシア・デー2026祝賀行事が開催される。通信省事務次官ダトゥク・アブドゥル・ハリム・ハムザ氏は、多様な文化と共通の信念を通じて、地域を超えたマレーシア人の調和と結束を示すと述べた。行事では、異なる宗教の感謝祭、伝統的なプルット・クニンの切断、マレーシア建国宣言書への署名、シラットや獅子舞などのパフォーマンス、花火が予定されている。

南アフリカでは、春の日(9月1日)に行われる水かけ行事が、水資源の無駄遣いと個人の尊厳を損なうとして批判されている。政府の水・衛生省のコミュニケーターであるレボガン・マセコ氏は、水をかけられた人の気持ちを考慮せずに「無害な楽しみ」と称する風潮を問題視した。同国では非収益水が平均47%に達し、74%の水道サービス当局が低調または危機的状態にある。また、クリンランで水かけ行事中に21歳の男性が刺殺される事件が発生し、この行事の文化的見直しが求められている。

これらの出来事は、移民政策の転換が企業の人材確保に影響を与え、映画興行が経済の一端を担い、地域の結束や水資源管理といった社会的課題が顕在化していることを示す。特に米国の移民規則変更は、グローバル企業の労働力構成を変える可能性があり、南アフリカの水問題は持続可能な資源利用の重要性を改めて浮き彫りにした。

南アフリカ、多様な課題と進展を同時に抱える

南アフリカは今、経済成長の停滞、HIV/AIDSの歴史的総括、保護地域の廃棄物管理、ストリーミング規制、幹細胞移植の資金調達、そして世界地図における大陸の歪み是正という、多岐にわたる課題に直面している。これらの問題は、政治・経済・社会・環境・健康の各分野にまたがり、同国の構造的な弱点と同時に、変革への機会も示している。

経済面では、民主同盟(DA)党首ジョーディン・ヒル=ルイスが、政府の改革が十分な成果を生んでいないと批判した。第2四半期の経済回復の停滞を受け、彼は「より速く、より大胆な経済改革」を求め、政権の「政治的意志と緊急性」の欠如を指摘した。家計と企業は容赦ない圧力にさらされ、中間層は借金に苦しみ、労働者階級の苦難は言葉に尽くせない。ヒル=ルイスは、大統領シリル・ラマポーザに改革への決意が欠けていると述べた。

社会・健康分野では、HIV/AIDSの時代を振り返る証言が寄せられた。統一改革派教会の牧師ディオンは、1996年にノンゴマで友人をエイズで失った経験を語り、当時のスティグマと政府の対応の遅れを批判した。彼は「結果の不平等」という概念を提起し、貧しい人々は即座に結果を受け入れる一方、権力者は遅延を繰り返すと指摘した。また、幹細胞移植では、ドナー登録が進む一方で、移植までの資金調達が不十分だとされ、患者が治療に到達できない問題が浮上した。アフリカ疾病管理センター(Africa CDC)によると、アフリカへの保健支援は2021年の258億ドルから2025年には約130億ドルに減少した。

環境と文化では、ノースウェスト大学のクラウディーネ・アルバーツ教授が、保護地域の廃棄物管理の改善を提唱した。彼女の研究は、廃棄物が生物多様性を脅かす一方で、雇用創出や教育の機会にもなり得ることを示す。また、インド系移民の食文化の継承も注目され、1860年から1911年にかけて南アフリカに渡った15万2千人の年季奉公人の子孫が、独自の料理を発展させてきた。9月12日にはダーバンでヘリテージ・フード・フェスティバルが開催される。

国際関係では、国連総会がアフリカの面積を正確に示す地図投影法の採用を決議した。メルカトル図法の歪みを是正する「Equal Earth」図法の採用を促すもので、164票対1票で可決された。これはアフリカの視覚的な縮小を正す象徴的な一歩だが、経済や制度の実質的な変革は別途必要だとされる。スポーツでは、ニュージーランドと南アフリカのラグビー代表が米ボルティモアで対戦し、米国でのラグビー普及を狙う。ワールドラグビーのアラン・ギルピンCEOは、この試合が2031年ワールドカップに向けた定例イベントになる可能性を示唆した。

これらの課題は、南アフリカが内政と対外関係の両面で、構造的な改革を迫られていることを浮き彫りにする。経済成長の停滞は政権の求心力を弱め、社会的不平等は歴史的な総括を待っている。一方で、地図の是正やスポーツイベントは、国際的なイメージ向上に寄与する。しかし、いずれの分野でも、宣言と実行の間の溝を埋めることが、同国の将来を左右するだろう。

韓国、半導体秘密保護と経済回復で国際的影響力強化 地域協力・災害救援・外交の動きも活発化

韓国は、半導体産業の機密を中国などの競合から守るため、スパイ法を大幅に改正し、今週末から施行する。従来は北朝鮮に限定されていたスパイの定義を拡大し、機密技術を外国に漏らした者に最大30年の禁固刑を科せるようにする。サムスン電子やSKハイニクスを擁する韓国にとって、半導体は経済と戦略的力の中心であり、企業犯罪から国家安全保障の脅威へと位置づけが変わることになる。

経済面では、財務省が9月の月例経済報告で、輸出と国内消費の改善により景気回復が堅調に続いていると評価した。8月の輸出は前年比68.7%増と急増し、半導体がけん引役となった。一方、中東戦争の不確実性が拡大し、原油高による物価上昇や脆弱層の雇用悪化が生活圧迫要因として残る。政府は秋夕(チュソク)前の主要品目の価格安定策などで対応する方針だ。

外交では、ウズベキスタンとの初の地域協力フォーラムがソウルで開かれ、中央政府主導の協力を地方政府や企業レベルに拡大する動きが始まった。ウズベクのジャムシッド・ホジャエフ副首相は、重要鉱物やデジタル技術、運輸、農業分野への韓国投資を要請し、貿易額を現在の年間20億ドルから50億ドルに拡大する目標を示した。韓国側は経済開発協力基金などを通じた政策金融支援を約束した。また、ネパールの洪水被災地には2回目の災害救援チームを派遣し、行方不明の韓国人9人の捜索を継続する。さらに、ASEANと韓国はAIとデジタルヘルス分野の協力強化で合意し、医療格差の解消と疾病早期発見を目指す。

南アフリカでは、ラマポーザ大統領がトランプ米大統領からの書簡に返答を準備している。書簡には「5つの要求」、すなわち農民の保護、『キル・ザ・ボーア』の合唱のヘイトスピーチ認定、補償なき収用法の撤廃、黒人経済強化法による30%所有権譲渡の廃止、イランなど米国の敵対国との距離を置く非同盟の実証が含まれる。南ア政府は多くの要求で進展があったと主張しており、返答の内容がアフリカ成長機会法(AGOA)の適用継続を左右する可能性がある。これらの動きは、韓国が安全保障・経済・地域協力・人道支援・国際保健の各分野で存在感を高め、同時に南アフリカが米国との関係修復を模索するなど、国際秩序の再編が進む中での各国の戦略的な対応を浮き彫りにしている。

UMNO総会、ザヒド党首が早期総選挙を要求 アンワル首相に痛烈な皮肉も

マレーシアの与党・統一マレー国民組織(UMNO)は11日、クアラルンプールの世界貿易センターで2026年総会を開催し、アフマド・ザヒド・ハミディ党首が政策演説を行った。ザヒド氏は第16回総選挙(GE16)を「直ちに実施すべきだ」と強調し、国民の願いであると主張した。また、アンワル・イブラヒム首相を暗に指す「グル(教師)」という呼称を用い、ブディ95燃料補助制度の割当量が撤回・復活を繰り返していることや、GST(物品サービス税)の復活を求めた。

ザヒド氏は、UMNOが単独で選挙に臨む状況はなく、戦略的パートナーを模索すると述べた。さらに、マレー系・イスラム系政党との「大連合」構想に触れ、過去の連合の失敗を繰り返さないため、合意の遵守と相互信頼の重要性を強調した。ジョホール州選挙での勝利やヌグリ・スンビラン州選挙でのBN・PN連合の成果を挙げ、マラッカ州選挙を次の舞台と位置付けた。

UMNOとアンワル首相率いる希望同盟(PH)は現政権で連立を組むが、近年の州選挙では対立し、UMNOは野党・国民同盟(PN)との協力を通じてマレー系票の結集に成功している。ザヒド氏の演説は、こうした現状を踏まえ、政権奪還への決意を示すものとなった。

経済 (Economy)

AIが変える雇用の形、給与なき労働者と教育の未来

人工知能が雇用を破壊するのか、それとも雇用の形態そのものを変容させるのか。パキスタンの有力紙が、現代の労働経済の根幹を揺るがす問いを投げかけている。給与という制度は、住宅ローンや年金、保険、税制、そして教育システムに至るまで、近代社会の基盤を構成してきた。しかしAIの台頭により、この百年以上続いた「雇用と給与」の前提が崩れつつある。

国際労働機関(ILO)の推計では、世界の労働者の4人に1人が生成AIの影響を受け得る職業に就いているが、雇用の全面的な消失よりも変容の方が現実的だとされる。実際、スタンフォード大学デジタル経済研究所の分析によれば、AIへの曝露度が高い職業に就く22歳から25歳の若年層の雇用は、曝露度の低い職業と比較して19%下回った。この調整は大規模な解雇ではなく、新規採用の抑制によってもたらされた。つまり、企業は何千人も解雇せずとも、次の千人を採用しないことで雇用を変革できるのだ。

この傾向は、経験を重視する経済と、経験を獲得するための仕組みが解体されるという逆説を生む。上級会計士は判断力を求められ生き残るが、下積みの若手会計士は採用されない。上級弁護士は残り、リサーチアソシエイトは就職の壁に直面する。PwCの2026年グローバルAI雇用バロメーターは、AIが専門家の価値を増幅する一方、未熟練労働者の業務を容易にする二層構造の労働市場を描き出す。

問題は、経験を積むための最初の階段が消えつつあることだ。そしてさらに大きな経済的課題が待ち受ける。企業が必要とする従来型従業員が減れば、所得はより断片化する。専門職は複数の企業で働き、デザイナーは時間ではなくプロジェクトを販売し、開発者は給与に加入せずに大陸をまたいで顧客にサービスを提供するかもしれない。彼らには仕事があり、より多く稼ぐかもしれない。しかし給与はない。

この変化は、20世紀のために設計された制度に21世紀の人間が直面する事態を招く。毎月変動する収入の人に銀行は20年ローンをどう承認するのか。企業負担の年金や健康保険はどうなるのか。時間ではなく成果を売る人々に最低賃金法はどう適用されるのか。そして、誰がリスクを負うのか。

パキスタンにとって、この議論は特に緊急性を持つ。世界で最も若い人口の一つを抱える同国は、数十年にわたり「雇用創出」を経済的野心としてきた。しかし、学位を取得し、就職し、年次昇給を得るという従来の道は、もはや最も安全な経済的経路ではないかもしれない。未来の価値ある労働者には、判断力、評判、人間関係、創造性、所有権、そして機械を使って個人的生産性を高める能力が必要となる。それは、従来のカリキュラムにはほとんど見られないスキルだ。

最大の過ちは、前の世代を雇用した労働市場だけに備えて次の世代を準備することだ。未来は仕事のない世界ではないかもしれない。しかし、仕事は生き残り、給与は消える世界である可能性がある。教育は、雇用される卒業生を生み出すのか、それとも経済的に自立した個人を生み出すのか。その問いが今、突きつけられている。

米ディーゼル価格が初の1ガロン6ドル超え、中間選挙前にトランプ政権へ圧力

米国のディーゼル燃料の全国平均価格が木曜日に1ガロン当たり6ドルを初めて超えた。価格追跡会社ガスバディが発表した。米国とイスラエルによるイラン戦争、およびウクライナによるロシアの製油所への攻撃が供給を逼迫させている。

ディーゼルはトラック、列車、船舶、重機を動かし、世界のサプライチェーンを支える。農機の稼働にも不可欠だ。燃料費の高騰は今年、消費者と企業を圧迫してきたインフレ圧力をさらに強め、11月の中間選挙で薄い議会多数派を守ろうとするドナルド・トランプ大統領と共和党議員にとって政治的な頭痛の種となっている。

原油は燃料価格の最大の要因であり、米国とイランの紛争激化で指標となる原油先物は1バレル100ドル超に再び上昇した。木曜日の原油先物は5月中旬以来の高値を記録し、ブレントは1バレル107.63ドル、ウェスト・テキサス・インターミディエイトは102.48ドルで取引を終えた。

ガスバディのアナリスト、パトリック・デ・ハーン氏はソーシャルメディアのXで「あらゆるトラック、あらゆる配送、あらゆる荷物、あらゆる食料品の買い物が高くなった」と述べた。さらに「記録的なディーゼル価格は、米国人が利用するあらゆる貨物、出荷、配送に影響し、サプライチェーン全体でインフレを再燃させる可能性が高い」と指摘した。

カンザス州の燃料供給会社オアシス・エナジーのエネルギー担当ディレクター、アレックス・ライアン氏は「5か月の間にディーゼル価格が2倍以上になった。キャッシュフローが揺さぶられている」と述べ、「転換点が必ずあるはずだが、それがいつどこなのかは分からない」と語った。

農業用ドローンの会社ハイリオの最高経営責任者、アーサー・エリクソン氏によると、農家と牧場主はほとんど救済のない一連のコストショックに耐えてきた。生産コストが急騰する一方で作物価格が下落し、多くの農家が資金圧力に直面している。

燃料と輸送のコスト上昇は中間選挙前にインフレをさらにあおる可能性があり、トランプ政権の政策が物価の手頃さを改善していると有権者に説得しようとする共和党の努力を複雑にしている。ホワイトハウスは、トランプ大統領が米国の精製能力拡大とエネルギーコスト削減に引き続き注力していると述べ、米国がホルムズ海峡の支配を維持する限り石油とガスの価格は下がると主張した。

ホワイトハウス報道官のテイラー・ロジャース氏は「トランプ大統領は米国のエネルギー支配力を解き放ち、コストを削減し、勤勉な米国家族のポケットにより多くのお金を戻すことに引き続き取り組んでいる」と述べた。先月のロイター/イプソス世論調査では、民主党が8ポイントの優位を保っていることが判明した。

原油高とインフレ懸念で世界の債券・株式市場が急変動、FRBの利上げ観測が強まる

原油価格の高騰とインフレ懸念の再燃により、世界の債券市場と株式市場が金曜日に急変動した。ブレント原油は1バレル109.97ドルと4カ月ぶりの高値を付け、週間では約13%上昇した。米国とイランの攻撃の応酬でホルムズ海峡の石油輸送が制限される一方、イランと同盟するフーシ派がイエメンの港湾都市モカを掌握し、紅海でのサウジアラビア産原油輸出に脅威が及んでいる。

この状況を受け、米10年物国債利回りは2ベーシスポイント上昇して4.9708%となり、3年ぶりの高水準を記録した。30年物は5.3803%と19年ぶりの高値に達し、米国の住宅ローン金利を押し上げ、住宅市場に打撃を与えている。市場では、インフレ抑制のため米連邦準備制度理事会(FRB)が今月中に利上げを行うとの観測が強まっており、その確率は約70%と見込まれている。

アジア市場では、日本の日経平均株価が3.11%下落して63,243.98円となった。韓国のKOSPIは1.76%安の6,909.91で取引を終えた。オーストラリアの3年物国債利回りは18ベーシスポイント急上昇して5.047%と15年ぶりの高水準となり、日本の10年物国債利回りも6ベーシスポイント上昇して2.97%となった。JPモルガンのアナリストは、年内に先進9カ国の中央銀行のうち8行が利上げを行うと予想している。

欧州中央銀行(ECB)は前日、今年2回目の利上げを実施し、基準金利を2.5%に引き上げた。一方、米国の8月消費者物価指数(CPI)の発表を控え、市場はFRBの次回政策決定への影響を注視している。原油高は企業評価の割引率を押し上げ、アジア株式市場に広範な下落圧力をもたらした。金は1オンス4,317ドルで推移し、安全資産としての買いが限定的となっている。

社会 (Society)

世界の多様な出来事を横断:中国の106歳男性の逆転生活、インドの若者抗議、そしてマレーシアの悲喜こもごも

中国浙江省の106歳男性、王定高(ワン・ディンガオ)が「逆転スケジュール」で生活し、妻とともに模範夫婦として称賛されている。彼は午後4時か5時に就寝し、午前1時に起床、午前3時に朝食をとって散歩に出かけるという独自の生活リズムを維持している。息子がこの習慣に合わせて早起きして朝食を準備し、家族は彼の長年の習慣を尊重している。王は洗濯や入浴、裁縫まで自分でこなし、食事は川蟹や白酒を楽しむなど制限がない。

インドでは、30歳のアビジート・ディプケ氏が主導する「ゴキブリ抗議」が、教育相の辞任にまで追い込んだ。最高裁判事が失業中の若者を「ゴキブリ」と例えたことに端を発し、ディプケ氏がXで「ゴキブリが団結したらどうなるか」と投稿したことがきっかけだった。抗議は試験問題漏洩問題と結びつき、学生や中産階級の支持を集めた。政府支持派からの激しい批判やサイトの一時遮断にもかかわらず、7月25日に教育相ダルメンドラ・プラダン氏が辞任した。

医療分野では、デリーの26歳男性が不妊治療を求めて病院を訪れ、体内に子宮と卵管に似た構造を持つ稀な先天性疾患「ミュラー管遺残症候群(PMDS)」と診断された。腹腔鏡手術で子宮と精巣を摘出し、精巣には前癌病変も発見された。また、韓国では職場いじめで部下が自殺したとして、40代の上司に懲役3年が求刑された。被告は無罪を主張している。

マレーシアでは、25歳の家庭教師が4歳児への暴行容疑で起訴され、保釈金9千リンギットで釈放された。一方、ドゥングンでは19歳の学生が寮のトイレで出産し、赤ちゃんがロッカーから発見された。死因は解剖で調査される。オーストラリアでは、ペナン出身の28歳女性タン・カー・ミンさんがパートナーの暴行で死亡し、3人の子供が残された。また、マレーシアのサッカー伝説アブダー・アリフ氏(72歳)が20歳の女性と結婚し、両家の承認を得た。

スポーツでは、マレーシアのバドミントン女子代表が愛知・名古屋アジア大会に若手中心のチームを送り込む。16歳のロー・ジー・ユー選手らが含まれ、監督は将来への投資だと語る。中国の13歳の水泳選手ユ・ズディは、昨年の世界選手権で史上最年少メダリストとなり、アジア大会での活躍が期待される。さらに、ペナンではシンガポール人男性(72歳)が誘拐され、中国人4人が起訴された。身代金は100万シンガポールドルで、8月に救出された。

ケープタウンを襲う社会問題と世界の動向:レインボークロッシング破壊、空港犯罪、そしてシリア・台湾の最新ニュース

南アフリカ・ケープタウンでは、LGBTQIA+のシンボルであるレインボークロッシングの度重なる破壊が市民の分断を浮き彫りにした。牧師オスカー・ブーガルトは「全てのケープタウン市民がこの横断歩道を支持しているわけではない」と述べ、市の強引な決定を批判した。一方、同国の主要3空港では窃盗件数が減少する一方、麻薬密輸事件が増加しており、治安対策の課題が残る。また、ケープタウンでは地方選挙を前に政党間の犯罪対策討論が行われ、雇用創出や司法制度改革の必要性が叫ばれた。さらに、シリアではイスラエル軍による住民拉致が続き、台湾では梅毒感染者が増加している。

ケープタウンのデ・ウォーターカント地区にあるレインボークロッシングは、9月6日に「イエス」と書かれて破壊され、市がピンク色に塗り直した後、再び「ペルバージョン、ローマ人への手紙1章24〜27節、イエスは主」という言葉が書き込まれた。ブーガルト牧師は、市が住民との協議なしにこの横断歩道を設置したと非難し、「LGBTQIA+のプロパガンダを公衆に押し付けている」とフェイスブックに記した。市のロブ・クインタス委員は「多様性を受け入れる都市であり、破壊行為に挫けない」と応じた。

空港の治安に関しては、2023年度から2026年度までの議会データで、ORタンボ、ケープタウン、キング・シャカの3空港で麻薬密輸事件が117件登録された。同期間の窃盗は631件から586件に減少し、航空保安違反も15件から9件に減ったが、麻薬密輸は28件から48件へと増加した。特にORタンボ空港が最大の拠点となっている。独立系アナリストのクリス・デ・コック氏は「荷物の窃盗と薬物が主要な犯罪だ」と指摘した。

ケープタウンのベルビルで開かれた地方選挙討論会では、各政党が犯罪対策を議論した。全国カラード会議のファディエル・アダムズ党首は雇用創出を訴え、BOSAのムシ・マイマネ党首は家庭の機能不全が若者の問題を生むと述べた。GOOD党のブレット・ヘロン書記長は市の地域開発の失敗を非難し、ケープ独立党は州の自治権拡大と死刑復活を主張した。一方、ケープタウンの歴史的遺産も紹介され、ボーカップ、グッドホープ城、ロベン島などが挙げられた。

国際情勢では、シリア南西部のクネイトラ郊外アル・ハミディヤ町でイスラエル軍が若者を拉致した。2024年以降、イスラエル軍は国連監視の緩衝地帯に進軍し、村々で家宅捜索や拘束を繰り返している。台湾では、今年1月から8月までの梅毒感染者が前年同期比3%増加し、女性と若年層で4%増えた。疾病管制署の林明誠副署長は、先天性梅毒が68例報告されたと明かし、妊婦の早期治療の重要性を強調した。

科学・技術 (Science & Tech)

Anthropic、中国・イラン等によるAIスパイ活動を検知・遮断 生物兵器開発支援の懸念も

米AI企業Anthropicは11日、自社のAIモデル「Claude」を用いた国家支援型の監視・諜報活動を複数検知し、遮断したと発表した。報告書によれば、中国、イラン、西アフリカに起源を持つこれらの作戦は1月から7月の間に発見・対処された。監視対象は香港の民主派、アジア全域のチベット系・法輪功コミュニティ、国外のイラン少数民族や政権反対派など、各政権が歴史的に標的としてきたディアスポラと反体制派だという。

具体的な事例として、イラン関係者はソーシャルメディアのアカウントから個人を特定する手法を開発。マリの国家安全保障当局に勤める請負業者は、情報収集を可能にする基盤ソフトウェアの設計にClaudeを活用した。また、ロシアに拠点を置く脅威アクター「Midnight Blizzard(APT29)」は、ウクライナ政府・軍・外交機関やドローン製造企業を標的に、フィッシングやホテルのWi-Fi乗っ取り、WhatsApp乗っ取りなどほぼ全段階でAIを活用した。中国のフーナン省の大学生グループは、中東・欧州・東南アジアの政府・企業ネットワークを攻撃するプログラムの「エンジニアリングおよびオーケストレーション層」としてClaudeを使用した。

さらにAnthropicは、中国のAI企業が自社のモデル出力を「蒸留」する目的でClaudeを秘密裏に利用していると非難した。Moonshotは10日間で約30万件の顧客リクエストを、シンガポールと日本に拠点を置く5,380の不正アカウント経由でAnthropicに中継。DeepSeekも同様の手法を用いた。これにより、ユーザーの機密情報が第三者に露出する可能性が生じた。Anthropicは「Moonshotが顧客に通知したかは不明だ」と指摘している。同報告書では、アリババが最大規模の「不正な蒸留」攻撃を実施し、5月から7月の間に1億5,100万回以上のやり取りを観測、1日あたり最大300万回に達したとも記載された。

通常兵器分野では、イエメンの武器工学分野チームが多段式弾道ミサイルや極超音速滑空体を搭載した「R2000」ミサイルセットの誘導・航法・制御ソフトウェア開発にClaudeを活用。人間のソフトウェアエンジニアの代わりとして、オープンソースのオートパイロットと携帯電話級の飛行コンピュータを統合し、制御・位置推定ソフトウェアの作成や飛行シミュレーションを実施した。同チームは任務を複数セッションに分割するなどして検知を回避しようと試みたが、Anthropicは関連アカウントを凍結した。

生物兵器開発の可能性を秘めた研究も複数検知された。蚊媒介のチクングニアウイルス、高病原性鳥インフルエンザ株、天然痘やサル痘を含むウイルス科、毒液やその他の毒素に関する研究が対象となった。Anthropicは「関与した個人は現役の科学者であり、害を意図していたとは断言しない。彼らや研究室を特定すれば、かえって危険にさらす可能性がある」と説明した。同社の脅威インテリジェンス責任者ジェイコブ・クライン氏は「研究が兵器化されることを意図していたかは不明だ」とニューヨーク・タイムズに語った。

今回の報告書は、AIの急速な進歩に伴い、複雑な技術的タスクを処理できるモデルの誤用防止が課題となる中で発表された。Anthropicは、検知・遮断した事象を自社のセーフガードに組み込み、政府や他組織と脅威情報を共有するとしている。また、ペンタゴンが昨年、自律兵器や国内監視への技術利用に関するセーフガード撤廃を拒否したことを受け、同社をサプライチェーンリスクとして指名したが、先月カリフォルニア州の判事がこの指定を違法と判断。それでも国防総省はイランやベネズエラでの軍事任務にClaudeモデルを配備したと報じられている。

アップル、折りたたみiPhone Duo発表 2,000ドルの賭けと新CEOの手腕

アップルは9月9日、同社初の折りたたみスマートフォン「iPhone Duo」を発表した。ティム・クック前CEOの後任として9月1日に就任したジョン・ターナス新CEOが初めて主導した発表会で、米国での価格は1,999ドルから、最上位構成では3,199ドルに達する。スペインでは2,339ユーロから3,839ユーロで販売され、予約受付は10月16日から70カ国以上で始まり、端末の提供は10月23日となる。

iPhone Duoは、折りたたみ時に7.6インチの内側ディスプレイと5.4インチの外側ディスプレイを備える。アップルは独自のナノテクスチャー加工を施したカスタムポリマーを採用し、ヒンジ部に生じる折り目を視覚的に目立たなくするとともに、反射を低減した。内側ディスプレイは10層の極薄構造で、FaceTimeカメラを画面下に内蔵する。ターナスCEOは競合他社の折りたたみ端末を「2台の電話を無理やりくっつけたようなもの」と評し、自社製品の完成度の高さを強調した。

一方、サムスン電子は発表直後からX(旧ツイッター)で「残り物を温め直しているのか」「これまでと同じだ」などと皮肉を交えた投稿を連発し、2019年の初代Galaxy Fold以来の7年間の先行を誇示した。ソウル、東京、ロンドンでは「Welcome to Foldables」などのビルボード広告を展開した。市場調査会社カウンターポイント・リサーチは、2026年の折りたたみ市場でアップルが25%、サムスンが38%のシェアを獲得すると予測する。

アップルの株価は発表当日の通常取引で0.28%下落したが、翌日には2%以上上昇し、一時323ドル台に接近した。時価総額は4兆6,500億ドルで、エヌビディアの5兆4,000億ドルには及ばないものの、アルファベット(4兆100億ドル)、マイクロソフト(3兆6,500億ドル)、アマゾン(2兆7,200億ドル)を上回る。アナリストの平均目標株価は330.54ドルで、TDコーウェンとロスチャイルドは400ドルまで引き上げている。

ブルームバーグ・インテリジェンスは、iPhone Duoを「ここ数年で最もよく設計された製品」と評価し、初年度に約1,400万台の販売を見込む。一方で、IDCは2026年の折りたたみスマートフォンが世界市場の3%未満にとどまると予測し、アップルの参入後も状況は大きく変わらないとみる。アナリストの間では、高価格とターゲット層の曖昧さから、富裕層のアーリーアダプター向けのニッチ製品にとどまる可能性を指摘する声もある。

アップルはまた、iPhone Proモデルの価格を100ドル引き上げた。メモリーチップやRAMの世界的な供給不足による部品コスト上昇に対応するためだ。iPhone事業の売上高は2026会計年度の最初の9カ月で1,965億1,500万ドルに達し、グループ全体の約54%を占めた。ターナスCEOにとって、10月末に予定される第4四半期決算発表は、折りたたみ端末の成否とともに、株主還元策やAI戦略について問われる最初の試練となる。

折りたたみ市場への参入は、アップルにとって2007年の初代iPhone以来となる大きな賭けだ。サムスンが築いたサプライチェーンを活用しつつ、独自の素材技術で差別化を図る戦略は、競争環境を根本から変える可能性を秘める。だが、2,000ドルという価格に見合う明確な利用価値を提示できるかどうかが、新CEOの手腕を問う最大の焦点となる。

世界の平均気温、8月に観測史上最高を記録 2023年7月と並び、海面水温も最高値

欧州連合(EU)の宇宙計画の一部であるコペルニクス気候変動サービス(C3S)は木曜日、2026年8月が全暦月を通じて観測史上最も暑い月となり、2023年7月と並んだと発表した。8月の世界平均気温は産業革命前(1850〜1900年)の基準値を1.65度上回り、2025年11月以来初めて1.5度の閾値を超えた。また、2026年6月から8月までの期間は、観測史上最も暑い3か月間として2024年と並んだ。

コペルニクスによると、8月の世界平均気温は16.96度で、2023年7月に記録されたそれまでの最高値を0.01度上回った。両月の差が僅少であることから、コペルニクスは両月を同率最高とみなした。欧州中期予報センター(ECMWF)の気候戦略責任者サマンサ・バージェス氏は「人類は少なくとも過去10万年間、今日ほど暑い気温を経験していない」と述べた。

世界の海面水温も新たな日別最高値を記録し、8月としては過去最高に並んだ。温室効果ガスによる過剰熱の90パーセント以上が海洋に吸収されており、陸地の温暖化を緩和する一方、海洋生物やサンゴ礁、沿岸部のコミュニティに深刻な影響を与えている。大西洋や地中海、熱帯太平洋などでは記録が更新され、現代では最強級のエルニーニョ現象が急速に勢力を強めている。

国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のサイモン・スティエル事務局長は「証拠は反論の余地がない。これは人類の化石燃料依存がもたらす高騰する代償であり、それが煽る世界的な気候危機だ」と述べた。科学者らは、この「超」エルニーニョが12月頃にピークを迎えるにつれ、記録が更新され続けると予想している。ロンドン大学インペリアルカレッジの気候科学者フリーデリケ・オットー氏は「気候変動はあらゆるエルニーニョをより暑くする。石炭、石油、ガスを燃やし続ける限り、記録を塗り替える月は続くだろう」と指摘した。

コペルニクスは、8月が西ヨーロッパで2003年に記録された長年の記録を上回る「最も暑い夏」の終わりを告げたと発表した。6月から8月の期間は、学校を閉鎖させ、河川を干上がらせ、壊滅的な山火事の下地を作った深刻な熱波が連続した。欧州の監視プラットフォーム「ユーロモモ」の推計では、7月中旬から8月中旬にかけて欧州で3万2000人以上の超過死亡があった。米国海洋大気庁(NOAA)は水曜日、米国本土が観測史上最も暑い夏を経験したと発表した。コペルニクスのデータ分析によると、約9億人が住む地域で観測史上最も暑い7月を記録した。

カリフォルニア州、子供向けSNSの「依存機能」を規制する13法案に署名

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は11日(木曜)、16歳未満の子供を対象にソーシャルメディアの「心理的に搾取的」な機能を制限する法案を含む、子供のオンライン安全を守るための13の新法に署名した。この法律は、無限スクロール、アルゴリズムによる推薦、自動再生など、強迫的な利用を促す機能を16歳未満のユーザーに提供することをプラットフォームに禁じるものである。

ニューサム知事は、このアプローチが、16歳未満の全ユーザーに影響を与えるオーストラリアの先駆的な禁止策よりも「優れている」と述べた。知事は「これは実際に問題、つまりスクロールやアルゴリズムに対処するものだ。エンジニアリングに関する実質的な問題に対処する。それに対処すれば、年齢の問題は本質的な問題ではない」と説明した。オーストラリアの法律は12月に施行されたが、子供やティーンエイジャーがソーシャルメディアを利用するのを防ぐのに効果的ではなかったと初期の報告が示している。

この法案には、16歳未満の子供が性的行為を行うデジタル加工またはAI生成コンテンツに対する刑事罰の拡大、AIコンパニオンチャットボットに対するペアレンタルコントロールの義務化、チャットボットを内蔵した玩具の製造・販売を4年間禁止する条項が含まれる。後者は、2025年4月にOpenAIのChatGPTとの対話後に自ら命を絶った16歳の少年アダム・レインを記念した「アダムの法則」と呼ばれる。OpenAIは、ユーザーとの対話が長引くにつれて「信頼性が低下した」と認めたChatGPTの安全策を改善する意向を示している。

Metaは8月、カリフォルニア州と米国の数十の州との和解の一環として、同様のアプローチを適用することに合意していた。同社は、子供のプライバシーと消費者保護に関する複数の州法・連邦法に違反したとして訴訟に直面していた。Metaは、FacebookとInstagramでティーンエイジャーに年齢に適した安全な体験を提供することを約束している。一方、Snapchat、TikTok、YouTubeはコメント要請に応じなかった。

この動きにより、カリフォルニア州は、子供のオンライン安全とメンタルヘルスへの懸念からテクノロジー企業に規制を課す米国の州の一つとなった。欧州連合(EU)も子供のソーシャルメディアアクセス制限を検討しており、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は「依存性のあるソーシャルメディアのデザインを受け入れる必要はない」と述べた。一方、電子フロンティア財団など一部の批評家は、この法案を若者のインターネットアクセスに対する「大規模なプライバシーと表現の自由の悪夢」と評している。

文化 (Culture)

マスク氏、自身のドキュメンタリー映画を巡り法的措置を予告

イーロン・マスク氏の弁護士が、彼の人生を描いた4時間の新ドキュメンタリー映画『Musk』の製作者らに対し、正式な法的通知を行った。映画がマスク氏を中傷していると主張するものだ。

弁護士アレックス・スピロ氏は9月3日付の書簡で、アカデミー賞受賞監督アレックス・ギブニー氏が『Musk』を「あらかじめ決められた結論」を中心に構築したと非難した。また、ギブニー氏が世界で最も裕福な人物であるマスク氏やその関係者と事実確認を行うことを拒否したと指摘した。

「このプロジェクトは調査として始まったのではない。結論から始まったのだ」とスピロ氏は書簡に記した。

映画は先週火曜日、ヴェネツィア映画祭でプレミア上映され、長いスタンディングオベーションと好評を博した。ギブニー氏は南アフリカ生まれのマスク氏の軌跡を、2000年代初頭のシリコンバレーでのドットコム起業家時代から、世界初の兆長者となるまで追っている。彼の困難な幼少期や、複数の女性との間に設けた14人の子供など、私生活にも踏み込んでいる。

業界誌『バラエティ』は「痛烈な肖像」と評し、『デッドライン』は「痛烈な」映画がマスク氏を「小さく、ナルシストで、誇大妄想的で、残酷」と「打ちのめした」と述べた。書簡はギブニー氏とジャガー・プロダクションズだけでなく、HBO、ブリーカー・ストリート、ユニバーサルなど、映画の公開に関わる全ての関係者に警告を発している。

特に焦点が当てられているのは、スピロ氏が陰謀説を後押しすると主張するシークエンスである。2024年の選挙夜、マスク氏がトランプ氏の勝利を早い段階で知っていたのは、彼のスターリンク衛星が結果に影響を与えるために使われたからだというものだ。

ジャガー・プロダクションズは『ハリウッド・レポーター』への声明で、強力な公人への精査は憲法修正第1条で保護されると反論した。これは「自らを『言論の自由の絶対主義者』と称してきたイーロン・マスクの関係者を含む」全てのアメリカ人が擁護すべきものだと付け加えた。

マスク氏は自身が所有するXプラットフォームで数日間にわたりギブニー氏を攻撃し、この映画を「的外れな攻撃」と呼び、退屈だと切り捨てた。訴訟が「合理的に予想される」との理由から、弁護士は映像、インタビュー記録、調査ファイル、社内コミュニケーションなど、プロジェクトの痕跡を全て保存するよう製作者らに命じている。

イスラエルのAIによるガザ殺戮を描く映画『NAZA』、ヴェネツィアで25分間のスタンディングオベーション

イスラエルのAI主導によるガザでの一般市民の大量殺戮を描いた新作ドキュメンタリー『NAZA』が、木曜日にヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され、25分間にわたるスタンディングオベーションを受けた。オスカー受賞歴を持つイスラエル人監督ユヴァル・アブラハムとレイチェル・ゾールによる作品だ。この拍手は、昨年ガザを題材にした別の映画が記録した23分を上回り、同映画祭史上最長の拍手となったとみられる。

80分の作品『NAZA』では、アブラハムとゾールが、身元保護を条件に語った24人のイスラエル軍・情報機関の内部告発者との対話を用いている。彼らの声と顔はデジタル処理で加工され、テルアビブの屋上で夜間に撮影された。内部告発者たちは、イスラエルの諜報機関が空爆で殺害が見込まれる民間人の数を示すのに使う隠語から名付けられた『NAZA』の中で、AI支援システム『ラベンダー』について詳述した。このシステムは、イスラエルが監視するガザの通信網から得た電話、移動、相互作用のデータに基づき、暗殺対象を特定するものだ。

映画では、ある内部告発者が「工場のように大規模に行われた」と語り、別の関係者は「すべてが遠隔で行われるため、ビデオゲームのようだ」と表現した。また、民間人の家屋破壊や国際人道法の軽視、パレスチナ人に対する『憎悪』の一般的な雰囲気についても語られた。映画誌『スクリーン』は「緊急かつ強烈な一撃」と評し、『ハリウッド・リポーター』は「現在のイスラエル政権に対する深いレベルでの憤慨と嫌悪を呼び起こす」と評した。

アブラハムは、この映画が西側諸国にイスラエル支援をやめさせ、制裁を通じた圧力をかけるきっかけになることを望むと語った。『NAZA』は今年の同映画祭でコンペティション部門に出品された唯一のドキュメンタリーであり、土曜日に閉幕する。2023年10月以来、ガザでは約7万3500人のパレスチナ人が死亡し、17万4500人が負傷しているとされる。

スポーツ (Sports)

アジア大会開幕、ロナウドの最後の挑戦と北朝鮮選手の来日

アジア大会が日本で始まり、カタールがイランに勝利した男子バスケットボールで幕を開けた。大会は9月19日の開会式を経て10月4日まで開催され、43競技に1万7000人以上の選手と役員が参加する見込みだ。

サッカーでは、41歳のクリスティアーノ・ロナウドがアジア・チャンピオンズリーグに最後の挑戦をする。元マンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリード、ユベントスのスターは8月に「おそらくサッカー人生最後の年」と語った。彼の所属するアル・ナスルは新監督アンジェ・ポステコグルーの下で大陸制覇を狙うが、サウジアラビアのクラブが優勢で、アル・ヒラルが最大の障壁となる。

一方、北朝鮮の選手団が白いブレザーとピンクのネクタイ姿で金曜日に日本へ到着した。男子サッカーチームは9月16日に中国と対戦し、女子チームは9月21日に韓国と対戦する。日本は北朝鮮の入国を通常制限しているが、大会参加選手には例外を認めている。

バドミントンでは、女子ダブルスのペアリー・タンとティナーがアジア大会でのメダル獲得を目指す。ナショナルコーチのロスマン・ラザクは「ベストの状態ならメダル候補だが、現状は難しい」と語った。ホッケー男子代表はワールドカップでの不振を受け、アジア大会で決勝進出を目標に掲げる。

大会はロサンゼルス2028オリンピックの出場権がかかる種目もあり、アジアのスポーツ界にとって重要な意味を持つ。日本での開催は1994年以来となる。

チャンピオンズリーグ開幕戦、マンチェスター・ユナイテッドとバイエルンが快勝、コモは歴史的勝利

チャンピオンズリーグのリーグフェーズが開幕し、マンチェスター・ユナイテッドはホームでサバフを4-0で下した。マイケル・キャリック監督のチームは、マテウス・クーニャ、ブルーノ・フェルナンデス、ベンジャミン・セスコ、リサンドロ・マルティネスの得点で快勝し、1003日ぶりの同大会復帰を飾った。一方、セスク・ファブレガス監督率いるコモは、欧州最高峰の舞台でのデビュー戦でRBライプツィヒを4-1で破る番狂わせを演じた。

バイエルン・ミュンヘンはボード/グリムトに5-0で勝利した。ハリー・ケインが8試合連続となるゴールを挙げ、ミヒャエル・オリセが2得点を記録。ジャマル・ムシアラも今季初ゴールを挙げた。ランスはスラビア・プラハを3-2で逆転勝利し、フロリアン・トーヴァンとルーベン・アギラールがアディショナルタイムに得点した。フェネルバフチェ対ローマ、PSV対シャフタール・ドネツクは1-1の引き分けに終わった。

バルセロナは開幕5試合で22ゴールを記録し、1950-51シーズン以来のハイペースなスタートを切った。ラフィーニャが8ゴールを挙げるなど、ハンジ・フリック監督はセンターフォワード不在の布陣で結果を残している。マンチェスター・ユナイテッドは日曜日のマンチェスター・ダービーに向けて主力を温存し、若手のハリー・アマスとシェイ・レイシーをデビューさせた。コモのファブレガス監督は「歴史的な夜」と振り返り、チームの出来栄えに満足感を示した。

49ers、豪州初のNFL公式戦でラムズを27-7で圧倒——10万人超がメルボルンで熱狂

サンフランシスコ・49ersが金曜日、メルボルン・クリケット・グラウンドで行われたNFL史上初のオーストラリア公式戦で、ロサンゼルス・ラムズを27-7で下した。クォーターバックのブロック・パーディは205ヤードを投げて3つのタッチダウンパスを成功させ、今季のスーパーボウル優勝候補と目されたラムズを圧倒した。観衆は10万21人を記録し、NFLレギュラーシーズン史上7番目の入場者数となった。

試合は第1クォーターに49ersのキッカー、エディ・ピネイロがフィールドゴールを決めて先制。第2クォーターにはラムズのカイレン・ウィリアムズが5ヤードを走り抜けてNFL史上初のオーストラリアでのタッチダウンを挙げ、ラムズが逆転した。しかし49ersはデマーカス・ロビンソンが39ヤードのパスをキャッチして再びリードを奪うと、後半はマイク・エバンスが2ヤード、ディーボ・サミュエルが15ヤードのパスをそれぞれキャッチしてタッチダウンを重ね、試合を決定づけた。

ラムズのクォーターバック、マシュー・スタッフォードは昨季のMVPながら、わずか155ヤード、タッチダウンなしに終わり、第4クォーター終盤にはベンチに下げられた。オフシーズンに加入した守備の要、マイルズ・ギャレットも膝の不調からタックルゼロと精彩を欠き、ラムズのコーチ、ショーン・マクベイは「今日は謙虚になる日だった。言い訳はしない。我々は十分ではなかった」と敗戦を認めた。

この試合はNFLにとってアジア太平洋地域初の開催であり、2026年シーズンの国際戦9試合の最初の一戦となった。49ersは試合の1週間前からメルボルン入りして時差に順応した一方、ラムズは前日到着と対照的な調整方法が結果に表れた。NFLコミッショナーのロジャー・グッデルは「これは一度きりのイベントではない。我々は戻ってくる」と述べ、ビクトリア州政府との4年間で少なくとも2試合をメルボルンで行う契約に言及した。今回の成功は、NFLがオーストラリアを戦略的成長市場と位置づける上で重要な弾みとなるだろう。

マドリード新市街地コースでF1スペインGP開幕、レオノール王女ら臨席へ

2026年シーズン第14戦となるF1スペイングランプリが、9月11日から13日までマドリードの新市街地コース「マドリング」で開催される。アルピーヌのフランコ・コラピントは前戦モンツァで9位に入っており、今週末の初走行に期待を寄せる。初日は午前8時30分からフリー走行1回目、正午から2回目が行われ、F1TVやディズニープラスなどで配信される。

スペイン王室は、フェリペ6世国王がレオノール王女(アストゥリアス女公)とソフィア王女を伴ってグランプリに臨席すると発表した。レティシア王妃は欠席する。レオノール王女は今月7日にマドリードのカルロス3世大学で政治学の講義を開始したばかりで、今週末の観戦は学業再開前の最後の公的活動の一つとなる。また、マドリードでのF1開催は1981年のハラマ以来45年ぶりで、IFEMA周辺に建設された全長5.416キロのコースには22のコーナーが設けられ、観客収容人数は35万人に達する。

新コースはドライバーからも注目を集める。アルピーヌのピエール・ガスリーは「赤旗が出るだろう」と予想し、コラピントは「全ドライバーにとって極めて難しいコースだ」と語った。8月に行われたF3のテストでは3台のマシンが大破し、19回の赤旗中断が発生した。マドリングは10年契約で開催され、F1のステファノ・ドメニカリCEOはマドリードへの経済効果を約4億5000万ユーロと見込む。一方、F1は中東情勢によるバーレーンとサウジアラビアのグランプリ中止や、米国での視聴率低下により収入が減少しており、新コースの成功が今後の運営に影響を与える可能性がある。