The Morning Star Observer

2026年09月09日 水曜日朝刊 (Morning Edition)ArchiveAbout

英仏加など12カ国、ヨルダン川西岸のイスラエル入植地産品の輸入を禁止

英国、フランス、カナダは火曜日、占領下のヨルダン川西岸にあるイスラエル入植地からの輸入品を禁止すると発表した。英国のミリバンド外相は議会で、イスラエル政府がパレスチナ人に対する「民族浄化」に目を背けていると非難した。

この動きに対しイスラエルは即座に反発し、英国のエルサレム領事館閉鎖や英国議員12人の入国禁止などの対抗措置を発表した。フランスのバロ外相はXで「フランスはパレスチナのイスラエル入植地との貿易を終わらせる」と述べた。

共同声明には英国、フランス、カナダに加え、デンマーク、フィンランド、アイスランド、アイルランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデンが署名した。声明は「前例のないレベルの入植者暴力と入植地拡大」が二国家解決の可能性を損なっていると警告した。

イスラエルのサール外相は英国の措置を「 outrageousな嘘」と呼び、エルサレムの英国領事館閉鎖、ガザ停戦監視センターからの英国外交官追放、パレスチナ自治政府軍への英国による訓練終了を命じた。スモトリッチ財務相は英国大使の追放を要求した。

米国のルビオ国務長官は新たな制裁に加わらないと表明し、ハカビー駐イスラエル大使は「ユダヤ人への差別だ」と批判した。一方、パレスチナ自治政府は英国の決定を歓迎した。

英国と占領下パレスチナ領土の貿易額は2025年に約3800万ポンド(5100万ドル)だった。入植地は主に農産物、ワイン、死海化粧品、工業製品を輸出している。制裁の経済的影響は限定的だが、英国のイスラエルに対する姿勢の転換を示す象徴的な意味を持つ。

イスラエルは10月27日の選挙を控えており、この措置は選挙への介入だとの見方もある。英仏加の首脳は共同声明で、入植地が二国家解決に「直接的かつ緊急の脅威」をもたらすと警告した。

トランプ大統領、プーチン大統領にウクライナ戦争の早期終結を要求 米ロ関係回復の展望示す

米国のドナルド・トランプ大統領は8日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と1時間の電話会談を行い、ウクライナ戦争の早期終結を求めた。クレムリンのユーリー・ウシャコフ大統領補佐官(外交政策担当)によれば、会談は「建設的かつ率直」なものとなり、両首脳は先週末に米国の交渉担当特使スティーブ・ウィトコフ氏とジャレッド・クシュナー氏がモスクワとキーウを訪問した結果について意見を交換した。トランプ大統領は、紛争の早期終結が米ロ関係の完全な回復への「印象的で広範な」展望を直ちに開くと強調し、両国間の貿易・経済関係の強化が「双方に多大な利益」をもたらすと述べた。プーチン大統領はこのアプローチを支持した。

ウシャコフ補佐官は、プーチン大統領がトランプ大統領に対し、戦場の状況とロシアの軍事目標達成の見通しについて「客観的かつ徹底的な分析」を提供したと説明した。また、ロシアが欧州に対して「いかなる侵略的な計画も持っていない」と強調し、いわゆる「ロシアの脅威」に関する憶測は、欧州がウクライナ支援と自国の軍事費を増やすための口実に過ぎないと述べた。両首脳は、必要に応じて今後も電話会談を続けることで合意し、捕虜交換などの人道的問題にも引き続き取り組むことを確認した。

今回の電話会談は、米国の仲介による和平努力が約6か月の中断を経て再開されたことを受けて行われた。ウィトコフ氏とクシュナー氏は週末、モスクワとキーウを訪問し、プーチン大統領およびウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と個別に会談した。両首脳はこの訪問の結果を「肯定的に評価」したが、具体的な突破口は発表されなかった。ゼレンスキー大統領は、米国の特使らが戦争終結に向けて「非常に良い、価値あるアイデア」をいくつか提示したと述べた。ウクライナ当局によれば、特使らの訪問中に72時間の一時停戦が実施されたが、終了後、ロシアはキーウへの大規模な空爆を再開した。

ロシアのドミトリー・ペスコフ報道官は、ロシアは「勝利が非常に近い」と確信していると述べ、軍事作戦は順調に進展していると強調した。一方、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、欧州連合(EU)が紛争の根本原因を考慮した「信頼できる永続的な解決」を妨げていると非難した。また、米国は戦場の現実(ロシアによるウクライナ領土の約5分の1の支配)を受け入れ、ウクライナのNATO加盟に反対していると指摘した。

今回の電話会談は、トランプ大統領の任期(2029年1月まで)中の和平実現への期待を強めるものとなった。しかし、ロシアとウクライナの隔たりは依然として大きく、ロシアはドンバス地方全域の掌握を目指す一方、ウクライナは現状の前線に沿った停戦と西側の安全保障を求めている。独立系専門家らは、プーチン大統領がドンバス全域の掌握という目標を今年中に達成することを望むものの、それは実現可能性が低いと見ている。米国は近く、2月にジュネーブで開催されたものと同様の三者会談(ロシア、ウクライナ、米国)を召集することを期待している。

フーシ派がサウジ石油施設を攻撃、73人負傷——リヤドは報復を表明

イラン支援のイエメン・フーシ派は火曜日、サウジアラビア南部の4都市を無人機と弾道ミサイルで攻撃し、73人以上が負傷、石油施設に火災が発生した。サウジ当局はこれを「危険なエスカレーション」と非難し、報復を誓った。

フーシ派のヤヒヤ・サリー報道官は、アブハ、ナジュラーン、ジャザーンのアラムコ施設と、ハミス・ムシャイトのハリド国王空軍基地を攻撃したと発表した。攻撃はサウジアラビアのエネルギー施設と経済施設を標的とし、ジャザン市の一次・下流産業都市も含まれた。

この攻撃は、米国とイスラエルが2月にイランとの戦争を開始して以来、サウジアラビアに対する最大級の攻撃の一つとなった。負傷者には女性と子供も含まれていた。

サウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハン外相はモスクワで記者会見し、「王国は常に平和と外交的解決を支持する。しかし、自国を守ることをためらわない」と述べた。

この攻撃により、世界最大の石油輸出国であるサウジアラビアのエネルギー施設の一部で操業が一時停止した。ブレント原油先物は1バレル99ドル台まで上昇し、7月以来の高値を記録した。

欧州連合(EU)はフーシ派に対し「すべての攻撃を終わらせる」よう求めた。EU外交当局のスポークスマン、アヌアル・エル・アヌーニ氏は「これらの攻撃は危険なエスカレーションであり、国際法に違反し、地域の安全保障と安定を損なう」と述べた。

パキスタンのシャバズ・シャリフ首相は攻撃を「卑劣」と非難し、サウジアラビアの主権と領土一体性への支持を再確認した。

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相はサウジアラビアのファイサル外相と電話会談を行い、OPEC+内での緊密な協調を継続することで合意した。両国は世界のエネルギー市場における需給バランスを確保するため、協力を続けることを確認した。

イエメンでは、フーシ派とサウジアラビア支援の政府軍の間で戦闘が激化しており、政府軍は首都サヌア奪還を目指して反攻を開始した。国際移住機関(IOM)によると、タイズとホデイダでは約1万8500人が避難を余儀なくされている。

この紛争は2014年にフーシ派がサヌアを制圧したことで始まり、翌年にサウジアラビア主導の連合軍が介入した。国連の推計では、内戦で少なくとも15万人が死亡した。

UAE大統領の警告を無視したネタニヤフ首相、10月7日攻撃で野党が糾弾

イスラエル紙ハアレツが8日、2023年10月7日のハマス攻撃の約10日前に、アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド・ビン・ザーイド大統領がベンヤミン・ネタニヤフ首相に対し、ハマスによる大規模攻撃の準備を直接警告していたと報じた。同紙は記者による近刊書からの抜粋として、ビン・ザーイド氏が45分間の電話で、当時ガザのハマス指導者だったヤヒヤ・シンワル氏が「地震」と呼ぶ作戦を計画していると伝えたとしている。しかしネタニヤフ氏は冷静に応じ、攻撃はヨルダン川西岸から来るとの見方を示し、イスラエルの安全保障幹部らにこの警告を伝えなかったという。

ネタニヤフ首相府は同日、「10月7日以前にUAEから首相への警告はなかった」と報道を「完全な嘘」として否定した。一方、UAE外務省は憶測へのコメントを控えつつ、アブダビがイスラエルと関係を樹立して以来「開かれた直接の連絡線」が存在すると認め、関連情報は常に関係機関間で伝達されてきたと説明した。

この報道を受け、10月27日の選挙でネタニヤフ氏の最大のライバルとされる元軍司令官のガディ・アイゼンコット氏はX(旧ツイッター)で「ネタニヤフ氏は10月7日に関する数十の警告を受けながら全て無視した。彼は職務に不適格だ」と批判した。元首相で同じく立候補中のナフタリ・ベネット氏は「ネタニヤフ氏は10月7日の死者に個人的かつ直接的な責任を負う」と述べ、「彼はあと1分も職に留まるべきではない」と主張した。中道左派・民主党のヤイル・ゴラン党首は「イスラエルを危険にさらしている」と非難し、「『誰も私を起こさなかった』という話は終わりだ。あなたは知っていた、無視した、失敗した、責められるべきだ」と動画で語った。

ハアレツ紙によると、シンワル氏はパレスチナの元高官に対し「恐ろしい作戦」の準備を警告し、これを「地震」と表現した。元高官はその情報をUAEの顧問に伝え、顧問がビン・ザーイド氏に伝え、同氏がネタニヤフ氏に電話したという。ビン・ザーイド氏は後に当時のCIA長官ウィリアム・バーンズ氏にも懸念を伝え、ネタニヤフ氏がヨルダン川西岸に焦点を当てていたと述べたとされる。また、エジプトの情報機関トップ、アッバース・カーメル氏も同時期にネタニヤフ氏へ「異常な、恐ろしい作戦」を警告していたと報じられた。

ネタニヤフ氏は長年、ハマスとの現状維持を図り、カタール経由の資金提供を受け入れつつ、パレスチナ国家創設への反対からハマスのライバルであるパレスチナ自治政府の弱体化に注力してきた。10月7日の攻撃ではイスラエル側の公式集計に基づくAFPの集計で1221人が死亡し、251人が人質としてガザに連行された(うち44人は既に死亡)。イスラエルの大規模な報復攻撃によりガザの大部分は廃墟と化し、ハマス当局のガザ保健省によると死者は7万3658人に達している。

野党は政権を取れば最高裁が任命する独立調査委員会を設置するとしているが、ネタニヤフ氏はこれを拒否し、自らが率いる政府内調査を設置している。今回の報道は選挙戦の主要争点である10月7日の対応をめぐり、ネタニヤフ氏の責任を問う声を一層強めるものとなった。

政治 (Politics)

米国、イラン航空27社に追加制裁 ホルムズ海峡巡る攻防も激化

米国財務省は9月8日、イラン航空産業に対する新たな制裁を発表した。未制裁だったイラン航空27社に加え、マハン航空を支援する外国企業など計36の対象を指定し、イラン経済の航空部門全体を市場から締め出す構えを示した。財務長官スコット・ベッセントは「経済的追放作戦」の一環だと強調し、イラン航空と取引する企業は世界の金融システムから遮断されると警告した。

制裁対象には、アラブ首長国連邦、トルコ、マレーシア、カザフスタンに拠点を置く企業が含まれる。米国製航空機や先端技術の調達を仲介するフロント企業や外国仲介業者を標的にした。財務省はイラン上空通過料の支払いを認める一般許可3件を停止し、非米国航空会社が米国製航空機でイランに乗り入れる道も狭めた。

軍事面では、米軍がイラン革命防衛隊(IRGC)と関連する複数の石油タンカーを攻撃した。イラン南西部のハルグ島沖とジャスク港付近で攻撃があり、タスニム通信は死傷者なしと報じた。イラン国営放送は別のタンカーも被弾し、乗組員が救命ボートで避難したと伝えた。

イラン側は報復として、クウェートとバーレーンの港近くに停泊するタンカーを標的にすると警告した。IRGC海軍は国営放送を通じ、停泊中・錨泊中のタンカー乗組員に即時退避を求めた。イラン軍参謀総長アリ・アブドラヒは、タンカー攻撃が続けば地域の米軍基地を攻撃すると述べた。

原油価格は上昇し、北海ブレントは1バレル99ドル台まで値を上げた。米国とイランはホルムズ海峡の支配を巡って対立を続けており、世界の石油輸送の約5分の1が通るこの海峡の封鎖がエネルギー価格を押し上げている。トランプ大統領は勝利すれば「石油価格は急落する」と主張するが、イランのペゼシュキアン大統領は「侵略者が完全に後悔するまで抵抗を続ける」と反論した。

制裁の影響は一般市民にも及ぶ。米国財務省が試験実施の許可を停止したため、イラン国内でTOEFLなどの英語試験が中止された。海外留学を目指す学生は近隣諸国で受験する必要に迫られ、通貨下落とインフレで負担が重くなっている。イランの通貨は1ドル=220万リヤルまで下落し、8月のインフレ率は前年比89%に達した。

米国は8月24日から「経済的追放作戦」を開始し、トルコの銀行やエジプト系銀行のUAE支店などIRGCの資金決済を担う金融機関を制裁してきた。中国の大手金融機関はまだ指定されておらず、トランプ大統領と習近平国家主席の会談を前に軟化が崩れる可能性も残る。

韓国、ホルムズ海峡に調査団派遣 部隊派遣は未決定 イランは米軍無人潜水艦を拿捕

韓国国防省は8日、ホルムズ海峡の治安状況を評価するため調査団を派遣したと発表した。部隊派遣の決定はまだ下されていないという。調査団は週末にアラブ首長国連邦(UAE)へ出発し、今週中にも帰国する見通しだ。

米国のトランプ大統領は8月、米韓合同軍事演習を縮小する決定を下した。韓国が米イラン戦争でワシントンを支援することを拒否したことが一因だった。韓国大統領府は先週金曜日、ホルムズ海峡の航行の自由を支援するため、軍事措置を含む選択肢を検討していると明らかにした。一方、イラン外務省報道官はX(旧ツイッター)で、韓国の軍事的プレゼンスや作戦参加は米国の「侵略」への支援と見なされ、深刻な結果をもたらすと警告した。

韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は8日、フランスのマクロン大統領とホルムズ海峡について協議した。協議は部隊派遣ではなく、安全保障と航行の自由を確保する国際的な取り組みへの貢献の選択肢に関するものだった。国家安全保障顧問のウィ・ソンラク氏は、韓国の潜在的な役割の見直しは米国との投資協議とは無関係であり、イランは韓国の役割の可能性に関する報道について説明を求めてきたと述べた。

一方、イラン・イスラム革命防衛隊(IRGC)海軍は8日、ホルムズ海峡の入口で米国の最新鋭の無人水中航走体(AUV)「ダイブLD」を拿捕したと発表した。同機は2025年に米海軍に就役したもので、画像は後日公開されるという。イラン国営テレビが伝えた。拿捕された機体はアンドゥリル社製のダイブLDと特定された。全長約5.8メートルで、最大10日間の自律航行が可能、水深約6000メートルまで潜航できる。水質調査、情報収集、機雷戦、海底偵察、パイプラインや通信ケーブルなどの海中インフラ点検を目的とする。米海軍は2025年4月に最初のダイブLDを無人水中戦隊第1部隊に配備していた。

IRGCはまた、ホルムズ海峡上空を飛行していた米軍のMQ1無人機を破壊したと発表した。米国はまだこの声明を確認していない。

ホルムズ海峡は世界の石油・液化天然ガス輸出の約5分の1が通過する重要な航路だ。2月末の米イラン戦争勃発以来、イランが同海峡を事実上封鎖し、世界のエネルギー市場を混乱させている。米国はイランの港に対する封鎖で対抗している。イランは通過船舶から料金を徴収し、環境保護などのサービスに充てる計画で、米国はこれに強く反対している。

カタール外務省報道官のイブラヒム・アル・ハシュミ氏は8日、カタールと他の仲介国との間で、6か月以上続く米イラン戦争の解決策について「新しいアイデアが議論されている」と述べた。「戦争でも平和でもないこの状態は受け入れられない」とし、ホルムズ海峡を「無条件で」再開することが最優先だと強調した。カタールのムハンマド首相兼外相は北京で中国の王毅外相と会談し、地域の安全保障と安定の強化、海峡封鎖の解決策について協議した。

イランの国会議員ハサン・ゴシュガビ氏は、ホルムズ海峡の通過料金収入を国民の生活水準向上と国防強化に充てると述べた。食料バウチャー、軍事作戦の影響を受けた州、島々、海上インフラ、防空、軍人の生活水準向上などに優先的に配分される。イランとオマーンは海峡通過のサービス料金について交渉中で、正確な金額は両国が提供するサービスの量に依存する。イラン議会は米国とイスラエルに所属する船舶の海峡通過を禁止する法案も検討している。

韓国国防省はまた、ソウル国防対話の機会にチェコのヤロミール・ズナ国防相と会談し、防衛・武器協力の強化策を協議した。ズナ氏は原子力発電所など複数分野での二国間協力の状態を高く評価し、防衛・安全保障分野での協力拡大への期待を表明した。韓国の安奎伯(アン・ギュベク)国防相は、北朝鮮の核・ミサイル能力の進展が国際社会に深刻な脅威をもたらしているとして、北朝鮮政策への支持を求めた。安氏はパプアニューギニア、ウガンダの国防相とも個別に会談した。

韓国と日本の高官は8日、米国との3か国協力が朝鮮半島と地域の平和と安定に不可欠であることを再確認し、防衛交流の継続的な拡大を約束した。韓国の李斗熙(イ・ドゥヒ)国防次官は、日本の安藤敦史(あんどう・あつし)次官とソウル国防対話の傍らで協議した。安藤氏は、東京の靖国神社参拝がソウルなど近隣諸国から批判を浴びたため、小泉進次郎防衛相の代理として出席した。李次官はフィンランドのヤンネ・クーセラ国防次官とも会談し、欧州とインド太平洋の安全保障上の結びつきが強まる中で、二国間防衛協力を強化する方法を協議した。K9自走榴弾砲プロジェクトなど既存の協力関係を基盤に、防衛・科学技術・防衛産業での協力拡大で合意した。マレーシアとシンガポールの国防当局者とも会談した。

北朝鮮は、ロシアとの国境に架かる初の道路橋について、両国の結びつきが強まっている具体的な兆候だと称賛した。豆満江に架かる橋は、西側の制裁下にある北朝鮮に長年求めてきた経済的・戦略的選択肢を提供するものだ。専門家は、北朝鮮がロシアと中国の2つの主要な陸路を同時に確保することで、両国間の競争を促し、利益を最大化できると指摘した。橋はまた、北朝鮮がワシントンに制裁緩和や非核化の譲歩を求める必要がないというメッセージを米国に送ることができる。ロシアは、この橋が1日最大300台の車両に対応できる貨物量の拡大を想定して設計されたと述べた。ウクライナの人権団体トゥルース・ハウンズは、この橋が北朝鮮の兵士、建設部隊、軍関係者をロシアに送り込み、ロシアの技術と資源を逆方向に流す「直接の動脈」になる可能性があると警告した。橋の開通式は月曜日に行われ、2022年のロシアのウクライナ侵攻開始以来、両国は軍事・経済関係を大幅に強化してきた。

右派勢力の結集と分裂、欧州の極右台頭、そしてブラジルと中東の選挙戦——世界の政治地図を揺るがす一日

イスラエルではネタニヤフ首相が10月27日の総選挙に向け、右派政党の候補者リスト統合を急いでいる。世論調査では連立政権の敗北が予測されており、ネタニヤフ氏は「団結すれば勝ち、分裂すれば負ける」と訴える。しかし、宗教シオニズムとユダヤの力の統合は進む一方、新興政党のオフェル・ウィンター氏は独自路線を貫き、票の分散が懸念されている。ネタニヤフ氏の強硬なイメージは2023年のハマス攻撃の安保失敗で傷つき、ガザやイラン、レバノンでの戦争も長引く。元軍参謀総長のガディ・アイゼンコット氏が率いる政党が支持を伸ばしており、ネタニヤフ氏は過去にない苦戦を強いられている。

ブラジルでは、ルラ大統領の再選に向けた「ピカーニャ(牛肉の部位)」の公約が逆風となっている。ルラ氏は「国民が再びピカーニャを食べられるようにする」と約束したが、2026年8月までの価格上昇率は約10%に達し、有権者の不満を招いている。最大のライバルであるフラビオ・ボルソナロ氏は、選挙集会でピカーニャを掲げてルラ氏の公約の実現を皮肉る。ルラ氏は食料インフレの鈍化や低失業率を挙げて反論するが、経済成長の減速と消費の落ち込みが重くのしかかる。10月4日の第一回投票では、両者の支持率は拮抗している。

欧州では極右勢力の躍進が続く。ドイツのザクセン・アンハルト州選挙では、ドイツのための選択肢(AfD)が43.8%を獲得して圧勝し、メルツ首相率いるキリスト教民主同盟は17.2%に沈んだ。ポーランドのシコルスキ外相は、再軍備を進めるドイツが極右政党の手に渡ることへの懸念を表明した。ベルギーでは、欧州司法裁判所が極右政党フラームス・ベラングによるイケアの商標使用をめぐる訴訟で、イケア側に有利な判決を下した。同党の反移民政策を紹介する「イケア・プラン」が、イケアの組み立て説明書風の図解を用いたことが問題となった。オランダでは、ヒトラーへの共感を表明した右派放送局オンゲホールト・ネーデルラントの放送停止手続きが開始された。

こうした動きは、世界の政治地図における右派勢力の台頭と、それに対抗する既成勢力の苦戦を浮き彫りにしている。イスラエルではネタニヤフ氏の政治生命が、ブラジルではルラ氏の再選が、欧州では民主主義の防波堤が問われている。各国の選挙結果は、今後の国際秩序や安全保障、経済政策に大きな影響を及ぼすだろう。

NY市長マムダニ氏、9/11後の大気毒性を示す17万ページ超の文書を公開 「指導者らは嘘をついた」

ニューヨーク市長ゾーラン・マムダニ氏は今週火曜日、2001年9月11日の同時多発テロ後に市内で観測された大気の毒性について、市当局が知っていた情報を明らかにする数十万ページに及ぶ文書を公開したと発表した。公開はテロから25周年を迎えるのを前に実施されたもので、市当局が大気の安全性について国民に十分な情報を提供していなかった実態が浮き彫りになった。

公開された文書は17万ページを超え、健康問題、大気質、市当局のテロへの対応を網羅している。マムダニ氏は記者会見で「これらの文書は、市がグラウンド・ゼロ周辺の有毒な空気について何を知っていたか、いつ知ったか、そして責任を限定するためにどう行動したかを示すものだ」と述べた。また「人々は、信頼していた指導者たちが有毒な空気を吸っても安全だと嘘をついたために病気になった」と強調した。

連邦政府の医療監視プログラムによれば、テロ当日に米国内で2,977人が死亡したのに加え、その後、現場周辺の環境にさらされたことが原因で9,400人以上が死亡したという。公開は被害者支援団体「9/11ヘルス・ウォッチ」との和解の一環で、同団体は市に文書公開を義務付けるため訴訟を起こしていた。同団体のベンジャミン・シェバット理事は声明で「25年間、4つの市政が、マンハッタン南部とブルックリン西部の有毒化学物質の危険性について市が実際に知っていたことを示す文書を、国民や連邦議会、市議会から隠し続けた。その間も市当局者は大気は『安全で許容範囲内』だと国民に伝え続けた」と非難した。

文書には、2001年10月に作成された「ハーディング覚書」も含まれる。これは当時のロバート・ハーディング副市長に対し、市が最大3万5千件の訴訟に直面する可能性があると警告した内部文書だ。また、市は文書公開のため2027年度予算から3,420万ドルを計上した。文書は市役所の68箱に保管されていたもので、昨年発見されたという。

マムダニ氏は、情報を隠した責任者について「ニューヨーク市民が信頼してきた多数の人々に関わる問題だ」と述べるにとどめた。一方、テロ当時の市長ルドルフ・ジュリアーニ氏は、金曜日に予定されている追悼式典へのマムダニ氏の出席に反対しており、同氏をイスラム教徒であることからハイジャック犯に例えるなど、対立が表面化している。

ハンガリー、ロシア外交官10人を追放 モスクワは「痛烈な」報復を警告

ハンガリー政府は9月8日、ロシア大使館の外交官10人に対し、ウィーン条約に基づき外交官として容認できない活動を行ったとして国外退去を命じた。アニタ・オルバーン外相は「この決定はハンガリーの安全保障と主権を守るものだ」と述べ、ロシアとの外交関係断絶ではないと強調した。これに対しロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は「ブダペストの露嫌いロビーへの回答は厳しく痛烈なものになるだろう」と応じた。

今回の追放は、4月の選挙で敗北したヴィクトル・オルバーン前首相時代の親ロシア路線からの転換を象徴するものだ。新政権のペーテル・マジャル首相はEUやNATOとの関係修復を進めており、ロシアを「欧州と世界秩序への脅威」と公式に位置付けた。ロシアのスタニスラボフ駐ハンガリー大使は、今回の措置を「根拠のない前例のないエスカレーション」と非難した。

ハンガリーは2022年のロシアによるウクライナ侵攻後もロシア産石油・ガスの購入を続け、EUの対ロシア制裁に抵抗してきた。今回の追放により、ブダペストとモスクワの関係は新たな段階に入った。ロシア側の報復内容が今後の焦点となる。

米ロ首脳電話協議とキーウ空爆が交錯、9月中の三者会談へ期待と緊張

ウクライナのゼレンスキー大統領は9月8日、ロシア・ウクライナ・米国の交渉担当者が今月中にも会合を開く可能性があると述べた。モスクワがキーウへミサイルと無人機による大規模攻撃を行った数時間後の発言であり、首都では3人が死亡した。トランプ米大統領の特使ウィトコフ氏とクシュナー氏は週末にモスクワとキーウを訪問し、プーチン大統領およびゼレンスキー大統領と協議していたが、即座の突破口はなかった。

ゼレンスキー氏は記者団に対し「全員がウクライナ、ロシア、米国の三者会合に向けて準備を進める」と述べ、「全当事者が合意すれば秋に開催したい。9月が実現すれば素晴らしい。早ければ早いほど良い」と語った。会合の場所は明言しなかった。クレムリンのペスコフ報道官は三者協議を排除しないものの、会場や正確な日程については「まだ時期尚早だ」と述べた。

一方、ロシア軍はキーウとその郊外の軍事産業施設、物流拠点、保管施設への「大規模攻撃」を実施したと発表した。ウクライナのシビハ外相は「米大統領の和平特使が去った瞬間、プーチン氏はキーウへの大規模な恐ろしい攻撃を開始した。彼の弾道ミサイルは外交に関する言葉よりも雄弁だ」とSNSに投稿した。国連が検証した統計によれば、ウクライナの民間人死者数はロシア侵攻初期以来の高水準で推移している。ロシアが併合したクリミアでは、ウクライナ軍の攻撃で2人が死亡したとロシア側当局者が発表した。

ラブロフ露外相は同日、黒海での停戦を提案したトルコ案について「非現実的で監視が不可能だ」と事実上拒否した。ロシアはウクライナが依然支配するドネツク東部地域の割譲と西側軍事支援の放棄を要求し、キーウ側はそれを降伏とみなしている。欧州連合(EU)のピーニョ報道官は「ロシアが公正で恒久的な平和に達する意思を示しているかという点で、我々には明確に見えていない」と述べ、ロシアの和平への意欲に疑問を呈した。欧州委員会は9月11日、ウクライナ向け今年の国防融資の最終トランシェ283億ユーロ(約330億ドル)を承認する見通しで、米国製パトリオット迎撃ミサイルの購入も含まれる。ウクライナのフマラ国防相は、約1000発のパトリオット・ミサイルの契約準備を進めていると発表し、冬までに既存在庫からの供給を要請した。

米ロ首脳の電話協議について、共和党のルナ下院議員は「ロシアとの開かれた対話は平和達成に不可欠だ」とXに投稿した。プーチン大統領補佐官のウシャコフ氏によれば、両首脳の電話会談は1時間に及び「建設的で率直」だった。両首脳はウクライナ情勢を中心に議論し、ウィトコフ氏とクシュナー氏の訪問結果を肯定的に評価、このチャネルを通じた努力を継続することで合意した。ロンドンの王立国防安全保障研究所(RUSI)の報告書は、ロシアがウクライナ紛争を通じて高精度兵器の能力を量的・質的に拡大し、紛争後は2022年時点よりもはるかに強力な軍事態勢で臨むだろうと分析している。

南アフリカ、マンデラ遺品の米国競売差し止めへ憲法裁判所に再提訴

南アフリカ政府は今週火曜日、ネルソン・マンデラ氏の遺品29点を米国で競売にかける動きを止めるため、同国憲法裁判所に再び提訴した。政府はこれらの品々が同国の国家遺産の一部であり、許可なく国外へ持ち出されたと主張している。

この法廷闘争は4年前に始まった。対象となるのは、アパルトヘイトと闘った英雄の身分証明書や、彼が愛用した象徴的なシャツ、ロベン島の監獄の鍵、書簡、バラク・オバマ氏やビル・クリントン氏ら米大統領から贈られた品々などだ。競売を主催するのはニューヨーク拠点のオークションハウス、ガーンジーズで、マンデラ氏の長女マカジウェ氏が父の墓近くに記念庭園を造る資金集めとして売却を承認した。

競売は2021年に初めて告知されたが、南アフリカの文化遺産機関SAHRAが異議を申し立てたことで2022年に中断。その後、南アフリカの裁判所が売却を認めたため2024年に再告知されたが、政府が引き続き阻止を目指したため再び延期された。今年1月には最高裁控訴院がSAHRAの異議を退け、各品が文化遺産であることを立証するよう求めた経緯がある。

マンデラ氏は1994年5月に民主的な南アフリカの初代大統領に選出され、1999年6月までその職を務めた。2013年12月に95歳で死去した。今回の憲法裁判所の判断が、遺品の帰属をめぐる長い法廷闘争の行方を左右する。

ニカラグア、ドイツのガザ紛争における武器輸出を国際司法裁判所で争う——管轄権審理が開始

ニカラグアは8日、ハーグの国際司法裁判所(ICJ)で、ドイツのイスラエルへの武器輸出が1948年のジェノサイド条約および国際人道法に違反すると主張し、自国の訴訟を継続させるよう裁判所に求めた。ニカラグア大使カルロス・ホセ・アルグエロ・ゴメスは、ドイツが「ジェノサイドに相当する行為がイスラエルによって行われているという深刻なリスク」を認識していたはずだと述べ、同条約に基づきあらゆる合理的措置を講じるべきだったと訴えた。

ドイツは前日、裁判所が管轄権を欠くとの理由で訴訟の却下を求めた。これに対しニカラグア側は、提訴時に紛争が存在したことは明らかだと反論し、外務省との往復文書や報道発表を証拠として提示した。ドイツの代理人ユリア・モナールは、イスラエルへの「揺るぎない支援」を認めつつも、パレスチナ自治区への二国間援助でも世界有数の規模であると指摘し、ニカラグアの主張は「不正確で歪んだ像」を生み出していると述べた。

ドイツは2025年にイスラエルへの武器輸出を数か月間停止したが、その後再開している。ドイツは米国に次ぐイスラエル第2の武器供給国であり、ナチスによるホロコーストへの歴史的負い目から、最も熱心な支援国の一つであり続けてきた。ニカラグアの訴訟は、南アフリカがイスラエルをジェノサイドで訴えた訴訟を土台とするもので、ICJは2024年の暫定判決で、イスラエルがガザ攻撃で条約上の権利を侵害した可能性があると認定した。管轄権に関する判決は年内に下される見通しで、本案の最終判決までには数年を要するとみられる。

米加関税戦争が本格化、ホルムズ海峡は通行量激減——世界経済に影を落とす火種

カナダは現地時間8日午前0時1分、約700品目の米国製品に対する報復関税を発動した。総額は276億カナダドル(約199億米ドル)に上り、鉄鋼、アルミニウム、乳製品、化粧品には50%、チーズやカーペットには25%、フォークリフトや工業用金型には15%の税率が適用される。カナダ政府は8月22日にこの日程を発表しており、予定通りの発動となった。

これに先立ち、トランプ大統領は月曜午後、SNS「トゥルース・ソーシャル」で、モントリオールに本拠を置く航空機メーカー、ボンバルディアが米国内で生産しない限り「米国での販売を禁止する」と宣言した。同社の株価は数時間で6.4%下落した。カンザス州選出のジェリー・モラン上院議員は、ウィチタ工場が「千人以上の地元労働者を支えている」と反論し、政権に働きかけたことを明らかにした。ケベック州のクリスティーヌ・フレシェット首相は対抗措置で応酬しない姿勢を示した。

一方、中東ではイランが主導するホルムズ海峡の封鎖が現実の経済的影響を生み出している。日曜日の同海峡の通過船舶数は1日約10隻と、戦前の約130隻から激減した。世界の石油輸送の5分の1を担うこの水路の停滞により、ブレント原油は火曜朝、1バレル98ドル近辺で取引された。トランプ大統領は「戦争に勝てば原油価格は下がる」と述べるが、市場は現在進行形の戦争を織り込んでいる。

さらに、アルゼンチンでは記録的な強度のエルニーニョ現象が発生しており、2027年が観測史上最も暑い年になるとの予測が専門家から出ている。同国の農業地域では土壌水分が平年を上回り、過剰な湿気のエリアが拡大している。インドでは、ナショナル証券取引所(NSE)が約3兆ルピー(約360億米ドル)規模の大型新規株式公開(IPO)を9月18日に開始し、同月25日に上場する見通しとなった。これはヒュンダイ・モーター・インディアの2兆7870億ルピーを上回り、インド最大のIPOとなる。

ザクセン=アンハルト州選挙でAfDが歴史的勝利、ドイツ政治の転換点に

ドイツ東部ザクセン=アンハルト州の州議会選挙で、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が得票率43.8%、39議席を獲得する歴史的勝利を収めた。与党CDUは17.2%にまで票を減らし、州首相の座をAfDに明け渡す可能性が高まった。この結果はドイツ戦後史における転換点と評され、国内外に大きな衝撃を与えている。

AfDの州首相候補ウルリヒ・ジークムント氏は、ロシアとの関係正常化やウクライナ難民の送還、歴史修正主義的な文化政策などを柱とする政権構想を掲げる。経済界からは、外国人労働者の流出や投資家の慎重姿勢を懸念する声が上がる一方、多くの政策は連邦政府の管轄であり影響は限定的だとの見方も出ている。

連邦政府は対応を迫られている。メルツ首相は「深い断絶」と表現し、CDUのヴュスト氏はAfDの違憲性を検証する作業部会の設置を提案した。国外でも、フランスやイタリアのメディアがナチス時代の記憶と重ね合わせて報じ、バルト三国はロシアへの情報流出を警戒するなど、欧州全体がこの結果を注視している。

州政権の行方は、キャスティングボートを握るBSW(ザーラ・ヴァーゲンクネヒト同盟)の対応に委ねられている。BSWは超党派の州首相候補を擁立する構えで、AfDとの連携も否定しない。連邦政府には、改革の加速と政治的中心の求心力回復が求められている。

シンガポール首相、閣僚報酬62%引き上げへ 年俸2.4百万ユーロに、世界最高水準を維持

シンガポールのローレンス・ウォン首相は9月8日、議会で閣僚報酬の大幅引き上げを含む改革案を発表した。独立委員会の勧告を受けたもので、首相年俸は現在の約150万ユーロから240万ユーロ超へ、副首相は120万ユーロから200万ユーロ超へ引き上げられる。他の閣僚は経験に応じて最大195万ユーロまで増額される。

シンガポールは1990年代から優秀な人材を確保し汚職を防ぐため、世界最高水準の閣僚報酬を維持してきた。今回の改革は2012年の報酬制度見直し以来15年ぶりの調整となる。ウォン首相は議会で「最終的には、シンガポールが今後も質の高い政治指導力を維持できるかどうかが問題だ」と述べ、報酬引き上げの必要性を強調した。

新制度では閣僚の等級が4段階から3段階に再編され、各等級の報酬幅も拡大される。ただし、即座に新水準へ移行するのではなく、まず最大9%の一時調整を行い、その後は実績に応じて段階的に引き上げる方針だ。ウォン首相は自身の増額分を今後5年間、慈善団体に寄付すると表明した。

今回の報酬引き上げは、民間部門や公務員との報酬格差が拡大し、優秀な人材の政治参加が難しくなっているという認識に基づく。ウォン首相は2025年の総選挙前に複数の高官や民間企業のCEOに政治参加を打診したが、報酬面のハードルが障壁となっていたと明かした。

一方、国民の反応は複雑だ。物価高や不確実な世界情勢の中で高額報酬への批判も根強いが、政府は透明性を確保しつつ、優秀なリーダーを確保するためには必要な投資だと説明する。議会では9月10日にこの問題をめぐる本格的な討論が予定されている。

香港、初代行政長官の死去と多岐にわたる変革

香港の初代行政長官である董建華氏が89歳で死去した。同氏は1997年の香港返還を監督し、中国人民政治協商会議の元副主席を務めた。死去は火曜日に確認され、水曜未明に事務所から声明が発表された。声明では「揺るぎない誠実さで国家に献身した」と称賛された。

一方、香港では経済・教育・技術分野で複数の動きがあった。国際学力調査PISAで香港の生徒の科学の成績が初めて世界トップ10圏外の17位に低下した。北京・上海・江蘇・浙江の集計が1位となった。また、深圳・香港・広州のクラスターが世界知的所有権機関の2026年グローバル・イノベーション指数で2年連続世界一のイノベーションハブに選ばれた。

経済面では、香港の非上場投資商品の販売額が2025年に過去最高の9兆9千億香港ドル(1兆3千億米ドル)に達し、前年比63%増となった。投資家数も33%増の160万人超に拡大した。ライドシェアのUberは10月末までに香港で事業許可を申請する方針を示し、マカオでは利用者が急増している。香港ジョッキークラブはカンボジアでコンピュータ教育プログラムを拡大する覚書を締結した。

さらに、マレーシアのパブリックバンクは香港上場子会社を1株2.50香港ドルで非公開化する提案を行った。駐在員の選択肢として香港とシンガポールを比較する動きもあり、香港は中国本土との結びつき、シンガポールは東南アジア市場へのアクセスで優位性が指摘されている。これらの動きは、香港が政治・経済・教育の各分野で変革期にあることを示している。

ルビオ米国務長官、コロンビア訪問でデ・ラ・エスプリエラ大統領と「バランキージャ合意」締結 対中関係と鉱物協力も協議

米国務長官マルコ・ルビオは今週火曜日、コロンビア北部のバランキージャを訪問し、就任1か月のアベラルド・デ・ラ・エスプリエラ大統領と会談した。両首脳は会談後、「バランキージャ合意」と名付けた共同の行動計画を発表し、8月10日のマグニチュード7.4の地震で被災した国の再建、経済回復、そして地域の安全保障の3本柱で協力することで一致した。ルビオ長官は、デ・ラ・エスプリエラ氏を「エネルギッシュでビジョンを持つ、勇気ある人物」と評し、両国関係の「黄金時代」が到来すると述べた。

今回の訪問は、デ・ラ・エスプリエラ政権発足後、米国の閣僚級高官がコロンビアを訪れる初めての機会となった。ルビオ長官はバランキージャの空港に到着後、オマル・ブラ外相と駐米大使マリア・コンスエロ・アラウホの出迎えを受けた。会談は、同市北部に新設された大統領の代替公邸で行われた。この建物はかつて陸軍の駐屯地の一部であり、デ・ラ・エスプリエラ大統領が推進する地方分権型統治の象徴として改装されたものである。バランキージャはコロンビアの「第二の首都」として、初のハイレベルな外交行事を主催した。

会談の主要議題は、麻薬テロとの闘い、通商関係、そして地域協力だった。コロンビアは最近、米国が主導する「アメリカ大陸の盾」構想に参加しており、ルビオ長官は同日、ペルーの同構想への加盟も発表した。また、両国は重要鉱物と民生原子力協力に関する合意に調印し、コロンビアの対中関係も協議された。コロンビア政府高官によると、中国の重要インフラ投資が議題に上ったという。さらに、ルビオ長官は、デ・ラ・エスプリエラ政権が掲げる国境の安全保障と不法移民対策に関する新たな姿勢を、地域協力のモデルとして評価した。

通商面では、デ・ラ・エスプリエラ大統領が、地震の復興を支援するため、コロンビア製品に課されている12.5%の関税の一時停止を米国に要請している。しかし、これまでのところワシントンは明確な回答を示していない。米国は地震の緊急対応として2650万ドルの支援を発表しているが、大統領は1000万ドルの物資支援パッケージも承認した。ルビオ長官は、コロンビア訪問後、エクアドルとペルーを訪問し、ダニエル・ノボア大統領とケイコ・フジモリ大統領とそれぞれ会談する予定だ。

この訪問は、トランプ政権がラテンアメリカにおける影響力を強化しようとする広範な戦略の一環である。ルビオ長官は、米国とコロンビアの関係は「自然なもの」であり、両国間の個人的、文化的、経済的な結びつきによって再構築されると述べた。また、コロンビアの新政権は、前任のグスタボ・ペトロ政権時代に緊張した米国との関係を修復し、麻薬カルテルに対する強硬姿勢を打ち出している。今回の首脳会談は、地域における米国の影響力回復を象徴する出来事となった。

社会 (Society)

エッフェル塔、ヒンドゥー教団体訪問で女性職員退避に抗議し一時閉鎖 パリ市が調査開始

パリのエッフェル塔が9月7日、ヒンドゥー教団体ボチャサンワシ・シュリー・アクシャル・プルショッタム・スワミナラヤン・サンスタ(BAPS)の訪問に際し、女性職員の配置を制限する運営側の指示に抗議するストライキにより一時閉鎖された。組合側は「容認できない」指示だと非難し、塔は9月8日に再開した。パリ市長エマニュエル・グレゴワは調査を開始すると表明した。

BAPSは1907年にインドで創設されたスワミナラヤン派に属する宗教・市民組織で、世界各地に1000以上の寺院を持つ。今回の訪問はパリ郊外ブシー・サン=ジョルジュに完成した同派初の大規模寺院の落成を祝う一環で、約100人の代表団が土曜日にエッフェル塔を訪れた。CGT組合のダイアン・ダヴォワーヌ氏によると、運営会社SETEは代表団の訪問中、女性職員が代表団と接触しないよう指示し、一部の職員は持ち場を離れて別の場所に退避し、男性職員が代わりを務めた。代表団には厳格な独身制を守る僧侶が含まれ、女性との身体的接触や会話を避ける慣習があるとされる。

SETEは代表団が「女性との交流を制限する」よう要請したことを認め、「この条件は受け入れるべきではなかった」と述べた。一方BAPSは「性別に基づく要請では決してなかった」と反論し、代表団の規模を考慮して塔の運営側と調整した結果だと説明した。同団体は「傷ついたり不便を感じたりした人々に心からの謝罪を捧げる」と声明を発表した。

フランス政界からは強い反発が相次いだ。国民議会のヤエル・ブラウン=ピヴェ議長は「他者を歓迎することは我々の価値を放棄することを意味しない」と述べ、オーロール・ベルジュ男女平等担当相は「フランスでは女性に脇に退くよう求めることはない。いかなる教義も宗教も共和国の法に優越しない」とXに投稿した。元大統領フランソワ・オランド氏や元首相ミシェル・バルニエ氏、マリーヌ・ル・ペン氏らも相次いで批判を展開した。パリ市長グレゴワ氏は「男女平等は歴史的建造物の麓で終わることはない」と述べ、調査を約束した。

エッフェル塔は年間約700万人が訪れる世界的な観光地で、今回の騒動は公共の場における文化的・宗教的要請の扱い方を問うものとなった。BAPSは2024年にアラブ首長国連邦で寺院の落成式が行われた際にはインドのナレンドラ・モディ首相が出席するなど、インド政府との密接な関係でも知られる。同団体は過去にもカースト差別や労働者搾取をめぐる訴訟に直面しており、今回の騒動は同団体の評判に影を落とす可能性がある。

SNSをめぐる攻防と有名人の子育て、トランプの投稿が示す社会の変化

ソーシャルメディアをめぐる動きが世界で相次いでいる。オーストラリア政府はアルゴリズムの選択をユーザーに委ねる新法を提案し、フランスでは未成年者のSNS禁止法が憲法評議会で違憲判決となった。一方、米国ではトランプ大統領がSNSで地図の改名やAI動画を投稿し、アイスランドが抗議する事態となった。

オーストラリアの新法は、ユーザーにアルゴリズムの有無を選択させる通知を義務付けるものだ。しかし、プラットフォーム側が「抗議デザイン」で非アルゴリズムフィードを劣化させる懸念がある。専門家は、時系列フィードの復活やハイブリッド型のアプローチを提案している。カーティン大学教授タマ・リーバーは、技術企業が機能をわざと使いにくくし、政府のせいにする可能性を指摘した。

フランスでは未成年者のSNS禁止法が憲法評議会に違憲と判断され、EUレベルでの解決策が模索されている。集団「レ・ザルヴェルヌ」は、欧州での代替案を検討している。

トランプ大統領はレイバーデーの週末に、グリーンランタンとして描かれたAI動画や、ニューメキシコ州を「ニューアメリカ」に改名する地図を投稿した。アイスランドは自国が米国旗で覆われた地図に抗議し、外相が米国大使を召喚して「全く不適切」だと伝えた。トランプはイランとの戦争の中心であるホルムズ海峡を「トランプ海峡」に改名する案も示したが、詳細は明かさなかった。

有名人の子育てとSNSの関係も注目される。アルゼンチンの俳優ソフィア・パチャーノは息子の顔をSNSで見せない理由を語り、AIや小児性愛への恐怖を挙げた。「見せないほど見たがられ、それがさらに恐怖を生む」と述べた。インドの俳優ラニ・ムケルジも娘をSNSから遠ざけ、理由を説明する子育ての重要性を説いた。彼女は「子どもは指示よりも、親の行動を見て育つ」と語った。

さらに、ペットにSNSアカウントを作る人々も増えている。調査では35%の飼い主がペットのアカウントを開設し、28%がそれに費用をかけている。これは飼い主のアイデンティティ表現やコミュニティ形成の一環であり、ペットを「家族」として扱う傾向を反映している。

これらの動きは、SNSが単なる情報発信の場から、個人のアイデンティティや家族関係、政治的主張を映す鏡へと変化していることを示している。アルゴリズムの選択肢が増えることで、ユーザーはより主体的にSNSと向き合う必要に迫られるだろう。

子どもをめぐる安全と成長の課題、世界各地で対応進む

世界各地で子どもをめぐる安全と成長の課題が浮上し、各国の機関や専門家が対応を進めている。スペインのセウタでは新学期の登校日に警察の配置が不十分だとして保護者から不満が噴出した。インドでは児童性的虐待に関する広告の問題で、子どもの権利保護機関がメタ・インディアの責任者を召喚した。アイルランドのメディア規制当局は、ポルノや過激な暴力から子どもを守る年齢確認と保護者向け管理機能の有効性を巡り、ソーシャルメディアXの正式調査を開始した。

ナイジェリアのオヨ州警察は、州をまたぐ児童窃盗・人身売買ネットワークを摘発し、17人の子どもを救出した。容疑者の元で6人の子どもが死亡し、遺体が儀式目的で売られていた疑いも明らかになった。シンガポールでは、モスクで起きた性的暴行事件を受け、ザキ・モハマド・ムスリム問題担当代理大臣が、モスクや宗教学校における未成年者保護の強化策を議会で表明した。

一方、アルゼンチンの心理療法士アントニオ・リオス氏は、思春期の子どもが「今行く」と返事をする行動に、親への反抗ではなく自己主張の芽生えを見出す。同氏は、権威と愛情を両立させ、交渉と傾聴を通じて子どもの自立を支えるよう親に助言している。これらの動きは、家庭から国家レベルまで、子どもの安全と健全な成長を守る取り組みが広がっていることを示している。

PISA 2025結果、各国で学力低下が顕著に アルゼンチン・ドイツ・フランスで深刻化

経済協力開発機構(OECD)が実施する国際学力調査「PISA 2025」の結果が発表され、多くの国で15歳児の学力低下が確認された。アルゼンチンでは数学・読解・科学の全分野でスコアが悪化し、ミレイ政権は前任のキルチネリズム政権の教育政策を非難した。ドイツでは過去最低の成績を記録し、教育制度の根本的な見直しが求められている。フランスでも20年で最低水準となり、元教育相のジャン=ミシェル・ブランケ氏はスクリーンとSNSの影響を指摘しつつも悲観論を退けた。

アルゼンチンのPISAスコアは、数学367点、読解389点、科学393点で、いずれも2022年を下回った。数学では76%の生徒が最低水準に達しておらず、政府は「12年間のキルチネリズム政権が築いた教育文化」が原因だと主張する。一方、ドイツでは3分の1の15歳児が数学と読解の基礎能力を欠くとされ、家庭での読み聞かせ不足や移民の言語問題が指摘された。フランスでは教育改革の積み重ねが成果を上げず、OECDのアナリストは「改革が互いに打ち消し合っている」と分析する。

こうした中、フィリピンではPISA 2025で成績が改善し、台湾は世界最高水準のスコアを維持した。各国の教育政策の成否が明暗を分ける形となり、今後の教育戦略の再構築が急務となる。

サラワク州で医療ヘリ墜落、5人死亡 遠隔地の医療アクセスに打撃 ロシア新兵器にアフリカ関心、元グラン・エルマーノがボディビルデビュー

マレーシアのサラワク州ロン・レランで7日、保健省のフライング・ドクター・サービス(FDS)として運航されていたBO-105ヘリコプターが墜落し、搭乗していた5人全員が死亡した。パイロットと保健省職員4人(医師1人、副医療官1人、看護師2人)が犠牲となった。ミリ管区長でミリ管区災害管理委員会委員長を務めるガロン・ルアンが、消防・救助局と保健省からの報告に基づき全員の死亡を確認した。

犠牲者の一人である医師アインル・バラア・カマルディンさん(ケランタン州出身)は、2日前に家族との休暇を終えてサラワクに戻ったばかりだった。父カマルディン・サレ氏(69歳)は「娘は2日前にサラワクへ戻ったばかりだった」と語り、母ロガヤ・モハマド・ノル氏(69歳)は「突然の別れを受け入れられない」と悲しみを表した。アインルさんは専門医を目指して勉強を続ける計画を立てており、サラワクに戻る前夜に父にその意向を伝えていたという。ケランタン州首相モハマド・ナスルディン・ダウド氏はフェイスブックで哀悼の意を表明し、「ケランタンは、人類のために内陸部で知識と奉仕を捧げた娘を失った」と述べた。

事故調査には、運輸省傘下の航空事故調査局(AAIB)が当たる。消防・救助局の北部地域航空基地チームが翌朝、現地に派遣される。サラワク州首相府次官ゲラワット・ガラ氏は、ロン・レランが医療や基礎サービスへのアクセスを航空便に大きく依存する遠隔地であることを踏まえ、「深く心を痛めている」とコメントした。運航会社レヤン・レヤン・エアロスペースは緊急対応計画を発動し、調査に全面協力する方針を示した。

一方、エジプトで開催中のエル・アラメイン国際航空ショー2026で、ロシアのカラシニコフ・グループ国際事業部長レオニード・ロケアフ氏は、同社の最新ステライク弾薬KUB-10MEがアフリカ諸国から大きな関心を集めていると明らかにした。KUB-10MEは100キロ超の射程で移動目標を精密攻撃でき、電子戦や防空システムに対する防御力も向上しているという。また、アルゼンチンでは元グラン・エルマーノのリチャ・ナバロ氏が、長年の夢だったボディビルダーとしてのデビューを果たし、SNSでその喜びを共有した。

科学・技術 (Science & Tech)

AIが数学の難問を解き、半導体と融合研究で新たな地平へ

OpenAIは火曜日、同社の人工知能モデルが何世代にもわたり人類の頭脳を打ち負かしてきた数学の難問を解いたと発表した。この功績をめぐっては、競合する研究者らとの間で論争も巻き起こった。ChatGPTを開発したOpenAIによると、ナビエ・ストークス問題として知られる難問を解読するのに88時間と数百万ドル相当の計算能力を要したという。

ナビエ・ストークス問題は、クレイ数学研究所が選定した「ミレニアム問題」と呼ばれる7つの未解決難問の一つだ。空気や水などの流体の動きを記述する方程式であり、航空機の設計、気象予測、血流の研究などに利用されている。OpenAIは、この方程式が時間の経過とともに破綻し得ることを示し、ミレニアム賞が提示した問いに答えたと主張する。同社の研究責任者マーク・チェン氏は「AI研究にとって重要なマイルストーンであり、世界への約束は、我々の最も困難な問いが答えられるようになるかもしれないということだ」と記者団に語った。

この問題はまだ一般公開されていないモデルによって解かれたとされる。各ミレニアム問題には100万ドルの賞金が懸けられているが、2000年のリスト発表以来、解決されたのはこれで2つ目となる。OpenAIは、発見が確認されれば賞金は受け取らないとしている。同社は8月末に、公開済みのどのモデルよりも高性能な新モデルの学習を開始したと説明した。

一方、ニューヨーク大学の数学者トリスタン・バックマスター氏と、OpenAIの競合であるAnthropicで働くレヴェント・アルポゲ氏が、関連する3つの方程式に関するAI支援研究を発表した直後に、OpenAIの発表が行われた。バックマスター氏は、OpenAIが自分たちの研究の噂を聞いた後でこの問題に関心を持ち、自分とアルポゲ氏が開発してきたのと同じ型破りな手法に頼ったと述べた。OpenAIの研究者らは、競合チームの研究にアクセスしていないと否定し、功績を分け合うことを提案したとしている。

一方、米国政府は火曜日、中国の人工知能企業が米国企業の技術を「悪意を持って」複製していると非難した。米国の法執行・情報機関当局者らによる声明によると、中国企業は蒸留と呼ばれる手法で米国のAI研究所の知的財産を複製しているという。蒸留とは、より大きく高価なモデルの出力を使ってより小さなAIモデルを訓練し、新たなAIツールの訓練コストを下げるプロセスだ。米当局者は、DeepSeek、Moonshot AI、Alibabaを含む6社の中国企業が、米国製AIモデルの派生型を利用して自社のAI製品をより迅速に訓練していると非難した。これらの企業は「おそらく中国政府の認識のもとで」、Anthropic、OpenAI、Alphabet傘下のGoogle、SpaceXのAIモデルを標的にしていると当局者は付け加えた。

半導体分野では、Samsung Electronicsが火曜日、フランスのAI企業Mistral AIと戦略的パートナーシップを締結したと発表した。両社は半導体の設計と製造に特化したAIモデルを開発する。SamsungはMistral AIの高度な言語モデルを半導体事業に統合し、自社インフラ内で動作するカスタマイズされたAI機能を開発する計画だ。この提携は、Samsung ElectronicsがMistral AIの最新シリーズD資金調達ラウンドにリード投資家として参加したことに続くもので、両社の戦略的関係をさらに強化するものだ。Mistral AIはこのラウンドで30億ユーロ(35億ドル)を調達し、企業価値は210億ユーロ超となった。

韓国科学技術情報通信部は、世界のフロンティアモデルに匹敵する国産AIモデルを開発するプロジェクトに4兆7000億ウォン(34億9000万ドル)を投資する計画だ。科学技術情報通信部の裵京勲(ベ・ギョンフン)副首相兼長官は、米中対立が激化する中、韓国が他国に従属するのを防ぐために主権的フロンティアモデルの創設の重要性を強調している。

AIコーディングスタートアップのCognition AIは火曜日、評価額480億ドルで20億ドルのシリーズE資金調達を実施したと発表した。同社の実行率収益は5月の前回ラウンド以来、4億9200万ドルから約9億ドルに成長した。また、Qualcommは火曜日、AIデータセンター向けカスタムチップをAmazonと共同開発する契約を結び、最大40億ドル相当の株式を取得する権利をAmazonに与えた。この契約には最大600億ドルの取引が紐付けられている。

さらに、プリンストン大学プラズマ物理研究所では、AIが核融合プラズマの不安定性を200ミリ秒前に予測し、発生を未然に防ぐことに成功した。AIは20ミリ秒ごとに制御ループを実行し、磁気センサーや温度診断などの測定データを取り込み、訓練されたモデルを通して磁気コイルへの調整を出力する。この早期警告能力は、将来の核融合発電所にとって不可欠なものとなるだろう。

ウルグアイでは、モンテビデオのLATUイノベーションパークにあるロス・オンブエス棟で、国立人工知能センター「Instituto Vidart」が月曜日に開所した。米州開発銀行の融資1億ドルを4年半かけて投入する。初期プロジェクトとして、自閉症の早期発見と衛星画像による作物種類の識別が挙げられている。

オーストラリアでは、外国の「AIスロパガンダ」ネットワークが政治家を標的にしていることが新たな研究で明らかになった。リサーチ組織Reset Techは、アンソニー・アルバニージー首相、アンガス・テイラー野党党首、ポーリン・ハンソン氏らを模した200以上のFacebookページを8か月間にわたり追跡した。ネットワークの約10パーセントのページがFacebookによって収益化されており、所有者が商業的動機による「外国の影響力キャンペーン」から直接利益を得られるようになっている。デイビッド・ポコック上院議員は「ディープフェイクは我々の民主主義システムを本当に損なうものだ」と懸念を表明した。

アルゼンチンでは、監視カメラのAIに人間として認識されないようにするハワイアンシャツが開発された。作成者のサイモン・ウェッカート氏は、AIシステムが人間を統計的に学習していることを突き、敵対的ループと呼ばれるプロセスでパターンを生成した。このシャツを着た人物は、AIシステムにとっては何も登録されない。

OpenAIが先週発表した最新フラッグシップモデル「GPT-6 Astra」は、コンピューター利用、ソフトウェアエンジニアリング、サイバーセキュリティ、科学、専門的業務で大きな進歩を主張している。ARC-AGI-3で99.9パーセント、FrontierMath Tier 4で98パーセント、ExploitBenchで100パーセントを記録した。しかし、独立系ベンチマーク分析によると、標準的なプロバイダー非依存ハーネスでは62.7パーセントにとどまる。AGIの到来を巡る議論は続いている。

文化 (Culture)

ルノワール美術館で4点盗難、2点は庭で回収 欧州で相次ぐ美術館盗難の最新事例

2026年9月8日早朝、フランス南部カーニュ=シュル=メールのルノワール美術館で、印象派の画家ピエール=オーギュスト・ルノワールの絵画4点が盗まれた。犯人は2人組で、逃走中に2点を庭に放棄したため、行方不明となっているのは「マダム・コロンナ・ロマーノの肖像」(1910年)と「井戸の少女」(1886年)の2点だ。市長ブライアン・マッソンは、盗まれた作品の価値を約900万ユーロ(約1000万ドル)と見積もっている。

犯行は午前5時48分に警報が作動し、5分以内に市警察が現場に到着した。マッソン市長によると、犯人はフェンスを切断して敷地内に侵入し、電気ノコギリで額縁の固定具を切断したという。彼らは「よく装備され、よく情報を得ていた」と市長は述べた。回収されたのは「マダム・ピションの肖像」(1895年)と「ココ・リザン」(1905年)で、いずれも庭で発見された。ルノワール美術館は1960年に開館し、ルノワールが1919年に死去するまで暮らした最後の住居を利用している。

この盗難は、欧州で続く美術館盗難の連鎖の最新例だ。昨年10月にはパリのルーヴル美術館でフランス王室の宝飾品8点(推定8800万ユーロ相当)が盗まれる事件が発生しており、今年7月にはストラスブール近郊のラリック美術館で約450万ユーロ相当の宝飾品が盗まれた。マッソン市長は「ルノワール美術館を襲うことは、カーニュ=シュル=メールの歴史と遺産の一部を襲うことだ」と述べ、フランス政府に対し、地域や美術館の警備強化への財政支援を求めた。この事件は、美術品を狙う組織的な犯罪に対する博物館の保護の重要性を改めて浮き彫りにしている。

コーラル城、100年の謎を今も残す愛の記念碑

ラトビア生まれのエドワード・リードスカルニンは、26歳のとき16歳のアグネス・サフスと婚約した。しかし1919年、結婚式の前日に彼女は彼のもとを去った。失意のうちにマイアミへ移ったエドワードは、1923年にフロリダシティの土地を10ドルで購入し、以後28年間にわたり、愛する人のためにコーラル城を一人で築き上げた。

彼が彫った石は総重量1,100トンに達する。最大の岩は30トン、高さ8メートルのモノリスも2本ある。身長1.5メートル、体重54キロの彼が、重機もなしにどうやってこれを運んだのかは、今日に至るまで説明がつかない。彼は夜、灯りだけを頼りに作業したという。トリップポッドや滑車、謎の黒い箱を使ったとされるが、真実は不明だ。

1937年には、周辺の宅地開発を嫌って、完成した城を15キロ先のホームステッドへ丸ごと移築した。これもまた一人で成し遂げた。1951年12月、体調を崩した彼は「病院へ行く」と書いた札を門に残し、バスで病院に向かい、3日後に64歳で死去した。彼の死とともに、城の建設方法は永遠の謎となった。

現在、コーラル城はストーンヘンジやエジプトの大ピラミッドに匹敵する工学の驚異と評価されている。訪れた人々が奇妙な頭痛を訴え、UFOの着陸地点だと言う者もいる。愛と謎が織りなすこの記念碑は、今も多くの人々を惹きつけ続けている。

スポーツ (Sports)

バロンドール2026、30人の候補者発表 メッシ、エムバペ、ケインらが受賞レース

フランスのスポーツ紙『フランス・フットボール』は9月8日、2026年バロンドールの男子候補者30人を発表した。昨年の受賞者ウスマン・デンベレ、キリアン・エムバペ、ハリー・ケイン、リオネル・メッシ、ラミン・ヤマルらが名を連ねた。授賞式は10月26日にロンドンで開催され、初代受賞者であるスタンリー・マシューズを記念して、伝統のパリから会場が移される。

男子部門では、パリ・サンジェルマンから最多の9人(新加入のフェラン・トーレスを含めると10人)が選出された。デンベレはPSGで2年連続のチャンピオンズリーグ優勝を果たし、自身の連覇に自信を見せる。エムバペはレアル・マドリードで42ゴールを記録し、ワールドカップでは通算22得点でメッシを抜いて大会歴代最多得点者となった。ケインはバイエルン・ミュンヘンとイングランド代表で73ゴールを挙げ、ブンデスリーガ優勝とワールドカップ3位に導いた。

39歳のメッシは、インテル・マイアミとアルゼンチン代表で通算75ゴールに絡む活躍を見せ、自身9度目の受賞を目指す。スペイン代表のロドリとラミン・ヤマルも有力候補だ。ロドリは2024年の受賞者で、スペインのワールドカップ優勝に中盤で貢献した。ヤマルは19歳でワールドカップとラ・リーガを制し、昨年に続く受賞を狙う。

女子部門では、過去3年間受賞したアイタナ・ボンマティが怪我の影響で選外となり、2度の受賞歴を持つアレクシア・プテジャス、エヴァ・パヨル、メルシー・デュモルネーらが有力候補に挙がっている。カーボベルデの守護神ヴォジーニャは、ワールドカップでの活躍が評価され、ヤシン賞(最優秀GK賞)の候補に選ばれた。

投票はFIFAランキング上位100カ国の記者によって行われ、個人のパフォーマンス、チームの成績、フェアプレーの3つの基準で評価される。今回の選考期間は2025年8月3日から2026年7月19日(ワールドカップ決勝日)までとなる。

サバレンカ、死闘を制して6年連続準決勝進出 ノスコバに逆転勝利

全米オープンテニス第8日、女子シングルス準々決勝で、大会2連覇中の世界ランク1位アリーナ・サバレンカが、ウィンブルドン優勝者のリンダ・ノスコバを7-6 (7-1)、3-6、7-6 (10-7)のフルセットで下し、6年連続となる準決勝進出を果たした。サバレンカは第3セットで2-4とリードを許す苦しい展開を経験したが、タイブレークの末に逆転。試合時間は2時間半弱に及んだ。

サバレンカは第1セットをタイブレークで先取したものの、第2セットを落とし、第3セットでは序盤にブレークを許して劣勢に立たされた。しかし、そこから立て直し、最終セットのタイブレークでは第2セットからの連勝を10に伸ばすなど、勝負強さを見せた。試合後、サバレンカは「何という戦いだ。言葉を失っている。限界まで自分を追い込んだ」とコメント。決勝点はセカンドサーブからのエースで締めくくった。

この勝利でサバレンカは、全米オープンでの連勝を19に伸ばし、セリーナ・ウィリアムズ以来となる6大会連続準決勝進出を達成。世界ランク1位の座を維持するには、今大会優勝に加え、準々決勝でエレナ・リバキナが鄭欽文に敗れることが条件となる。準決勝では、ジェシカ・ペグラとエマ・ナバロのアメリカ勢対決の勝者と対戦する。一方、ノスコバはグランドスラムでの11連勝で敗退となった。

チャンピオンズリーグ2026/27開幕、アストン・ビラがブルッヘに勝利、バルサ副キャプテンのヤマルが優勝への決意語る

欧州サッカーの頂点を争うチャンピオンズリーグ2026/27シーズンが開幕した。初日となった9月8日には、アストン・ビラが敵地でクラブ・ブルッヘに3-2で勝利し、AEKアテネがラスクに1-0で勝利した。アストン・ビラのエミリアーノ・ブエンディアが今季初ゴールを挙げ、チームの勝利に貢献した。

アストン・ビラは序盤から攻勢をかけ、前半11分にジョン・マッギンが先制点を挙げた。ブルッヘも19分にウーゴ・ヴェトレセンが同点ゴールを決めたが、ビラはブエンディアのゴールとニコラス・ジャクソンの得点でリードを広げた。後半、ブルッヘはニコロ・トレソルディのPKで1点差に詰め寄ったが、ビラが守り切り勝ち点3を確保した。パウ・トーレスが2アシストを記録している。

一方、バルセロナは今季の主力目標にチャンピオンズリーグ優勝を掲げる。19歳のラミン・ヤマルは、ハンジ・フリック監督の下でラフィーニャ、ペドリと並ぶキャプテンに選出されたことに誇りを示し、「まだ勝っていないチャンピオンズリーグこそ最大のモチベーションだ」と語った。バルセロナは11年ぶりの優勝を目指し、9月9日にカンプ・ノウでフェイエノールトと対戦する。

初日には、リールがベティス・セビージャに2-3で敗れる波乱もあった。リールは前半にリードを奪いながら、後半開始直後に失点を重ね、エタン・ムバペの退場も響き逆転を許した。また、UEFAは先月ネパールで発生した豪雨による洪水の犠牲者を追悼し、今週の全試合で黙祷を捧げることを発表した。ネパールではこれまでに1355人の死亡が確認されている。

今シーズンのチャンピオンズリーグは、2024/25シーズンから導入された36チームによるリーグフェーズ方式が3年目を迎える。各チームは8試合を戦い、上位8チームが直接ラウンド16に進出、9位から24位はプレーオフに回る。ドイツからはバイエルン、ドルトムント、ライプツィヒ、シュトゥットガルトが出場する。大会の賞金はリーグフェーズ参加だけで1862万ユーロ、優勝で2500万ユーロが支給される。