The Morning Star Observer

2026年09月05日 土曜日夕刊 (Evening Edition)ArchiveAbout

トランプ氏、ウィトコフ氏とクシュナー氏をモスクワ・キーウへ派遣、新たな和平案を提示

米大統領ドナルド・トランプは金曜日、特使スティーブ・ウィトコフと義理の息子ジャレッド・クシュナーをモスクワとキーウに派遣し、ロシアとウクライナの戦争終結に向けた新たな提案を携えさせたと発表した。トランプ氏は大統領執務室で記者団に対し「我々には平和のための考えがある」と述べ、二人を「偉大な交渉者」と評した。具体的な提案内容には触れず、ウクライナの領土割譲が含まれるかどうかも明言を避けた。

ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は金曜日、二人が日曜日にウクライナを訪問すると述べた。米国メディアの報道によれば、二人は土曜日にモスクワでロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談し、日曜日にキーウでゼレンスキー氏と会談する予定だ。クレムリンは訪問についてコメントを控えた。ウィトコフ氏とクシュナー氏がキーウを訪れるのは今回が初めてとなる。

一方、ロシアの無人機が金曜日、キーウ中心部にあるウクライナ保安庁(SBU)本部を直撃した。ゼレンスキー氏はSBU長官の個人執務室を狙った攻撃だと非難し、「適切かつ具体的な対応」を命じたと述べた。キーウ市長のビタリー・クリチコ氏によれば、少なくとも12人が負傷した。ゼレンスキー氏は米国特使の訪問に合わせ、ロシアとの停戦を提案した。ウクライナ側は空爆を停止し、ロシア側も交渉期間中は空爆を行わないよう求めたが、ロシア側の回答はまだない。

米国主導の和平努力はここ数カ月停滞しており、焦点はイランとの戦争に移っていた。ロシアはウクライナで70万人以上の兵士を展開し、毎月約2万人の死傷者を出しているとされる。今回の特使派遣は、膠着した外交に突破口を開く試みとなるが、ロシア側は楽観視していない。プーチン氏は自らの条件でのみ戦争を終わらせる用意があり、軍事的優位を信じているため要求は厳しくなっていると、クレムリン関係者は指摘する。

ボリビアの軍営倉庫で爆発、少なくとも10人死亡・62人負傷

ボリビアのビアチャにある軍事基地で4日、花火などの火工品を保管していた区域で爆発が発生し、少なくとも10人が死亡、62人が負傷した。爆発は現地時間の午後2時30分ごろ、首都ラパスから約30キロ離れたビアチャの軍営で起きた。国防省の花火備蓄が爆発の発生源とみられるが、原因はまだ特定されていない。

ビアチャの保健責任者リタ・ネブラスカ氏は地元テレビに対し、死者は10人から15人に上る可能性があると述べた。負傷者のうち14人はラパスの病院に搬送され、その中には三度熱傷を負った少女も含まれる。国防相エルネスト・フスティニアーノ氏は、負傷者のうち52人が民間人、残りが軍人だと明らかにした。警察のロジャー・ロカ副署長は、7人が依然として行方不明だと述べた。

爆発により周辺の数十軒の住宅が被害を受け、多くは窓ガラスの破損だった。消防士らは現場に熱源が残っており、再爆発の危険性があると警告し、住民に少なくとも150メートル離れるよう呼びかけた。救急車や医療チーム、警察が軍事施設に派遣され、負傷者の避難と被害の評価にあたった。ビアチャ当局は3日間の服喪を宣言した。

トランプ大統領、イラン戦争を『小さな問題』と表現 ピックアックス山への攻撃も示唆

ドナルド・トランプ米大統領は金曜日、イラン戦争を米国にとって「小さな問題(small potatoes)」だと述べ、政権が重要な中間選挙を前に紛争の規模を過小評価する最新の試みを行った。この発言は、JD・バンス副大統領が前日、ホルムズ海峡をめぐる米イラン間の衝突激化にもかかわらず「これを戦争とは呼ばない」と述べたことを受けたものだ。

トランプ大統領は大統領執務室で記者団に対し「多くの人はこれを戦争と呼ばない。我々にとっては小さな問題だから、私は軍事的紛争と呼ぶ。大したことではない。我々はベネズエラをやり、これもやった」と語った。さらに「我々は断続的な攻撃を行っている。今は戦闘をしていない」と述べ、米国がホルムズ海峡を事実上支配し、イランの軍事力を壊滅させたと主張した。

この紛争は6か月以上続き、米兵18人と数千人のイラン人が死亡している。膠着状態に達し、テヘランは戦略的水路の船舶交通を妨害している。しかし、燃料価格の高騰が11月の中間選挙でトランプ大統領の共和党の議会支配を脅かす中、政権は紛争を最小限に見せようと努めてきた。

トランプ大統領はまた、米国がイランのナタンツ核施設近くにあるピックアックス山を「まもなく」攻撃する可能性があると述べた。同山は深く埋設された2つのトンネル複合体を持つ要塞化された施設で、イスラエル情報機関はイランが数千台の遠心分離機をこの深部埋設施設に移したと信じている。トランプ大統領は「ピックアックスで何かが起きていれば、まもなく攻撃するかもしれない。ピックアックスで動いている全員を知っている。イラン全土の動きも全て把握している。何かが悪化すれば、彼らを攻撃する。激しく攻撃する」と述べた。

一方、イラン軍報道官モハマド・アクラミニア准将は、米国がホルムズ海峡の支配を弱めようとした試みに対し、イランは「15分以内に」応答したと述べた。シリク島への米軍攻撃の15分後、イランのミサイルと無人機がUAE、バーレーン、クウェートの4つの米軍基地を標的に発射された。イランはまた、脅威を感知した場所で「先制作戦」を実施すると表明した。

この紛争は米国で広く不人気であり、ロイターとイプソスの世論調査では、米国人の約6割がイランへの軍事攻撃を不支持と回答した。トランプ政権は紛争の影響を最小限に見せようと努めており、イランへの経済圧力キャンペーンを強化する意向を示している。今週、国際金融システムへのアクセスを断つ新たな制裁を発表した。

メキシコが覚醒剤17トン押収、米軍はエクアドル沖で麻薬船3隻撃沈

メキシコ当局は金曜日、暴力が激化するシナロア州で3つの秘密研究所を解体し、約17トンのメタンフェタミンを押収したと発表した。当局はこれを、クラウディア・シェインバウム政権下で行われた麻薬生産への打撃のうち最重要級の一つと位置づけた。主要な作戦はクリアカン郊外のコラレホで実施され、約5,700平方メートルの施設から16.3トンのメタンフェタミンと4,350リットルの前駆物質・化学薬品を押収した。連邦治安長官のオマール・ガルシア・ハルフチは、この施設は2024年10月に始まった現政権下で発見されたものとしては2番目に大きいと述べた。当局は今回の作戦による逮捕者を報告しておらず、施設がどの犯罪組織に属していたかも明らかにしなかった。

一方、米軍はエクアドル沖で麻薬組織と関連があるとされる船舶を今週3隻目となる撃沈を実行した。米南部軍は木曜日、東太平洋で「海上麻薬密輸作戦を支援する浮遊給油所」として機能していた船舶を攻撃したと発表した。この船はエクアドルのギャング「ロス・チョネロス」と関係があり、同ギャングはメキシコのシナロア・カルテルとつながりを持つ。乗組員は沈没前に安全にエクアドル当局へ引き渡された。エクアドル海軍は水曜日と木曜日に沈んだ船舶から28人の乗組員を受け入れ、マンタ港へ移送したと確認した。

今回の一連の作戦は、ドナルド・トランプ政権がラテンアメリカの麻薬密輸に対して行っている空爆作戦の一環であり、昨年から200人以上の死者を出している。エクアドルのダニエル・ノボア大統領はこの作戦を全面的に支持している。しかし、漁師やその家族は自分たちが麻薬と無関係だと主張し、米軍の作戦に恐怖を抱いている。人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは、1月から3月の間に米軍がエクアドルの船舶3隻を攻撃し、少なくとも8人が行方不明になったと非難している。ワシントンは関与を否定している。メキシコの押収は麻薬取締局(DEA)からも評価され、同局は「DEAとメキシコの協力が合成麻薬の生産を阻害し、供給網を断ち切り、犯罪組織の資金を打撃する力を示している」と述べた。

政治 (Politics)

国連総会、アフリカの実面積を反映した新世界地図の採用を決議 米国のみ反対

国連総会は金曜日、アフリカ大陸の実際の大きさをより正確に反映する新世界地図の採用を決議した。トーゴが主導しアフリカ連合が支持した「コレクト・ザ・マップ」決議は、164カ国の賛成で採択された。米国が唯一反対し、セルビア、エストニア、ジョージア、リトアニア、モルドバ、ウクライナの6カ国が棄権した。

新地図は「イコール・アース図法」と呼ばれ、1569年にフランドルの地図製作者ゲラルドゥス・メルカトルが考案したメルカトル図法に代わるものだ。メルカトル図法は海運航路の描画に適する一方、高緯度地域を実際より大きく、赤道付近を小さく描く歪みを持つ。このためグリーンランドがアフリカとほぼ同大に見える一方、実際のアフリカはグリーンランドの約14倍の面積を持つ。イコール・アース図法は大陸の相対的な面積をより正確に表現する。

決議は法的拘束力を持たず、メルカトル図法の使用を禁止するものではない。各国政府や教育機関に対し、イコール・アース図法の検討を促す内容だ。トーゴのロベール・デュセイ外相は「地図は世界の理解を形作る。教育を導き、想像力を育み、集団的な認識に影響を与える」と述べ、歪んだ表現が世代を超えて受け継がれる危険性を指摘した。

フランスは決議を共同提案し、メルカトル図法を放棄すると発表した。ジャン=ノエル・バロ外相は「地図を変えても世界は変わらない。しかし歪んだ表現を正すことは、すでに真実への行為だ」と述べた。米国は決議を「イデオロギー的課題」を推進するものだと批判し、ヤリナ・フェレンセヴィチ国連代表は「16世紀の地図計画とその賠償と認知的正義における役割を議論している」と述べた。

この決議は、アフリカの実際の規模と重要性に対する長年の誤解に挑戦するものだ。アフリカ連合は「今日の決議は、教室、メディア、国際機関におけるイコール・アースのような等積図法を促進し、世界地図がついにアフリカの真の規模、重み、世界における位置を反映することを確実にする」と歓迎した。イコール・アース図法を開発した地図製作者トム・パターソンは「2018年に作った時、こんなことになるとは想像もしなかった」と述べた。

ミレイ政権、マルビナス問題を政治利用か——アルゼンチン政治の混迷と2027年大統領選の行方

2026年ワールドカップでアルゼンチン代表がメッシの活躍により決勝に進出した後、同国の政治生態系は流動的な状態にある。単一の物語が支配力を握ることはなく、機運は分散している。来年の大統領選挙はまだ先だが、各組織が社会の注目を集め、自らの立場を確立しようと動きを見せている。背景には経済状況がある。マクロ経済的には複数の好材料がある一方、家計レベルでは大きな懸念が存在する。政治・経済の両面で、対立する陣営は根本的に異なる見方を提示している。

ワールドカップは社会に政治課題の激しさから一時の休息を与えた。しかし、大会の決定的な瞬間の一つは、選手たちが掲げた「ラス・マルビナスはアルゼンチンのもの」と手書きされた横断幕だった。準決勝でイングランドを破った後に掲げられたこの横断幕は、国民の深い感情を呼び覚ました。ミレイ政権のマルビナス問題に対する比較的冷淡な姿勢を考えれば、この横断幕はすぐに政治的な象徴となった。ミレイ大統領は試合後、それが「誤り」だったと述べ、サッカーと政治を混ぜるべきではないと指摘した。アルゼンチン代表は最終的にFIFA規律委員会から制裁を受けた。

ミレイ政権は現在、マルビナス問題を自らのものにしようとしている。トランプ米大統領が今週、同問題に関する自国の立場を見直すと表明したことで、政権は支援を得られる見込みだ。この発言は、国防総省の内部メモが流出した後に出たものだ。そのメモでは、英国防費の増額要求を巡るトランプ氏の不満を背景に、マルビナス主権問題を英国への圧力に利用できると示唆されていた。ミレイ氏はこれがアルゼンチンの主権主張における史上最大の進展だと述べた。

来年の大統領選挙に向けて、政治勢力は五つのセグメントに分かれている。右派にはミレイ氏のリバタリアンと、マクリ氏が主導する旧「変革のための連合」がいる。ペロニズム派にはキシロフ・ブエノスアイレス州知事の運動と、クリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルシュネル氏の対立がある。そして、まだ登場していないアウトサイダーのための枠も存在する。この断片化は、ミレイ氏が廃止を目指すPASO予備選によって解決される可能性がある。予備選が廃止されれば、野党の分裂を確実にし、事前の重要な投票を回避できる。しかし、議会両院で絶対多数を獲得するのは困難であり、PASO予備選が実施される可能性が最も高い。

一つの仮説では、ミレイ氏がマクリ氏のPROからある程度の支援を得て大統領候補を主導し、キルシュネル派を伴うキシロフ氏と対決する。左派はブレグマン氏が代表する可能性があり、彼女の支持は世論調査で二桁に成長している。彼女はミレイ氏への対抗勢力であるため、第一回投票でキシロフ氏に打撃を与えるかもしれないが、決選投票ではその票がほぼ確実にペロニズム派に流れるだろう。別の馬がレースに加わるかどうかは不確実だが、中道寄りの候補者がマクリ氏の交渉基盤を侵食する可能性がある。

イスラエル軍、レバノン南部・東部を空爆 ヒズボラの拠点とされる丘陵を制圧 少なくとも3人死亡

イスラエル軍は金曜日夜、レバノン南部と東部への空爆を実施し、レバノン保健省によると少なくとも3人が死亡、23人が負傷した。空爆はイスラエルが南部の戦略的要衝アリ・アル=ターヘル丘陵を制圧したと発表した後に行われた。イスラエル軍はこの丘陵にヒズボラとイラン革命防衛隊の司令部があるとみている。ヒズボラは丘陵の喪失を確認していない。

レバノン国営通信(NNA)は、ナバティーエ市でオートバイに乗っていた若者2人が標的となり、救助隊が遺体を地元病院に搬送したと伝えた。イスラエル軍は金曜、ナバティーエ地域への空爆を強化し、国境から10キロ以上離れたティール地区のルマディーエ村も攻撃した。同村では3人目が死亡し、子ども2人、女性3人、救助隊員6人を含む15人が負傷した。同村には南部の他地域から避難してきた人々が滞在しており、空爆は住宅を直撃した。

イスラエルとヒズボラは3月以降、交戦を続けている。ヒズボラがイランを支援するためイスラエルを攻撃し、レバノンを中東戦争に巻き込んだことが発端だ。イスラエルは空爆と地上侵攻で応じ、レバノン側は4300人以上が死亡したとしている。6月に米国とイランの覚書、イスラエルとレバノンの枠組み合意が成立してからは緊張が緩和したが、ベイルートは依然としてイスラエルの空爆を報告している。

国連のレバノン人道調整官イムラン・リザ氏は金曜、X(旧ツイッター)で、停戦後にナバティーエへ戻る家族が「広範な破壊、基本的サービスの欠如、継続する不安定さと不確実性」に直面していると述べた。イスラエル国防相イスラエル・カッツ氏は、軍が「敵がこの地域に再び拠点を築くのを防ぐ」ために活動すると述べた。

郵便投票制限をめぐる法廷闘争、連邦判事がトランプ大統領令の差し止めを延長

連邦地方判事インディラ・タルワニは金曜日、トランプ大統領が郵便投票を制限するために発出した大統領令の施行を差し止める仮処分を延長した。この判決は、11月の中間選挙を前にした法的紛争の最新の展開であり、選挙管理当局と有権者に不確実性をもたらしている。

タルワニ判事は、米郵便公社(USPS)が大統領令に基づく新たな手続きを実施することを妨げる仮差止命令を発出した。この命令は、以前発出されていた一時的な差し止め命令を置き換えるもので、より強力な法的効力を持つ。トランプ政権は、この判決に対して最高裁判所に上訴する見通しだ。

大統領令は、有権者名簿の作成を連邦政府に義務付け、USPSがその名簿に載っている有権者にのみ投票用紙を配達することを求めるものだ。タルワニ判事は、11月の選挙までに新たな手続きを実施する時間が十分にないと指摘し、「郵便で投票しようとする何百万人もの米国市民の権利剥奪」を招く恐れがあると述べた。

ノースカロライナ州は金曜日、郵便投票用紙の送付を開始した。他の州も数日中に追随する予定だ。一方、USPSの内部告発者は、新しい検証システムが「雑で急ごしらえ」の方法で構築されたため、バーコードの問題ひとつで投票用紙の束全体が遅延または無効になる可能性があると警告している。

この判決は、議会の支配権をめぐる中間選挙に重要な影響を与える。世論調査では、トランプ大統領の共和党が下院の僅差の支配権を失う可能性が高いことが示されている。民主党が勝利すれば、トランプ政権の政策を阻止し、3度目の弾劾手続きに動く可能性もある。

東南アジアで越境煙霧が深刻化、マレーシア・サラワク州セリアン地区に非常事態宣言

マレーシアは9月4日、インドネシアの森林火災に起因する煙霧で大気汚染が危険水準に達したとして、サラワク州セリアン地区に非常事態を宣言した。アンワル・イブラヒム首相の事務所は、スルタン・イブラヒム国王がセリアン地区全域の非常事態宣言を承認したと発表した。同地区では大気汚染指数(API)が519に達し、非常事態宣言の基準となる500を超えた。

非常事態宣言に伴い、セリアン地区の647校が月曜日から少なくとも翌週末まで閉校となる。政府機関や民間企業、農園、建設現場、採石場も閉鎖され、スーパーやガソリンスタンド、銀行など必須サービスは営業を継続する。サラワク州災害管理委員会のダグラス・ウガー・エンバス委員長は、非常事態はセリアン地区に限定されると強調し、住民に屋外活動の最小化を呼びかけた。

サラワク州では数週間にわたり煙霧の影響が続いており、隣接するサバ州やマレー半島でも被害が出ている。ブルネイでも煙霧が観測され、シンガポールは2023年10月以来初めて24時間PSIが不健康域に入ったため、毎日の煙霧予報を開始した。フィリピンでもマニラ首都圏などで授業が中止された。

今年の越境煙霧はインドネシアのカリマンタン地域とスマトラ島で燃え続ける火災が原因だ。科学者らは今月、気温がピークを迎え、より高温で乾燥した天候が火災を激化させる可能性があると指摘する。世界保健機関(WHO)によると、大気汚染は毎年世界で約700万人の死亡を引き起こしている。

ミレイ大統領のフォークランド政策、英米の狭間で揺れるアルゼンチン外交

アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領がフォークランド諸島(アルゼンチン呼称マルビナス諸島)の石油利権をめぐり、英国企業45社・個人への制裁措置を発表した。これに対し英国政府は「絶対的で不動の」コミットメントを強調し、米トランプ大統領の「報復」外交が英米関係に新たな緊張をもたらしている。

ミレイ大統領は4日夜の全国放送で、英国が認可した企業による島嶼部の石油探査・開発を阻止する制裁を発表。対象にはイスラエル資本のナビタス・ペトロリアムと英国のロックホッパー・エクスプロレーションが主導するシーライオン計画の関連企業45社が含まれる。ブエノスアイレス州知事アクセル・キシロフは「人工知能かと思った」と皮肉を交え、ミレイの愛国心は「心からではなく台本から出たものだ」と批判した。

英国側はウェス・ストリーティング国防相が「フォークランド諸島へのコミットメントは絶対的かつ不動だ」と応酬し、エド・ミリバンド外相も「島民の圧倒的な意思」を根拠に英国の立場は揺るがないと主張。2013年の住民投票で99.8%が英国残留を支持した事実を挙げ、ミレイの「植民地支配」論を退けた。

一方でトランプ米大統領が「特別な関係」を軽視し始めたことが事態を複雑にしている。トランプは英労働党政権がイラン戦争に参戦しなかったことに不満を抱き、「報復」としてフォークランド問題で英国支持を見直す可能性を示唆。ミレイはこれを「変化の風」と歓迎し、2027年10月の大統領選に向けた支持回復の好機と捉えている。

アルゼンチン国内では、元外相ホルヘ・タイアナが「遅ればせの措置」と批判し、キルヒネル主義のキシロフも「サッチャー崇拝者の遅すぎる覚醒」と皮肉った。しかしペロン主義陣営の大半はミレイのナショナリズム転換を歓迎しており、国内政治では一定の追い風となる。今後の焦点は、トランプの「ドン=ロー・ドクトリン」が英米の「特別な関係」を上回るかどうかだ。

ガザの環境破壊と強制移住の危機:新フロティラが10月にガザへ

ガザでは、イスラエルによる破壊が環境と人々の生活基盤を同時に蝕んでいる。建築家で研究者のルチア・レボリーノは、衛星画像とリモートセンシングを用いて、ガザの土壌が遺体や有毒物質、汚染水を含む巨大なゴミ捨て場と化したことを明らかにした。その一方で、イスラエルのベン・グヴィル国家安全相は、パレスチナ人約200万人を6年間で国外に移住させる計画を発表した。国際社会の不作為が続く中、フロティラ連合は10月にガザへ向かう新たな海上ミッションを開始する。

レボリーノはロンドン大学ゴールドスミス校の奨学金を得て、フォレンジック・アーキテクチャーに参加し、ガザの環境破壊を調査してきた。彼女は衛星画像とデータ分析を通じて、植生の喪失がイスラエルの地上侵攻や爆撃と重なることを実証した。土壌は繰り返しの侵攻で深く撹乱され、約15メートルの高さの廃棄物層を形成。空気と土壌の汚染は風に乗って移動し、避難民キャンプにも影響を及ぼす。彼女はこれを「エコサイド」と呼び、単なる戦争の副次的な損害ではなく、組織的な破壊行為だと指摘する。

ベン・グヴィルは9月3日、ガザのパレスチナ人を国外に移住させる計画を発表した。1年目に25万人、その後6年間で200万人の退去を目指すという。彼はこれを「自発的な移住」と位置づけ、次期政権で「移住担当省」を設置すると主張した。イスラエルのカッツ国防相も米国の承認があれば実施に動く構えを示し、スモトリッチ財務相はヨルダン川西岸にも拡大する案を提案している。トランプ米大統領は第2期就任当初、ガザを高級リゾート地に開発する構想を掲げ、パレスチナ人全員の退去を訴えたが、エジプトなどの反発で後退した経緯がある。

水危機も深刻だ。科学者らは、イスラエルによるガザの下水道破壊が地中海の藻類ブルームを悪化させ、イスラエルが依存する淡水化プラント6基のうち5基が停止したと指摘する。ユニセフの推計では、ガザの家族の82パーセント以上が水不足に直面し、上下水道インフラの約90パーセントが破壊された。停戦後もイスラエルの攻撃で病院や援助倉庫が標的となり、ガザ保健省は停戦発効以降だけで1300人以上の死者を記録したと発表している。

フロティラ連合は9月2日、新たな国際ミッションを発表した。ハンダラ2世号は6月から7月にかけてノルウェー、スウェーデン、デンマークを訪問し、ケイト号は8月に英国ブリストルを出発してアイルランド、ドイツ、フランスに寄港した。今後はスペイン、ポルトガル、イタリアを経由して10月にガザへ到着する予定だ。連合はイスラエルへの武器・エネルギー輸送の遮断、外交・軍事協力の停止、制裁を各国政府に要求する。2026年春のミッションではイスラエル軍が参加者を拘束し、アムネスティ・インターナショナルは睡眠不足や医療拒否などの虐待を記録した。

このミッションは、ガザの封鎖に抗議し、国際社会の連帯を示す試みである。連合の運営委員ゾハル・チェンバレン・レゲフは「政府が義務を果たし続けていない」と批判し、参加者のエドワード・ディジリオは「沈黙と不作為はパレスチナ人と世界にとってはるかに大きな代償をもたらす」と語った。ガザの環境破壊と強制移住の動きは、パレスチナ人の帰還権と土地の再生可能性を問いかけており、国際社会の対応が今後も問われ続ける。

チャウィンダからマルカ・エ・ハクへ:9月6日、パキスタンの国防の日が示す現代戦の教訓

9月6日はパキスタンにとって、尊厳と国家の誇りとともに記憶される日である。1965年、インド軍が国境を越えてラホールへ大攻勢を仕掛けた際、パキスタン軍は国土を守るべく立ち上がった。ラホール防衛は最初の試練となり、ワガ、ブルキなどでインド軍の進撃を阻止した。チャウィンダでは史上最大級の戦車戦が繰り広げられ、数的劣勢を補う戦術的卓越性が示された。この戦争は国連の停戦とタシケント宣言で終結し、パキスタンは領土の一体性を守り抜いた。

それから60年、戦場は陸・海・空から衛星、サイバー、電子戦、無人機、精密兵器、情報戦へと拡大した。この変革は2025年5月のマルカ・エ・ハクで試された。長距離ミサイルや戦闘機、ドローンが主役となり、パキスタンのJ-10戦闘機がインドのラファールやミラージュ2000を撃墜したと国際報道が伝えた。現代戦は単一プラットフォームの競争ではなく、センサー、情報、データリンク、電子戦、指揮統制、訓練、人間の意思決定を統合したシステム間の戦いであることを示した。

一方、南米では気象情報が更新された。アルゼンチンのプンタ・ララでは最高気温12度、最低4度、風速16キロの予報。ベネズエラのバレンシアでは最高29度、最低21度、湿度93パーセント。ウルグアイのモンテビデオでは最高10度、最低7度、風速22キロ。ドミニカ共和国のサントドミンゴでは最高32度、最低23度と、各地で異なる気候条件が報じられた。

アルゼンチンでは、国家社会保障局(ANSeS)が9月7日から11日までの支払いスケジュールを発表した。最低年金を超える受給者や失業給付受給者は、DNIの末尾番号に応じて8日から11日までに支払われる。また、出産・妊娠手当や非拠出型年金の家族手当も順次支給される。

文化面では、アルゼンチンのポップスター、マリア・ベセラが11月13日にブエノスアイレスのモビスター・アリーナで360度ステージの凱旋公演を行う。『ラ・ネナ・デ・アルヘンティーナ』と呼ばれる彼女のホームカミングは、チケットが最も早く売り切れる公演の一つとなる。占いでは、各星座に健康、恋愛、金運の予測が示され、蟹座は仕事や家族の会合で遅延が生じる可能性、蠍座は官僚的な遅延を克服し旅行の機会が訪れるとされる。

これらの出来事は、国家の安全保障から日常生活の気象、社会保障、文化イベントに至るまで、多様な側面から現代社会の姿を映し出す。パキスタンの国防の日は、過去の戦いと現在の戦いを結びつけ、準備と団結の重要性を改めて刻む。南米の気象情報や社会保障の動きは、市民の生活に直接関わる現実的な課題であり、文化イベントは社会の活力を示す。いずれも、それぞれの地域における人々の暮らしと国家のあり方を反映している。

香港、初の5カ年計画で金融・イノベーション・教育を新成長ドライバーに、暗号資産ATM規制や競馬延期も焦点

香港の李家超行政長官は、初の5カ年発展計画と年次施政方針演説の公表を前に、金融サービス、イノベーションと技術、教育の3つを新たな成長ドライバーとして位置付けた。同氏は土曜日、5カ年計画が広範な戦略を示し、国の第15次5カ年計画と整合する一方、施政方針演説は具体的な施策に焦点を当てると述べた。両文書は密接に関連し、相互に補強し合うと強調した。

李氏は、中央金清算システムの効果的な運用、商品取引エコシステムの構築、河套イノベーションハブへの世界的企業誘致、北部都会区における大学都市の開発という4つのイニシアチブを挙げ、これらが新たな勢いと機会を生み出したと述べた。政府系シンクタンクである金融サービス発展理事会のベンジャミン・フン会長は、昨年1月の香港金取引所設立を戦略的かつ先見的な動きと評価した。

一方、香港では暗号資産ATMが急速に普及している。2024年時点で証券先物委員会は約200の仮想資産小売業者を確認し、現在は234台のATMがモンコック、尖沙咀、湾仔、鰂魚涌に集中している。しかし、これらは店頭取引の規制枠組みが未整備の法的グレーゾーンで運営されており、詐欺の温床となる可能性が指摘されている。

また、香港ジョッキークラブは中国本土当局の新たなリスク評価を受け、広州の従化競馬場で予定されていた10月31日の競馬開催を延期すると発表した。11月末の第2回開催が「本土競馬の真の幕開け」となる予定だったが、延期時期は未定となった。同クラブは1884年創設以来、香港の競馬とサッカー賭博の独占権を政府から付与されている。

こうした動きは、香港が経済成長と規制整備の両面で新たな課題に直面していることを示す。5カ年計画による長期的戦略と、暗号資産や競馬などの個別分野における迅速な対応が求められる状況だ。特に暗号資産ATMの規制整備は、投資家保護と市場信頼の確保に不可欠であり、今後の政策動向が注目される。

経済 (Economy)

金融界がミレイ政権の路線継続を支持、税負担への懸念強まる

アルゼンチンで開催された第47回IAEF年次大会で、金融界の重鎮たちがハビエル・ミレイ政権の経済路線を支持する姿勢を明確にした。2027年選挙を1年後に控え、議論の中心は政権運営の総括と、結果の如何に関わらず路線を維持することの重要性に置かれた。

ミレイ大統領は閉会の挨拶で、経済大臣のトトに対し「我々は共に千日を歩んできた」と語りかけ、連帯を示した。大会には変革大臣のフェデリコ・シュトゥルツェネッガー、外相のパブロ・キルノ、下院議長のマルティン・メネムらが出席し、パトリシア・ブルリッチ上院議員は遠隔で参加した。

路線維持の考えはほぼ全てのパネルで繰り返された。同時に、企業が新たな経済モデルに適応するため転換を加速させる必要性も強調された。アルゼンチン商業会議所のマリオ・グリンマン会頭は「このモデルは我々が家庭で日常的に実践しているものだ。持たざるものを費やさず、慎重かつ几帳面であることが未来へ導く」と述べた。

アルゼンチン航空のファビアン・ロンバルドCEOとガリシア銀行のディエゴ・リバスCEOも新モデルへの適応を訴えた。ロンバルド氏は人員削減や計画変更を含む調整により、2024年から黒字化し、2025年には初めて所得税を国に納付し、純資産がプラスになったと説明し、会場から拍手を浴びた。

延滞問題は両日にわたり議題に上った。ガリシア銀行のCEOは延滞が安定化し始めたと述べ、中央銀行副総裁ウラジーミル・ウェルニングの見解に同意しつつ、信用の税負担を延滞増加の一因として挙げた。「アクティブ金利にかかる税コストは常軌を逸している。コストの約40%は国税、特に州税と市税に関連している。粗収入税率は全税目で最も高い」と指摘した。

税負担の重さは企業経営者の懸念を呼び、閉会に際しルイス・カプート経済大臣は、より包括的な税制改革が「第二期政権」で実現する可能性があると表明した。

社会 (Society)

リンディ・クランシー裁判、陪審員の評決不能で無効に 弁護士は「一人の男が裁判を盗んだ」と非難

マサチューセッツ州の裁判所は、3人の子どもを殺害した罪に問われたリンディ・クランシー被告(36)の裁判について、陪審員が全会一致の評決に達することができず、無効を宣言した。クランシー被告は2023年1月24日、自宅でコーラちゃん(5)、ドーソンちゃん(3)、カランちゃん(8カ月)を首を絞めて殺害したことを認めているが、産後精神病に苦しんでおり、刑事責任はないと主張していた。

陪審員は7日間(約40時間)の審議の末、9対3の構成で、11人が無罪(心神喪失)に賛成、1人が反対した。ウィリアム・サリバン判事は「陪審は行き詰まり、無効を宣言する」と述べた。被告の弁護士ケビン・レディントン氏は、反対した陪審員を「一人の男」と呼び、「彼は他の陪審員から7週間の人生を盗んだ。あの男がぐっすり眠れることを願う」と記者会見で語った。レディントン氏はまた、陪審員11人が無罪に同意していたと述べ、「私はこの裁判に勝った」と主張した。

検察側は、クランシー被告が計画的に子どもを殺害したと主張した。ティム・クルーズ地区検事は「事実は、彼女が3人の子どもを殺したということだ。彼女は自分の行動をコントロールしていた」と述べ、再審の判断は「すぐに下す」と語った。ドナルド・トランプ大統領は「ひどい悲劇だ。彼女はひどいことをした。これ以上悪いことはない。別の裁判があると思う」と述べた。

次回公判は9月29日に予定されており、検察が再審を求めるか、司法取引に応じるか、あるいは訴えを取り下げるかが決定される。クランシー被告は現在も精神科施設に収容されている。この裁判は、産後うつや産後精神病に対する医療体制の不備、女性のメンタルヘルスに関する議論を全米に巻き起こした。法廷の外では、ピンクのシャツを着た女性たちが「彼女には助けが必要だった」と書かれたプラカードを掲げて被告を支持した。

世界各地で進む変化:ブラジルのカカオ農園再生、香港の老舗小売進出、南アフリカの精神科施設建設、そしてスペインの老舗閉店

世界各地で、地域社会や産業に影響を与える動きが相次いでいる。ブラジルでは、40年間牧草地として使われ劣化した土地をカカオ栽培に転換し、国際的な賞を受賞する農園が誕生した。香港では、66年間にわたり街の食文化を支えてきた魚肉ソーセージ工場が初の小売店を開店。南アフリカでは、長年待望されてきた政府所有の精神科施設の建設が始まる。一方、スペインのマドリードでは、72年の歴史を持つ老舗衣料店が閉店を迎えた。

ブラジル・パラー州のファゼンダ・モンテ・カステロでは、約40年間牧草地として利用された土地が劣化し、黒コショウの栽培に失敗した。生産者のオズニー・デ・アゼベド・ラモス氏は2019年、カカオとアサイーの混植に着手。3年目の初収穫で金賞を受賞し、高品質カカオとして1キロあたり40〜55レアルで取引されるまでに成長した。2026年時点で22ヘクタールを栽培し、50ヘクタールへの拡大を目指す。バニラの試験栽培も進め、肥料の70%を有機化している。

カナダでは、人気YouTube番組「チキン・ショップ・デート」が12年の歴史に幕を下ろす。司会のアメリア・ディモルデンバーグ氏は、ポール・マッカートニーやアンドリュー・ガーフィールドら多数の著名人と対談してきた。最終シリーズを残しつつ、BBCでヤングアダルト向けドラマを開発中だ。

香港の老舗・九記食品廠は、66年間にわたり約1000の飲食店に魚肉ソーセージを供給してきたが、昨年12月に初の実店舗を旺角に開設した。2代目のアニタ・リー氏は、コロナ禍で卸売のみの経営が打撃を受けたことを受け、小売への転換を決断した。

南アフリカ・クワズール・ナタール州のイレンベ地区では、初の政府所有精神科施設の建設が始まった。1億4800万ランドを投じ、2年以内の完成を目指す。これまで最寄りの施設まで150キロ以上の移動を強いられていた患者の負担軽減が期待される。

スペイン・マドリードのラバピエス地区では、1954年創業の衣料店「ホセ・ルイス・イ・スス・チャケティージャス」が8月に閉店した。創業者の息子であるホセ・ミゲル・ロペス氏は57年間店に立ち続け、地区の歴史や変遷を語った。伝統的なチュラポのチョッキを多数手がけた同店の閉店は、地域の歴史のひとつの終わりを意味する。

世界の警察・司法を巡る最新動向 スペインのDV事件から南アフリカの遺産横領まで

世界各地で警察・司法に関する重要な動きが相次いだ。スペイン・グラナダでは、元妻への虐待で禁固刑が確定した地元警察の副警視が服役を開始した。ナイジェリア・エボニ州では4月以降に699人を逮捕し、31丁の銃器を回収したと発表した。英国クリーブランドでは、7人死亡事故を受けて警察署長が財源不足を訴えた。パキスタン・カラチでは市場火災の責任をめぐり起訴状が提出された。南アフリカでは、遺産横領容疑の警察官と弁護士の妻に保釈が認められなかった。

スペインの事件では、元妻マリベルさん(53歳・心理士)が2022年に別居を告げた後、元夫でグラナダ市警察副警視のビクトル・G・B被告が監視カメラの電源を切る、車に発信器を付ける、接近禁止命令を繰り返し破るなどの嫌がらせを続けた。被告は常習的暴力と精神的損害の罪で29か月の禁固刑を言い渡され、7月に収監された。マリベルさんは司法制度への失望も語り、市当局が被告を昇進させ手当を支払ったと批判した。

ナイジェリア・エボニ州では、警察署長ホープ・オカフォー氏が4月から372件の事件で699人(男性660人、女性39人)を逮捕したと発表した。309人は162件の事件で起訴され、残りは捜査が続いている。回収物は銃器31丁、弾薬33発、車両3台に上る。同氏は戦略的な人員配置で紛争が激減したと述べた。

英国クリーブランド警察のビクトリア・フラー署長は、7人が死亡したA66高速道路の事故後、初のインタビューで部隊の「勇気」を誇りに思う一方、資金不足に「失望している」と語った。同署はイングランドとウェールズで最も高い犯罪率を抱えながら、人員は農村部の警察並みだという。内務省は200万ポンドの追加資金と最大1億9780万ポンドの年間予算を約束したが、フラー氏は恒久的な改革を求めた。

パキスタン・カラチのグル・プラザ火災では、警察が市場協会を主な責任者とする起訴状を裁判所に提出した。87人の証人陳述が含まれ、消防設備の不備が指摘された。カラチ首都圏公社や消防団の過失は認められず、爆発物や可燃性液体の痕跡も見つからなかった。

南アフリカでは、ポロクワネの裁判所が弁護士シャーロット・ティバナ被告とTMPD警察官ピーター・ノニャネ被告の保釈を却下した。2人は遺産口座から約600万ランドを不正に引き出し、洗浄した疑いで43の罪に問われている。検察は証人への接触など捜査妨害の疑いも主張した。事件は11月6日に再び審理される。

これらの動きは、警察と司法制度が地域社会の安全と信頼をいかに守るかという普遍的な課題を浮き彫りにした。スペインのDV被害者の長い闘い、ナイジェリアの犯罪対策、英国の財源不足、パキスタンの安全管理、南アフリカの不正追及は、いずれも制度の機能と説明責任を問うものである。

文化 (Culture)

タンゴの過去を称え、未来へ舞う——ミレーナ・プレブス、40年の歩みと革新の哲学

ブエノスアイレスで開催されたタンゴBAフェスティバル・世界選手権において、ダンサー、振付家、演出家、プロデューサー、教師、研究者として40年にわたりタンゴに携わってきたミレーナ・プレブスが表彰された。ウシーナ・デル・アルテでの式典は、彼女の輝かしいキャリアを回顧する場となったが、プレブス自身はそれを過去の功績を認めるだけでなく「未来への種」と位置づけた。

プレブスの歩みは、タンゴの伝統を深く学ぶことと、それを現代的な感性で再発明することの間で揺れ動いてきた。彼女はブエノスアイレスのテアトロ・サン・マルティンでの6年間のダンサー経験とコンテンポラリーダンスの背景を持ち、ミロンゲーロたちと踊り、彼らを観察し、その動きと文化を内側から分析した。初期の13年間は、ダンサー兼振付家のミゲル・アンヘル・ソットと共に活動し、タンゴを国際舞台に押し上げた画期的なプロダクション『タンゴ・アルヘンティーノ』にも参加した。

しかし、プレブスはタンゴを称えることが時間の中で凍結させることだとは考えない。彼女はコンテンポラリーダンスの語彙をタンゴの伝統的基盤と対話させ、ドイツ人振付家ピナ・バウシュのワークショップで学んだ知識も取り入れた。この対話は、ソットと共に手がけた『タンゴX2』や、後に自身の作品『トラマタンゴ』で探求したタンゴとコンテンポラリーダンスの融合の中心となった。

彼女のキャリアは、遺産と発明の間で生きるものだった。「私のキャリア全体に共通する糸がある」とプレブスは語る。それは伝統を深く理解しながら、タンゴに「新しく現代的な美学を備えた新鮮な視点」をもたらすことだ。40年経った今も、彼女はその両極の間を行き来している。踊る際には、シンプルでミニマルなものに惹かれるようになったと述べ、「それがすべてのダンスの起源であり、すべてがそこから生まれる」と語る。

式典では、彼女の歩みの異なる側面を象徴する二人のダンサー、フアン・マリシアとハビエル・ロドリゲスを選んだ。マリシアとは初めて踊ったが、彼の伝統的なタンゴの強固な基盤を見抜いた。ロドリゲスとは長年の知り合いで、彼の非常に個性的なスタイルを称賛し、ミロンガを踊りたいと考えた。「正直に言うと、楽しみたかったから彼らを選んだ」とプレブスは語る。

プレブスは若いダンサーに、一人の教師や一つの時代、一つのスタイルを模倣するのではなく、広く深く学び、自分自身を発見することを勧める。「さまざまな教師のクラスを受け、獲得した知識で自分自身のレシピを作り、独自の個性を加えて自分だけのスタイルを創り上げるべきだ」と述べる。技術は不可欠だが、それ自体が目的ではない。「技術がなければダンスもない。技術は構造と組織を与える」と語る。

即興演奏もまた学ぶべきものだと彼女は考え、伝統の継承における好奇心の重要性を強調する。「私たちが失ってはならないのは、マスターたちが教えてくれたものを取り入れ、自分たちの個性を加え、本当にダンスを自分たちのものにすることだ」と述べる。一方で、革新にも境界はある。ミロンガでは、床の上でのナビゲーション、自分の技術、パートナー、周囲のカップル、音楽、環境への尊重という共存の規範が存在し、「失われてはならないのはまさにそれだ」と語る。

中心には常に抱擁がある。プレブスにとって、それは単なる物理的な位置ではなく、責任を伴う交換である。「エネルギーの交換、身体的な交換、役割、接触があり、深い敬意を持ってそれに臨まなければならない」と述べる。タンゴが進化するにつれ、この責任はより複雑になっており、教師たちがリーダーとフォロワーの両方の役割を理解することの重要性を強調していることを指摘する。彼女は、両方の深い知識がタンゴの基盤を脅かすのではなく、ダンサーを強化すると信じている。

深い根と進化への開放性の組み合わせが、タンゴの並外れた国際的な持続性を説明するかもしれない。プレブスはブエノスアイレスと世界の間の絶え間ない相互関係を説明する。「すべてはブエノスアイレスから生まれる」と彼女は語る。街はタンゴを外へ送り出し、世界中のダンサーやコミュニティがそれを吸収し、発展させ、豊かにする。多くは最終的に「タンゴのゆりかご」を訪れ、そのエネルギーを直接体験し、学んだことをブエノスアイレスに持ち帰る。伝統は家を離れ、世界との接触によって変化し、変容して戻ってくる。

これもまた別の形のタンゴであり、だからこそプレブスは40年を結論として扱うことを躊躇する。若い世代への彼女のメッセージは強調されている。タンゴを再発明する前に、まず何がタンゴであるかを理解することだ。

スポーツ (Sports)

アルカラスとサバレンカが全米OP16強進出、ウィリアムズ姉妹は復帰戦で惜敗

全米オープン第6日、男子シングルス王者カルロス・アルカラスと女子シングルス王者アリーナ・サバレンカがともに4回戦へ進出した。一方、4年ぶりにグランドスラムのダブルスに復帰したセリーナとビーナスのウィリアムズ姉妹は、3時間に及ぶ熱戦の末、台湾の詹皓晴とオーストラリアのマヤ・ジョイント組に敗れた。

アルカラスは4カ月の負傷離脱から復帰後、中国の呉易昺を6-3、6-4、6-1で下し、4回戦で第20シードのアメリカ人トミー・ポールと対戦する。ポールはアレクサンダー・ブブリクに6-4、3-6、6-7(4)、6-1、6-3で勝利した。アルカラスは「彼のプレーは信じられない。すべてのショットにリズムがある。ボールがコートで大きく滑るため、時には制御が難しい」と呉について語った。

世界ランク1位のサバレンカはカミラ・ラヒモワに6-3、6-4で勝利し、ブレークポイントを一度も与えず、29本のウィナーと10本のエースを記録した。試合中、コートに漂う大麻の匂いを審判に訴える場面もあった。サバレンカは「最高のプレーをしようとしているときに、あの匂いに対処するのは少し難しい」と述べた。彼女は4回戦でテイラー・タウンゼントと対戦する。

ウィリアムズ姉妹はアーサー・アッシュ・スタジアムで第14シードの詹皓晴、マヤ・ジョイント組と対戦し、6-3、6-7(6)、7-6(7)で敗れた。第3セットのタイブレークでは5-0とリードしながら、最後の7ポイントを落として逆転を許した。セリーナは44歳で今年プロテニスに復帰し、ビーナスは46歳でWTAツアーを戦い続けている。姉妹はグランドスラム女子ダブルスで14勝を挙げ、2000年、2008年、2012年のオリンピックで金メダルを獲得した。

この日の男子シングルスでは、フランシス・ティアフォーがバレンティン・バシュロに6-4、6-2、6-4で勝利し、ダニール・メドベージェフと4回戦で対戦する。ステファノス・チチパスはイジ・レヘチカに2-6、6-1、7-6(3)、6-1で勝利し、初の4回戦進出を果たした。女子シングルスではジェシカ・ペグラがレイラ・フェルナンデスに1-6、6-4、6-3で逆転勝利した。

ベティスがレアル・マドリードを1-0で下し、ムバッペのPK失敗でモウリーニョ体制初黒星

9月4日、セビリアのラ・カルトゥハで行われたラ・リーガ第4節で、レアル・ベティスがレアル・マドリードを1-0で破った。マヌエル・ペジェグリーニ監督率いるベティスは、後半81分に途中出場のトロイ・パロットが決勝点を挙げ、さらに終盤のストップタイムにキリアン・ムバッペのPKをゴールキーパーのアルバロ・バジェスがセーブして勝利を守り切った。この敗戦で、ジョゼ・モウリーニョ監督が復帰後、リーグ戦3連勝中だったレアル・マドリードは今季初黒星を喫した。

試合は序盤からレアル・マドリードが優勢に進めた。前半にはヴィニシウス・ジュニオールがポストを叩き、ムバッペもナタンとマルク・バルトラのブロックに阻まれた。しかしベティスの守護神バジェスが再三の好セーブで応戦。後半に入るとベティスがカウンターからチャンスを作り、81分にコーナーキックの流れからパロットが押し込んだ。レアル・マドリードはカルロス・エスピのバイシクルシュートがVARの判定でオフサイドにより取り消され、さらにムバッペのPKもバジェスに防がれた。モウリーニョ監督は試合後、「我々は支配し、多くのチャンスを作った。引き分けでも不満だっただろうから、敗戦後の気持ちは想像できる」と語り、判定への不満は口にしなかった。

一方、ウクライナ紛争の和平交渉を巡っては、ロシア外務次官セルゲイ・リャブコフが、米国特使スティーブ・ウィトコフとジャレッド・クシュナーのモスクワ訪問の可能性について言及した。リャブコフは、米国政府が現地の現実、すなわち状況がキエフに不利に傾きつつあることを考慮して、真の解決策を見出す用意があるかが鍵だと指摘した。サッカーと国際政治の両面で、重要な動きが同時に報じられた一日となった。

イサクの2発でイラオラ体制初勝利、リバプールがイプスウィッチに2-0

アンドニ・イラオラ監督率いるリバプールは9月4日、プレミアリーグ第3節でイプスウィッチ・タウンを2-0で下し、今季初勝利を挙げた。アレクサンダー・イサクが開始9分までに2得点を記録し、イラオラ監督にとっては就任後初の白星となった。

イサクは5分、コディ・ガクポの巧みなパスを受けて右足で先制点を奪うと、8分にはガクポのスルーパスから左足で冷静に流し込み、試合を決定づけた。イプスウィッチの守護神キェル・スヘルペンはイサクの強烈なシュートを止められず、ホームチームは序盤から苦しい展開を強いられた。

リバプールは前半9分で試合の主導権を握り、以降は安定した守備でイプスウィッチの反撃を封じた。ロナルド・アラウホが右サイドバックとしてプレミアリーグデビューを果たし、堅実な守備でチームに貢献。アリソン・ベッカーは今季初のクリーンシートを達成した。

イラオラ監督は64分にブラッドリー・バルコラを投入し、パリ・サンジェルマンから移籍加入した新戦力がデビューを飾った。イサクは「最初の勝利を待っていた。良いスタートを切ることを話し合っていたが、それを実現できた」と語り、今季への手応えを示した。

この勝利でリバプールは勝ち点5とし、順位を5位に浮上させた。一方のイプスウィッチは勝ち点3のまま13位に留まった。イラオラ監督は「彼は我々にとって大きな選手だ。ゴール数ではなく、他の面でチームを助けることを求めている」とイサクを評価した。

マイヤーズとワンヨニがダイヤモンドリーグ決勝で優勝、パラシオスはプレミア初先発

ブリュッセルのキング・ボードゥアン競技場で行われたダイヤモンドリーグ決勝で、オーストラリアのキャメロン・マイヤーズが男子1500メートルを3分30秒14で制し、自身初のダイヤモンドリーグ決勝タイトルを獲得した。20歳のマイヤーズは、東京五輪金メダリストのヤコブ・インゲブリクトセンとアメリカのコール・ホッカーという二人のオリンピック王者を擁する強豪フィールドを相手に、最後の直線でケニアのファヌエル・コエチ(3分30秒18)を僅差でかわした。インゲブリクトセンは4位、ホッカーは7位に終わった。また、ケニアのエマニュエル・ワンヨニは男子800メートルで1分41秒80の好タイムをマークし、ダイヤモンドリーグ決勝4連覇を達成した。一方、スウェーデンのモンド・デュプランティスは脚の張りを理由に棒高跳びを途中棄権し、来週の世界陸上アルティメット選手権への出場が不透明となった。

イングランド・プレミアリーグでは、イプスウィッチのアルゼンチン代表ミッドフィルダー、エセキエル・パラシオスがリバプール戦で初先発を果たした。パラシオスは90分間フル出場し、31回のパス試行のうち25回を成功させ、1つのデュエルに勝利し3回ボールを奪取した。しかしチームはリバプールに0-2で敗れ、リバプールのアレクシス・マック・アリスターが勝利を祝った。

アルゼンチンのプロサッカーリーグ、トルネオ・クラウスーラ第8節では、エストゥディアンテス・デ・リオ・クアルトがサルミエントに0-2で敗れた。プラテンセとデポルティーボ・リエストラは1-1で引き分け、ベルグラノとウラカンも1-1で分けた。ベルグラノ戦ではニコラス・フェルナンデスが得点を挙げ、ウラカンのジョルディ・カイセドが同点ゴールを決めたが、終盤にルーカス・パセリーニがペナルティを失敗している。

アフリカ・チャンピオンズリーグでは、エジプトのザマレクがジブチのASポートを2-1で下し、6度目の優勝に向けて好スタートを切った。モハメド・シェハタとチコ・バンザがゴールを挙げ、ASポートはマフディ・フセイン・マフビが1点を返した。南アフリカのオーランド・パイレーツは、今季のCAFチャンピオンズリーグに向けて、昨季の敗退から学んだ教訓を活かす必要があると指摘されている。相手を過小評価せず、ゴールキーパーの層を厚くし、選手のローテーションを徹底することなどが求められる。

これらの結果は、今後の国際大会に向けた各選手の状態を示すものとなった。マイヤーズは今季の好調を維持し、ワンヨニは世界記録更新への期待を高めた。一方、デュプランティスの負傷は、来週のブダペストでの世界陸上アルティメット選手権への出場に不安を残す。パラシオスはプレミアリーグでの地位を確立しつつあり、アルゼンチンリーグでは各クラブが優勝争いを続けている。

アスレチックスが3回に4本塁打、マリナーズに7-6で勝利

アスレチックスはシアトルでの試合で、3回に4本塁打を放ち、7-6でマリナーズを下した。ザック・ゲロフが4本塁打のうちの1本を放ち、その後決勝の三塁打を記録した。マックス・マンシー、アリカ・ウィリアムズ、ジェフ・マクニールも本塁打を放ち、アスレチックスは今季メジャーで2チーム目となる同一イニング4本塁打を達成した。

アスレチックスは3連勝を飾り、6月初旬以来となる。ブレイディ・バッソが3回に登板し、3イニングを無失点に抑えて今季3勝目を挙げた。ホーガン・ハリスが9回を締めて今季15セーブ目を記録した。マリナーズのローガン・ギルバートは10奪三振を記録したものの、7失点で敗戦投手となった。

スポーツ界に再編の波、チェスとクリケットで新たな挑戦、SMARTチームはネパールへ人道支援

スポーツ界では、チェスとクリケットの両分野で大きな動きがあった。チェスでは、アルパインAPLパイパーズが世界ランキング1位のマグヌス・カールセンを擁する強力な陣容を組み、グローバル・チェス・リーグ(GCL)シーズン4の連覇を狙う。一方、パキスタンのクリケットはイングランド戦での連敗を受け、コーチ陣の交代と選手の大量入れ替えを実施。暫定コーチに就任したマイク・ヘッソンがチーム再建に着手する。また、マレーシアの特別災害救助チーム(SMART)がネパールの洪水被害支援のため現地へ派遣された。

チェスのGCLでは、アルパインAPLパイパーズがカールセンに加え、アニシュ・ギリ、ヴィディット・グジュラーティ、コネル・ハンピ、ディヴィヤ・デシュムク、ヴォロダル・ムルジンという6人の選手を獲得。コーチのプラヴィン・ティプセイは、ドラフト制度の中でいかにバランスよく強力なチームを編成したかを説明する。彼は「スター選手を集めることだけが目的ではない」と述べ、各選手の現在の実力を重視したと語る。ディフェンディングチャンピオンとしてのプレッシャーに対し、メディア対応を制限し、選手の集中力を維持する戦略を明かした。

パキスタンのクリケットでは、イングランドとの第3テストを前に、ヘッソン暫定コーチが7人の新選手を招集した。ヘッソンは「シリーズ途中での変更は理想的ではないが、若い選手が新しい才能を示す機会だ」と語る。一方、元コーチのジェイソン・ギレスピーは、選考委員長のアーキブ・ジャベドを「選手が恐怖でプレーしている」と批判し、コミュニケーション不足を指摘した。さらに論説では、パキスタンのクリケットの真の危機は国内構造の不安定さにあり、長期的な計画と安定したシステムの構築が不可欠だと訴えている。

マレーシアのSMARTチームは、ネパールを襲った大規模な洪水に対応するため、11人の隊員が空軍のA400M輸送機でカトマンズに向かった。司令官のアブドゥル・マナフ・チェ・イサは、トンネルでの救助活動に備えた特殊装備や医療関連機材を携行していると説明し、任務の成功を祈ってほしいと述べた。政府は国家安全保障会議と国家災害管理局を通じてネパール政府と連携し、迅速な派遣を実現した。

これらの動きは、スポーツ界における競争の激化と組織の再編、そして国際的な人道支援の重要性を示している。チェスでは強力なチームが優勝を目指し、クリケットではパキスタンが再建の道を模索する。また、SMARTチームの派遣は、災害時の国際協力の一例として、地域の結束を強化するものだ。