The Morning Star Observer

2026年09月02日 水曜日夕刊 (Evening Edition)ArchiveAbout

米イラン交戦再開、原油急騰と世界的な市場混乱 ホルムズ封鎖でインフレ懸念再燃

米国とイランが火曜日、数週間で最も深刻な交戦を交わした。米中央軍はイラン革命防衛隊(IRGC)の防空網、レーダー、海洋資産、機雷敷設能力、通信施設などを標的に一連の空爆を完了したと発表した。イラン側は報復としてヨルダンとイラクの米軍施設を攻撃し、イラン国営メディアはバーレーンの米軍基地への大規模な無人機攻撃も報じた。ヨルダン軍は自国領空に侵入した弾道ミサイル13発のうち10発を迎撃し、3発は人里離れた地域に着弾したと発表した。米当局者2人は初期評価で米軍に死傷者は出ていないとロイターに語った。

今回の交戦は7月以来の本格的な戦闘となり、双方が戦火を控えつつも交渉に復帰する意欲をほとんど示さなかった期間に終止符を打った。イランはホルムズ海峡を事実上封鎖しており、世界の石油消費量の約5分の1がこの海峡を通過していた。原油価格は火曜日に1バレル当たり4ドル以上急騰し、ブレントは94.65ドル、WTIは90.22ドルで取引を終えた。水曜日のアジア時間にも上昇は続き、ブレントは95ドル台半ばに達した。エネルギー価格の高騰はインフレ懸念を再燃させ、世界的な債券売りを誘発。米10年債利回りは4.8%台まで上昇し、連邦準備制度理事会(FRB)が9月に利上げを行うとの観測が強まった。市場が織り込む利上げ確率は約68%に達した。

イラン側はシリク近郊の結婚式で5人が死亡、約50人が負傷したと発表し、市民の犠牲が出たと主張した。米国はこの事件についてまだ公式見解を示していない。イラン外務省は「この残虐行為はそれ以前の残虐行為の連鎖から切り離せない」と述べ、戦争初日にミナブの女子校で160人が死亡した爆発事故を挙げた。ペンタゴンはこのミナブ攻撃について公式見解を出していないが、古い標的データを使用した可能性があると関係者が指摘した。

トランプ米大統領は「我々はホルムズ海峡をほぼ完全に掌握し、彼らの経済は完全に崩壊しつつある」と述べ、イラン国民に立ち上がりを促した。一方、イラン軍合同司令部は「地域におけるアメリカの悪の継続は、より重く、より広範囲で、破壊的な応答に直面するだろう」と警告した。パキスタンとカタールが仲介する外交的打開策にも注目が集まっている。

USオープン開幕、テニス界の動向とAI競争の進展

2026年USオープンが開幕し、テニス界ではガウフ、リバキナ、アルカラス、ズベレフらが順調に初戦を突破する一方、コキナキスが負傷で棄権する波乱もあった。一方、テクノロジー分野ではテンセントのHy4モデルがオープンソースAIランキングで上位に浮上し、米議会が中国に対抗する法案を進めるなど、AI競争が激化している。

テニスでは、ガウフが改善したサーブを武器にソンメズを6-3、6-4で下し、リバキナもフロディンに6-3、6-2で快勝した。アルカラスは4カ月ぶりの復帰戦でサフィウリンを6-4、6-4、6-4で破り、ズベレフはソネゴとの5セットの激戦を制した。モンフィスは40歳の誕生日にバジェホを2-6、6-1、6-2、6-0で下し、アンドレーエワもティエンに6-2、6-2で勝利した。一方、コキナキスは足首の負傷でラファエル・ホダルとの初戦を前に棄権した。

AI分野では、テンセントが製品エコシステムを活用したHy4プレビューモデルを公開し、コーディング能力で大幅な向上を見せた。ゴールドマン・サックスはこの戦略がエージェントAI時代に有効だと指摘する。また、米下院はオープンソースAIリーダーシップ法案を進め、中国製モデルに対する優位性を確保しようとしている。これらの動きは、テクノロジー競争がスポーツと並行して世界の注目を集めることを示している。

チャーリー・カーク射殺事件、ロビンソン被告の公判開始が決定 死刑適用も視野

米ユタ州の地方裁判所は9月1日、保守活動家チャーリー・カーク氏を昨年9月に射殺した罪で起訴されたタイラー・ロビンソン被告(23)を公判に付すよう命じた。トニー・グラフ判事は、検察が提示した証拠が陪審審理に進むための十分な根拠を満たすと判断した。同被告は起訴された7つの罪状について無罪を主張した。

検察側は、カーク氏が講演中だったユタバレー大学のキャンパスで、ロビンソン被告が狙撃手のように伏せて発砲したとする映像や、被告のDNAが凶器に残されていたとする鑑定結果、同居していたランス・トウィッグス氏への自白を示す証拠を提示した。検察は死刑を求刑する方針だ。一方、弁護側は銃弾がカーク氏にのみ命中し、周囲の群衆に危険が及ばなかったとして、死刑適用の要件である加重殺人罪の成立に争いを残した。

判決後、カーク氏の妻エリカ氏は「正義を追求する家族にとって重要な一歩だ」とX(旧ツイッター)に投稿した。次回公判は10月23日に予定されている。

ゼレンスキー大統領、ロシア領空の「事実上の閉鎖」を警告 航空各社に回避勧告

ウクライナのゼレンスキー大統領は9月1日、自国の無人機がロシア領空を「完全に危険な状態」にしていると警告し、航空各社と保険会社に対しロシア領空の回避を呼びかけた。ロシアのプーチン大統領はこれを「国家テロリズムの宣言」と反論し、交渉の再開を求める声に「テロリストとは交渉しない」と応じた。

ゼレンスキー大統領は夜の演説で「ロシア領空を利用する全ての航空会社、全ての保険会社、ロシアの主要空港を利用する全ての人に警告する。ロシアの空は完全に危険になりつつある」と述べた。その上で「ウクライナは民間航空そのものを脅かすものではない。ロシアの空に無人機が存在するという事実を考慮する必要があるだけだ」と説明し、「戦争が続く限り、ロシアの空は無人機のものだ」と強調した。

ロシアの空港では、ウクライナ無人機の接近により離着陸が繰り返し中断されている。欧米の主要航空会社は戦争開始以来ロシア領空を避けているが、中国やトルコ、湾岸諸国の航空会社はアジアと欧州を結ぶ路線で時間と燃料の節約のためロシア領空を利用している。航空リスク分析会社オスプレイ・フライト・ソリューションズは、ウクライナの無人機・ミサイル攻撃の大半は国境から300キロ圏内で発生する可能性が高いものの、モスクワやサンクトペテルブルク近郊を含むロシア深部への攻撃は今年中ほぼ確実に続くと分析した。さらに誤算や誤認が紛争関連地域で発生する可能性が高いと指摘した。

プーチン大統領はキルギスタンで開催された上海協力機構首脳会議後の記者会見で、ゼレンスキー氏の警告を「国家テロリズムの宣言」と評し、「交渉を再開せよと求めているが、テロリストとは交渉しない」と述べた。またウクライナの攻撃によりロシア国内のインフラが損傷を受けたことを認めつつ、石油精製所のうち修復が必要なのは「わずか10%」だと主張した。一方、ロシア軍はウクライナへの攻撃を継続しており、キーウへの激しい攻撃で12人が死亡した。ロシアはウクライナの発電所への「大規模な」攻撃を準備していると発表した。

この警告は、2014年にウクライナ東部で撃墜されたマレーシア航空MH17便(乗員乗客298人死亡)や、2024年にロシア領空で撃墜されたアゼルバイジャン航空機(38人死亡)など、民間航空機が誤って標的とされた過去の事例を想起させる。国連の航空機関は昨年、MH17便撃墜についてロシアに責任があると裁定した。ゼレンスキー大統領は、外交と交渉のためにパートナー国の要請があれば「特定の期間、特定の目的地について」攻撃を停止する用意があると表明し、「真の平和への動きが始まれば、ロシアの空に安全が戻る」と語った。米国主導の外交努力は戦争開始から4年以上経過した現在も停滞しているが、プーチン大統領はトランプ大統領の特使らについて「誠実な人々であり、仕事に具体性をもたらそうとしている」と述べ、ロシアを歓迎する姿勢を示した。

さらに、ドイツ政府はライプツィヒ/ハレ空港での無人機事件についてロシアに公式に非難を表明し、対抗措置を発表した。駐独ロシア大使セルゲイ・ネチャエフはこれを「ロシア・ドイツ関係における前例のないエスカレーション」と評し、「応答なしには終わらない」と警告した。ロシア大使館は、ドイツ政府がロシア・ドイツ協力の枠組みを体系的に解体し続けていると遺憾の意を表明した。

政治 (Politics)

米国とベネズエラ、歴史的石油協定を締結――トランプ政権のエネルギー戦略と批判

米国とベネズエラは、ベネズエラの石油埋蔵量の約5分の1に相当する650億バレルを米国が支配する歴史的協定に署名した。トランプ大統領は「世界史上最大の石油取引」と称し、暫定大統領デルシー・ロドリゲスも「歴史的」と評価した。協定は、米国政府が民間企業ノース・アメリカン・ブルー・エナジー・パートナーズ(NABEP)と提携し、17の油田を100年間リースする内容だ。

米国国防総省はNABEPの株式35%を取得し、国務省は生産コストで20%の石油を購入する権利を得る。NABEPはベネズエラ人実業家アレハンドロ・ベタンクールが率い、同社はベネズエラ第2位の民間石油生産者である。米国エネルギー長官クリス・ライトはカラカスを訪問し、協定の署名式が予定されている。

協定の背景には、イラン戦争によるガソリン価格高騰がある。イラン軍がホルムズ海峡を封鎖したことで原油価格が上昇し、米国の消費者に打撃を与えていた。トランプ政権はベネズエラ産原油で価格抑制を図る。ベネズエラでは、ロドリゲス暫定政権と与党が協定を支持したが、野党は契約の詳細が未公開だと批判し、民主的選挙の遅れを懸念している。

ベタンクールはスイスとスペインで資金洗浄の疑いがかけられているが、米国では起訴されていない。米国政府高官は「聖人に推挙するわけではないが、過去に米国に貢献した人物だ」と擁護した。一方、反対派は協定を「植民地主義的」と非難し、ロドリゲス政権がマドゥロ前大統領の体制を継承していると指摘する。

この協定は、米国のエネルギー安全保障強化とベネズエラ経済の再建に寄与すると期待されるが、政治的な不確実性も残る。米国政府は民主的移行を妨げないと主張し、政府と野党の対話再開を促している。また、別の動きとして、チェルシーがモナコからラミン・カマラを4710万ポンドで獲得し、イスラエルとギリシャが35億ドルの防空システム「アキレス・シールド」を締結したことも報じられた。

アジア各国で汚職・不正調査が進展、クーパン訴訟では管轄権が争点に

バングラデシュの汚職委員会(ACC)は、暫定政権の青年・スポーツ担当顧問を務めたアシフ・マフムード・ショジブ・ブイヤン氏ら5人について、青年・スポーツ省の汚職と不正に関する調査を開始した。ACC筋が水曜日に明らかにしたもので、委員会は疑惑を検証するため正式に調査に着手した。

韓国では、クーパンの大規模個人情報漏洩をめぐる米国での集団訴訟で、管轄権が最大の争点となっている。ニューヨーク東部地区連邦地方裁判所のアン・ドネリー判事は火曜日の予備審問で、ニューヨークではなく韓国で審理されるべきではないかと疑問を呈した。原告側はクーパンがニューヨーク証券取引所に上場する米国企業であり、経営陣が韓国子会社に影響力を及ぼしていると主張。一方、クーパン側の弁護士は、クーパンがデラウェア州法人の持株会社であり、韓国事業は別個の存在だと反論した。約7800人が参加意向を示し、500万ドルの損害賠償を求めている。また、韓国公正取引委員会は前日、クーパンのソウル本部で別件の立入検査を実施した。

マレーシアでは、タブン・ハジ王立調査委員会(RCI)報告書に関連する調査で、汚職委員会(MACC)が14件の事件を調査し、18人を逮捕、11人を勾留した。MACCのアブド・ハリム・アマン長官は、元大臣ジャミル・キール・バハロム氏が5日間の勾留命令を受けたと発表した。同氏はサウジアラビアのホテル賃貸をめぐる事件で、MACC法第16条(a)(A)に基づき調査されている。さらにMACC長官は、アル・ラウダ投資関連の不動産賃貸問題で、来週にも著名人が起訴される可能性があると述べた。

台湾では、台東県議会の林琮翰副議長ら現職・元県議7人が、呉秀華議長の家族が関わる東英国際リゾート開発をめぐる権限乱用疑惑で、台東地検の取り調べを受けた。林参天県議は、県が公共資金で呉家のリゾートに通じる道路を建設したと指摘していた。

プーチン、トランプ、習の三者会談がAPECで実現か——クレムリンが示唆

クレムリン高官ユーリー・ウシャコフは9月1日、ロシアのプーチン大統領、米国のトランプ大統領、中国の習近平国家主席が、11月18日から19日に中国・深センで開催されるAPEC首脳会議の際に三者会談を行う可能性があると述べた。ロシア国営テレビの質問に対し、ウシャコフは「この問題は協議された。そうだ」と答えた。

プーチン大統領は5月にAPECへの出席意向を表明しているが、トランプ大統領はまだ表明していない。トランプ氏の出席は、12月14日から15日に自身のフロリダ州ドラル・ゴルフリゾートで開かれるG20会合に習氏が応じるかどうかに一部左右される可能性がある。ウシャコフは「もしそうなれば、三人は会談できるだろう」と述べた。

ウクライナ侵攻以降、モスクワと北京の関係は深まっており、中国はロシア産原油の主要な買い手であり、ロシア軍装備に使われる汎用品の供給元でもある。トランプ政権下でワシントンとモスクワの二国間接触は活発化しているが、和平交渉は領土問題をめぐり停滞している。

ブラジル最高裁モラエス判事、破綻銀行家との親密関係で疑惑 最高裁本会議で審理へ

ブラジル連邦最高裁判所のアレシャンドリ・ジ・モライス判事が、破綻したバンコ・マスターのオーナーであるダニエル・ヴォルカーロ容疑者との親密な関係を巡り、新たな疑惑に直面している。捜査当局が公開した資料により、ヴォルカーロ容疑者が2025年11月の初逮捕直前にモライス判事に国外脱出の是非を相談していたことや、判事が妻の法律事務所と同行間の巨額契約の最終版を確認していたことが明らかになった。

この事件は当初、司法の秘密に包まれていたが、モライス判事の同僚であるアンドレ・メンドンサ判事が連邦警察の捜査内容を公開し、最高裁本会議で「技術的かつ厳密に法的な観点」から審理するよう求めた。連邦警察はヴォルカーロ容疑者の携帯電話から、モライス判事との間で交わされた複数のメッセージを発見。そこには、ヴォルカーロ容疑者が検事総長や連邦警察長官の「保護」を求めたとする内容も含まれていた。

さらに、モライス判事の妻ヴィヴィアン・バルシ・ジ・モライス氏が経営する法律事務所とバンコ・マスターとの間で結ばれた1億3100万レアル(約2550万ドル)の契約が疑惑の焦点となっている。連邦警察は、ヴォルカーロ容疑者の携帯電話に保存された文書のメタデータから、「アレシャンドリ・ジ・モライス判事」というプロフィールが2024年に契約書の最終版を編集したことを特定した。契約はその後正式に締結され、同行は2024年から2025年11月まで同事務所に支払いを続けた。

メンドンサ判事は、ヴォルカーロ容疑者が捜査手続きを事前に把握していただけでなく、関係当局への介入を求めたことを示す対話内容が確認できると指摘し、事件を最高裁本会議に付託した。この疑惑が浮上したのは、10月4日の大統領選挙を控えた選挙戦の最中であり、ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領とフラヴィオ・ボルソナーロ上院議員の一騎打ちが予想される状況下で、政界に波紋を広げている。

韓国政府、成長優先の予算案を巡り論争 李在明大統領「まずパイを拡大する」

韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は9月2日、成長を優先する政権運営が福祉や不平等是正を軽視しているとの批判を退け、まず経済全体のパイを拡大する必要があると述べた。2027年度予算案が成長に偏重し、経済二極化対策が不十分だとする社説を共有した上で、ソーシャルメディアに所見を書き込んだ。

政府が前日に閣議で承認した2027年度予算案は820兆9000億ウォン(約5990億ドル)で、今年度から12.8%増となる。李大統領は、前政権が残した「成長の麦の峠」を乗り越えるため、まず成長回復に注力する必要があると説明した。弱い成長やマイナス成長は格差を拡大し、最終的に福祉支出の削減につながると主張した。

一方、財務長官候補に指名された李亨一(イ・ヒョンイル)第一次官は同日、成長率の引き上げと二極化の是正を最優先課題に掲げた。物価安定を「民生の基盤」と位置づけ、秋夕(チュソク)に向けた追加供給策を示唆した。住宅市場については供給拡大が最も根本的な解決策だと強調した。資本市場改革では、支配株主の株式価値引き上げを促す「ベアハグ」買収提案の制度化に言及した。

韓国経済は2025年に1.1%成長にとどまったが、半導体輸出の好調で回復基調にある。韓国銀行は今年の成長率見通しを3.3%に引き上げた。李在明政権は2025年6月、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の弾劾後に発足した。成長と福祉の優先順位を巡る議論は、今後の予算審議で引き続き焦点となる見通しだ。

イラン、米軍拠点へ報復攻撃 クウェート・バーレーン・ヨルダンで迎撃 中東緊張が急激に拡大

イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)は2日、米軍が前日実施したイラン国内への空爆への報復として、クウェート、バーレーン、ヨルダン、イラクのクルド自治区に所在する米軍拠点や施設に対し、ミサイルと無人機による同時攻撃を実施したと発表した。クウェート政府は、同国がミサイルと無人機の攻撃を受けたと発表し、陸軍参謀本部は防空システムが侵入する目標を迎撃していると明らかにした。国内各地で警報サイレンが鳴り響き、複数地域で爆発音が聞こえたが、これは防空システムによる迎撃の結果だと当局は説明している。

攻撃の詳細は地域ごとに報告されている。クウェートでは、IRGCが米軍が駐留するアリ・アル・サレム空軍基地をミサイルと無人機の複合攻撃で襲い、基地司令官の司令部と居住区を標的としたほか、複数の米無人機を破壊し、格納庫と発進用ランプを炎上させたと主張した。クウェート国営通信(KUNA)は、首都県の住宅団地がイラン製無人機の攻撃を受け火災が発生したが、消火され死傷者はいなかったと伝えた。バーレーンでは、国防軍司令部の発表として、防空システムが複数の「イランからの航空攻撃」を迎撃・破壊したと国営通信が報じた。イラン軍は、バーレーンのシェイク・イサ空軍基地にあるレーダー施設と米軍部隊の展開地域を大規模な無人機攻撃で狙ったとしている。

ヨルダンでは、IRGCがマフラク県のプリンス・ハッサン空軍基地に対し弾道ミサイルによる「激しい攻撃」を行い、RQ-4やMQ-9の格納庫を破壊、多数の無人機を破壊するとともにパイロットや飛行要員を殺害したと主張した。また、ヨルダン国内の別の米海兵隊基地「キャンプ・ティシン」への攻撃でも多数の米兵を殺害したとIRGCは発表したが、米当局者2人はロイターに対し、初期評価では米兵の死傷者は出ていないと述べた。イラクのアルビールでは、整備施設、倉庫、燃料タンク、米偵察気球の管制・誘導システムが破壊されたとIRGCは主張している。

今回の報復攻撃は、米中央軍が2日、イラン革命防衛隊の目標に対して空爆を実施したことを受けたものだ。標的には防空施設、レーダーシステム、海上資産、機雷敷設能力、通信施設が含まれていた。イランはこの攻撃で結婚式に出席していた5人が死亡したと抗議した。米大統領ドナルド・トランプ氏は、イランがさらなる報復を行えばイランを破壊すると警告している。米イラン間の軍事的緊張が再び急激に高まり、数週間で最も重大な攻撃の応酬となったことで、ホルムズ海峡の航行や地域全体の安全保障への懸念が強まっている。

韓国、政治・経済・社会の最新動向を総括

韓国では、北朝鮮の警告にもかかわらず、米国・日本との合同軍事演習「フリーダム・エッジ」を来週実施する。また、8月の消費者物価上昇率は前年比3.1%となり、市場予想を下回ったが、基調的な物価圧力は続いている。さらに、最年少の閣僚候補である龍恵仁(ヨン・ヘイン)氏をめぐる論争、読書ブームとその矛盾、外国人労働者の記録的な増加など、多様な出来事が同時に進行している。

軍事演習について、韓国合同参謀本部は、北朝鮮の「強硬な対応」の警告にもかかわらず、9月7日から11日まで済州島南東海域で実施すると発表した。演習は2023年のキャンプデービッド首脳会議で合意されたもので、今年で4回目となる。米国空母の参加が注目されるが、昨年は初めて参加せず、今年も中東への艦艇派遣により見送られる可能性がある。

インフレについては、8月の消費者物価指数は前年同月比3.1%上昇し、7月の2.8%から加速したが、市場予想の3.2%は下回った。これは通信料金の一時的な値下げによる低ベース効果が一因で、これを除けば2.5%上昇だった。韓国銀行は先週、2回連続の利上げを実施しており、基調的な物価圧力は続くと警告している。

閣僚候補の龍恵仁氏は、基本所得党所属の最年少閣僚候補として注目されるが、比例代表で当選した議員が閣僚を兼任することへの批判が高まっている。また、民主党主導の比例連合に参加して当選した経緯や、夫を党の要職に起用したとの指摘もあり、野党だけでなく与党からも批判が出ている。

文化面では、書籍関連イベントやグッズが人気を集める一方、成人の読書率は低下している。ソウル国際ブックフェアには約15万人が来場し、出版社ミヌムサとコンビニGS25がコラボした「ミヌムサパン」は発売3日で5万個を売り上げた。しかし、成人の読書率は2015年の67.4%から2025年には38.5%まで低下した。この矛盾が議論を呼んでいる。

労働市場では、E-9ビザで働く外国人労働者が7月に28万7424人と過去最多を記録した。製造業に8割が集中しており、産業別の偏りが課題となっている。政府は2024年に過去最高の16万5000人を受け入れ枠を設定したが、2025年には13万人、今年は8万人に減らした。

エネルギー分野では、韓国と日本が東京で初めてのサプライチェーン協力会合を開き、LNGや原油などの緊急供給に関する協力を強化することで合意した。EUの炭素関税への対応も議論された。

一方、米国のトラビス・ケルシー選手の非営利団体「エイティ・セブン・アンド・ランニング財団」は、2021年から2024年にかけて150万ドル以上を集めたが、慈善支出が管理費を下回ったとして批判に直面している。同財団は税務申告の誤りを認め、改善を約束した。

これらの動きは、韓国社会が直面する課題を浮き彫りにしている。軍事演習は北朝鮮の脅威への対応であり、インフレは家計への負担を増大させ、閣僚人事は政治の透明性を問うものだ。読書ブームは文化の消費と実態の乖離を示し、外国人労働者の増加は労働市場の構造問題を反映している。また、米国のスポーツ界でも資金の使途をめぐる透明性が問われており、社会全体で説明責任が求められている。

施設保護に措置を講じる所有者は恐れる必要なしとロシア第一副首相

ロシアのデニス・マントゥロフ第一副首相は、東方経済フォーラム(EEF)の傍らでTASSのインタビューに応じ、施設の安全保障と復旧に必要な措置を講じている所有者は、予期せぬ暫定管理の導入を恐れる理由がないと述べた。

マントゥロフ氏は「施設の安全保障と復旧の分野で必要な措置を講じている所有者は何も恐れる必要がない。主要な企業の大半では、彼らと協力している」と語った。「施設を重要インフラのリストに含める決定自体は、産業にとっての企業の重要性を考慮し、部門別省庁が策定する」と述べた。

同氏は「政令の適用を受けるには、統一国家センター、地域本部、法執行機関、政府小委員会の決定の実行を繰り返し、故意に妨害しなければならない」と説明した。また、「産業や企業はそれぞれ異なるため、普遍的な推奨事項はない。基準のリストは政令自体に含まれている。それは、所有者が重要インフラの安全保障を確保するための措置を講じなかった、または時期を逸したこと、安全保障確保の要件に違反したことだ」と述べた。基準には、損傷した施設の適時の復旧を拒否することも含まれると指摘した。

8月下旬、プーチン大統領はロシアの重要インフラ保護に関する政令に署名した。この文書によると、所有者が安全保障に十分な措置を講じていない場合、または施設保護の要件に違反した場合、ロシア政府は重要インフラに対する暫定管理を設定する権利を有することになる。ロシア当局は、施設の復旧が遅れた場合にも企業に暫定管理を課すことができる。

東方経済フォーラムは9月1日から4日までウラジオストクの極東連邦大学キャンパスで開催されている。2026年のフォーラムの主要テーマは「極東――人々のための発展」である。イベントはロスコングレス財団がロシア政府の支援を受けて主催し、TASSが総合情報パートナーを務める。

クリンゲイル副首相、米国で政府専用機に故障発生 閣議欠席へ

ドイツのラース・クリンゲイル財務相兼副首相が、米国サウスカロライナ州スパータンバーグの空港で政府専用機エアバスA350に故障が発生したため、帰国できずに足止めを食らっている。機体の修理が必要となり、クリンゲイル氏はホテルで一夜を過ごすことになった。

故障の詳細は明らかにされていない。このためクリンゲイル氏は水曜朝の閣議を欠席する見通しだ。同閣議では所得税改革法案の採決が予定されており、同氏は正午半ばに記者会見を行う計画だった。

クリンゲイル氏はノースカロライナ州アッシュビルで開かれたG20財務相会合に参加し、経済成長に向けた道筋について各国の閣僚と協議した。会合冒頭ではロシア財務相が急遽出席し、同氏が集合写真への参加を認めさせるなど一幕があった。その後、同氏はサウスカロライナ州スパータンバーグのBMW工場を視察していた。

今回の足止めは、所得税改革法案の審議に遅れをもたらす可能性がある。クリンゲイル氏の帰国が遅れれば、政権の主要な経済政策の決定がずれ込むことも考えられる。

越境ヘイズがマレーシアを覆う、サバ州とサラワク州で非常事態対応が発動

マレーシアのサバ州とサラワク州で、インドネシア・カリマンタン方面からの越境煙霧(ヘイズ)が深刻化している。サバ州政府は州災害運用司令センター(PKOB)を州都コタキナバル、ケニンガウ、パパールの各地区レベルで発動した。州務長官ザイヌディン・アマン氏は、州首相ハジジ・ヌール氏に状況が報告されたと明らかにした。

大気汚染指数(API)はコタキナバルで177、タワウで153、ケニンガウで165、パパールのキマニスで166、コタキナバル工科大学で153を記録し、いずれも「不健康」レベルに分類された。ザイヌディン氏は国家ヘイズ行動計画に基づき、これら地域を警戒レベル1Aに指定。屋外活動の制限や産業施設の監視強化などの措置を講じるとした。APIが500以上に達した場合、ヘイズ緊急事態が宣言されるという。

一方、サラワク州では状況がさらに悪化している。州知事ワン・ジュナイディ・トゥアンク・ジャアファル氏は、今回のヘイズが1997年の危機の再来になるとの見方を示した。同氏は「APIが800に達する可能性がある」と指摘し、カリマンタン国境に近いセリアンでは朝の時点で415を記録したと述べた。州は建国記念日の祝賀行事を中止し、学校の休校を余儀なくされた。

ワン・ジュナイディ氏は、2002年に調印されたASEAN越境ヘイズ汚染協定(AATHP)の枠組みは依然として有効だとしつつ、新たな技術と方法が必要だと強調した。同氏は2015年に天然資源・環境相を務めた際、インドネシアに消防支援を申し出た経緯を振り返り、泥炭地の火災対策として排水路やダム、井戸の整備が有効だと述べた。ASEAN各国が資源を結集し、ジャンビ州とカリマンタンの火災を鎮火すべきだと提言している。

専門家によると、ヘイズの主成分であるPM2.5は肺の奥深くまで到達し、喘息や呼吸器感染症のリスクを高める。APIが100を超えたら激しい屋外活動を避け、N95マスクの着用が推奨される。今回のヘイズはマレーシアとブルネイに影響を及ぼしており、地域全体で長年取り組んできた越境汚染問題に改めて焦点が当たっている。

経済 (Economy)

日銀、9月利上げ示唆 上振れリスク注視 高田氏は機動的引き上げ訴え

日銀の植田和男総裁は2日、米ノースカロライナ州アッシュビルで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の後、記者会見し、今月17〜18日の金融政策決定会合で政策を議論する考えを示した。基調的なインフレ率が2%目標に近づく中、政策運営において上振れリスクにより一層注意を払う必要があるとの認識を示し、9月利上げの可能性が高まった。

植田氏は「金融緩和的な状況が続く限り、引き続き利上げを実施したい」と述べた一方、「これまで5回利上げしてきたため、経済への累積的な影響を慎重に評価する必要がある」と付け加えた。米財務省はスコット・ベッセント財務長官が植田氏と会談し、円安に対応するため「断固たる」金融措置を求めたと発表しており、今月の利上げ観測を強める材料となった。

一方、日銀の高田創審議委員は2日、札幌での講演で、インフレ圧力に対応するため、半年に一度の固定ペースではなく、機動的に利上げを行うべきだと述べた。「基調的なインフレの上昇を促す現在のスタンスから、物価の上振れを防ぐ決意を市場に示す必要がある」と主張した。高田氏は7月の会合で、短期金利を1%に据え置く決定に唯一反対し、1.25%への引き上げを求めた人物である。

市場では9月利上げがほぼ織り込まれている。日銀の利上げペース加速観測から、日本の2年国債利回りは2日、1995年以来の高水準となる1.83%まで上昇した。10年国債利回りも1996年以来初めて3%に達した。山口フィナンシャルグループは、日銀の予想以上の利上げを受け、2兆400億円(130億ドル)の有価証券ポートフォリオから日本国債をさらに売却する計画だ。同グループの棟梨圭介最高経営責任者は「5年分の損失圧縮を1年に凝縮したが、市場の動きが速すぎて追いつかない」と語った。

植田氏は、中東紛争や旺盛なAI関連需要、円安によるインフレ押し上げなどが上振れリスクの要因だと指摘した。今月の会合に向け、経済・物価がベースラインシナリオに沿って推移しているか、リスクを徹底的に議論する方針を示した。日銀の政策決定は、国内外の金融市場、とりわけ為替市場に大きな影響を与えるだけに、その帰趨が注目される。

社会 (Society)

世界の話題:幼児アーティストのギネス記録、中国の輸送機進化、サイバー犯罪解体、社会の課題

世界各地で、芸術、軍事、サイバーセキュリティ、社会福祉にわたる多様な出来事が報じられた。スペインでは生後10ヶ月の幼児が最年少男性アーティストとしてギネス記録に認定され、中国では国産輸送機Y-20の多用途化が進む。米国とセキュリティ企業は20年続いたロシアのボットネット「Sality」の解体を発表した。一方、マレーシアでは川での溺死事故、シンガポールでは10代の出産が20年ぶりの低水準となり、台湾では91歳のハイカーがアパラチアン・トレイルの最高齢完走記録を更新した。

ジョン・クリスチャン・カルデイラ・ウェイブルは2023年12月12日生まれの幼児で、生後5ヶ月からタブレットで絵を描き始め、6ヶ月で本物のキャンバスに移行した。彼は生後10ヶ月と7日でギネスブックに「最年少男性アーティスト」として登録され、マルベリャの美術展で作品が展示された。中国のY-20輸送機は国産エンジンを搭載した改良型が導入され、空中給油や早期警戒機への転用が可能となった。ロシアのボットネット「Sality」は2003年に発見されて以来、スパム送信や暗号通貨窃取などを行ってきたが、米国司法省とCrowdStrikeが協力してそのネットワークを遮断した。

マレーシアのピタスでは、11歳の少女がスンガイ・ベンコカ川で泳いでいて溺死し、救助隊が捜索を行った。シンガポールでは2025年の10代の出産が140件で、前年から40%以上減少し、20年以上で最低となった。専門家は、若い母親への支援環境の整備が重要だと指摘する。台湾の記事では、91歳のデイル・サンダースがアパラチアン・トレイルを完走し、自身の持つ最高齢記録を更新した。彼は2017年に82歳で初めて記録を樹立し、その後友人に抜かれたが、今回の挑戦で再び頂点に立った。彼の歩みは多くの人々に勇気を与えている。

これらの出来事は、芸術における人間の可能性、軍事技術の進歩、サイバー空間の安全保障、そして社会の脆弱な層への支援の必要性を浮き彫りにした。幼児の芸術的才能と高齢者の体力は、年齢に関係なく挑戦することの価値を示し、サイバー犯罪の解体は国際協力の重要性を再確認させた。また、10代の出産減少は、教育と支援の成果を示す一方、さらなる対策の必要性も示唆している。

文化 (Culture)

米国ラテン系国立博物館、ワシントンDCのスミソニアン施設に恒久拠点決定

米国ラテン系国立博物館(NMAL)の恒久拠点が、ワシントンDCのナショナル・モールにあるスミソニアン複合施設内の「芸術産業館」に決定した。館長ホルヘ・サマニージョは火曜日、この決定を祝し、博物館の公式拠点が「ラテン系の歴史をナショナル・モールと米国史の中心に位置づける」と述べた。

NMALはヒスパニック系コミュニティが米国に残した足跡を顕彰・保存することを目的とする。しかしドナルド・トランプ政権による大学・文化機関への予算削減の影響で、資金不足により数か月間停滞していた。トランプ政権は2025年、スミソニアン協会のプログラムへの資金提供を削減し、複数の機関の指導者を解任していた。

スミソニアン理事会は月曜夜、NMALを収容する19世紀の建物を選定した。選定過程では、共和党が多数を占める議会の承認が必要となる国立公園局管理のスペースも候補に挙がっていた。サマニージョ館長は、歴史的建造物の遺産を継承し、ラテン系の歴史・文化・貢献を称える最先端の博物館へと変貌させることに興奮していると語った。