米軍は8月30日、ホルムズ海峡に位置するイランのララク島にあるロケット発射装置2基を攻撃した。これは7月下旬以来となる米軍によるイランへの攻撃であり、イランは即座に報復措置を講じた。米当局者は、イスラム革命防衛隊(IRGC)が機雷を搭載したロケットを海峡に向けて発射準備をしているのを観測したと述べている。
イランの革命防衛隊は、この攻撃で複数の戦闘員と市民が死亡・負傷したと発表し、「侵略者への罰」を宣言した。報復として、イランはヨルダン国内の米軍基地(キング・フセイン基地とアル・アズラク基地)に対して弾道ミサイルを発射した。ヨルダン軍は8発のミサイルを迎撃したと発表したが、イラン側は「甚大な損害」を与えたと主張している。
トランプ米大統領は、イランの石油積出港であるハルク島が「粉々に吹き飛ばされている」というAI生成のビデオを自身のSNSに投稿した。しかし、実際の攻撃を示す証拠はなく、ロイターはビデオがAI合成である可能性が高いと確認した。イラン国営石油会社の幹部は「ハルク島の状況は平穏だ」と否定した。
米財務省は、イランへの経済圧力を強化するため、新たな二次制裁を毎週発表する方針を示した。スコット・ベッセント財務長官は「銀行から始める」と述べ、イラン資金の取り扱いや政権支援を容認しないと警告した。ホルムズ海峡では、週末に可視化された商船の通過数が1日5隻にまで減少した。また、イラン革命防衛隊は、スーパータンカーが機雷に触れて炎上し停止したと発表し、海峡通過規則の順守を警告した。
今回の応酬は、2月28日に米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始してから6か月が経過した時点で発生した。停戦合意や和平覚書が交わされたものの、最終合意には至っておらず、米国は「経済戦争」へと戦略を転換していた。ホルムズ海峡は世界の石油・液化天然ガス輸送の約5分の1が通過する要衝であり、その封鎖は世界経済に深刻な影響を及ぼしている。