The Morning Star Observer

2026年08月30日 日曜日夕刊 (Evening Edition)ArchiveAbout

米・ベネズエラ石油協定、主権か従属か—ロドリゲス暫定大統領が資源主権を強調、国内からは批判も

米国とベネズエラの間で締結された石油協定をめぐり、ベネズエラ暫定大統領デルシー・ロドリゲスは8月29日、国民に向けた演説で「ベネズエラは資源の所有権と主権を保持する」と強調した。この協定は、ドナルド・トランプ米大統領が「世界史上最大の石油取引」と称するもので、米国がベネズエラの確認埋蔵量650億バレル(全体の約22%)の過半数支配を得る内容だ。ロドリゲス氏は、協定は25年間有効であり、17の戦略的油田開発を通じて日量150万バレル以上の生産を目指すと説明。米国からの資本・技術導入により、制裁で打撃を受けた石油産業の復興を図る構えだ。

協定の詳細は不明な点が多く、ベネズエラ国内では主権喪失を懸念する声が与野党双方から上がっている。ロドリゲス氏は、1バレルあたり約19ドルがベネズエラに還元され、税収は2090億ドル以上に上るとの試算を示した。また、シェブロン、レプソル、シェル、ENI、BPなどとの追加合意も近く発表されると述べた。一方、ハーバード大学教授リカルド・ハウスマン氏(元ベネズエラ計画相)は「恥ずべき取引だ」と批判し、ロドリゲス氏に憲法上の権限はないと指摘した。

この協定は、1月に米軍がニコラス・マドゥロ前大統領を拘束した後に発足したロドリゲス暫定政権の正統性とも直結する問題だ。専門家は、協定によりトランプ政権がロドリゲス氏との協力を優先し、早期選挙を求める圧力が弱まる可能性を指摘する。また、米国のガソリン価格高騰への即効性は期待できず、ベネズエラの老朽化したインフラ修復には数年と数十億ドル規模の投資が必要だと分析されている。カナダの重質原油輸出にも競合圧力となる可能性があり、北米エネルギー市場への影響は長期的に及ぶとみられる。

韓国・北朝鮮で相次ぐ閣僚・軍首脳の刷新、地域情勢に新たな変動要因

2026年8月30日、韓国と北朝鮮の双方で大規模な人事刷新が発表された。韓国では李在明政権が発足2年目を迎える中、経済副首相兼企画財政部長官に李亨一(イ・ヒョンイル)第一次官が指名された。大統領秘書室長の姜勲植氏がテレビ演説で明らかにしたところによると、法務部長官には与党・共に民主党の金承元(キム・スンウォン)議員、国防部長官には韓米連合軍司令部元副司令官の姜信哲(カン・シンチョル)氏がそれぞれ指名された。今回の内閣改造は、国債市場の混乱の中で拡張的財政政策の持続性に疑問が投げかけられる中、国際政策の勢いを回復させようとする狙いがあるとみられる。

一方、北朝鮮では金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が率いる第9期党中央軍事委員会第2回会議で、国防相の盧光哲(ノ・グァンチョル)氏が解任され、党の軍需工業部第一副部長に降格された。後任の国防相には、朝鮮人民軍総政治局長の金成基(キム・ソンギ)氏が任命された。また、朴正天(パク・ジョンチョン)国防顧問が党中央軍事委員会副委員長に復帰し、政務局(政治局)委員にも選出された。朝鮮中央通信(KCNA)は、これらの措置を「構造的再編計画」と報じ、金正恩氏が同日、国防科学者・研究者らを表彰し、新型戦闘兵器システムの開発における功績を称えたと伝えた。

この南北の人事刷新は、地域の安全保障環境に影響を与える可能性がある。韓国では、新経済チームが2027年度予算案を来週発表する予定であり、金融市場の動向が注目される。北朝鮮では、軍需部門の強化と軍紀律の引き締めを図る動きとみられ、朴正天氏の復帰は核・ミサイル・砲兵分野の専門家としての信頼の表れと分析されている。また、米韓合同軍事演習がトランプ大統領の指示で短縮された直後であり、北朝鮮のミサイル発射や非難声明が続く中での軍首脳交代は、今後の米朝関係や韓半島情勢に新たな変数を加えるものだ。

米国の制裁強化と戦争がイラン経済を圧迫、最高指導者は結束を呼びかけ

イラン指導部は、米国との戦争が経済に与える打撃を認めている。最高指導者モジタバ・ハメネイ師は政府に困難への対処を求める一方、大統領は米国の制裁と封鎖により外国貿易が3分の1縮小したと述べた。しかしテヘランは土曜日、米国の圧力に屈せず、外交を追求し、ホルムズ海峡の支配を維持するとの姿勢を示した。

政府は国営メディアで、制裁と戦争による経済的圧力への対処が中心課題だとし、インフレ抑制、市場管理、雇用創出、国内生産への投資誘導、ドル依存の段階的削減を挙げた。米国とイスラエルが戦争を開始してから6か月が経過し、交渉は行き詰まり、トランプ政権はいわゆる「経済的Dデー」と称するイランへの金融制裁を強化している。

ワシントンは各国に対し、イランとの取引停止か二次制裁を受けるかを警告している。財務省は主要な貿易相手国である中国やインドへの制裁は見送ったものの、エジプトのバンク・ミスルに対し、イランとの取引を理由にアラブ首長国連邦(UAE)の支店のドル取引を遮断する制裁を科した。エジプト中央銀行と外務省は米国当局と協議中だとし、措置はUAE支店のコルレス銀行とのドル取引に限定されると説明した。

イラン経済は戦争の影響で悪化し、先月の年間インフレ率は66パーセントに達した。2月28日の攻撃で父である前最高指導者アリ・ハメネイ師が殺害され、自身も負傷したとされるモジタバ・ハメネイ師は、公の場に姿を見せていない。彼は書面で「インフレ、失業、物価と商品・サービス市場の管理といった経済的・生活的課題の連鎖に真剣に対処する必要がある」と述べた。

一方、ペゼシュキアン大統領は、米国の制裁とイラン港の海上封鎖により輸出入が約35パーセント減少したと述べた。しかし、6月に米国とイランが署名した短期間の了解覚書の間、約9000万バレルの石油を販売できたと明らかにした。彼は土曜日、6月17日に署名されたが、特にホルムズ海峡の地位をめぐる意見の相違で急速に崩壊した暫定合意の復活を呼びかけた。

米国が経済圧力に注力する中、他国は戦争終結への外交努力を再開しようとしている。カタールのムハンマド・ビン・アブドゥルラフマン・アール・サーニ首相は木曜日にテヘランでイラン指導部と会談し、ホルムズ海峡の戦前の状態、すなわち自由な航行の重要性を強調した。イランのアラグチ外相は金曜日、この会談を「創造的」と評した。

イランは土曜日の声明で、外交と防衛は国の国益、安全保障、領土一体性を守るための「補完的で調整された切り離せない二つの翼」だとし、両方をバランスよく追求すると述べた。カタールとパキスタンが6月の了解覚書の仲介を支援していた。

戦前、ホルムズ海峡は世界の石油とLNGの20パーセントを輸送していた。米軍司令官は、イランの革命防衛隊が数か月前に敷設した機雷を掃海したと述べている。トランプ大統領は海峡が開いていると繰り返し述べているが、革命防衛隊海軍は「明らかな嘘だ」と反論し、イランの許可なく船舶の航行は閉鎖されたままだと主張している。

アイスランドEU加盟交渉再開の国民投票、僅差で賛成派リードも開票継続中

アイスランドで30日、EU加盟交渉再開の是非を問う国民投票の開票が進んでいる。公共放送RUVの発表によれば、開票率約3割の時点で賛成が51.2%、反対が48.8%と僅差で賛成派がリードしている。有権者数は約27万人で、投票率はまだ公表されていない。開票作業は日曜正午までに信頼できる結果が得られる見通しだ。

この国民投票は、EU加盟交渉を13年前に凍結して以来の大きな転換点となる。2013年にEU懐疑派政権が発足し交渉が停止した後、2024年に選出された左派連立政権が当初は来年の実施を予定していたが、ウクライナ戦争や米国のトランプ大統領によるグリーンランド併合の脅威といった地政学的緊張の高まりを受け、前倒しされた。

投票所は土曜午後10時(GMT)に閉鎖され、即日開票が始まった。出口調査はなく、結果判明には数時間かかる見込みだ。世論調査では賛否が拮抗しており、いずれの結果となっても僅差となることが予想されていた。

アイスランドは2008年の金融危機後の2009年にEU加盟を申請したが、2013年にEU懐疑派政権が発足し交渉が停止された。同国は人口約40万人で、EU単一市場とシェンゲン圏には参加しているものの、通貨クローナを維持し、主要産業である漁業権の管理を独自に保持している。EU加盟となれば、共通漁業政策への参加やユーロ導入が求められる可能性があり、漁業関係者を中心に反対意見が根強い。

賛成が勝利した場合、EU執行機関である欧州委員会との間で35分野に及ぶ交渉が開始され、最終的な加盟の可否は再度の国民投票で問われる。一方、反対が勝利した場合、政府は2028年までの任期中に交渉を再開しないことを約束しており、EUへの加盟申請を正式に撤回するかどうかを議会に諮る方針だ。

今回の投票は、トランプ大統領によるグリーンランドへの関心表明が影を落とす中で実施された。アイスランドはNATO創設メンバーだが自国軍を持たず、防衛をNATOと米国との二国間協定に依存している。トランプ氏のグリーンランド発言を受け、アイスランド国内では安全保障上の懸念が高まり、EU加盟が新たな防衛のよりどころとなる可能性が議論されている。

政治 (Politics)

ミレイ政権の権力再編と欧州復興計画の期限——世界の主要ニュースを総覧

アルゼンチンではハビエル・ミレイ大統領の長期隔離を機に、妹カリナ秘書官への権力集中が進んでいる。欧州連合の復興計画はスペインでの執行期限を8月31日に控え、その成果が問われている。サッカー界ではトッテナムが開幕2連敗で最下位に沈み、ゲーム業界ではケルンで世界最大の展示会「ゲームズコム」が開催された。

アルゼンチン政治では、ミレイ大統領がオリボスで数週間の隔離生活を送った後、カリナ秘書官が権力再編を主導した。かつて「鉄の三角形」と呼ばれた権力構造は、カリナ氏を起点とする直線へと変容した。サンティアゴ・カプート氏は通信分野での影響力を失いつつあり、デジタルプラットフォーム上でのミレイ大統領への言及は70%以上減少した。2月の1300万件から6月には370万件へと落ち込んだ。政府は通信戦略の再構築を進め、サンティアゴ・オリーア氏やイニャキ・グティエレス氏を起用した。

経済面では、延滞債務が約600万人のアルゼンチン人に影響している。ルイス・カプート経済相は「経済活性化」の必要性に言及し、ANSeSの資金を活用した住宅ローン融資を発表した。ミレイ大統領は延滞の原因を「ワールドカップ観戦用テレビの購入」と説明したが、専門家は低額債務の増加を指摘している。

欧州では、2020年に合意された復興計画のスペインでの執行が8月31日に期限を迎える。スペインには1400億ユーロが割り当てられ、うち800億ユーロが補助金だった。シャルル・ミシェル欧州理事会議長が「Deal!」と投稿したあの夜から2232日が経過した。緊縮財政から支出へと政策転換したこの計画は、欧州の危機対応のあり方を変えた。スペイン政府は補助金のほぼ全額を使い切る見込みだが、融資枠の75%は放棄された。

サッカーでは、トッテナムがニューカッスルに0-2で敗れ、開幕2連敗でプレミアリーグ最下位に転落した。夏に3億ポンド以上を投じた補強は実を結んでおらず、ロベルト・デ・ゼルビ監督は「怒っていない」「パニックはない」と語った。一方、昇格組のハル・シティはコベントリーに1-0で勝利し、開幕2連勝を達成した。

ゲーム業界では、ケルンで開催されたゲームズコムで「ウィッチャー3」の新拡張版「Songs of the Past」や「エイリアン:アイソレーション2」、「フェイブル」のリブート版などが披露された。音楽ドキュメンタリーでは、メルボルン国際映画祭でティナ・アリーナの半世紀にわたるキャリアを描いた作品や、「史上最悪のバンド」と評されたシャグスを扱った作品が上映された。

アルゼンチンでは政権内の権力再編が進行し、欧州の復興計画はスペインでの執行期限を迎えた。トッテナムの低迷は、デ・ゼルビ監督が語るように「メンタリティは移籍市場で買えない」というチーム再建の難しさを示している。

ノルウェー国王ハーラル5世死去、ハーコン8世が即位 初の演説で父を追悼

ノルウェー国王ハーラル5世が2026年8月28日、オスロの国立病院で死去した。89歳だった。死因は溶血性貧血に続く血液感染症で、8月17日から入院していた。王位は長男のハーコンが継承し、8月29日にハーコン8世として即位した。

ハーコン8世は即位後初の演説を王宮からテレビ中継で行い、父を「愛した父」と称え、「笑い声が恋しい」と述べた。また、この日は両親の結婚58周年の記念日であり、母ソニア王妃に向けて「おめでとう、お母さん」と語りかけ、声を詰まらせた。新国王は「すべてはノルウェーのために」という標語を引き継ぐことを表明し、「民主主義と法の支配に基づく社会を信じる」と述べた。

米国務省報道官トミー・ピゴットは声明を発表し、ハーラル5世を「米国の偉大な友人」と称え、両国の強い関係を築いた功績を強調した。また、第二次世界大戦中に米国がハーラル5世に安全な避難所を提供したことを「名誉」と述べた。

ハーコン8世は9月1日に議会で憲法と法律を守る宣誓を行う予定だ。ノルウェーでは1908年に戴冠式が廃止されており、即位は自動的に成立する。国民は王宮前に花を捧げ、弔意を示している。ハーラル5世の葬儀の日程は未定だが、国としての服喪期間が宣言された。

新国王の即位に際しては、妻のメッテ=マリット王妃が米国の性犯罪者ジェフリー・エプスタインとの関係で批判を受けており、また、彼女の連れ子マリウス・ボルグ・ホイビーがレイプ罪で4年の刑に処されるなど、王室のイメージ回復が課題となっている。ハーコン8世は国民の結束を維持し、王室の信頼回復に取り組むことが求められる。

ヨルダン川西岸でイスラエル軍・入植者によるパレスチナ人暴力が激化、子ども235人死亡

2026年8月30日、ヨルダン川西岸地区でイスラエル軍と入植者によるパレスチナ人への暴力が深刻化している。イスラエルの人権団体B'Tselemの報告によれば、2023年10月7日以降、西岸でイスラエル軍により殺害されたパレスチナ人の子どもと10代の若者は235人に上り、うち5人はイスラエル人入植者によるものだ。パレスチナ自治政府の入植・壁抵抗委員会は同期間に250人が殺害されたと報告している。2005年から2021年までの17年間は月平均約1人だったが、10月7日以降は月平均約7人に急増している。

今月29日には、ナーブルス近郊のクスラ村で数十人の仮面を着けたイスラエル人入植者による攻撃が発生した。入植者らはパレスチナ人の家を包囲し石を投げつけ、7人が家の中に閉じ込められた。イスラエル軍は現場に到着したが、催涙弾を家の中に発射し、住民を拘束・殴打したと目撃者は証言している。ベンヤミン・ネタニヤフ首相はこの暴力を「犯罪行為」と非難し、「一握りの暴徒」によるものだと述べたが、入植者らの逮捕には言及しなかった。イツハク・ヘルツォグ大統領も「イスラエルの顔に付いた汚点」と批判した。

また同日、ナーブルス近郊のジャルード村では、米NBCの取材チームが入植者の襲撃を受け、パレスチナ人女性とスタッフ4人が負傷した。さらにラマッラー近郊のシルワッドでは、イスラエル人入植者がイチジクを摘んでいた75歳と65歳のパレスチナ人姉妹を襲撃し、負傷させた上に携帯電話と車の鍵を奪った。パレスチナ自治政府の委員会によると、2026年7月だけでイスラエル軍と入植者によるパレスチナ人への攻撃は2,256件に達している。

こうした暴力の背景には、ネタニヤフ政権下での入植活動の拡大がある。国連機関や多くの国は入植地を国際法違反とみなしているが、イスラエルは西岸を「占領地」ではなく「紛争地域」と主張している。国際社会の非難が強まる中、イスラエル政府は入植者の暴力を「少数派の過激派」によるものと位置づけているが、人権団体は政府の関与を指摘している。この状況はパレスチナ人の生活を破壊し、地域の和平プロセスに深刻な影響を与えている。

ロシア軍、キーウ近郊の弾薬庫を無人機攻撃で37人死亡 ウクライナは長距離無人機攻撃を毎日1000機へ増強へ

ロシア軍の無人機攻撃により、ウクライナの首都キーウ西方のブチャ地区にある村ミラで弾薬庫が爆発し、少なくとも37人が死亡した。現地の軍事行政責任者ティムール・トカチェンコ氏によれば、爆発で発生した火災は住宅地に延焼し、少なくとも50棟の住宅が損壊した。犠牲者のうち34人は高齢者・障害者向け介護施設の入所者だったという。ウクライナのゼレンスキー大統領は、弾薬が民間住宅の近くに保管されていたことは法律違反であり、「これを許した者たちはその決定に対して責任を負わなければならない」と述べ、刑事手続きを開始したと明らかにした。

この攻撃は、2026年に入ってからウクライナで最も死者数の多い攻撃となった。7月にキーウ郊外のヴィシュネヴェで弾薬庫が攻撃され22人が死亡した事件に続くもので、ウクライナのコレツキー首相は「ヴィシュネヴェの悲劇は教訓にならなかった」と非難した。ロシア国防省は、ミラの倉庫には長距離無人機の部品と発射ブースターが保管されていたと主張している。一方、ウクライナはロシアへの長距離無人機攻撃を現在の平均300機から毎日1000機へ増強する計画だ。ゼレンスキー大統領は「もっと多くの攻撃が必要だ」と述べ、ロシアに戦争継続の責任を感じさせる狙いがあると語った。

ロシア軍はまた、南部ヘルソン地域への攻撃で2人が死亡、27人が負傷した。ロシア国防省は、8月29日夜から30日朝にかけて、ウクライナの固定翼無人機494機を迎撃・破壊したと発表した。ウクライナ側の無人機攻撃では、ロシアのロストフ地域で11人が負傷した。今回の攻撃は、ロシアがイラン設計のジェット推進無人機「シャヘド」を多用していることを背景に、ウクライナの防空能力の限界と、弾薬管理の重大な過失が浮き彫りになった事件だ。

フィンランド大統領「ロシアはNATO攻撃せず」、ウクライナはキーウ攻勢を警告、ドイツはロシア非難へ

フィンランドのアレクサンダー・スタブ大統領は、ロシアがNATO加盟国を攻撃する可能性を否定し、「世界最強の軍事同盟の決意を試すことは意味をなさない」と述べた。ドイツのビルト紙に掲載されたインタビューで、スタブ氏はロシアがNATOを攻撃する証拠も事実も見出せないとし、通常兵器・ミサイル・核兵器におけるNATOの優位性を指摘した。その一方で、ウクライナはロシアがキーウとチェルニーヒウへの新たな地上攻勢を計画しているとの情報を明らかにし、ドイツはライプツィヒのドローン攻撃事件をロシアの仕業と断定し、大規模な制裁を発表する準備を進めている。

ウクライナ大統領府副長官のパブロ・パリサ氏は、ロシア軍参謀本部がキーウとチェルニーヒウへの攻撃計画を策定するよう指示を受けたと述べた。ただし、ロシア軍が攻撃実施に向けて集結している証拠はまだないとし、ウクライナはロシアが攻撃を開始できる条件を作らないことを優先していると語った。ロシアは8月29日から30日にかけて、3夜連続でキーウへのドローン攻撃を続け、オボロンスキー地区では12階建ての住宅に火災が発生、2歳の少女が死亡した。8月28日の攻撃ではキーウ州で少なくとも37人が死亡し、42人が負傷していた。

ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は、ライプツィヒ・ハレ空港への爆発物搭載ドローン攻撃事件について、ロシアの関与を非難し、「広範な」制裁を発表する準備を進めている。欧州連合(EU)も並行して新たな制裁パッケージを準備しており、ロシアの個人800人と企業800社を含む1,600件の制裁対象が検討されている。ドイツ政府当局者は、今回の動きを「ツァイテンヴェンデ2.0」と表現し、ベルリン近郊で発見された武器庫や、ルーマニア・スロバキア・エストニアなどNATO諸国での一連の事件が背景にあると指摘した。

ロシアはウクライナのドローン攻撃による製油所の被害で国内のガソリン生産が最大70%減少し、インドからガソリンを緊急輸入している。インドは過去2か月で約100万バレルのガソリンをロシアに輸出し、8月のロシアの海上ガソリン輸入量は日量約12万5千バレルに達した。ロシア外務省特別代表のアンドレイ・ベロウソフ氏は、米国が欧州での核兵器使用を真剣に検討していると主張し、欧州諸国に警告を発した。

これらの動きは、ロシアとNATOの緊張が一層高まる中で起きている。スタブ氏は、ロシアのエスカレーションの選択肢は限られており、唯一可能なのは動員だが、それは国内の政治的影響を伴うと述べた。また、中国外相が「ロシアによる核使用は決して許さない」と述べたことを挙げ、核抑止が機能しているとの認識を示した。ドイツのメルツ首相によるロシア非難と制裁発表は、来週初めにも行われる見通しで、EU外相会合と同時期に予定されている。

米民主党上院候補エル=サイード氏、シナゴーグ襲撃後の発言を謝罪

ミシガン州の民主党上院候補アブドゥル・エル=サイード氏は、3月に起きたシナゴーグ襲撃事件後に述べたコメントについて、州民主党代表団に対し謝罪した。同氏の発言は、襲撃者の行動をイスラエルの中東での行動と結び付けるもので、批判を招いていた。

エル=サイード氏はランシングで開かれた党大会で党員集会に臨んだ後、記者団に対し「私のコメントは、私が正当化するつもりのなかった何かを正当化するものとして誤解されたかもしれない」と述べ、「傷つけたと感じた人には心から申し訳ない。それは私の意図ではなかった」と語った。3月、男がデトロイト郊外のテンプル・イスラエル・シナゴーグを襲撃し、車を建物に衝突させ、警備員に発砲した後、自殺した。男はアイマン・モハマド・ガザリで、前週にイスラエルのレバノン空爆で家族4人を失っていた。エル=サイード氏は当時、ビデオで「傷ついた人は他人を傷つける」と述べ、批判を浴びた。

エル=サイード氏は「私がしようとしたのは、なぜ起こったのかの文脈を提供することだったが、文脈の時ではなかった。誰かの痛みを軽視することは決して正しくない」と釈明した。同氏は予備選挙でヘイリー・スティーブンス下院議員を破った後、民主党を結束させようとしており、反ユダヤ主義疑惑をめぐる一連の論争から距離を置こうとしている。共和党候補のマイク・ロジャース氏との対決は、上院の過半数を左右する重要選挙となる。エル=サイード氏は民主党指名を獲得しており、当選すれば初のイスラム教徒上院議員となる。同氏はガザでのイスラエル軍事攻勢を「ジェノサイド」と特徴づけ、イスラエルへの米国資源を国内優先事項に振り向けるべきだと主張している。

世界で電力供給危機相次ぐ――ザポリージャ原発停電、パキスタン停電、インド試験延期

世界各地で電力供給を巡る深刻な事態が同時多発的に発生している。ウクライナ南東部のザポリージャ原子力発電所は外部電源を失って1週間以上が経過し、非常用ディーゼル発電機に依存した運転を強いられている。国際原子力機関(IAEA)は8月29日、同原発が外部電源喪失の状態にあり、残存するディーゼル燃料は10日分のみだと警告した。同原発は2022年3月にロシア軍が掌握して以降、6基の原子炉は全て停止しているが、炉心の冷却のため電力を必要としており、燃料切れとなればメルトダウンの危険性が生じる。

IAEAのラファエル・グロッシ事務局長は「原子力発電所が外部電源を失う場合、ディーゼル燃料の入手可能性が極めて重要だ」と述べ、送電線の修理を可能にする局地的停戦の交渉を進めていることを明らかにした。ザポリージャ原発の通信責任者エフゲニア・ヤシナ氏はタス通信に対し、現在の主な取り組みは外部電源の復旧と全システムの安定稼働の確保にあると語った。同原発は8月20日、最後まで稼働していた330kV送電線「フェロスプラヴナヤ-1」が自動停止し、完全に外部電源を喪失。送電線の損傷はドニエプル川右岸、ウクライナ支配地域にあるとされる。ウクライナ軍の攻撃により燃料輸送が妨げられ、職員は燃料節約のため発電機の使用を最適化しているという。

一方、パキスタンでは政府が8月29日夜、再ガス化液化天然ガス(RLNG)の不足による計画停電を実施したことについて謝罪した。電力省の報道官によると、RLNG輸送船の到着遅延により3600メガワットの電力不足が生じ、ピーク時に1.5時間から3時間の負荷調整を余儀なくされた。マングラダムの発電量も195メガワット減少したという。同国では太陽光発電により日中の不足は比較的小さいが、夜間の需給逼迫は深刻で、ラホール電力供給会社(Lesco)管内では1200メガワット超の不足が発生。全国の電力不足は4000メガワットを超えたと報じられている。

また、パキスタン経済省は8月30日、ディアマー・バシャ・ダムの4500メガワット発電部門を政府が撤回したとする報道を「虚偽かつ誤解を招く」と強く否定した。同省は「ディアマー・バシャは国家優先プロジェクトであり、貯水と水力発電の両方を含めて計画を継続している」と声明を発表。電力省もソーシャルメディアで「同ダムの発電部門は既存および将来のIGCEP文書に記載された確約プロジェクトだ」と反論した。

インドでは、ラジャスタン州ジャイプールのiONデジタルゾーン・シタプラセンターで実施予定だったNEET-PG 2026試験が、停電の懸念のため9月5日に延期された。国家医学試験委員会(NBEMS)が発表したもので、同センターに割り当てられた受験生に影響が出る。

これらの事態は、エネルギーインフラの脆弱性が世界各地で顕在化していることを示している。特にザポリージャ原発の状況は、紛争地域における原子力安全の確保が国際社会の喫緊の課題であることを改めて浮き彫りにした。IAEAは現地に常駐チームを置き監視を続けているが、送電線の修復には停戦が必要であり、交渉の行方が注目される。

南シナ海から南アフリカまで:2026年夏の国際社会の岐路

2026年8月、国際社会は複数の緊張と変容に直面している。南シナ海では中国とフィリピンの関係が「極めて敏感かつ重大な岐路」にあるとされ、両国の分析家らによる共同報告書が、緊張緩和のための方策として共同石油・ガス探査の再開を提言した。報告書は、この協力がフィリピンのエネルギー需要を満たすだけでなく、一方的行動による緊張激化を防ぎ、両国間の軍事的・経済的不均衡から生じる信頼欠如を解消する「初期収穫プロジェクト」となり得ると主張する。海洋環境保護や海上犯罪対策といった「低感応度」分野での協力も提案されている。

一方、南アフリカではオンライン上の反イスラム感情の高まりと、実際の地域社会における調和の間に顕著な乖離が生じている。105歳で亡くなりイスラム教徒として埋葬されたズウェリビ・ジャック・ングバネ氏の事例は、キリスト教と伝統信仰が主流のクワズールー・ナタール州北部の農村で、イスラム教徒が日常生活に溶け込んでいる実態を示す。同国では移民問題をめぐる全国的な議論と交差する形で反イスラム的言説がネット上で可視化されているが、政治アナリストのテムビサ・ファクデ氏は「広範なイスラム恐怖症は存在しない」と指摘する。一方、イスラム教指導者のムラナ・スライマン・ラバット氏は、オンライン上の言説が長期的に人々の意識に影響を与える可能性に警鐘を鳴らす。

南アフリカではまた、英雄の名前を冠した公共インフラの維持管理不全が深刻な問題となっている。シャーロット・マクセケ・ヨハネスブルグ学術病院は2021年の火災から5年経過しても修復が完了せず、モーゼス・マビダ競技場は構造的欠陥による緊急修復を余儀なくされ、リリアン・ンゴイ通りは爆発事故から3年以上経過しても完全な再開に至っていない。論説は「命名を名誉の代わりにするな」と鋭く批判し、真の名誉には維持管理の能力と説明責任が伴うと主張する。

国際経済の面では、中国のグローバルサウスにおけるリーダーシップの実態が問われている。中国は発展途上国としての立場を強調し、G77との連携を深める一方で、その動機は現状打破よりも米国が撤退する国際システムにおける自国の権力強化にあるとの批判がある。中国の安価な繊維製品輸出がアフリカの雇用を破壊し、技術移転に消極的であること、またイランやベネズエラへの対応に見られるように米国との直接対決を回避する姿勢が指摘される。中国は「現状維持の超大国」であり、国内の異論抑圧と自国利益の保護に専念していると論じられる。

文化面では、ボリウッドの大規模ライブショーが南アフリカから消滅した現象を分析する。アパルトヘイト崩壊後の1990年代に熱狂的な復活を遂げたこれらのショーは、経済的負担の増大、ランド安、企業スポンサーの減少、そしてソーシャルメディアとストリーミングによるファンとの直接的なつながりの普及により、もはや採算が取れなくなった。かつてスタジアムを埋めたスターたちは、現在では北米や湾岸諸国の高収益市場に集中している。

スポーツでは、南アフリカのクリケット代表チームがナミビア戦の敗北から立ち直り、ジンバブエに7ウィケット差で勝利した。スピナー、プレネラン・スブレイエンは2/25の成績を挙げ、ボウリング陣の回復力を称賛した。デワルド・ブレビスは32球で75点のノーボールを放ち、チームを勝利に導いた。

科学・健康分野では、オーストラリア南オーストラリア州で死亡したイルカからH5N1鳥インフルエンザが検出された。同国では初の事例であり、陸生哺乳類であるアカギツネからも検出されている。当局は人間へのリスクは低いと強調するが、野生動物への感染拡大は新たな段階に入ったことを示している。

これらの多様な出来事は、2026年の世界が地政学的緊張、社会的分断、経済的不確実性、そして環境リスクに同時に直面していることを浮き彫りにする。各国が自国の利益と国際的責任のバランスを模索する中、地域協力と信頼構築の重要性が改めて問われている。

韓国大統領、国防・中小・家族・経済相候補を指名 財務相はG20欠席で内閣改造観測

韓国の李在明大統領は30日、国防部長官に姜信哲(カン・シンチョル)駐サウジアラビア大使を指名した。姜氏は退役4つ星陸軍大将で、韓米連合司令部副司令官を務めた経歴を持つ。1968年ソウル生まれで、陸軍士官学校46期、1990年少尉任官。35年の軍歴で、韓米連合司令部政策部長、国防部長官軍事補佐官、第11機械化歩兵師団長、合同参謀本部作戦本部長などを歴任した。2021年から2022年まで文在寅政権で大統領府国防政策秘書官を務め、2024年12月の非常戒厳宣言時に連合司令部副司令官の職にあった。2025年9月に退役し、今年2月に駐サウジ大使に就任していた。前任の安圭伯(アン・ギュベク)氏は民間人出身で、軍人出身の起用は交代となる。

中小ベンチャー企業部長官には、共に民主党の李素英(イ・ソヨン)議員(41)が指名された。前任の韓貞淑(ハン・ジョンスク)氏が首相就任のため離任して以来61日ぶりの指名となる。李議員は金・張法律事務所出身の弁護士で、2020年に初当選し、気候・エネルギー政策専門家として活動。2022年の大統領選挙ではスポークスパーソンを務めた。同日のフェイスブックで「中小企業とスタートアップは韓国企業の999社に1社を占め、労働者の10人中8人を雇用している」と述べ、「機会があれば、革新を受け入れ、人々の創造性とアイデアが実際の変化を生む環境を構築したい」と抱負を語った。

女性家族部長官には、2014年のセウォル号沈没事故の犠牲者を追悼する黙とう行進を大学生時代に組織した龍恵仁(ヨン・ヘイン)議員(36)が指名された。基本所得党の院内代表で、1990年代生まれでは初の閣僚候補となる。2020年に党創設に関わり、国民全員に月60万ウォン(約435ドル)の支給を掲げた。2021年に出産後、生後59日の息子を国会に連れて行き、乳児の委員会出席を認める法案を提案した経歴を持つ。

経済副首相兼企画財政部長官には、現職の第一次官である李亨一(イ・ヒョンイル)氏(1971年生まれ)が指名された。ソウル大学で経済学を学び、テキサスA&M大学で博士号を取得。1993年に公職に入り、経済分析課長、経済政策局長などを歴任。文在寅・尹錫悦両政権で大統領府経済政策秘書官を務め、2023年に統計庁長に就任、その後第一次官となった。

一方、企画財政部長官の具潤哲(ク・ユンチョル)氏は、30日に米ノースカロライナ州アッシュビルで開催予定のG20財務相・中央銀行総裁会議に出席するため仁川国際空港に到着したが、理由を明かさずに搭乗をキャンセルした。米財務長官スコット・ベッセント氏らとの二国間会談も中止となった。政府筋によると、この決定は企画財政部やG20とは無関係とされる。異例のキャンセルは、内閣改造の可能性を示唆するものとみられ、大統領府は鄭性豪(チョン・ソンホ)法務部長官の辞任を受けて第2次内閣人事を進めている。

CIA長官がモスクワ秘密訪問、トランプ・プーチン・ゼレンスキー首脳会談を提案

CIA長官ジョン・ラトクリフが今週、モスクワを極秘訪問し、米国・ロシア・ウクライナの首脳による三者会談を提案したことが、Axiosの報道で明らかになった。関係筋2人の話として伝えられたもので、ラトクリフ氏はロシアの情報機関トップらと会談し、ウクライナ戦争終結に向けた外交努力の再活性化を模索した。

ラトクリフ氏は8月25日にモスクワを訪問し、ロシア対外情報庁(SVR)長官のセルゲイ・ナルイシキン氏と連邦保安庁(FSB)長官のアレクサンドル・ボルトニコフ氏と会談した。これはトランプ政権のウクライナ和平仲介における同氏の初めての直接関与となった。会談では、ロシアの情報機関指導部がプーチン大統領を米国仲介の交渉に復帰させるよう説得できるかどうかが焦点となった。また、ラトクリフ氏はボルトニコフ氏に対し、戦況が悪化する前に合意に達するよう圧力をかけたとされる。ニューヨーク・タイムズは、ラトクリフ氏が戦争について厳しい評価を示したと報じた。

米政府高官は金曜日、ゼレンスキー大統領に対し、ラトクリフ氏のモスクワでの協議と三者会談の提案について説明した。この構想はトランプ政権が以前にも提起しており、ゼレンスキー氏は支持を表明したが、プーチン氏は拒否していた。米国仲介の交渉は、2月中旬にイランとの戦争が始まって以降中断している。ホワイトハウスの特使スティーブ・ウィトコフ氏とジャレッド・クシュナー氏は別途、ロシアとウクライナの交渉担当者と協議を行ったが、大きな進展はなかった。

ウクライナ側はプーチン氏の意図に深い懐疑心を抱いている。ゼレンスキー氏の副首席補佐官パブロ・パリサ氏は金曜日、プーチン氏がウクライナ北部、キーウ周辺やチェルニヒウを含む地域での攻勢に備え、ロシア軍に複数の作戦シナリオを準備するよう命じたと述べた。一方、ゼレンスキー氏の首席補佐官キリロ・ブダノフ氏は、米国仲介の協議が9月に再開される可能性があると述べた。ゼレンスキー氏は金曜日、米国の外交努力を歓迎し、ロシアとの対話における「必要なトーン」に感謝し、トランプ政権が「現実的なビジョン」を進めていると述べた。

また、プーチン大統領は鉱山労働者の日にあたり、ロシアは世界第2位の石炭埋蔵量を保有し、輸出では世界第3位、生産量では第6位であると述べた。同氏は石炭産業が困難な時期にあるにもかかわらず、世界市場での主導的地位を維持していると強調し、昨年の石炭生産量は4億4000万トンだったと明らかにした。労働生産性は5年間で18%向上したという。

マレーシア建国69周年、国王と首相が式典準備を確認——プトラジャヤで大規模パレード開催へ

マレーシアは明日、建国69周年の独立記念日を迎える。国王スルタン・イブラヒムは29日、クアラルンプールのブキット・トゥンク宮殿でアンワル・イブラヒム首相の謁見を受け、翌日の式典準備に関する最新情報を確認した。国王は公式フェイスブックで「独立記念式典が滞りなく進行し、関わる全ての者が国の歴史における極めて重要な出来事を祝うために最善を尽くすことを期待する」と述べた。

式典会場となるプトラジャヤのダトラン・プトラジャヤでは、数千人の参加者、国家資産の展示、活気あるパフォーマンスが予定されている。今年のテーマは「マレーシア・マダニ:幸福を享受する」で、愛国心を育み、国の歴史、アイデンティティ、独立の精神を強調するプログラムが組まれた。式典は午前8時に開始され、1万819人のパレード参加者、76の部隊、22のマーチングバンド、11台のフロート車両、陸海空の装備328点、使役動物112頭、電動車両22台が参加する。国王夫妻と首相、閣僚らが出席する予定だ。

開幕を飾る「ゲマ・イノバシ・マダニ」では、伝統的打楽器と革新の融合が披露される。150の楽器と700のコンパン(太鼓)を用い、マレーシア主要民族グループの打楽器が調和、繁栄、善意、忠誠の象徴として演奏される。国家構成要素では、陸海空の士官候補生や国家奉仕訓練プログラム部隊が大きなジャルール・グミラン(国旗)を掲げて行進する。また、グラスゴー2026コモンウェルスゲームズのメダリストらも参加し、スポーツと福祉の要素を担う。

一方、国防省事務次官のロクマン・ハキム・アリ氏は、独立記念日のフライパストに備え、空軍のSu-30MKM戦闘機の後部座席に搭乗し、初飛行を経験した。同氏は「戦略的資産を高い即応状態に維持するために必要な能力への理解が得られた」と述べ、同機が防空と海洋権益の保護に重要な役割を果たすと強調した。

また、スバンジャヤのスーパーマーケットで、ジャルール・グミランの一部が欠けたデザインのスカーフが販売されていた問題で、警察が捜査を開始した。地区警察署長のワン・アズラン・ワン・ママット氏によると、報告は29日午後4時49分に受理され、スーパーは即座に該当商品を撤去した。捜査は1963年紋章及び名称(不正使用防止)法第5条に基づき行われ、有罪となれば最大2万リンギの罰金または3年以下の禁錮が科される可能性がある。

独立記念日を前に、マレーシア社会は祝賀の一方で、国旗の尊重や国家の在り方について内省の機会を迎えている。評論記事は「鏡の中の独立」と題し、国民一人ひとりが国家に対して何を貢献できるかを問いかけている。

サンチェス政権、セウタ危機に165百万ユーロの緊急計画を承認へ

スペイン政府は、セウタ危機への対応として、火曜日の閣議で165百万ユーロの緊急計画を承認する。この資金は、人口8万人の都市に対する大規模な経済支援であり、地元経済の活性化と公共サービスの強化に充てられる。これは、副首相カルロス・クエルポがセウタで約束した180百万ユーロの中期的な復興計画とは別枠で、緊急措置として位置づけられる。

緊急計画の内訳は、中小企業と自営業者への直接支援に35百万ユーロ、商業と観光の活性化に15百万ユーロ、教育・医療・司法の強化に15百万ユーロが割り当てられる。さらに、今後4か月で80百万ユーロが直接投入され、これはセウタのGDPの4.1%に相当する。残りの70百万ユーロは2027年に支出される予定だ。

政府は、7月30日と31日の大規模な国境越え以降、約5,000人の移民が市内に残っていると推定している。政府は2週間以内に彼らを路上から収容施設へ移す計画を進めており、Frontexの支援やオンライン面接の導入などで送還手続きを加速させる方針だ。

サンチェス首相は9月3日に下院でセウタ危機について説明する予定だ。政府関係者は「危機は深刻だが解決できる」と述べ、遅れを認めつつも、モロッコとの協力関係が移民の90%以上の迅速な送還を可能にしたと主張している。一方、野党はこの危機を政権の失策と見なし、サンチェス首相の退陣につながる可能性があると見ている。

経済 (Economy)

FRB議長が9月利上げ示唆、ラテンアメリカ通貨下落へ——週末の経済・気象・文化情報

連邦準備制度理事会(FRB)のケビン・ウォーシュ議長は、ジャクソンホールでの基調講演で、12か月のPCEインフレ率が3.7%に達していると指摘し、目標への進展が明確かつ十分な速度で見られない場合には「やるべき仕事がある」と述べ、9月の利上げ可能性に言及した。市場はこの発言を受け、9月15〜16日のFOMCでの利上げ確率を約57%と織り込み、ドル指数は0.50%上昇の99.65となった。金は約3%下落し、S&P500は0.25%安の7,711.76で取引を終えた。

この影響はラテンアメリカ全域に及んだ。コロンビアの週末TRMは3,202.79ペソと、金曜日の3,144.28から1.86%上昇した。ブラジルの公式PTAXは5.2005レアルと、8月18日以来となる5.20台での終値となった。メキシコのFIXは17.0427ペソと、17の大台を回復した。ドル収入がある駐在員やノマドにとっては購買力が増す一方、現地通貨建ての収入層には圧迫要因となる。

一方、リオデジャネイロのサントス・デュモン空港は、先週木曜夜に再開したものの、残存する遅延に注意が必要だ。チリのマウレ地域では、コルブン貯水池の放流に伴い赤色警報が継続しており、河岸や浅瀬への立ち入りは避けるべきである。リオでは曇りで所により雨の予報であり、博物館巡りや日曜のフラメンゴ対ボタフォゴ戦が推奨される。

さらに、サンパウロとリオでは週末のナイトライフが充実している。サンパウロのバラ・フンダ地区では、D-Edgeでベルリン出身のテクノDJロドハッドが午前2時30分からプレイし、午前8時まで音楽が続く。マリーナ・セーナの公演は完売だが、リオのシルコ・ヴォアドールでは、ラウル・セイシャスのアルバム『Há 10 Mil Anos Atrás』50周年を記念する公演が午後8時から開催され、リック・フェレイラやBNegão、娘のヴィヴィ・セイシャスらが出演する。

社会 (Society)

福井県に大雨特別警報、24万4千人に最高警戒レベル 東アジアで相次ぐ豪雨災害

気象庁は30日朝、福井県の福井市、大野市、勝山市の3市に、大雨特別警報(レベル5)を発令した。これは最高位の警戒レベルであり、土砂災害や洪水の危険性が高まっていると発表した。同庁は同日午前中に警報をレベル4に引き下げたものの、総務省のデータによれば、この警報は福井県内の約24万4千人の住民に適用されていた。

気象庁の細見卓也氏は「南からの暖かく湿った空気が、日本海から福井方面に延びる前線に流れ込み、太平洋沿岸の高気圧の縁を回っている。これにより積乱雲が発達した」と説明した。積乱雲は強い上昇気流により垂直方向に急発達し、いわゆる「ゲリラ豪雨」や激しい豪雨を引き起こす。福井県内では、土曜夜から断続的に1時間あたり50〜60ミリの非常に激しい雨が降り続いた。

国土交通省の職員は、河川や用水路、冠水した道路に近づかないよう呼びかけている。日曜午前6時までの24時間雨量は、勝山市で300ミリ、大野市で233ミリに達し、いずれも観測史上最高を記録した。福井市美山地区では同期間に245.5ミリを観測した。今回の気象条件は、木曜日に富山県と石川県の5自治体に大雨特別警報が発令された際と類似している。

一方、台湾では中央気象署が、台南市、高雄市、屏東県、台東県に「豪雨または極端な豪雨」の警報を発令し、嘉義県、花蓮県、恒春半島にも「極端に激しい雨から豪雨」の警報を出した。フィリピンではラメサダムが溢水し、タラハン川に向けて余水が流れている。東アジア各地で異常気象が続いており、今後の警戒が不可欠だ。

生活・健康 (Life & Health)

東南アジアでヘイズ深刻化、マレーシアで危険レベルに達する

インドネシアの森林火災に起因する越境ヘイズが東南アジア全域で悪化し、マレーシアでは大気汚染指数(API)が危険レベルに達する地域が相次いだ。8月29日朝の時点で、全国68観測所のうち良好な空気質を記録した地点はゼロで、47地点が中程度、20地点が不健康から危険レベルに分類された。特にサラワク州セリアンではAPI 364を記録し、同国で最も深刻な数値となった。サマラハンは300、クチンは291、スリアマンは214と、いずれも非常に不健康または危険レベルに達している。

マレーシア環境局(DOE)のデータによれば、インドネシアのカリマンタンでは約1,180のホットスポットが検出され、スマトラでも18が確認された。マレーシア国内でも13のホットスポットが検出され、サラワク州に9つ集中している。アセアン気象専門センター(ASMC)は8月27日付で南部アセアン地域にアラートレベル3を発動し、西カリマンタンからサラワク西部に向かって煙霧が移動していると警告した。

健康専門家は、API値が100を超える場合は屋外活動を避け、N95マスクの正しい着用を呼びかけた。スルタン・ザイナル・アビディン大学のアナス・アフマド・ジャムハリ講師は、激しい運動が呼吸数を増やし、微粒子の吸入量を増やすと指摘し、特に子供や高齢者、呼吸器疾患を持つ人々は注意が必要だと述べた。サラワク州のレン・タリフ・サレ副大臣も、学校休暇中の子供たちの屋外活動を控えるよう促し、クラウドシーディング(人工降雨)作戦を9月初旬に実施する予定だと明らかにした。

一方、バングラデシュの首都ダッカは8月30日朝、AQIスコア58を記録し、世界の大気汚染都市ランキングで42位となった。同国のAQIはPM10、PM2.5、二酸化窒素、一酸化炭素、二酸化硫黄、オゾンの5つの主要汚染物質に基づいて算出される。世界保健機関(WHO)は、大気汚染が年間約700万人の早期死亡を引き起こしていると推定している。

また、ミャンマーでは軍事政権が反政府勢力に対して反攻を強め、2021年のクーデター後に失った101の町のうち22を奪還した。徴兵制による約15万人の兵力増強と中国の支援が背景にあるとされ、空爆作戦は民間人に深刻な被害をもたらしている。アナリストは、同国が長期にわたる消耗戦と人道的危機に直面すると警告している。

スポーツ (Sports)

パリーがWTAモンテレオ初優勝、フルゴビッチがIBF王座獲得、フェリーはATP決勝で敗退

2026年8月29日、メキシコで開催されたWTAモンテレオ・オープン決勝で、フランスのダイアン・パリー(23歳、世界ランク50位)がベルギー第2シードのエリーズ・メルテンス(同24位)を6-4、0-6、6-3で破り、キャリア初のシングルス・タイトルを獲得した。パリーは第1セットを先取したものの、第2セットを0-6で落とすも、第3セットで序盤にブレークを奪い5-1とリード。メルテンスの追撃を振り切り、2時間半超の熱戦を制した。パリーは翌週の全米オープン初戦でビクトリヤ・ゴルビッチと対戦する。

同日、ロンドンのO2アリーナでは、クロアチアのフィリップ・フルゴビッチ(34歳)が、英国出身の無敗の有望株モーゼス・イタウマ(21歳)を9回TKOで下し、空位のIBF世界ヘビー級王座を獲得した。イタウマは序盤から優勢に立ち、2回にはフルゴビッチにスタンディング・エイト・カウントを与えたが、フルゴビッチは耐え抜き、イタウマのスタミナ切れを突いて9回にストップ勝ち。イタウマはリングから担架で運ばれ、病院に搬送された。フルゴビッチはクロアチア史上初のヘビー級世界王者となり、「私は現在、彼は間違いなく未来だ」とイタウマを称えた。一方、イタウマはマイク・タイソンに次ぐ史上2番目の若さでのヘビー級王者誕生を目指したが、初黒星を喫した。

また、米ノースカロライナ州で行われたATPウィンストン・セーラム・オープン決勝で、英国のアーサー・フェリー(24歳)はペルーのイグナシオ・ブーセ(22歳)に3-6、2-6で敗れ、自身初のATPツアー決勝でタイトルを逃した。フェリーはウィンブルドン準決勝進出の勢いでランキングを上げ、今回の決勝進出で世界33位に浮上し、キャメロン・ノリーを抜いて英国勢トップとなる。ブーセはウィンストン・セーラム史上最年少優勝者となった。

全米オープン開幕直前:ポピリンが精神面の危機を告白、再起への道を模索

オーストラリアのテニス選手アレクセイ・ポピリンが、2026年全米オープン開幕を前に、自身の精神的危機と再起への決意を赤裸々に語った。世界ランキング139位まで落ち込んだポピリンは、今大会への出場権をワイルドカードで獲得した。F1ドライバー、オスカー・ピアストリのメンタルコーチであるエマ・マレーの指導を受け、精神面の立て直しを図っている。

ポピリンは2024年全米オープンでノバク・ジョコビッチを破る殊勲を挙げたが、その後ランキングを急落させた。ウィンブルドンでの1回戦敗退後には「自分は廃人だった」と述べ、テニスの結果が自身の幸福感を左右するという不健康な思考に陥っていたことを告白。自身の結婚式さえ楽しめなくなることを恐れた経験が、専門家の助けを求める転機となったという。

現在27歳のポピリンは、マレーコーチと共に「結果と人間としての感情を結びつけない」という新しい考え方を模索中だ。「全ては精神的な問題だ」と語り、同じチームを信頼し、プロセスを信じ続ける姿勢を示した。初戦では元全米オープン準決勝進出者のグリゴール・ディミトロフと対戦する。

世界马拉松とラグビー:シドニーで新記録、各地で熱戦展開

エチオピアのアディス・ゴベナとケニアのペレス・ジェプチルチルが、30日に開催されたシドニーマラソンで男子・女子それぞれ圧勝した。21歳のゴベナは大会記録を約1分半更新する2時間4分42秒で優勝し、世界マラソンメジャー初制覇を果たした。女子はジェプチルチルが2時間18分31秒で、自身4度目のメジャータイトルを獲得した。

ナイジェリアで開催された2026年エヌグ国際マラソンでは、ケニアとエチオピアの選手が42キロ部門を席巻した。男子はケニアのエドウィン・キピョゴが2時間23分38秒で優勝、女子はエチオピアのゼネベ・アベルが2時間48分40秒で制した。また、マレーシアではマレーシアマラソン2026が開催され、副首相のアフマド・ザヒド・ハミディがファンランをスタートさせた。

ラグビーでは、オーストラリアがアルゼンチンを27-21で下し、新指揮官レス・キス体制で3連勝を達成した。トム・フーパーの活躍が光った。

アトレティコ、フリアン・アルバレスの移籍騒動を乗り越えセビージャに快勝 首位浮上

アトレティコ・マドリードは29日、リーガ・エスパニョーラ第3節でセビージャを敵地ラモン・サンチェス・ピスフアンで3-1と下し、開幕3戦で勝ち点7として暫定首位に立った。移籍市場の閉幕を翌日に控え、バルセロナやアーセナルへの移籍が噂されるフリアン・アルバレスを招集から外した一戦で、チームは序盤から圧倒的なパフォーマンスを見せた。

試合は4分、韓国代表イ・ガンインのスルーパスを受けたアレックス・バエナが先制点を挙げると、26分にアデモラ・ルックマンが追加点。32分にはバエナが再びゴールを決め、わずか33分で試合を事実上決定づけた。バエナはワールドカップ優勝の経験を活かし、2得点の活躍でマン・オブ・ザ・マッチ級の働きを見せた。ディエゴ・シメオネ監督は「バエナのパフォーマンスは目を見張るものがある。ワールドカップ優勝の影響が彼のプレーに表れている」と称賛した。

後半はセビージャが盛り返し、66分にミゲル・シエラのボレーで1点を返したものの、反撃はここまで。アトレティコは守備陣も崩れず、終盤にペナルティエリア内でのハンド疑惑があったものの、判定は覆らずそのまま勝利を収めた。シメオネ監督は「前半は素晴らしかったが、後半はエネルギーを失った。それでも勝ち点3を獲得できたことは重要だ」と振り返った。

一方、この勝利によりアトレティコはレアル・マドリードとバルセロナがそれぞれ日曜と月曜に試合を控える中、暫定首位に立った。アルバレスの去就については、クラブのマテウ・アレマニー・フットボールディレクターが「彼は個人的なプロセスを経ている。我々は彼を助けるためにいる」と語り、移籍市場が閉幕するまで不透明な状況が続く。

Joe Rootがローズで歴史的記録、Pontingを抜きホーム最多得点者に

イングランド主将ジョー・ルートが、ローズで開催されたパキスタンとの第2テストで歴史的記録を樹立した。ルートは2日目に24ランを記録し、ホームでのテスト通算得点を7,594に伸ばし、リッキー・ポンティングの7,578ランを上回って、ホームでのテスト最多得点者となった。ポンティングはオーストラリアで7,578ランを記録しており、ルートはこの長年の記録を塗り替えた。インドのサチン・テンドルカールが7,216ランで3位につけている。

ルートの記録は、89テスト、156イニングで平均53.85、24世紀、35フィフティ、最高スコア254という内容だ。ポンティングは92テスト、154イニングで平均56.97、23世紀、38フィフティ、最高257だった。テンドルカールはインドで94テスト、153イニング、平均52.67、22世紀、32フィフティ、最高217を記録している。ルートは現在、テンドルカールのオールタイム記録15,921ランまで1,713ランに迫っており、通算では168テストで14,208ランを積み上げている。

試合では、イングランドが第1イニングで290ランを記録し、パキスタンを110に抑えた。第3日は雨に悩まされ、24.5オーバーのみの実施となったが、イングランドは第2イニングで177-7とし、リードを357に拡大した。ダン・ローレンスが66球で50ノットアウトと奮闘し、エミリオ・ゲイが31、ハリー・ブルックが34、ジェイミー・スミスが7で退いた。モハマド・アッバスが3-48を記録し、モハマド・アリがガス・アトキンソンをlbwで退けた。

パキスタンはローズでの第4イニング最多得点記録(1984年の西インド諸島による344-1)を更新する必要があり、パキスタンのペースメーカー、モハマド・アリは「クリケットでは奇跡が起こる」と語った。イングランドは第1テストをイニング差で制しており、この第2テストに勝利すれば3連戦のシリーズ制圧が決まる。ルートの記録達成は、チームの優位性とともに、テンドルカールのオールタイム記録への挑戦が現実味を帯びてきたことを示している。