ロシア軍の無人機攻撃により、ウクライナ首都キーウ近郊のブチャ地区で大規模な爆発と火災が発生し、少なくとも37人が死亡した。ウクライナ当局が29日に発表した。今年の戦争で最も犠牲者の多い攻撃の一つとなる。現地メディアによると、犠牲者には高齢者・障害者向け介護施設の入所者34人が含まれるという。
攻撃は28日午後8時10分ごろ、キーウ西方約5キロのムィラ村で発生した。ロシア軍の無人機が倉庫に着弾し、その後、弾薬とみられる物体が誘爆した。ウクライナ検察は過失の疑いで刑事捜査を開始した。ゼレンスキー大統領は「住宅地の近くに弾薬を保管することは法律で禁止されている」と述べ、責任者の処罰を約束した。
ロシア国防省は、ムィラの倉庫には長距離無人機用の部品と発射ブースターが保管されていたと発表した。一方、ウクライナ側は、同様の攻撃が7月にキーウ郊外のヴィシュネヴェでも発生し、22人が死亡したことを挙げ、コレツキー首相は「同じ過ちを繰り返すのは犯罪的過失だ」と非難した。
キーウへの空襲は3日連続となり、市内の経済活動や市民生活に深刻な影響が出ている。ウクライナ空軍によると、ロシア軍は267機の無人機と2発のミサイルを発射し、うち233機を撃墜したという。南部ヘルソン州ではロシア軍の攻撃で2人が死亡、27人が負傷した。
ウクライナ側も対抗措置として、ロシア国内の軍事・エネルギー施設への長距離攻撃を強化している。ゼレンスキー大統領は、長距離無人機による攻撃を現在の1日平均300回から1000回に増やす目標を表明した。ロシア国防省は、夜間にウクライナの無人機313機を撃破したと発表した。