The Morning Star Observer

2026年08月29日 土曜日夕刊 (Evening Edition)ArchiveAbout

ヒマラヤ国境を襲った大洪水、死者600人超・行方不明者2500人近くに――ネパールとチベットで壊滅的被害

ネパールと中国チベット自治区の国境地域を襲った記録的な鉄砲水と土石流は、2026年8月26日に発生し、壊滅的な被害をもたらした。現地時間29日朝までの集計で、ネパール側では少なくとも626人の死亡が確認され、行方不明者は2,426人に上る。中国チベット側でも7人が死亡し、554人が行方不明となっている。両国を合わせた犠牲者は633人以上、行方不明者は約2,980人に達する。

災害は、ヒマラヤ山脈のランタン・リルン峰北側で発生した大規模な氷河・岩盤崩落が引き金となった。崩落した氷と岩石は約1,200メートルを落下し、レンデ川に流れ込んだ。これにより発生した土石流は、時速50キロ以上の速さで渓谷を駆け下り、ネパールのラスワ、ヌワコット、ダディン各郡を襲い、トリシュリ川の水位を30分で9メートル上昇させた。米地質調査所(USGS)は当初、地震が引き金とみていたが、その後の分析で崩落自体がマグニチュード5.2相当の地震波を発生させたと結論づけた。

被災地では、道路や橋梁の崩壊、厚い泥土の堆積により救助活動が難航している。ネパール軍は、トリシュリ3A水力発電所のトンネルに100人以上が閉じ込められているとみて救助を進めているが、トンネルの入口を特定することすら困難な状況だ。中国側でも、ジーロン国境検問所周辺で救助隊が活動しているが、建物は完全に破壊され、生存者の確認には至っていない。さらに、崩落で形成された堰止め湖が決壊する危険性が高まり、救助活動が一時中断される場面もあった。

国際社会からの支援も動き出している。インドは約60トンの救援物資を3便で送り、韓国は行方不明の自国民9人を捜索するため緊急対応チームを派遣した。南アフリカのNGO「ギフト・オブ・ザ・ギバーズ」は、行方不明となった南アフリカ人6人の捜索・回収チームを待機させている。ネパール政府は当初、外国からの救助受け入れを拒否していたが、方針を転換し、地下トンネル救助、DNA鑑定、遺体保存などの専門技術を持つ外国チームの受け入れを決定した。

経済的影響も深刻だ。ネパールのスワルニム・ワグル財務相は、復興には40億~50億ドル(ネパールGDPの約1割)が必要との初期見積もりを示した。洪水により国内発電容量の12%以上に相当する水力発電施設が損傷し、送電網や道路も広範囲で破壊された。国際赤十字・赤新月社連盟は、少なくとも9万3千人が緊急支援を必要としていると推定している。

科学者らは、地球温暖化によるヒマラヤの氷河融解が、こうした氷河崩落型の災害を増加させていると警告する。デイトン大学のウメシュ・ハリタシャ教授は「気温上昇により、岩盤を接着していた氷の『接着剤』が溶けている」と指摘した。今回の災害は、2015年のネパール地震以来最悪の人的被害であり、気候変動が山岳地帯の脆弱性を増大させている現実を浮き彫りにした。

米国とベネズエラが「歴史的」石油合意、米国が確認埋蔵量650億バレルの過半を掌握へ

米国のトランプ大統領は2026年8月28日、ベネズエラとの間で「世界史上最大の石油合意」を発表した。同合意により、米国はベネズエラの確認埋蔵量650億バレルの過半数の支配権を獲得する。トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、国務長官のマルコ・ルビオ氏と国防長官のピート・ヘグセス氏が、ベネズエラの暫定大統領デルシー・ロドリゲス氏と緊密に協力し、民間企業との連携を通じてこの合意を成立させたと述べた。

ベネズエラ政府の声明によると、この合意は17の戦略的油田の開発を含み、確認埋蔵量は650億バレル、投資額は1000億ドル以上、国家への税収は2090億ドル以上を見込む。ロドリゲス暫定大統領は「国家再生への重要な影響」をもたらすと述べ、トランプ氏は「米国の石油埋蔵量を2倍以上に増やし、ガソリン価格の大幅な低下につながる」と主張した。

この合意は、米軍が1月にニコラス・マドゥロ前大統領を拘束した後、米国とベネズエラの関係が急速に接近する中で成立した。米国はイラン戦争による石油供給の混乱と戦略石油備蓄の低下に直面しており、ガソリン価格の高騰が政権への圧力となっている。ルビオ氏は「米国民とベネズエラ国民双方にとって大きな勝利だ」と評価した。

しかし、専門家はベネズエラの老朽化したインフラや政治的リスクを指摘し、生産拡大には数年かかると警告する。合意の詳細は不明な点が多く、今後の実効性が問われる。

米ICEが極右評論家ミロ・ヤニアノプロスを逮捕、国外追放へ 元トランプ支持者の皮肉な結末

米移民税関捜査局(ICE)は2026年8月27日、英国出身の極右評論家ミロ・ヤニアノプロス(41歳)をルイジアナ州ニューオーリンズのルイ・アームストロング国際空港で逮捕した。国土安全保障省(DHS)が28日に発表した声明によれば、ヤニアノプロスは2019年5月14日にニューヨーク経由で合法的に入国したものの、ビザの有効期限を超えて滞在していた。移民判事は7月22日、彼が移民審問に出頭しなかったため、最終的な退去命令を発令していた。DHSは「彼は我が国の法律に違反して滞在を延長することを選んだ」と述べ、ICEの拘留下で国外追放を待つとしている。

ヤニアノプロスはかつてドナルド・トランプ大統領の熱心な支持者であり、2016年の大統領選挙で「Gays for Trump」イベントを主導するなど、オルタナ右翼運動の顔として知られた。ブライトバート・ニュースの元編集者でもある彼は、トランプ政権の移民政策を擁護し、昨年6月には「カリフォルニア州はスーパーの入り口やガソリンスタンド、ショッピングモールにICEの検問所を設置し、合法的滞在を証明できない者はその場で強制送還すべきだ」と主張。9月にはICE職員への「完全な免責」を要求し、「何百万人もの人々を国外追放すべきだ」と訴えていた。

しかし近年、ヤニアノプロスはトランプ氏との関係が悪化。同氏を汚職で非難し、ジェフリー・エプスタイン事件関連文書の扱いを批判、さらにイスラエルの影響力を問題視する発言を行うようになった。この転向により、トランプ氏側近のローラ・ルーマー氏らから激しい非難を浴びた。ルーマー氏は自身のXアカウントで「私はミロが米国に不法滞在していることを最初に報告した人物だ。彼はトランプ大統領に対する暴力を扇動し、マージョリー・テイラー・グリーン元下院議員のために働いていた。彼が私の暗殺を呼びかけた時、私はICEとFBIに通報した」と主張し、逮捕を歓迎した。

ヤニアノプロスは近年、ラッパーのカニエ・ウェスト(現在はYeと名乗る)の政治顧問や広報担当として活動しており、逮捕当日はニューオーリンズで予定されていたウェストのコンサートに出席するため滞在していたと報じられている。DHSは声明で、不法滞在者に対し「CBPホームアプリを通じて自主退去するよう」促し、「米国は不法滞在者に3,000ドルと無料航空券を提供している。自主退去しなければ、逮捕され、再入国の機会なく強制送還されるだろう」と警告した。ヤニアノプロスの弁護士や代理人からのコメントは得られていない。彼の拘留場所はICEのオンライン収容者検索システムではルイジアナ州アレクサンドリアの事務所が案内されており、国際線送還の拠点となっている。

イラン戦争6ヶ月、米国の制裁強化と経済悪化で膠着状態に

イラン戦争が開始から6ヶ月を迎えた。米国は「経済的D-Day」と称する制裁強化を進める一方、イランはインフレ率66%・貿易量35%減少という深刻な経済的打撃を受けている。最高指導者モジタバ・ハメネイは2月の攻撃で負傷して以来、公の場に一切姿を見せておらず、指導部の空白が懸念されている。

米国は中東に軍事資源を集中させた結果、太平洋から空母を引き揚げ、欧州での戦闘機ローテーションを制限するなど、世界的な軍事プレゼンスが低下している。国防総省は「米軍は依然として最強」と主張するが、元国防当局者らは「抑止力の信頼性に大きなギャップがある」と指摘する。一方、湾岸諸国はサウジアラビア・トルコ・パキスタンによるメッカ共同防衛協定を締結するなど、新たな安全保障体制を模索している。

民主党は戦争の長期化を批判し、トランプ政権の「違法かつ非道な戦争」と非難している。戦争開始から米兵18人が死亡し、軍事費は1000億ドルに達した。イランは「敵に多くのサプライズを用意している」と新たな軍事能力を示唆しており、戦争のさらなる長期化が懸念される。

政治 (Politics)

米連邦判事、トランプ大統領の口止め料事件移送申し立てを再び却下

米連邦判事のアルビン・ヘラースタイン氏は、ドナルド・トランプ大統領による口止め料事件を州裁判所から連邦裁判所へ移送する最新の申し立てを却下した。判事は、トランプ氏の主張は「新しくもなく、法的にも十分ではない」と判断した。この決定により、事件は州裁判所に留まることとなる。

トランプ氏は2024年、ニューヨークの陪審員により、2016年の大統領選挙運動中に成人映画女優ストーミー・ダニエルズ氏への口止め料支払いを隠蔽する目的で業務記録を改ざんしたとして、34件の重罪で有罪評決を受けた。トランプ氏は無罪を主張し、2024年7月の最高裁判所による大統領免責に関する判決を根拠に有罪判決の破棄を求めている。

ヘラースタイン判事は却下理由について、「成人映画スターへの口止め料の支払いや、不祥事の隠蔽は大統領免責の範囲に含まれない」と述べた。トランプ氏の弁護団はこの決定を不服として控訴する方針を示している。

この判決は、トランプ氏の法的戦略にとってさらなる後退となる。トランプ氏は2025年1月に無条件釈放の判決を受けており、収監や罰金は免れたものの、有罪判決は記録に残っている。事件は今後、上級裁判所で争われる可能性がある。

イラン新指導部、対米強硬姿勢を鮮明に ヒズボラは和平合意を拒否

米国とイスラエルによるイラン政府転覆の試みから6カ月が経過した。イランの新指導部は、長年神権政治の中枢に身を置いてきた将軍や聖職者たちの強硬派グループを中心に結束し、長期化する可能性のある米国との対決に備えている。ドナルド・トランプ米大統領が当初描いたイラン政権崩壊の期待は裏切られ、新政権は対米交渉にほとんど信頼を置いていない。

最高指導者モジュタバ・ハメネイ師は8月11日と12日、国家安全保障最高評議会書記にモフセン・レザイ氏、バシージ(革命防衛隊の義勇兵組織)の新責任者にホセイン・タイエブ氏を任命するなど、一連の人事を発表した。レザイ氏は革命防衛隊の創設期を指揮した強硬派で、タイエブ氏は2009年の大規模な抗議運動の弾圧を主導した元情報機関トップだ。これらの人事は、経済状況の悪化に伴う国内の不満が広がる中で、新たな動揺を未然に防ぐ決意の表れとみられている。

イランの指導部は経済的犠牲も認めている。ペゼシュキアン大統領は、米国の制裁と封鎖により外国貿易が35%縮小したと報告した。ワシントンは「経済的なDデー」と称する圧力強化策を進め、各国にイランとの取引停止を求めている。米財務省はテヘランと取引していたエジプトのバンク・ミスルに制裁を科したが、中国やインドなど主要なイラン貿易相手国への制裁発動には踏み切らなかった。

一方、レバノンではイスラエル軍が、ヒズボラの地下軍事施設があるとされるアリ・タヘル丘陵への攻撃を続けている。同丘陵はリタニ川以北を見渡す戦略的要衝であり、イスラエル軍は周辺で激しい抵抗に直面している。イスラエルは最終攻撃の開始にワシントンのゴーサインを待っているとされ、米国は限定的な作戦を条件に承認する構えだ。

ヒズボラのナイム・カセム師は8月28日、イスラエルとレバノンの間で結ばれた枠組み合意を「非合法で、屈辱的だ」と改めて拒否し、「我々は降伏しない」と強調した。同合意はヒズボラの武装解除とイスラエル軍の段階的撤退を定めるが、6月の停戦合意後もレバノンではイスラエル軍の空爆や砲撃が定期的に報告されており、和平プロセスは困難を極めている。

SCO首脳会議、ビシュケクで開催へ プーチン、習近平、ペゼシュキアンら出席

ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席は、中央アジアのキルギスで8月31日から2日間にわたり開催される上海協力機構(SCO)首脳会議に出席する見込みだ。同会議にはイランとインドの首脳も参加し、西側への対抗勢力を目指す地域ブロックの25周年を記念する。

約12カ国の首脳がキルギスの首都ビシュケクに集まり、SCOの創設25周年を祝う。SCOはロシア、中国、インド、パキスタン、イラン、中央アジア4カ国、そしてロシアと同盟関係にあるベラルーシで構成される。プーチン氏と習氏はこれまで、SCO首脳会議を多極世界のビジョンを推進し、西側に対する結束を示す場として利用してきた。

今回の会議は、ロシアのウクライナ侵攻開始から4年半、ワシントンとテヘランの戦争開始から6か月の時点で開催される。イランからはマスード・ペゼシュキアン大統領が出席する。プーチン氏、習氏、ペゼシュキアン氏に加え、インドのナレンドラ・モディ首相とパキスタンのシャバズ・シャリフ首相が、キルギスのサディル・ジャパロフ大統領が議長を務める全体会議に参加する予定だ。プーチン氏はまた、イランのペゼシュキアン氏や中国の習氏らと個別の二国間会談を行う見込みだと、クレムリンのユーリ・ウシャコフ報道官が述べた。

一方、インドのモディ首相は、ウズベキスタンとキルギスを訪問する4日間の日程を開始した。タシケントでウズベキスタンのミルジヨエフ大統領と会談し、その後ビシュケクでSCO首脳会議に出席する。また、プーチン大統領は8月29日にベラルーシのルカシェンコ大統領と会談し、9月1日を前に教育関係者とのイベントに参加する予定だ。

SCOは歴史的に経済問題に焦点を当ててきたが、近年はモスクワと北京の主導で勢いを増している。10の加盟国に加え、現在15の「対話パートナー」(トルコ、サウジアラビア、カタールを含む)と、アフガニスタンとモンゴルの2つのオブザーバー国を持つ。SCOの創設宣言は「他国に向けられた同盟ではない」としているが、プーチン氏と習氏は首脳会議で繰り返し反西側の演説を行ってきた。今回のビシュケク首脳会議は、一部のSCO加盟国が実際の戦争(ウクライナとイラン紛争)や貿易戦争の最中にある中で開催される。米国は今月、金、技術、デジタル資産、航空、海上輸送の分野でイランの貿易相手国に二次制裁を課し、イラン政権の弱体化を狙った。中国はイラン産石油の主要輸入国として、自国の利益を「断固として守る」と応じた。

アイスランド、EU加盟交渉再開の是非を問う国民投票へ 接戦の様相

アイスランドで8月29日、欧州連合(EU)への加盟交渉再開の是非を問う国民投票が実施された。2013年に交渉が凍結されて以来、約13年ぶりの問い直しとなる。与党である左派連立政権は、ロシアのウクライナ侵攻や米国のトランプ大統領によるグリーンランド併合の示唆といった地政学的な緊張の高まりを受け、当初2027年に予定していた投票を前倒しした。投票は土曜日午前9時(GMT)から午後10時まで行われ、結果は日曜未明に判明する見通しだ。

投票では「アイスランドは欧州連合との加盟交渉を再開すべきか」という問いが投げかけられた。直近の世論調査では、ギャラップ社の調査で反対が51.6%と僅差で先行する一方、別の調査では賛成が51.3%と逆転しており、結果は予断を許さない。有権者数は約27万3000人で、人口約40万人のうち5分の1以上が期日前投票を済ませている。

争点となっているのは、経済的な安定と主権の在り方だ。賛成派は、インフレと高金利に苦しむ経済にとってユーロ導入を含むEU加盟が利益になると主張する。アイスランドのインフレ率は5.6%、政策金利は8%に達し、住宅ローンの金利は9%を超える例もある。一方、反対派は、EUの共通漁業政策によって国内経済の柱である漁業の管理権を失うことを最大の懸念材料として挙げる。漁業は輸出の3分の1以上、GDPの約8%を直接占めており、政府は交渉において完全な例外措置を求める方針を示しているが、反対派は過去の交渉経緯から実現性に懐疑的だ。

また、安全保障も背景にある。アイスランドはNATOの創設メンバーでありながら自国軍を持たず、米国との二国間防衛協定(1951年)に依存してきた。しかし、トランプ大統領のグリーンランドに対する強硬な姿勢や、ロシアの北極圏での軍事活動拡大を受け、EUとの連携強化を求める声が高まっている。外相は「我々の安全保障と繁栄を支えてきた国際秩序は深刻な圧力にさらされている」と述べ、EU加盟が「小さな国にとっての保護」になるとの認識を示した。

仮に賛成が過半数を獲得した場合、EU委員会との間で35分野に及ぶ交渉が開始される見込みだ。政府の試算では、交渉は年内にも開始され、18~24か月かかるとされる。ただし、加盟の最終決定は再度の国民投票と議会の承認を経る必要があり、今回の投票はあくまで交渉開始の是非を問うものだ。一方、反対が多数となった場合でも、将来の交渉再開の可能性が完全に排除されるわけではない。今回の結果は、EUにとって1995年以来となる豊かな新規加盟国の誕生につながる可能性がある一方、ノルウェーなど他のEEA加盟国にも影響を及ぼす可能性があり、ブリュッセルも注視している。

世界各地で司法と法制度をめぐる動きが相次ぐ――AI判決への警告から最高裁掌握まで

今週、世界各地で司法と法制度をめぐる重要な動きが相次いだ。バングラデシュでは最高裁判所長官がAIによる判決作成を警告し、ニカラグアでは最高裁長官の辞任により政権の司法掌握が完了した。パキスタンでは憲法改正に対する請願が最高裁で受理されず、台湾では爆弾事件の判決が確定した。トルコではコメディアンが再逮捕され、香港では政府の買収提案を拒否する住民の存在が明らかになった。

バングラデシュの最高裁判所長官ズバイル・ラフマン・チョウドリーは、土曜日にダッカで開催された国内初のAIガバナンス・サマースクールの開会式で、人工知能(AI)を判決作成に使用してはならないと警告した。AIは事件の主題、関連法規、事実と証拠、裁判官の良心を評価できないと述べ、司法判断におけるAI使用に注意を促した。また、AIの使用範囲を定める効果的な法律と政策を求め、「AIは人々の生活をより容易にし、基本的権利を保護するために使用されなければならない」と強調した。さらに、AIが生成した情報を適切な検証なしに使用することの危険性にも言及した。

ニカラグアでは、最高裁判所長官アルバ・ルス・ラモスが辞任し、ロサリオ・ムリーリョ共同大統領による司法制度の掌握が完了した。ラモス氏は38年間の最高裁在任後、健康上の理由で引退を発表したが、実際には2023年10月に警察によって執務室から追放され、自宅に軟禁状態にあった。彼女の辞任により、9人の判事が退任し、最高裁はムリーリョ氏に忠誠を誓う新たな判事で再構成された。アナ・フリア・ギド氏が後任と目されている。

パキスタンでは、元判事シャビール・ラザ・リズビ氏による憲法修正第27条への異議申し立てが、最高裁登記官事務所によって受理を拒否された。同修正案は連邦憲法裁判所で争うべきだとされた。リズビ氏は、現議会は制憲議会ではなく、憲法の基本構造を変更することはできないと主張していた。また、イスラム国家における個人への終身免責は許されないとし、司法の独立は判事任命に直結すると訴えていた。

台湾では、最高裁が嘉義市の爆弾事件で男に28年の刑を言い渡した。趙偉志被告は2023年7月の寺院祭りで爆弾を遠隔操作で爆発させ、29人を負傷させた。当初は無期懲役だったが、再審で28年に減刑された。最高裁は検察と被告の上告を棄却し、判決が確定した。

トルコでは、コメディアンのデニズ・ギョクタシュ被告が、裁判所が釈放を命じた後に再逮捕された。彼はイスラム教と大統領を侮辱した疑いで7月に拘留されていたが、控訴審で釈放が決定された。しかし、検察が別の事件で再捜査を開始し、「犯罪と犯罪者の称賛」の容疑で再逮捕された。

香港では、政府による買収提案の期限が8月31日に迫る中、約70人の住民が売却を拒否している。専門家は政府の提案を「寛大」と評価するが、住民は財産と共同体の絆の喪失を補えないと主張している。これらの動きは、各国の司法制度が政治的压力や技術的変化に直面し、その独立性と役割が問われていることを示している。

世界の若き君主と欧州最古の君主、相次ぎ死去――ウガンダ・トロ王オヨとノルウェー王ハーラル5世

ウガンダのトロ王国の国王オヨ・ニンバが34歳で死去した。かつて世界最年少の国王として知られたオヨは、1995年に父パトリック・カボヨ・オリミ3世の死去を受けて3歳で即位し、伝統的な儀式を経て国王となった。トロ王国の首相カルビン・ルォミーレ・アキキが金曜早朝に死去を発表し、ウガンダ全土に衝撃が広がった。オヨは非公開の病状のため海外で治療を受けていたと報じられている。トロ王国は彼に息子がおり、後継者となると明らかにした。

オヨは幼少期からトロの象徴として国内外の要人と面会し、世界最年少の現役君主として注目を集めた。18歳で親政を開始し、トロ王国の直接の長となった。リビアの元指導者ムアンマル・カダフィはオヨと母である太后ベスト・ケミギサを含む王族と親交を深め、複数回ウガンダを訪問し王室を支援した。成人後は私生活を公に語ることはほとんどなく、未婚のまま「国内随一の独身貴族」と評されていた。

一方、ノルウェーでは国王ハーラル5世が89歳で死去した。現地時間金曜午前6時35分、オスロ大学病院リクショスピタレットで亡くなった。ハーラルは1991年に父オーラヴ5世の死去を受けて即位し、35年以上にわたり統治した。欧州最古の現役君主であり、近代的で質素な君主制を体現する存在として国民から広く尊敬を集めた。王太子ホーコン(53歳)が直ちに国王ホーコン8世として即位し、「すべてはノルウェーのために」という曾祖父ホーコン7世と同じモットーを採用した。

ハーラルの死を受け、オスロの王宮前には数千人が集まり、花や旗を捧げて哀悼の意を示した。ヨナス・ガール・ストーレ首相は「一つの時代が終わり、新たな時代が始まる。王は死んだ。新王万歳」と述べ、「彼の国民への愛、ユーモアと温かさ、そして私たちへの揺るぎない信頼を記憶するだろう」と語った。ノルウェー議会は9月1日に新国王の宣誓が行われると発表し、国葬までの期間を服喪期間とするとした。

ハーラルは8月17日から溶血性貧血のためオスロの病院に入院していた。近年は健康問題が続き公務を縮小していたが、退位は否定し「議会に対する終身の誓いを立てた」と主張していた。王室内では近年、妻ソニア王妃の心臓疾患による入院、ホーコン妃メッテ=マリットのエプスタインとの関係報道、継子マリウス・ボルグ・ホイビーのレイプ罪による懲役4年の判決、メッテ=マリット自身の肺移植など、スキャンダルと困難が相次いでいた。それでもハーラルは国民から「国民の祖父」と親しまれ、2011年のテロ事件後などに国民を結束させる演説で知られた。

両国王の死去は、アフリカと欧州の伝統的君主制の継承と変容を改めて浮き彫りにした。ウガンダのトロ王国は政治的権限を持たない文化的存在でありながら、その継承は地域のアイデンティティに深く関わる。ノルウェーでは新国王ホーコン8世が、現代的な価値観と王室の伝統の間で、スキャンダルに揺れる王室をいかに導くかが問われることになる。

世界の動き:アルゼンチン国会改革、ブラジル租税判決、台湾核能公投など

今週の国際ニュースを総覧する。アルゼンチンでは国会が中央銀行憲章改革と財政無罪制度拡大の2法案を144対102で可決した。中央銀行による財務省への融資を禁止し、総裁・理事の解任には両院で3分の2の賛成を要求する内容だ。また、元大統領クリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネルが自宅軟禁中の住居の真下のフラットを、ラ・カンポラ系の金属労働組合指導者マリア・ソレダッド・カジェが購入したことが明らかになり、組合資金の不正使用疑惑が浮上した。経済相ルイス・カプートは住宅ローン促進プログラムを発表し、総額2兆ペソ(約15億米ドル)規模で、初回入札は2000億ペソとなる。

ブラジルでは、連邦最高裁判所が外資子会社の利益に対する課税を認める判決を形成した。ヴァーレ社を巡る訴訟で、6対4の賛成多数となり、課税対象額は約42億6000万米ドルと見積もられる。また、ミナス・リオ鉄道回廊の競売に向けた入札公告が運輸規制機関ANTTによって承認された。全長約733キロメートルの既存路線を対象とする初の競売であり、最低入札価格は象徴的な1レアル(約0.19米ドル)だ。

スペインでは、アンダルシア州政府がアルメリアの生物回廊地域における大規模灌漑農場計画を却下した。12年に及ぶ紛争に終止符を打つ決定で、環境影響と水不足を理由に挙げている。パキスタンでは、カイバル・パクトゥンクワ州閣僚会議が多数の行政・財政決定を承認した。新たなテシル(行政区画)の設置や、医療歯科大学入学試験のETEAによる実施、洪水復旧のための10億ルピー拠出などが含まれる。

台湾では、中央選挙委員会が核能公投の実施を承認した一方、鞭打ち刑導入と交通罰金の使途限定の2件の公投提案を却下した。国民党と台湾民衆党はこの決定を強く非難している。アルゼンチンでは、マルビナス諸島の主権主張に関連し、イギリス船籍のタンカーがウシュアイア港に停泊したことに対し、ティエラ・デル・フエゴ州政府が抗議した。また、元情報機関員ラウル・マルティンスがメキシコから帰国し、マネーロンダリング等の罪で裁判を受けることとなった。

さらに、レコレータ墓地でのカフェ・土産物店計画が中止され、マル・デル・プラタ水族館の破産管財人がマゼランペンギン4羽を売却に出すなど、社会面の話題も多岐にわたる。サッカーでは、FIFAがアルゼンチンサッカー協会に対し、ワールドカップでの政治的横断幕掲示やファンの騒動などで総額32万1000米ドルの罰金と、今後のホーム2試合の観客収容人数を半減する制裁を科した。

エクアドル前大統領モレノ被告、汚職で有罪判決 中国企業からの収賄関与

エクアドルの裁判所は2026年8月28日、前大統領レニン・モレノ被告(73歳)を、同国最大の水力発電所コカ・コド・シンクレア建設を巡る収賄事件で有罪と認定した。検察当局によれば、モレノ被告は中国国営企業シノハイドロ社から計約7,610万ドルの賄賂を受け取ったとされ、その一部は家族や関係者に流れた。裁判所はモレノ被告に懲役5年と公職追放を言い渡した。

事件はモレノ被告がラファエル・コレア前大統領の下で副大統領を務めた2007年から2013年にかけて発生した。シノハイドロ社は2010年から建設を開始し、2016年に完成した同事業を巡り、同社は不正なコンサルティング契約を通じて2009年から2018年にかけて賄賂を支払ったとされる。裁判長のマヌエル・カブレラ氏は「モレノ被告の行為は収賄罪に該当する」と述べた。

モレノ被告の妻ロシオ・ゴンサレス氏と娘イリナ・モレノ氏、さらに兄弟2人とその妻らも有罪となり、それぞれ懲役2年6か月を言い渡された。また、中国の元駐エクアドル大使蔡潤国氏も懲役5年となった。検察はモレノ被告とその近親者が副大統領在任中に100万ドル以上を受け取ったと主張している。

モレノ被告は一貫して無罪を主張し、「契約書に署名した者やキックバックを要求する習慣があった者を見るべきだ」と法廷で述べた。彼は2017年から2021年まで大統領を務め、退任後はパラグアイに5年間滞在し、今年5月に裁判を受けるため帰国していた。判決後もモレノ被告は保釈中であり、刑の確定は今後の手続きに委ねられる。

この判決は、エクアドルにおける高官汚職に対する厳しい姿勢を示すものであり、同国の政治・司法に大きな影響を与えるとみられる。

ロシア軍、ウクライナの物流拠点と港湾へ大規模攻撃継続 ウクライナ側はロストフ州の小売倉庫を攻撃

ロシア国防省は8月29日、ロシア軍が8月28日夜から29日未明にかけて、ウクライナ軍が使用する物流センターと港湾に対する集団攻撃を継続したと発表した。攻撃対象には、キエフおよびキエフ州のフィム・サービス社物流センター(長距離巡航ミサイル「フラミンゴ」の部品を保管)、イズマイル港の燃料タンカー停泊地と燃料荷揚げ施設、ニコラエフ港の海上積替ターミナルと軍需物資を収容する18の保管施設などが含まれる。さらに、カリノフカの集落にある西側諸国から到着する軍事貨物を分配する通関ターミナルを備えた物流センター、ミラヤ集落のファイア・ポイント社が運営する弾薬庫(FP-1/FP-2無人機の部品と発射ブースターを保管)も攻撃された。

一方、ロシア国防省は、夜間にベルゴロド、ブリャンスク、ヴォロネジ、カルーガ、クルスク、リペツク、ロストフ、トゥーラ各州、モスクワ州、クラスノダール地方、クリミア共和国、タタールスタン共和国の上空およびアゾフ海と黒海の水域で、ウクライナの固定翼無人機313機を迎撃・破壊したと発表した。

北部軍集団の砲兵部隊は、ハリコフ州とスームィ州でウクライナ軍兵士81人を殺害し、無人機陣地15か所と弾薬庫2か所を破壊した。また、同軍集団は過去24時間でウクライナ軍兵士215人以上、装甲戦闘車両2両、車両6台、野砲3門(D-20、D-30、ギアツィントB)、対空砲1門、電子戦装置1基を破壊したと発表した。無人機管制所32か所、航空機型無人機166機、重戦闘無人機28機、地上ロボットシステム14基も破壊された。

ウクライナ軍参謀本部は、ロシア軍の累計戦死者数が2022年2月24日以降で約148万5200人に達したと報告した。過去1日間で1420人の死傷者が追加されたという。一方、ウクライナ側は自軍の損失を明らかにしていないが、米シンクタンクCSISはロシアとウクライナの死傷者比率を約2.5対1または2対1と推定している。

ウクライナ軍は8月29日未明、南部ロストフ州アクサイの家電量販店DNSの倉庫を攻撃し、火災が発生した。同州知事はロストフ・ナ・ドヌ市とアクサイ、バガエフ、ネクリノフスキー各地区が攻撃を受けていると確認した。ウクライナは今夏、ロシアの電子商取引大手ワイルドベリーズやオゾンの倉庫への攻撃も実施しており、軍事インフラだけでなく物流網への打撃を継続している。

イスラエル軍、レバノン南部で爆発・放火、ガザと西岸でも攻撃継続、民間人犠牲拡大

イスラエル軍は29日早朝、レバノン南部アイタ・アル=ジャバル町郊外で2回の爆発を実施し、ベイト・ヤフーン町の複数の家屋に放火した。レバノン国営通信(NNA)が報じた。また、ナバティエ・アル=ファウカ郊外には無人機攻撃が行われた。レバノン公衆衛生省緊急作戦センターによれば、3月2日以降のイスラエル軍の作戦により、レバノン国内で4,352人が死亡し、12,318人が負傷している。

ガザ地区では、ユニセフが過去5日間のイスラエル攻撃で子ども4人が死亡したと発表した。犠牲者は2歳から16歳で、別々の攻撃によるもので、1人は先週負傷した傷がもとで死亡した。火曜日には8歳から17歳の子ども5人が銃撃や破片で負傷し、生涯にわたる障害を負ったという。また、ユニセフのパートナー倉庫が攻撃で大きな損傷を受け、45,000人以上の子ども、妊婦、授乳中の母親を支援するための77万ドル以上の栄養補給物資が失われた。デイル・アル=バラではユニセフ支援の水井戸と淡水化施設が深刻な損傷を受け、4,000人以上が水をトラック輸送に頼る状況だ。さらに、ラファで国連車列から約30メートル離れた場所で爆発物が爆発した。

ヨルダン川西岸では、入植者による暴力が続いている。ベツレヘム西方のフサン村で、パレスチナ人男性ラエド・ハリル(45歳)とその息子マフムード(24歳)が、自分たちの土地で入植者にライフル銃と拳銃の台尻で襲撃され負傷した。入植者とイスラエル兵による放火は2023年初めから今年7月10日までに西岸で900件発生し、その89%が入植者によるものだという。アル=ムガイヤー村では、入植者が家畜を盗もうとして住民と衝突し、パレスチナ人3人が負傷した。イスラエル兵は入植者を援護するため発砲し、1人が実弾で負傷、2人が入植者に激しく殴打された。ジェニンではイスラエルの無人機攻撃でパレスチナ人3人が死亡した。これは2025年2月以来、西岸での初めての攻撃となる。

国連レバノン暫定軍(UNIFIL)は「今年前半より暴力の水準は低いものの、レバノン南部の状況は依然として脆弱だ」と警告し、8月21日から27日の間に1,030発の砲弾・ロケット弾の軌跡を記録したと発表した。これは1日平均147発に相当する。今回の一連の攻撃は、イスラエルと周辺地域との緊張が続く中で、民間人への被害を拡大させており、国際社会の対応が問われている。

経済 (Economy)

世界経済の複合的リスク:通貨不安、大型投資、観光価格高騰、インフレ圧力が交錯

2026年8月29日時点の世界経済は、複数の地域で異なる緊張が同時進行している。アルゼンチンでは非公式ドル(ドル・ブルー)が買い1535ペソ、売り1555ペソで取引され、公式ドル(買い1485ペソ、売り1535ペソ)との乖離は3%に縮小した。ドル・ブルーは8月に入り前月比1%下落したが、年初来では16%上昇している。

チリのパルプ大手CMPCは、ブラジルで計画中の46億ドル規模のネイチャーザ・パルプ工場が財務を圧迫するとの懸念から、イタウBBAが目標株価を1030ペソ(1.12ドル)に引き下げた。これはブルームバーグが追跡する15人のアナリスト中最低水準だ。イタウBBAは2027年のEBITDA予想を12億4000万ドルに上方修正したが、純債務は2026年末時点でEBITDAの4.8倍に達すると予測する。S&Pは2月に格下げ、フィッチは4月に国内格付けを引き下げ、ムーディーズは6月にアウトルックをネガティブに転換した。CMPC株は2026年に20%以上下落している。

スペイン・マドリードでは、9月11日から13日に開催されるF1グランプリを前に、観光用住宅の価格が高騰している。バルデベバス地区のシャレーは、通常3泊3341ユーロのところ、F1開催週は1万7661ユーロと5倍に跳ね上がった。アパートでも通常718ユーロの物件が4077ユーロになる。Airbnbは「価格はホストが設定する」と説明するが、ホテルでも3泊で1000〜2500ユーロの部屋が並ぶ。

スペインの8月のインフレ率は4.3%に達し、燃料価格の高騰が主因だ。政府の価格抑制策は9月1日まで発動されず、ディーゼルにはリットル当たり20セントの補助が適用されるが、ガソリンは5セントに留まる。Fedeaの研究者は「メカニズムの時間的なずれが問題だ」と指摘する。天然ガス価格は8月に14%上昇し、欧州の貯蔵率は63%にとどまる。電気料金への波及が懸念される。

サッカー界では、アトレティコ・マドリードのフリアン・アルバレスが移籍希望を公言し、ファンとの関係が悪化した。クラブはバルセロナへの売却を拒否する構えだ。これらの動向は、通貨市場の不安定性、大型投資の財務リスク、大規模イベントによる価格歪み、エネルギー価格の上昇が、各国経済に同時に影響を及ぼしていることを示している。

社会 (Society)

世界の動き:スポーツ、文化、経済、社会の最新ニュース

本日は、米大リーグ、スペイン・マドリード、ベルギー、日本、パキスタンから、スポーツ、文化、社会、経済の各分野のニュースを伝える。各地で起きた出来事は、世界の相互接続性と変動を浮き彫りにする。

米大リーグでは、ボルチモア・オリオールズがオークランド・アスレチックスに4-3で勝利した。延長10回、コビー・メイヨーとクリスチャン・エンカーナシオン=ストランドが2死からタイムリーヒットを放ち、勝ち越しに成功。これでオリオールズはアメリカン・リーグのワイルドカード争いで、クリーブランドに2ゲーム差に接近した。先発のブランドン・ヤングは7回を1失点に抑え、アンドリュー・キットリッジが勝利投手、新人アレックス・ホッペが初セーブを記録した。

スペインの首都マドリードでは、10年ぶりに戻った筆者が街の変化を報告している。ベネズエラ料理のテケーニョが世界的に普及し、移民の増加や家賃高騰、窓のないアパートの出現、外食や観光のための行列が日常化した。一方で、中間層向けの外食の選択肢はまだ残っており、15ユーロで質の高い食事が楽しめるという。筆者は、マドリードがラテンアメリカからの移民を受け入れる国際都市へと変貌したと指摘する。

ベルギーでは、下水道工事中に金塊49本と金貨が発見された。推定価値は約1040万ドル。労働者らは直ちに当局に通報し、警察が回収して連邦政府の高保安金庫に移送した。発見現場は旧醸造所跡地で、法律により正当な所有者が5年以内に請求できる。所有者が現れず犯罪との関連がなければ、発見者と土地所有者で分割される。18歳の作業員コーベは「最初は信じられず驚いた」と語った。

日本では、お笑い芸人の古坂大魔王がピコ太郎名義で発表した「PPAP」から10年が経過した。2016年8月25日に公開されたこの曲は、44秒の短さと単純な歌詞で世界的な現象となり、日本音楽に影響を与えた。現在もその記憶は色褪せていない。

パキスタンでは、電力会社ファイサラバード電力供給会社(FESCO)の民営化に向け、民営化委員会が10の関心表明者を事前資格審査で承認した。アクター・エレクトリック、エンロ・エナジー、ハブ・パワー・ホールディングスなどが含まれる。次の段階として、仮想データルームへのアクセスが提供される。

また、連邦IT・通信大臣シャザ・ファティマ・ハワジャは、パキスタン・スタートアップ基金の第2段階として1000万ドルの基金を発表した。政府は世界銀行との協議をほぼ最終段階に進めており、IFCが参加し、アジア開発銀行とも協議中だ。今後数年間で基金規模を2500万〜5000万ドルに拡大する目標を掲げる。デジタル化による経済の正式化で、非公式経済の25%を公式化すれば、約1000億ドルがGDPに追加されると見込む。

これらのニュースは、スポーツの熱戦、都市の変容、歴史的発見、文化現象、経済改革など、世界が多面的に動いていることを示している。特に、パキスタンの経済改革やベルギーの金塊発見は、地域社会や国家経済に長期的な影響を与える可能性がある。

南アフリカ、四半期犯罪統計で誘拐が急増:ハウテン州が最多、組織的恐喝の台頭が浮き彫りに

南アフリカ警察(SAPS)の最新の四半期犯罪統計によると、2026年4月から6月の間に南アフリカで記録された誘拐件数は4,638件に達し、前年同期比で172件増加した。これは、組織犯罪シンジケートが誘拐と恐喝を収益性の高い犯罪事業としてますます利用しているという懸念の高まりを浮き彫りにしている。

同期間中の殺人件数は5.9%減少した一方で、誘拐は3.9%増加しており、犯罪集団がより高い金銭的リターンを生み出し、より低いリスクを伴う犯罪へとシフトしている可能性を示唆している。地域別では、ハウテン州が全国の報告件数の半分以上を占める2,367件で最多となり、以下、クワズール・ナタール州が887件、西ケープ州が269件と続いた。一方、北ケープ州が38件で最も少なく、フリーステイト州が161件、リンポポ州が172件だった。

また、同期間中に警察は519件の恐喝事件を記録しており、ハウテン州が最大の割合を占めた。身代金要求、みかじめ料、脅迫、企業や個人への脅迫などが一般的な手口だ。反犯罪活動家のユスフ・アブラムジー氏は、誘拐件数の増加が組織犯罪ネットワークとますます関連していると指摘し、「殺人が減少する一方で誘拐が増加していることは、犯罪者が手法を適応させていることを示している」と警鐘を鳴らした。

誘拐がハウテン州、クワズール・ナタール州、西ケープ州に集中していることは、国内の主要経済ハブで活動する巧妙な犯罪ネットワークの関与を示している。アブラムジー氏は、個々の犯罪者だけでなく、これらの犯罪に資金を提供し、調整し、利益を得ている組織的シンジケートに焦点を当てる必要性を強調した。また、誘拐は恐怖を生み出し、人々の移動に影響を与え、企業にセキュリティへの支出を強いる可能性があると述べた。

同氏は法執行機関に対し、諜報主導の捜査を強化し、SAPS、ホークス、検察官、その他の機関間の協力を改善し、これらの犯罪の背後にある金融ネットワークを標的にするよう求めた。また、個々の容疑者を逮捕するだけでなく、シンジケートを解体することに重点を置くべきだと強調した。身代金目的の誘拐の多くはプロの犯罪集団によって行われるが、「模倣」グループがその戦術を模倣しているように見えるという新たな傾向も警告した。

フランスで新学期用品のリユース需要が拡大、ネパール洪水では97歳女性と8歳児の救出劇

2026年の新学期を前に、フランスでは学用品の購入費用を抑えようと中古品を選ぶ家庭が増えている。パリ近郊のEmmaüsグループの店舗では、48歳の母親ヴァレリーさんが「良い店を知っていれば、元値の数分の一で非常に良い状態の文房具が見つかる」と語る。今年の新学期手当(ARS)は子供の年齢に応じて最大466.02ユーロに達するが、CSAがCofidis向けに実施した調査では、親の56%が「新学期の出費を賄う金が足りなくなるのを定期的に恐れている」と回答している。

一方、アマゾンでは新学期商戦に向けてLEGOセットや文房具の大幅な値引きが行われている。特にLEGOは、ポケモン『モンスターボール』(259.99ユーロ)、スパイダーマン(99.99ユーロ)、植物シリーズ『ポトス』(59.99ユーロ)など多彩なセットが対象だ。また、イタリアの文房具ブランドLegamiの消せるゲルインキペン『Fur-ever Friends』は、アマゾンのゲルペン部門で売上第1位となり、評価は4.7/5(12,168件)で、価格は7.95ユーロ。熱でインクを消す仕組みで、本体は交換可能なカートリッジ式だ。

さらに、Xiaomiのスマートフォン『Redmi Note 15』(256GB)が、通常249.99ユーロのところ185ユーロ(26%引き)で販売され、アマゾンの年間ベストセラー入りしている。6.77インチAMOLEDディスプレイ、108メガピクセルカメラ、6000mAhバッテリーを搭載し、6年間のセキュリティ更新が保証される。

フランスの高校では、2026-2027年度のフランス語バカロレアのプログラムが変更され、新たに『ランスロット物語』(クレティアン・ド・トロワ)、『ポット=ブイユ』(ゾラ)、『テリュメ・ミラクルの風と雨』(シモーヌ・シュワルツ=バルト)の3作品が追加された。生徒は9月から4冊の作品を購入し、6月の試験に備える。

ネパールでは、ヒマラヤのチベット国境地域での氷河崩壊が引き金とみられる鉄砲水が発生し、数百人が死亡した。その中で、97歳のグナ・マヤ・ボハラさんが、介護施設のがれきの中から4時間かけて救出された。彼女の大甥であるディパク・ボハラさんは、BBCネパールに対し「戦いから勝利して帰還した戦士のようだった」と語った。また、8歳のゾヤル・ガレ君は、洪水から逃れるために森へ走り、木に登って難を逃れ、足を骨折しながらもラスワで救助され、数日間捜索していた母親と再会した。

生活・健康 (Life & Health)

南米の天気・占星術・文化イベントを総覧——2026年8月29日

本レポートは、2026年8月29日時点の南米各地の天気予報、占星術、文化イベント情報を総合的にまとめたものである。アルゼンチンとベネズエラの主要都市の気象情報に加え、12星座の運勢、音楽・食文化イベントの詳細を報じる。

天気予報では、アルゼンチンのプンタ・ララで最高17度・最低6度、ベネズエラのマラカイで最高32度・最低23度など、地域によって気温差が大きい。オベラでは強い降水が予想され、シウダーグアヤナでは午後に6ミリの降水が見込まれる。占星術では、各星座の健康・恋愛・金運に関する予報が発表された。文化イベントでは、タン・ビオニカが2027年2月11日にブエノスアイレスのモビスター・アリーナで公演を行う。前売りは8月31日午後1時から開始される。また、ブラジルのクリチバでは、イザ・ガストロノミアがタンゴとアルゼンチン料理を組み合わせた『ノイテ・ポルテーニャ』を開催する。

これらの情報は、南米地域の住民や旅行者にとって、日々の生活計画や娯楽活動の判断材料となる。特に天気予報は、屋外活動や移動の安全に直結するため、事前の確認が推奨される。文化イベントは、地域の観光振興や文化交流に寄与するものだ。

文化 (Culture)

8月29日、インドとマレーシアで祝賀行事 スポーツデーと建国記念日準備

8月29日、インドではナショナルスポーツデーが祝われ、マレーシアでは建国記念日パレードのリハーサルが行われた。インドのスポーツデーはホッケー選手ディヤン・チャンドの生誕記念日に制定されたもので、マレーシアでは8月31日の建国記念日に向けて準備が進む。

インドのナショナルスポーツデーは2012年に制定され、ディヤン・チャンドの功績を記念する。彼は国際試合185試合で400以上のゴールを挙げ、1928年、1932年、1936年のオリンピックでインドの金メダル3連覇に貢献した。1936年ベルリンオリンピック決勝ではドイツを8-1で破り、彼は2ゴールを記録した。その卓越したスティックワークから「ホッケーの魔術師」と呼ばれ、1956年にはパドマ・ブーシャン賞を受賞した。この日は大統領によるスポーツ賞授与式も行われる。

マレーシアでは、建国記念日パレードの本番を前にリハーサルが実施され、2,354人の警察官が警備と交通整理に配置された。地区警察署長のアシスタント・コミッショナー・アイディ・シャム・モハメドは、来場者に早期到着と規制順守を呼びかけた。リハーサルでは6歳のアメリカンショートヘアの猫「キング・オイエン」が注目を集め、飼い主のモハド・サレー・ザカリアによれば、4年連続の参加だという。また、ケランタン州の若者3人が自転車を国旗のジャルール・ゲミランで飾り付け、祝賀ムードを高めた。首相アンワル・イブラヒムは8月30日に前夜演説を行い、国民の懸念に対処する施策を発表する予定だ。通信大臣ファミ・ファズルは、晴天ならパレードを実施すると述べ、雲の種まきを含む対策を検討していると明らかにした。

これらの行事は、インドではスポーツ振興と国民の健康意識向上を、マレーシアでは独立の意義を再確認し、国民の結束を促す機会となる。首相は演説で、人種・宗教的偏見を拒否し、団結を呼びかける方針だ。

スポーツ (Sports)

ドイツホッケーがW杯決勝へ、イラン各競技で躍進、ナイジェリアU17女子は26人招集

世界のスポーツ界で複数の大会が佳境を迎えている。ドイツ男子ホッケー代表は、ベルギー・ワーブルで行われたワールドカップ準決勝でアルゼンチンを2-1で下し、2大会連続の決勝進出を決めた。決勝ではスペインと対戦する。スペインは準決勝でオランダを4-3で破り、1998年以来の決勝進出となった。

バレーボールでは、イランがU17世界選手権準決勝でアルゼンチンをセットストレートで破り、決勝でフランスと対戦する。また、女子アジア選手権では、イランが準々決勝でインドネシアに3-1で勝利し、準決勝で中国と対戦する。

バスケットボールでは、イランがFIBAワールドカップ2027アジア予選でニュージーランドにオーバータイムの末93-91で敗れた。ニュージーランドのシェイ・イリが24得点を挙げた。

サッカーでは、ナイジェリアU17女子代表のヘッドコーチ、ハキーム・ブサリが、モロッコで開催されるFIFA U17女子ワールドカップに向けた最終キャンプのメンバー26人を招集した。招集選手は8月30日にアブジャのホテルに集合する。

一方、パキスタンでは、国防軍司令官アシム・ムニルがハーバード・ビジネススクールの学生代表団と会談し、教育と事実に基づく分析の重要性を強調した。また、TPT 360がDPワールド女子アジアカップ2026の公式放送制作を担当することが発表された。

全米オープン開幕前夜:カナダ勢予選敗退、サバレンカ3連覇へ不安、男子は混戦模様

全米オープンの予選最終ラウンドで、ビアンカ・アンドレスクとリアム・ドラクスルが敗退し、カナダ勢は本戦シングルスに進出できなかった。アンドレスクはスロベニアのタマラ・ジダンセクに2-6、6-3、6-4で敗れ、ドラクスルはオーストラリアのトリスタン・スクールケートに4-6、7-5、7-6(7)で惜敗した。本戦にはフェリックス・オジェ=アリアシムとデニス・シャポバロフが男子で、レイラ・フェルナンデスが女子で出場する。

女子世界ランキング1位のアリーナ・サバレンカは、今季の不振をものともせず全米オープン3連覇への自信を強調した。マイアミ・オープン以来タイトルから遠ざかっているが、ニューヨークでの実績を挙げて「厳しい挑戦が来たら、より強くなって戻ってくる」と語った。また、サバレンカとジェシカ・ペグラは、大会の賞金総額1億800万ドルへの増額とグランドスラム選手諮問委員会の設立を歓迎した。選手側の収入分配拡大要求が実を結びつつあると評価している。

男子では、世界ランキング1位のヤニック・シナーが右膝の炎症で欠場する。ノバク・ジョコビッチは今夏ハードコートで未勝利、前回王者カルロス・アルカラスは右手首の負傷から復帰直後だ。混戦模様の中、アレクサンダー・ズベレフ、ベン・シェルトン、テイラー・フリッツ、アルチュール・フィスらが優勝候補に挙がっている。

MLB:ダイヤモンドバックス、レイズ、レッズが勝利、ワイルドカード争いが激化

現地時間29日、MLBでは3試合が行われ、アリゾナ・ダイヤモンドバックス、タンパベイ・レイズ、シンシナティ・レッズがそれぞれ勝利を収めた。ダイヤモンドバックスはサンフランシスコ・ジャイアンツを10-6で下し、ナショナルリーグのワイルドカード争いでサンディエゴ・パドレスに0.5ゲーム差に迫った。

ダイヤモンドバックス戦では、ラーズ・ヌートバーが試合開始初球を本塁打とし、チームの12安打中3安打を記録した。ヌートバーの本塁打は今季5本目で、チームはブレイド・ティッドウェルから3本塁打を奪った。コービン・キャロルは3回に2点本塁打(今季19号)を放ち、チームを3-2と逆転させた。さらにティム・タワが3回に3点本塁打を放ち、リードを6-2に広げた。ジャイアンツはブライス・エルドリッジが1回にソロ本塁打、3回に適時二塁打を放ち、新人ながら今季15本塁打とした。クリスチャン・コスも4回に2点本塁打を放ち、6-5と追い上げたが、ダイヤモンドバックスは6回にイルデマロ・バルガスの2点適時打などで3点を加え、突き放した。メキシコ人投手ヘラルド・カリーヨが5回を無失点に抑え、今季3勝目を挙げた。

タンパベイ・レイズはサンディエゴ・パドレスを9-4で下し、アメリカンリーグで初めて80勝に到達した。ヤンディ・ディアスが3回に右翼へ20号本塁打を放ち、フランチャイズ史上5位となる通算119本塁打、4位となる470打点とした。4回にはチームが一挙5点を挙げ、6-0とリードを広げた。セドリック・マリンズも7回にソロ本塁打を放ち、2打点を記録した。先発のシェーン・マクラナハンは5回2/3を投げ、3安打4失点(自責3)で10勝目(6敗)を挙げ、本拠地では8勝1敗とした。チャンドラー・シンプソンは2安打2盗塁2得点を記録した。パドレスはジャクソン・メリルが本塁打を放ったが、連勝はならなかった。

シンシナティ・レッズはシカゴ・カブスを10-8で下した。レッズは3回終了時点で0-3とリードを許したが、5回に2点を返し、6回にホセ・トレビーノのソロ本塁打で同点とすると、サル・スチュワートの適時打、タイラー・スティーブンソンの3点本塁打(推定399フィート)で7-3と逆転した。その後も攻撃の手を緩めず、9回にカブスが追い上げたものの、逃げ切った。スチュワートは今季29号本塁打を含む2安打2打点2得点を記録。エリー・デラクルーズは3安打2打点1得点を挙げた。カブスは救援のトレント・ソーントンが5失点を喫し、今季5敗目となった。レッズ先発のレット・ラウダーは5回3失点で6勝目を挙げた。

これら3試合の結果により、ナショナルリーグのワイルドカード争いはダイヤモンドバックスがパドレスに0.5ゲーム差まで接近し、レイズはアメリカンリーグ首位を堅持するなど、プレーオフ争いが一層激しさを増している。