The Morning Star Observer

2026年08月27日 木曜日朝刊 (Morning Edition)ArchiveAbout

米CIA長官がモスクワ訪問、ロシア情報機関と接触 プーチン大統領との会談はなし

米中央情報局(CIA)長官ジョン・ラトクリフ氏が26日、モスクワを訪問し、ロシアの情報機関関係者と接触した。クレムリン(ロシア大統領府)が27日に明らかにした。プーチン大統領との会談は行われず、プーチン氏は訪問結果について報告を受けたという。

クレムリン報道官ドミトリー・ペスコフ氏は記者団に対し、「情報機関を通じた接触があった。ロシア大統領との会談はなかった。当然ながら、プーチン大統領にはすべてが遅滞なく報告されている」と述べた。一方、トランプ米大統領はラジオ番組で、ラトクリフ氏の訪問について「半ば日常的なものだ」と述べ、ウクライナ戦争終結への期待を示した。

今回の訪問は、2021年11月に当時のCIA長官ウィリアム・バーンズ氏がモスクワを訪れて以来となる。ウクライナ戦争が長期化し、米国とイランの停戦交渉が停滞する中での異例の訪問となった。ペスコフ氏は、米露関係が「深い危機」にあるとしつつ、情報機関同士の接触は「前向きな現象」だと評価した。

米国はウクライナに対し、ラトクリフ氏がロシア滞在中にモスクワとサンクトペテルブルクへの攻撃を一時停止するよう要請していたと報じられている。英国では、ロシアがウクライナ支援を続ける英国への報復攻撃を計画しているとの懸念も浮上している。

イランとオマーン、ホルムズ海峡の管轄権と収益配分で合意——米国の妨害と再開条件をめぐる膠着

イランとオマーンは、ホルムズ海峡の水域と収益の配分に関して合意に達した。イラン革命防衛隊報道官ホセイン・モヘビが明らかにしたもので、両国は約1か月にわたる交渉を経て、双方が受け入れ可能な結果を得たという。合意の内容は、海峡の水域における各国の取り分と、その収益の配分に関するものだ。

しかし、この合意は海峡の全面再開を意味するものではない。イランのガリーバーバーディー外務次官は、合意は一時的な通航路の設定に関するものであり、海峡は依然として閉鎖状態にあると強調した。イランは、米国が6月の暫定停戦合意に基づく義務——すなわちイラン港への海上封鎖の解除、制裁の撤廃、凍結資産の解放など——を履行しない限り、海峡を再開しないと主張している。

また、イランは合意に基づき、軍艦の海峡通過を一切認めない方針だ。入域する商業船はイラン領海を通過し、出域する船はイランとオマーンの領海を通過するという。モヘビ報道官は、米国が交渉を妨害していると非難し、米国が妨害を止め、条件を受け入れなければ海峡は「いかなる状況でも」開かれないと警告した。

一方、米国のトランプ大統領は、米海軍が海峡の国際水域に敷設された機雷をすべて除去・爆破したと主張し、新たな機雷敷設には「ゼロトレランス」で臨むと宣言した。しかし、イランはこの主張を「プロパガンダ」と退け、米国の掃海艇が海域に入れば標的になると警告している。

この合意は、世界の石油・LNG輸送の約5分の1が通過する戦略的要衝の行方に影響を与える。専門家は、機雷の除去が確認されても、航行の正常化には米国の制裁解除と封鎖解除が不可欠だと指摘する。戦争保険料の高騰も続いており、商業航行の全面再開にはなお時間がかかるとみられる。

パキスタン首都の病院で新生児14人が死亡、空調設備の故障が原因か

2026年8月26日未明、パキスタン・イスラマバードのパキスタン医学研究所(PIMS)病院の母体小児保健棟3階で火災が発生し、新生児14人が死亡した。病院側と政府当局によれば、火災は新生児室の空調ユニットのコンプレッサー爆発により発生したとされる。当時、新生児室には少なくとも15人の新生児がおり、1人だけが医師によって救出された。

現場では、目撃者から救助の遅れや避難経路の施錠を指摘する証言が相次いだ。40歳のKhurram Mehmood氏はAFPに対し、生後3日の娘を失い、「救助隊が到着するまで数時間かかった」と述べた。また、新生児集中治療室の扉が施錠されていたとの証言もあり、別の女性は「なぜ医師たちは子供たちを置き去りにしたのか」と非難した。一方、イスラマバード首席コミッショナーのSohail Ashraf氏は、緊急通報から救助隊と警察が「直ちに」現場に到着し、消火活動を行ったと主張している。

パキスタンのシェバズ・シャリフ首相はこの悲劇に深い悲しみを表明し、即時の調査を命じた。また、連邦保健長官のAslam Ghauri氏を停職処分とし、責任者の特定と厳格な処分を求めた。病院側は、新生児の盗難防止のため扉を施錠していたと説明しているが、防火対策の不備が改めて浮き彫りとなった。ユニセフは「医療施設における火災予防と安全基準の見直しと強化」を緊急に求める声明を発表した。

今回の火災は、パキスタンにおける病院や商業施設での火災多発の一例であり、安全基準の緩さや法執行の不徹底が指摘されている。2024年6月にはパンジャブ州のサヒワル教育病院で同様の火災により乳児11人が死亡しており、再発防止に向けた抜本的な対策が求められている。

サセックス公爵夫妻、6年ぶり英国入り 非公務メンバーとして新生活へ

プリンス・ハリーと妻メーガン、そして2人の子供アーチー王子とリリベット王女は、8月26日水曜日に英国へ到着した。BBCやテレグラフ紙など複数の英メディアが報じた。夫妻は2020年初めに王室の公務から退き、カリフォルニア州モンテシートへ移住してから約6年ぶりの英国帰還となる。

夫妻はカリフォルニアからプライベートジェットでバーミンガム空港に正午頃到着した。サセックス公爵夫妻の広報担当者は「この件についてコメントするつもりはない」と述べた。一家はロンドン郊外のコッツウォルズ地域の私有邸宅に拠点を置くとみられる。アーチー王子(7歳)とリリベット王女(5歳)は英国の学校に登録済みで、9月から新学期が始まる。夫妻は公務に復帰せず、非公務の王室メンバーとして英国に居住する。カリフォルニアのモンテシートの邸宅とポルトガルの別荘は維持する計画だ。

チャールズ国王は今月初めに夫妻の移住計画を知らされていた。一家は7月にハイグローブの国王邸を訪問したが、その際に移住については話し合われなかったとされる。ウィリアム皇太子夫妻にも計画は伝えられている。ハリー王子とウィリアム皇太子の関係は、ハリー王子の回想録『スペア』やオプラ・ウィンフリー氏へのインタビューでの王室批判により冷え切ったままだ。

夫妻の英国での警備体制は未定だ。ハリー王子は昨年、政府提供の警察保護を巡る法的闘争に敗れており、公費による警備なしでは家族を英国に連れて帰ることは安全ではないと述べていた。内務省は王室・公的人物保護委員会(ラベック)が決定を下すとしている。英国のアンディ・バーナム首相は夫妻の帰還について「私的な問題だ」と述べ、コメントを控えた。

政治 (Politics)

米国の対イラン経済圧力、イラン大統領が「何も得られない」と断言、中国は報復を警告

イランのマスウード・ペゼシュキアン大統領は26日、米国による新たな経済制裁について「米国は何も得ることはない」と述べた。イラン学生通信(ISNA)が伝えた。ペゼシュキアン大統領は「政府の経済部門が想定した措置により、米国は現段階の経済圧力では何も達成できない。戦争で何も達成できなかったのと同じだ」と語った。米財務長官スコット・ベッセントは24日、イランを「経済的に窒息させる」計画を発表し、参加しない国々に深刻な結果をもたらすと警告していた。イラン指導部は、1979年革命直後から数十年に及ぶ厳しい制裁を経験してきたことから、新たな措置の影響を軽視している。

米国とイランの交渉は、戦略的なホルムズ海峡の支配をめぐって停滞している。通常、世界の石油・液化天然ガス輸出の約5分の1を輸送するこの水路の通行はほぼ麻痺しており、世界のエネルギー市場を混乱させている。イランは2月28日の戦争勃発以来、ホルムズ海峡を掌握し、通過する船舶に料金を課そうとしている。米国は海峡を戦前の自由航行体制に戻すことを求めており、ドナルド・トランプ大統領はワシントンが水路を「完全に支配している」と主張している。

中国は、米国が中国企業を標的にしたことへの報復を誓約した。中国外務省の林剣報道官は25日、制裁を「国際法上の根拠のない違法なもの」と退け、「経済戦争と最大限の圧力は解決策を提供しない」と述べた。また、「中国とイランの協力は国際法の枠組み内で行われており、妨害されるべきではない」と強調した。清華大学の孫成昊研究員は、制裁が習近平国家主席の訪米計画に直接影響するかは不明だが、制裁の動きは首脳会談前の「新たなリスクポイント」になりつつあると指摘した。米国が主要な中国銀行への二次制裁に拡大するかどうかが鍵であり、個別企業や仲介業者に限定されれば紛争は封じ込められる可能性があるが、中国の核となる金融機関に触れれば状況は大きく変わるという。

インドは、米国の制裁強化の脅威にもかかわらず、イラン向けコメ輸出が継続できるとの自信を示している。コメはイランの主要輸入品であり、インドのイラン向け輸出額12.5億ドルの約3分の2を占める。インドの輸出業者は、米国が60以上の企業・団体を制裁し、イランと取引する国への経済的罰則を警告した後も、貿易は途切れないと確信している。インドの輸出業者は、UAE、ドイツ、中国、最近ではトルコの金融チャネルを利用してイランとの決済を行っており、これらのチャネルはこれまで混乱なく機能している。インドは2019年以来、米国の制裁前にイランから原油を定期的に輸入しておらず、イランとの二国間貿易は2018-19年度の170億ドルから90%以上減少している。

アラブ首長国連邦(UAE)は、米国の制裁発表の数日前に、イランとの「すべての活動、商業取引、金融取引」を無期限停止すると発表した。UAEとイランの二国間貿易は年間約200億ドルと推定される。UAEは2024年にイラン輸入の30.6%を占め、イランにとって第3位の輸出市場だった。イランはまた、米国の制裁を拒否するよう国連加盟国に呼びかけ、ホルムズ海峡での海上圧力を非難した。イランの国連大使代理は、米国の「域外適用」される一方的制裁を拒否し、安全保障理事会が「断固として非難し拒否する」よう求めた。

イラン経済は、米国の制裁と戦争により深刻な打撃を受けている。イラン・リアルは対ドルで過去最低の1ドル=205万リアルに下落した。食料品価格は高騰し、トマトは71%、鶏肉は74%、食用油は177%上昇した。インスリンは642%値上がりし、パラセタモールは93%、乳児用粉ミルクは95%上昇した。イラン政府は自給自足を強調し、農業生産の国内自給率を85%から90%に引き上げる目標を掲げている。しかし、国連食糧農業機関は、輸入コストの上昇と物流の混乱が食料インフレを加速させ、家計の購買力を低下させていると警告している。イランの中央銀行総裁は、米国の海上封鎖によりイランの石油輸出がほぼゼロに落ち込んだことを認めた。

イラン政府は、経済圧力に屈せず、国民の生活を守るためにインフレ抑制と雇用維持に取り組むとしている。経済財務相は、政府の最優先課題は物価上昇を止め、国民の生活を支えることだと述べた。また、貿易円滑化と生産障壁撤廃のためのパッケージが閣議承認を待っていると明らかにした。一方、イランの安全保障担当者は、米国が経済戦争に参加する湾岸諸国に対し、「一滴の石油もペルシャ湾とホルムズ海峡から出ないだろう」と警告した。専門家は、米国の制裁がイランを弱体化させるか、より大きな対立に追い込むかは不透明だと指摘している。

習近平氏、10年ぶりエジプト訪問へ 軍事・ハイテク協力拡大の中、キルギスでSCO首脳会議にも出席

中国の習近平国家主席は8月30日から9月3日にかけてキルギスとエジプトを訪問する。キルギスの首都ビシュケクで上海協力機構(SCO)首脳会議に出席し、その後エジプトを国賓訪問する。エジプト訪問は10年ぶりで、アブデルファッターフ・エルシーシ大統領と二国間関係や国際問題について協議する予定だ。中国外務省の林剣報道官が明らかにした。

今回の訪問は、中国とエジプトの軍事・技術協力が深まる中で行われる。先週末には中エジプト合同軍事演習が開始され、中国の通信大手ファーウェイはエジプト政府のデータセンター向けに2000基以上の先端AIチップを供給しようとしている。ファーウェイの動きに対し、米国は米ハイテク企業による対抗提案を支持することを検討している。

エジプトは1956年にアラブ・アフリカ諸国として初めて中華人民共和国と国交を樹立した。今回の訪問は国交樹立70周年の節目にも当たる。両国間の貿易額は2024年の173億8000万ドルから昨年は208億ドルに増加したが、中国の輸出が約199億ドルを占め、エジプトの輸出は8億1900万ドルにとどまるなど、貿易構造は中国側に大きく偏っている。

中国はスエズ運河経済圏を中心にエジプトでの産業展開を拡大しており、一帯一路構想の一環として建設された中国・エジプトTEDAスエズ経済貿易協力区には200社以上が進出している。両国は長年にわたり緊密な軍事関係を維持し、定期的に合同演習を実施。今月22日には「イーグルス・オブ・シヴィライゼーション2026」航空演習を開始した。

ファーウェイのAIチップ入札は、中東における米中AI競争の拡大を示すものだ。エジプトはアフリカ第2位の経済規模を持ち、重要な市場として台頭している。米国務省はファーウェイの入札を受けて、AMD、マイクロソフト、エヌビディアなど米主要ハイテク企業にコンソーシアム結成を打診したと報じられている。

今回の訪問は、イランと米国の紛争が中東全域に波及し、ホルムズ海峡の航行が制限される中で行われる。中国は中東と重要な経済関係を持ち、紛争前は中東が中国の最大の原油輸入源だった。習氏の訪問は、地域の平和と安定への貢献が期待される。

データセンター電力巡り、オーストラリア首相が州に柔軟対応

オーストラリアの国家内閣会合は、データセンターの電力供給を巡り、再生可能エネルギーへの限定を緩和し、州ごとの事情に応じた柔軟な対応で合意した。クイーンズランド州は石炭とガスの使用が認められ、ノーザンテリトリーはガスのみの使用が認められた。

首相アンソニー・アルバニージーは当初、新設データセンターの電力を再生可能エネルギーへの追加投資で賄うことを要求していたが、クイーンズランド州とノーザンテリトリーの反発を受け、「柔軟な」アプローチを採用した。クイーンズランド州首相デビッド・クリサフリは、州が電力インフラを所有していることを理由に技術中立的なアプローチを主張し、「良い勝利」と宣言した。ノーザンテリトリーもガス使用を表明している。

新たな基準は年内にさらに協議され、2027年に連邦法として導入される予定だ。政府はデータセンター投資の促進と、データ主権の確保、安全保障上の利益を優先している。一方で、データセンターが電力価格や環境に与える影響への懸念も残る。世界的にもデータセンター投資が拡大しており、ブラジルではIFXが4億ドル以上の投資を発表、米国オハイオ州ではOpenAIなどが5000億ドルのデータセンター計画を進めるなど、各国で同様の議論が起きている。

米国、英国の直接行動団体パレスチナ・アクションをテロ組織に指定——トランプ政権の「極左テロ」掃討の一環

トランプ政権は8月26日、英国の直接行動団体パレスチナ・アクションを「特別指定世界テロリスト」に指定し、財務省が制裁を発動した。同団体はイスラエルの防衛企業エルビット・システムズの工場への侵入や機材破壊などを行ってきた。米国はこれを「暴力的な極左テロ網」の一部と位置づけ、財務長官スコット・ベッセントは「極左過激派、その前線組織、およびその支援者には警告する。我々は経済的手段の全力を投入する」と声明した。

この指定は、マルコ・ルビオ国務長官が先月60カ国以上の当局者に対し、国際的なテロ対策を「極左テロ」に重点を置き直すと述べたことを受けたものだ。パレスチナ・アクションは英国でも2025年7月にテロ組織に指定されており、現在は英国最高裁判所でその指定の合法性が争われている。同団体の共同創設者フダ・アンモリは「トランプが英国の弾圧から着想を得ていることは、この禁止令がいかに危険であるかを暴露している」と反論した。

米財務省は同日、イタリア拠点のデジタルサービス提供団体オーティスティック・インヴェンティと、パレスチナ解放人民戦線の前線組織とされるマサル・バディルにも制裁を科した。さらに、国連パレスチナ占領地特別報告者フランチェスカ・アルバネーゼは、この指定を「国際犯罪で告発された国家を問責しようとする者への標的化」と非難した。

一方、英国ではアンディ・バーナム首相に対し、イスラエルとの軍事協力停止とパレスチナ・アクションの指定解除を求める250人以上の学者・法律家による書簡が提出された。書簡には弁護士マイケル・マンスフィールドやオックスフォード大学歴史学者アヴィ・シュライムらが署名している。この動きは、英国政府がイスラエルのガザでの行動を支援し続ける一方で、反戦活動家を弾圧しているとの批判を背景とする。

米国の制裁は、パレスチナ・アクションの米国内資産を凍結し、米国人との取引を禁止するものだ。これは英国の左派団体に対する米国のテロ制裁としては初の事例であり、トランプ政権がイスラエル批判者への世界的な締め付けを強める中で、言論の自由と市民的自由への脅威となる可能性が指摘されている。

ガザ停戦崩壊なら「不可逆点」と米特使警告、子どもらの凧揚げにもイスラエルが軍事対応示唆

米国大統領ドナルド・トランプ氏が率いる平和委員会のガザ担当上級代表ニコライ・ムラデノフ氏は、イスラエルとハマスの停戦が崩壊した場合、「不可逆点」に達すると警告した。ムラデノフ氏は国連安全保障理事会で、「戦闘再開は後退ではない。すべての関係者にとって不可逆点となるだろう」と述べた。ハマスは7月30日に合意したロードマップで、国際安定化部隊の監督下での武器放棄に合意したが、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は懐疑的な姿勢を示している。ムラデノフ氏は、ハマスが全軍事活動停止の約束を完全には履行していないと指摘し、「すべての武器、すべてのトンネル工事、すべての妨害された車列がプロセスを後退させ、戦争再開を望む者に論拠を与える」と述べた。

一方、ガザの子どもたちの間で親しまれてきた凧揚げが、イスラエルの脅威によって奪われている。10歳のアハメド・ハムドゥナ君は、イスラエルが凧が国境のイスラエル側に着地し続ける場合、軍事作戦を強化すると警告したため、父親から凧揚げを止められたと語った。「私たちはただの幼い子どもだ。彼らは私たちの家と近所全体を破壊した。これ以上何を望むのか」と訴えた。イスラエルはハマスが子どもを利用していると非難し、凧が脅威になり得ると主張する。ハマスは関与を否定し、爆発物は検出されなかったが、少なくとも1つの凧には政治的メッセージが書かれていた。米主導の平和委員会の当局者は「ガザでのすべての武装活動は停止されなければならない。凧揚げも含めて」と述べ、イスラエルにも停戦順守を求めた。

ガザの親たちは、かつて無害だった凧揚げに大きな不安を抱く。30歳のアクラム・アブ・シュルフ氏は、子どもたちに凧作りを禁じたが、「子どもの目の喜びを殺してしまった」と感じていると語った。「糸に触れ、凧を揚げることに死を見る」と述べた。南部ガザの34歳のウンム・モアズ・フワイラ氏は、子どもたちが凧を持って外に出るたびに心臓が高鳴るが、遊びを止めさせられないと語る。「占領者は彼らの心の喜びを殺そうとしている。彼らは多くを求めていない。一本の糸と一枚の紙だけで、子ども時代を生きたいだけだ」と述べた。イスラエル軍参謀総長エヤル・ザミール中将は、ガザの非武装化を「あらゆる必要な手段を用いて」推進すると誓約した。

香港五年計画発表へ、ウィスコンシン州殺人事件で有罪答弁、税関摘発相次ぐ——世界の動きを一望

香港の李家超行政長官は8月27日、初の五年計画と年次施政報告を9月16日に同時発表すると明らかにした。李家超氏は深水埗の公共住宅を訪問し、低所得世帯の住民や地域の高齢者サービスを視察した後にこの決定を公表した。「五年計画は龍の目を描き、施政報告は龍全体を描くものだ」と述べ、両文書を同時に示すことで、青写真が政策措置にどう変換されるかを市民が理解しやすくなると説明した。政府は6月15日から8月14日まで公衆協議を実施し、各界からの意見を収集していた。

米ウィスコンシン州では、2022年に10歳の少女リリー・ピーターズさんを殺害した罪に問われていた従兄のカーソン・ピーターズ=バーガー被告(18歳)が、第一級故意殺人罪で有罪を認め、終身刑を言い渡された。被告は犯行当時14歳だった。検察との司法取引により、加重性犯罪などの2つの罪状は取り下げられた。少女は自転車で帰宅途中に被告に誘われ森に入り、殴打・絞殺・性的暴行を受けたとされる。

香港では、税関が上水の倉庫を家宅捜索し、男性用性機能改善薬とがん治療薬など約40万点、推定市場価値1,100万香港ドル(約1億4,000万米ドル)相当を押収し、2人を逮捕した。また、マカオ当局が警報を発した乳児用調製粉乳の鉛含有量超過問題について、香港の衛生当局は、検査を受けた237人の幼児に鉛中毒の兆候は確認されなかったと発表した。

フィリピンでは、麻薬所持罪で約26年間収監されていた香港人男性タン・ルンウェイ氏が、裁判所が刑期満了を認めたにもかかわらず、依然として拘束され続けている問題で、家族が香港政府に支援を求めた。一方、マレーシア・サバ州税関は、密輸された酒類19万80リットル、関税・税金を含め415万リンギット相当を摘発した。

香港初の中医病院は、12月11日から24時間の入院サービスを開始する。政府補助ベッド60床を含む計93床が提供され、補助対象の入院費は1日980香港ドルと、公立病院の3倍以上となる。同病院は2030年末までに計400床に拡大する計画だ。

ザンビア選挙争訟とフランス大統領選:民主主義の試練

ザンビアでは、選挙管理委員会が現職のハカインデ・ヒチレマ大統領の再選を宣言したが、最接近の挑戦者ブライアン・ムンドゥビレ氏は38%の得票率で結果を不服とし、法廷で争う構えだ。しかし、8月24日以降、治安上の懸念を理由に裁判所が閉鎖されており、野党の司法アクセスが制限されている。法律家協会や人権委員会は、司法の独立と公正な裁判へのアクセス確保を求めている。首席判事は、私的メールで送られた請願書を受理したが、提出方法は「極めて異例」だと述べた。

フランスでは、大統領選挙に向けて混戦が続く。与党ルネサンスのアタル候補は、パートナーであるEU産業担当委員のセジュルネ氏とともにエリゼ宮に入ると表明したが、利益相反の懸念が指摘される。世論調査ではルペン氏が首位を維持し、メランション氏が2位に浮上する可能性がある。社会党は10月に予備選挙を実施し、グラックスマン氏が立候補するが、LFIとの連携拒否は明記されなかった。

科学・技術 (Science & Tech)

カリブ海でコロンブス第2次航海の船か、UNESCO調査が海底に40以上の異常を発見

ユネスコの国際調査団が、スペインとドミニカ共和国の参加のもと、カリブ海のラ・イサベラ湾の海底で40以上の異常を特定した。この異常は、クリストファー・コロンブスの第2次航海およびその後の探検に関連する船舶の存在を示す可能性がある。ラ・イサベラは1493年に設立されたアメリカ大陸初の恒久的スペイン人入植地であり、今回の発見は歴史的価値が極めて高い。

2024年と2026年に実施された探査により、第2次航海に関連する古代ガレオン船や、16世紀から18世紀の難破船の発見につながる基礎が築かれた。ユネスコのハバナ地域事務所のアレハンドロ・グマ・ルイス氏は、これらの異常が「コロンブスの第2次航海に由来する可能性があるが、16世紀から18世紀の水中文化遺産を示す可能性もある」と述べた。

2027年初頭には、スペインとドミニカ共和国の合同委員会が考古学調査の資金調達を決定する予定だ。発見された遺産は、2001年のユネスコ条約に基づき現地で保存され、ラ・イサベラの世界遺産登録申請を強化する可能性がある。調査にはメキシコ、アルゼンチン、スペイン、アメリカの5か国の専門機関が参加しており、気候変動による海洋酸性化やハリケーンの増加といった脅威から遺産を保護する取り組みも同時に進められている。

生活・健康 (Life & Health)

フランクフルト空港でマラリア集団感染、従業員2名が死亡—航空機で運ばれた蚊が原因か

ドイツ・フランクフルト空港で、マラリアに感染した従業員2名が死亡したことが明らかになった。空港運営会社フラポートとフランクフルト市保健当局が8月27日に発表した。感染源は、マラリア流行地域から航空機に乗ってドイツに運ばれたとみられるハマダラカだという。

最初の死亡例は7月初旬に発生し、患者の死亡後に原因が判明した。2例目の死亡は8月に確認され、フラポートが公表した。感染者は空港従業員6名に上り、うち4名は回復に向かっている。ロベルト・コッホ研究所(RKI)は7月中旬、空港従業員のマラリア感染4例を集団発生として確認していた。感染者は2026年7月4日から6日の間に発症しており、感染したハマダラカが航空機によって持ち込まれたと推定されている。

フラポートは従業員向けの情報キャンペーンを実施し、発熱などの症状が出た場合には「空港マラリア」の可能性を医師に伝えるよう呼びかけている。また、空港敷地内に蚊取り罠を設置し、捕獲した蚊はベルギーのアントワープ熱帯医学研究所に送られ、遺伝子解析で種類と由来を特定する作業が進められている。フランクフルト市保健当局のペーター・ティネマン局長は「人から人への感染拡大の可能性はなく、フランクフルト市民へのリスクは無視できるほど小さい」と述べた。

空港マラリアは、マラリア流行地域から航空機や荷物を介して運ばれた蚊が、空港やその周辺で人を刺すことで感染する極めて稀なケースだ。RKIによると、ドイツで最後に空港マラリアが発生したのは2023年で、今回の事例はそれ以来となる。マラリアは通常、熱帯・亜熱帯地域での感染がほとんどであり、ドイツ国内での症例は年間500~600件で、いずれも海外渡航歴のある輸入症例だ。空港マラリアは診断が遅れやすく、重症化のリスクが高まるという。

文化 (Culture)

俳優ティム・カリー氏死去、80歳『ロッキー・ホラー・ショー』『IT』の名優

英国出身の俳優ティム・カリー氏が、現地時間2026年8月26日夜、ロサンゼルスの自宅で死去した。80歳だった。長年のマネージャーであるマーシア・ハーウィッツ氏が死を確認した。死因は直ちに明らかにされていないが、カリー氏は2012年に脳卒中を患って以降、車いすでの生活を余儀なくされ、健康状態が長く優れなかった。

カリー氏は1946年4月19日、イングランドのチェシャー州で生まれた。バーミンガム大学で演劇と英文学を学び、1968年にロンドン公演のミュージカル『ヘアー』でプロデビュー。そこでリチャード・オブライエンと出会い、後に『ロッキー・ホラー・ショー』の生みの親となる人物との運命的な出会いを果たした。1973年、ロンドンのロイヤル・コート劇場で上演された『ロッキー・ホラー・ショー』で、異性装の科学者フランク・N・ファーター役を演じ、名声を確立。1975年の映画化『ロッキー・ホラー・ピクチャー・ショー』でも同役を務め、カルト的人気を博した。

また、1990年のテレビミニシリーズ『IT』では、スティーブン・キング原作の小説に登場する悪魔的なピエロ、ペニーワイズを演じ、多くの視聴者に恐怖を与えた。カリー氏はこの役について、1990年のインタビューで「純粋な悪」と語り、「恐怖映画で最も恐ろしいのは、誰かが他人を殺すと決めた瞬間の目の表情だ」と述べている。さらに、『アニー』(1982年)、『ミュペットの宝島』(1996年)、『ホーム・アローン2』(1992年)など、多彩な映画に出演した。

舞台でも活躍し、『アマデウス』のモーツァルト役、『スパマロット』のアーサー王役などで、トニー賞に3回ノミネートされた。また、声優としても数多くのアニメ作品に参加し、1991年には『ピーター・パン&パイレーツ』でデイタイム・エミー賞を受賞した。2012年7月に脳卒中を発症し、左半身にまひが残った。2025年に出版した回顧録『Vagabond』では、歩行能力を回復できていないことを明かし、車いす生活への適応が人生最大の挑戦の一つだったと語っていた。

スポーツ (Sports)

マンチェスター・シティ、モロッコ代表ブアディをプレミア史上最高額の若手移籍で獲得

マンチェスター・シティは26日、リールからモロッコ代表MFアイユーブ・ブアディを獲得したと発表した。移籍金は総額1億ユーロ(約8560万ポンド、1億1700万ドル)で、プレミアリーグ史上10代の選手としては最高額となる。契約期間は5年間で、2031年までの契約だ。

18歳のブアディは、2026年ワールドカップでモロッコ代表の中心選手として活躍し、ベスト8進出に貢献した。リールでは16歳でデビューし、公式戦96試合に出場。昨季はリーグ・アンで30試合に出場するなど、早熟の才能を示してきた。シティは今夏、ロドリをバルセロナへ、ティジャニ・ラインデルスをアル・カーディシーヤへ売却し、ニコ・ゴンサレスもニューカッスルへ移籍するなど中盤の再編を進めており、ブアディはイングランド代表MFエリオット・アンダーソンに続く2人目の大型補強となる。

ブアディはクラブ公式サイトで「マンチェスター・シティは私にとって世界最高のクラブだ。ここに来られて夢のようだ」と語り、エンツォ・マレスカ監督の下での成長に意欲を見せた。シティのスポーツディレクター、ウーゴ・ヴィアナ氏は「彼は並外れた才能であり、シティで開花すると確信している」と評価した。シティはさらにチェルシーのエンソ・フェルナンデスにも関心を示しており、移籍市場終盤まで動きが続きそうだ。

フェルナンデスPFA年間最優秀選手、ブレナンがブエルタ2勝目、ドイツで地域賞や事故、パキスタン繊維業界、音楽界の動き

マンチェスター・ユナイテッド主将ブルーノ・フェルナンデスが、プロサッカー選手協会(PFA)年間最優秀選手に選出された。フェルナンデスは2025/26シーズン、プレミアリーグ史上最多となる21アシストを記録し、ティエリ・アンリとケビン・デ・ブライネの記録を更新した。また9得点を挙げ、マイケル・キャリック監督の下でユナイテッドを3位に導き、チャンピオンズリーグ復帰に貢献した。女子部門ではマンチェスター・シティのカディジャ・ショーが2度目の受賞。シティのニコ・オライリーは年間最優秀若手選手に選ばれた。

自転車ロードレースのブエルタ・ア・エスパーニャでは、イギリス人ライダーのマシュー・ブレナンが第5ステージで優勝し、初出場のグランツールで2勝目を挙げた。ヴィスマ・リース・ア・バイクの強力なリードアウトを生かし、ヨルディ・ミュースらを抑えた。総合首位はタデイ・ポガチャルで、第4ステージで圧倒的な独走勝利を収め、総合リードを拡大している。

ドイツでは、ヘッセン州のバート・オルプにある「ボルダー・チャーチ」が、空き教会を活用した地域活性化が評価され、ヘッセン州人口動態賞2026の第1位を受賞した。賞金は8000ユーロ。また、連邦道路486号線でコンクリートミキサー車が積荷を落下させ、約100メートルにわたり道路が汚染され、清掃作業が行われた。さらに、リュッセルスハイムで3歳の女児が車にはねられ負傷、アウトバーン5号線では64歳の男性が死亡する事故が発生した。

パキスタンでは、全パキスタン紡績工場協会(APTMA)の選挙で、ゴハル・エジャズ派が17年連続で勝利した。同協会はパキスタン最大の業界団体で、繊維産業は約1000万人を雇用し、輸出の60%以上を占める。エジャズ氏は、エネルギー料金の高さや重税、事業コスト上昇を課題とし、輸出拡大への支援を訴えた。

音楽界では、南アフリカの歌手ウィル・リンリーが、第32回南アフリカ音楽賞で最優秀ポップアルバム賞を受賞した。リンリーは北米ツアーを控え、新EPのリリースや南アフリカでの年末ツアーも予定している。

セリーナとビーナス・ウィリアムズ、USオープン女子ダブルスにワイルドカードで出場へ

セリーナ・ウィリアムズとビーナス・ウィリアムズの姉妹が、USオープンの女子ダブルスに再び組んで出場することとなった。大会主催者は26日、2人にワイルドカードを授与したと発表した。姉妹はこれまでに同大会のダブルスで2度優勝しており、今回が9回目の出場となる。

ウィリアムズ姉妹は1999年と2009年にUSオープンのダブルスタイトルを獲得し、9回の出場で通算27勝7敗の成績を残している。前回出場は2022年で、セリーナが感動的な別れの大会となった。セリーナは今夏、4年ぶりにテニスへ復帰。ウィンブルドンではシングルス敗退時の膝の負傷により姉妹での出場を断念したが、シンシナティ・オープンでは組んで出場し、初戦で敗退していた。

セリーナ(44歳)は26日、カルロス・アルカラスと組んだ混合ダブルスで1勝を挙げた後、準々決勝で敗退した。ビーナス(46歳)は女子シングルスにエントリーしている。女子ダブルスの1回戦は9月3日に始まる予定だ。