The Morning Star Observer

2026年08月12日 水曜日朝刊 (Morning Edition)ArchiveAbout

シリア軍事法廷、アサド前大統領に欠席で死刑判決 内戦期の人道犯罪で

シリアのダマスカス第4刑事裁判所は11日、2024年12月の政権崩壊で失脚したバッシャール・アル=アサド前大統領に対し、約14年に及ぶ内戦中に犯した戦争犯罪および人道に対する罪で欠席のまま死刑判決を言い渡した。同裁判所はアサド氏の弟マーヘル氏、元治安当局高官でいとこのアーテフ・ナジーブ氏らにも同様の判決を下した。

判決を言い渡したファフル・アッディーン・アル=アリヤーン判事は、アサド氏が「国家機関を動員して戦争犯罪と人道に対する罪を犯した」と述べた。アサド氏は予謀殺人、15歳未満の子どもを含む複数人の意図的殺害、拷問、恣意的拘禁などの罪で有罪と認定された。アサド氏と弟はロシアに亡命しており、欠席裁判となった。

一方、ナジーブ氏は2011年に南部ダルアー県で反政府デモを弾圧した責任を問われ、法廷で対面審理を受け、死刑判決を受けた。ダルアーは同年の反政府蜂起の発端となった地であり、ナジーブ氏は当時政治保安局長として、学校の壁に反政府の落書きをした10代の少年少女らの逮捕・拷問に関与したとされる。

今回の判決は、アサド政権崩壊後、シリアの暫定政権が旧体制関係者の責任追及を進める中で、アサド氏本人に対して下された初の有罪判決となる。暫定政権のアフマド・アル=シャラア大統領はこれまで、アサド政権時代の犯罪に関与した者を裁くことで移行期の正義を実現すると繰り返し表明してきた。

一方で、判決には懐疑的な見方もある。シリア法律研究センターのアンワル・アル=ブンニ所長は、死刑判決によりアサド氏らのシリアへの引き渡しが不可能になる可能性を指摘し、「これは移行期の正義ではなく、パフォーマンス的な正義だ」と批判した。また、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは、いかなる場合でも死刑に反対する立場を表明し、公正な裁判の保証がない中での死刑判決は「残酷で取り返しがつかない」と述べた。

紅海で貨物船攻撃、乗員3人死亡 フーシ派が初の殺害か 米軍はパナマ船籍船を攻撃

イエメンの親イラン武装組織フーシ派とみられる攻撃により、紅海とアデン湾を結ぶバブ・エル・マンデブ海峡で小型貨物船の乗員3人が死亡した。イエメン政府系の沿岸警備隊と軍当局者が明らかにした。タンザニア船籍の貨物船「ティハマ」はモカ沖で攻撃を受け、パキスタン人2人とインドネシア人1人が死亡した。フーシ派は攻撃への関与を主張していないが、確認されれば、2月28日に始まった米国・イスラエルによるイラン攻撃以降、フーシ派による船舶攻撃で初めての死者となる。

攻撃を受けた船は、オマーンのサラーラからジブチ経由で航行中だった。船員は船の制御を失い、イエメン沿岸警備隊が救助に当たったが、その際に無人機による攻撃を受け、沿岸警備隊員3人が負傷した。イギリス海軍関連の英国海運貿易庁(UKMTO)は、貨物船が「未知の飛翔体」による攻撃を受け、死傷者が発生したと報告した。また、英海事保安会社アンブレイによると、攻撃はイエメンのペリム島北東3.3海里の停泊中に発生した。

別の事件では、パナマ船籍のコンテナ船「ベラ・ノヴァ」がパキスタン沖でミサイル攻撃を受け、米軍がイラン関連船舶の封鎖を強化していることが明らかになった。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、米軍のヘリコプターが同船の舵に向けてヘルファイア・ミサイルを発射した。この船は、米国がイラン関連船舶に対して実施している封鎖を回避しようとしたとみられる。米中央軍はコメントを出していない。確認されれば、4月に封鎖が発表されて以来、米軍に攻撃された船舶は12隻目となる。

フーシ派は7月20日、サウジアラビアによる「包囲」への対抗措置として、紅海でのサウジ船舶に対する海上封鎖を宣言している。紅海とバブ・エル・マンデブ海峡を通過する船舶数は、フーシ派による封鎖宣言後、1日平均32隻と、封鎖前の50隻から減少した。ホルムズ海峡では、1日平均約11隻(戦前は130〜140隻)まで落ち込んでおり、世界的な海運とエネルギー供給への影響が懸念されている。

トランプ米大統領、NATO首脳会議後に秘密裏に機体を変更か イランの暗殺脅威でケータリングトラックに隠れて移動と報道

米国の主要紙が伝えたところによると、ドナルド・トランプ大統領は先月、NATO首脳会議に出席したトルコのアンカラを離れる際、イランによる暗殺の脅威を受けて、ケータリングトラックに隠れて秘密裏に軍用機へ乗り換えていたことが明らかになった。ワシントン・ポスト紙が匿名の関係者を引用して報じ、ニューヨーク・タイムズ紙も米政府当局者の話として同様の内容を伝えている。

トランプ氏は7月8日、アンカラの空港でカメラの前で旧型のエアフォースワンに搭乗したが、その直後、ケータリングトラックで機体の反対側に移動し、より小型のC-32A軍用機に移ったという。この作戦は、イランによる信頼性の高い脅威を受けて実施されたとされ、ジャーナリストや一部のホワイトハウス職員は、トランプ氏が旧型機に搭乗していると思い込んでいた。トランプ氏はイギリスの空軍基地で旧型機から降りる姿が目撃されたが、その後、カタールから贈与された新型機に乗り換えて米国へ戻った。

ホワイトハウスのスティーブ・チュン広報部長は、カタールから贈られた新型機は「最先端の航空機」であり、大統領とスタッフの安全を確保するための高度なセキュリティプロトコルが装備されていると述べた。また、「米国には多くの敵がおり、大統領を狙っている。我々はあらゆる手段を講じて脅威に対処している」と付け加えた。この秘密の作戦は、2000年にビル・クリントン元大統領がパキスタンへ向かう際に、無標識の政府専用機を使用し、正式なエアフォースワンを囮にした作戦を彷彿とさせる。

レバノン、中東初の死刑廃止を可決——終身刑への置き換えで人権回復を強調

レバノン議会は11日、死刑を廃止し、既存の死刑判決をすべて終身刑に置き換える法案を可決した。中東・アラブ諸国として初の公式な死刑廃止であり、2004年以来事実上の執行停止状態にあった同国は、国際人権団体から「歴史的勝利」と歓迎されている。

法案は議員アブドゥル・ラフマン・ビズリの修正案を経て、128議席の過半数で可決された。新法では、施行後に犯された罪には加重強制労働付き終身刑、施行前の罪には終身刑が適用される。死刑は刑法を含むレバノンの全法律から削除される。法案は今後、内閣を経てジョセフ・アウン大統領の承認を得て発効する。ヒズボラの議会ブロックは反対して議場を退席したが、司法相アデル・ナッサルは「歴史的な一歩」と評価し、「犯罪者への寛容を意味するものではない」と強調した。

アムネスティ・インターナショナル中東・北アフリカ地域局長のヘバ・モライフ氏は「死刑廃止は人権の勝利であり、20年以上にわたる執行停止を永続的な法的保護へと転換するものだ」と歓迎した。レバノンでは2004年1月の3人執行を最後に死刑は執行されておらず、現在も約84人が死刑判決を受けていた。人権団体は長年、死刑制度の廃止を求めてきたが、2025年10月に超党派の議員7人が法案を提出し、今回の可決に至った。

一方、議会では一般恩赦法案も審議されており、死刑廃止と合わせて刑務所の過密緩和が期待される。しかし、イスラム主義者らの釈放につながる可能性に遺族らは反発している。中東ではヨルダンが6月に2017年以来の執行を行い、イスラエルも死刑適用拡大を進めるなど、死刑をめぐる状況は分かれており、レバノンの決定は国際社会に大きな影響を与える可能性がある。

政治 (Politics)

バングラデシュ大統領選挙、8月20日に実施へ―議会内で投票、憲法70条により議員は党方針に拘束

バングラデシュの大統領選挙が8月20日、国会議事堂の本会議場で実施される。選挙管理委員会のアクタル・アフメド上級秘書官が11日、議会議長との準備会合後に明らかにした。投票時間は午後2時から5時までとされ、議員の到着遅延に備えて延長された。投票用紙には候補者の連番、投票者名、選挙区番号などが記載され、投票する議員は候補者名の横の欄に候補者の氏名を自書し、署名することになる。開票は投票終了直後から本会議場内で行われ、結果は選挙管理委員会事務局が官報で正式に発表する。また、投票の模様は生中継される予定だ。

一方、国会与党筆頭幹事のヌルル・イスラム・モニ氏は、憲法70条が改正されていないため、議員は党の方針に反する投票はできず、違反した場合は議員資格が取り消されると述べた。野党は退役大佐のオリ・アフメド氏を候補に擁立しており、野党筆頭幹事のナヒド・イスラム氏は「7月憲章」に基づく選挙実施を主張した。与党BNPの候補者はまだ決定しておらず、首相が最終決定権を委ねられているという。

米人権団体、トランプ政権の国際刑事裁判所制裁を巡り提訴

米国の主要な人権団体4団体が11日、ドナルド・トランプ大統領による国際刑事裁判所(ICC)への制裁を巡り、ニューヨーク南部地区連邦裁判所に訴訟を提起した。ヒューマン・ライツ・ウォッチ、アメリカン・フレンズ・サービス委員会、憲法権利センター、オープン・ソサエティ研究所の4団体は、制裁が戦争犯罪の被害者の正義追求を妨げ、表現の自由などを保障した修正第一条などの憲法上の権利を侵害すると主張している。

訴訟は、トランプ政権が2025年2月に署名した大統領令に基づく制裁を対象としている。この制裁は、ICCの判事や検察官、さらに同裁判所を支援する個人や団体に対し、渡航禁止や資産凍結を課すものだ。制裁は、ICCがガザ戦争を巡りイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相らに対して発行した逮捕状や、アフガニスタンにおける米軍関係者の調査を巡り発動された。

訴状は101ページにわたり、制裁が「ジェノサイド、戦争犯罪、人道に対する犯罪の加害者を裁く能力に深刻な損害を与える」と主張。また、制裁により4団体は、戦争犯罪の被害者の代理人を務めることや、ICCへの法的・政策的な提出物の作成、制裁対象となったパレスチナ人権団体との協力などを停止せざるを得なくなったとしている。

原告側の主任弁護士を務めるアンドリュー・ローウェンスタイン氏(Foley Hoag LLP)は、「これほど多くの主要な人権・人道団体がトランプ大統領の違法な大統領令に異議を唱えるために結集したという事実は、重大な犯罪の責任追及に尽力する市民社会団体に広範な害が及んでいることを示している」と述べた。

一方、国務省はコメント要請に即座に応じなかった。トランプ政権は先月、国務長官マルコ・ルビオ氏がICCを「米国の主権に対する耐え難い脅威」と非難し、加盟国に脱退を働きかけるなど「解体」を目指すキャンペーンを強化すると表明していた。

今回の訴訟は、ICC制裁を巡る法的挑戦の最新例である。先月には、ワシントンに拠点を置くDAWNと納税者同盟が同様の訴訟を起こしており、6月には制裁を受けたICC判事3人もトランプ政権を提訴している。また、ICCの元主任検察官カリム・カーン氏は、性的不正行為疑惑を受けて先月解任されており、米国の制裁対象となっていた。

この訴訟は、国際法の支配と人権保護を巡る米国内の対立を浮き彫りにするものであり、トランプ政権のICCに対する姿勢が、国内外の市民社会に広範な萎縮効果をもたらしていることを示している。

ロシア、体調悪化の元米海兵隊員を解放 プーチン大統領が人道的理由で恩赦

ロシアは8月11日、2022年から収監されていた元米海兵隊員ロバート・ギルマン氏(32)を解放した。米政府高官によると、プーチン大統領が人道的理由に基づく恩赦を承認したという。ギルマン氏は同日、国務省機でロシアからワシントン・ダレス空港へ向かった。

ホワイトハウスと国務省はこれまで、ギルマン氏が米国内で医療措置を受けられるよう、ロシア側に解放を要請していた。ギルマン氏はモスクワ南方約550キロのボロネジの刑務所に収容されていたが、健康状態の詳細は不明。家族を支援する団体グローバル・リーチの最高戦略責任者エリック・レブソン氏は先週、ギルマン氏が6月下旬に刑務所内の病院から民間救急病院の精神科病棟へ移され、カタトニア様の状態で「解離性昏迷」と診断されたと明らかにしていた。

トランプ大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、「プーチン大統領との協議の結果、ロシアは人道的根拠に基づき彼の解放に同意した」と述べ、交換条件として米国がロシア人囚人を引き渡すことはなかったと強調した。国務省のマルコ・ルビオ長官は声明で「スティーブ・ウィトコフ特使と協力してギルマン氏を解放し、米国内で必要な医療措置を受けられるようにしてくれたロシアに感謝する」と述べた。

ギルマン氏は2019年8月から2020年8月まで米海兵隊に所属。2022年1月にボロネジで列車内で泥酔して警察官を蹴ったとして逮捕され、懲役4年半の判決を受けた。その後、収監中に看守への暴行で有罪となり、刑期は約10年に延長された。家族は容疑を否認しており、父親のウラジーミル氏は2024年10月のボストン・グローブ紙への寄稿で、息子は体調不良で倒れ、誤って警官を蹴っただけだと主張していた。

ギルマン氏の妹レクシー・ハドソン氏は声明で「兄は米国人であり海兵隊員であるという理由だけで、ロシアにひどい扱いを受けた」と非難。マサチューセッツ州選出のエド・マーキー上院議員も「ロシア当局による身体的拷問、強制投薬、挑発行為が、ロバート氏が現在の危険な状態にある原因だ」と述べた。ギルマン氏は到着後、テキサス州サンアントニオのリハビリ施設で治療を受ける見通し。米国は現在もロシアに拘束されている他の米国人の即時解放を求めている。

トランプ米大統領、小児ワクチン接種勧告を大幅縮小へ 科学的根拠欠くとして批判噴出

ドナルド・トランプ米大統領は2026年8月10日、小児に対するワクチン接種勧告を大幅に縮小する大統領令に署名した。この命令により、推奨されるワクチンは従来の18疾患分から11疾患分に削減され、麻疹・おたふく風邪・風疹の混合ワクチン(MMR)は個別接種に分離される。また、可能な限りすべての小児用ワクチンを別々の診療機会に接種することも求めている。ホワイトハウスはこれを「黄金水準」の保護と称するが、医学界や公衆衛生専門家からは科学的根拠を欠き、子どもたちを予防可能な疾患のリスクにさらすものだとの批判が殺到している。

この大統領令は、トランプ政権が長年主張してきた「ワクチンと自閉症の関連性」という根拠のない主張を反映したものだ。トランプ大統領は署名式で「自閉症の流行率には理由がある」と述べ、MMRワクチンについて「一緒に接種すると致死的である可能性がある」と主張したが、その証拠は示されなかった。米疾病対策センター(CDC)や世界保健機関(WHO)は、ワクチンと自閉症の関連性を否定する大規模研究の結果を公表しており、科学的コンセンサスは確立している。米国小児科学会(AAP)のアンドリュー・ラシーン氏は、この命令は「黄金水準の科学に基づいていない」と述べ、新たな証拠なしに小児期の予防接種ガイダンスを大幅に変更する正当性はないと強調した。

この命令により、B型肝炎、ロタウイルス、インフルエンザ、RSウイルス、COVID-19、髄膜炎菌、A型肝炎など7疾患のワクチンが普遍的推奨から外れる。B型肝炎は出生時に感染すると約90%が慢性化するリスクがあり、生後数時間以内の接種が感染予防に有効とされる。RSウイルスは2023年にユニバーサル接種が始まるまで米国の乳児の入院原因のトップであり、ワクチン普及後は入院が約43%減少していた。髄膜炎菌感染症は適切な抗生物質治療でも10〜15%が死亡し、生存者の5人に1人に難聴や四肢切断などの後遺症が残る。

WHOは8月11日、予防接種スケジュールは60年以上の研究と科学的審査に基づいて決定されるとの声明を発表し、各国に対し科学的根拠に基づく接種勧告を維持するよう求めた。WHO報道官のタリク・ヤサレビッチ氏は「WHOが出すものは科学に基づいている」と述べ、すべての国が最善の科学的証拠を用いることを望むと語った。

この大統領令は、連邦裁判所が以前に保健福祉省の計画を一時差し止めた経緯があるものの、政府の公式政策として位置づけられた。共和党のビル・カシディ上院議員(医師)は「ワクチンを分割すれば、同じ保護を得るために子どもはより多くの接種を受けなければならず、ためらいが増え、子どもが危険にさらされる」と批判した。また、米国では今年に入り麻疹感染者が過去35年で最多となり、幼稚園児のMMR接種率は集団免疫に必要な95%を下回る92.5%に低下している。専門家は、この命令が接種率のさらなる低下を招き、麻疹などの再流行を引き起こす可能性があると警告している。

ロシアが北朝鮮製ミサイル使用か、ウクライナで一夜に9人死亡

ウクライナ当局は11日、ロシア軍による一夜の攻撃で少なくとも9人が死亡し、多数が負傷したと発表した。ゼレンスキー大統領は、この攻撃に北朝鮮製の弾道ミサイルが使用されたと非難した。南部ザポリージャ州では6人が死亡、19人が負傷し、州知事のイワン・フェドロフ氏は「ミサイルと誘導爆弾による大規模な攻撃」と述べた。隣接するドニプロペトロウシク州では、ロシア軍の無人機と砲撃により3人が死亡した。

ゼレンスキー大統領は「北朝鮮の弾道ミサイル、ジルコン、誘導爆弾で都市が攻撃された。民間インフラに最大の損害を与えるよう計算された残忍な攻撃だ」と述べた。首都キーウでは、弾道ミサイル攻撃で倉庫が炎上し、1人が負傷した。キーウ市長のビタリ・クリチコ氏は、弾道ミサイル攻撃を報告した。また、キーウの小児病院も攻撃を受けたが、保健省によると、子どもと医療スタッフはシェルターにいたため無事だった。

ロシア国防省は、キーウとザポリージャの軍需産業企業と輸送・物流センターを攻撃したと発表した。一方、ウクライナもロシア領内への攻撃を強化しており、ロシア南部ヴォロネジではネット通販大手ワイルドベリーズの物流センターが攻撃を受けた。前日には、タタールスタン共和国の都市へのウクライナ軍無人機攻撃で少なくとも13人が死亡しており、ロシア領内での民間人犠牲者としては2022年以来最悪の規模となった。

ゼレンスキー大統領は、ロシアが北朝鮮から追加の弾道ミサイルを受け取ったと述べ、週末には「3万人から5万人の北朝鮮兵がロシア領内に展開される決定がなされた」と主張した。ロシアと北朝鮮は2024年に相互防衛条約を締結しており、北朝鮮はこれまでに推定1万4000人の兵士をロシア西部クルスク州に派遣している。ウクライナと西側諸国は、北朝鮮がロシアに武器を供給していると長年非難してきた。

ロシアは最近、迎撃が難しい弾道ミサイルによる攻撃を大幅に増加させており、ウクライナは迎撃用のパトリオット・システムの不足に直面している。国連によると、ウクライナの民間人死者数は、戦争初期の2022年以来の高水準に達している。

米イラン、ホルムズ海峡めぐり駆け引き続く 仲介国は「合意接近」も新たな攻撃で不透明感

米国とイランの間で、ホルムズ海峡の再開をめぐる交渉が続く中、パキスタンとカタールは「何らかの合意」に近づいているとの見方を示した。しかし、両国の要求はすれ違ったままであり、船舶への新たな攻撃も報じられるなど、事態はなお流動的である。

パキスタンのアシフ国防相は11日、ブルームバーグとのインタビューで「過去2、3日の兆候を見ると、我々は何らかの取り決めに近づいている」と述べ、和平合意への期待を示した。カタール外務省のアル・アンサリ報道官も、オマーンとイランの間で進められているホルムズ海峡の管理をめぐる協議が「高度な段階」に入っていると明らかにした。

一方、イランのアラグチ外相は、ホルムズ海峡の安全確保には米国の「攻撃的行動と違法な介入」の停止が必要だと主張。米国の海上封鎖を非難し、イスラム協力機構(OIC)覚書の違反だと批判した。これに対し、トランプ米大統領は11日夜、イランに対し「50年間の損害」に対する賠償を要求すると述べ、両者の隔たりは大きい。

こうした中、オマーン湾と紅海では新たな船舶攻撃が発生。イエメンの親イラン武装組織フーシ派とみられる攻撃で小型貨物船の乗員4人が死亡したほか、パキスタン沖ではパナマ船籍のコンテナ船が米軍ヘリの攻撃を受けたと報じられた。海上封鎖を巡る緊張は依然として高い。

専門家は、ホルムズ海峡問題が解決しない限り、包括的な和平交渉の再開は難しいと指摘する。双方が強硬な要求を掲げており、外交的突破口は見えていない。原油価格は1バレル90ドルを超えるなど高止まりしており、世界経済への影響が懸念される。

「イスラム版NATO」か:サウジ・トルコ・パキスタンがメッカ防衛協定を締結、インドが警戒

サウジアラビア、トルコ、パキスタンの3カ国は8月7日、メッカで「メッカ共同防衛協定」に署名した。この協定は、3カ国のいずれかに対する武力攻撃を全加盟国への攻撃とみなす相互防衛条項を含み、中東地域の不安定性が続く中で集団安全保障を強化することを目的としている。パキスタンのハワジャ・アシフ国防相は、この協定がイスラム諸国のより広範な軍事同盟のモデルとなる可能性があると述べ、「イスラム版NATO」とも呼べる構想を示唆した。

この動きに対し、インド外務省のランディール・ジャイスワル報道官は、協定が国家安全保障と地域の安定に与える影響を精査していると述べ、「インドは自国の国益を守るため、必要なあらゆる措置を講じる」と強調した。また、バングラデシュがパキスタン製のJF-17戦闘機の購入を検討していることも、インドにとって新たな安全保障上の懸念材料となっている。

一方、サウジアラビアはエジプトの協定参加に反対していたことが、複数のサウジ筋への取材で明らかになった。サウジはエジプトのシシ大統領に対する不信感を強めており、エジプトが戦略的・軍事的価値を失ったと判断しているという。さらに、この協定を巡っては、サウジとアラブ首長国連邦(UAE)の間でも緊張が生じている。UAEのアブドゥルハレク・アブドラ氏などの著名人が協定を批判したのに対し、サウジ側の王子や識者が反論するなど、両国の亀裂が表面化した。

3カ国の軍事力を合わせると、現役兵士約140万人、航空機約3,400機、戦車約6,000両、海軍艦艇約340隻に上り、年間防衛費は約1,244億ドルに達する。専門家は、この協定が米国中心の安全保障体制から、地域大国間の水平的な連携への移行を示すものだと分析している。

ブラジル連邦警察、セアラー州ソブラルで組織犯罪の選挙介入を摘発「オメルタ作戦」

ブラジル連邦警察は2026年8月11日、セアラー州ソブラルで「オメルタ作戦」を発動し、2024年の市議会選挙と2026年の選挙プロセスへの介入を図った組織犯罪グループを摘発した。予防的逮捕状14件、捜索差押令状25件、公職からの予防的排除5件が執行され、犯罪組織による地方政治の浸食が選挙の公正さに対する深刻な脅威であることが浮き彫りになった。

捜査は連邦警察、セアラー州検察、FICCO合同タスクフォースが共同で実施。グループは候補者から選挙活動の「通行料」として約R$60,000(約1万1,000米ドル)を要求し、有権者を脅迫・威嚇していたとされる。作戦名「オメルタ」はマフィアの沈黙の掟に由来し、検察はグループが脅迫と暴力で沈黙を強制していたと主張する。

公職からの予防的排除5件は、グループが行政内部に人を送り込んでいた可能性を示唆する。地元報道によれば、ソブラル市議会議員3人が逮捕され、180日間の職務停止処分を受けたというが、連邦下院議員の逮捕や車両からの現金発見の報道は確認されていない。

ブラジル北東部は組織犯罪グループの抗争が続く地域であり、ソブラルへの焦点は新たな展開を示す。犯罪グループは市長選を掌握することで公共契約や許認可、警察の優先順位まで左右できると学習しており、国家の存在が薄い地域で選挙を通じて権力を掌握しようとしている。

今回の作戦は2026年の国政選挙に向けた先制警告であり、連邦警察は投票日当日の買収だけでなく、選挙資金調達と脅迫の全生態系を調査する姿勢を示した。予防的逮捕の活用は、検察がグループが選挙プロセスに現実的な脅威を与えていると判断した証拠である。

組織犯罪による地方政治の掌握は、選挙の歪みだけでなくビジネス環境も歪める。公共契約がフロント企業に流れ、インフラ事業から資金が横領され、治安コストが上昇する。ソブラルはブラジルが犯罪と政治の結びつきにどう対処するかの試金石であり、連邦警察が裁判で告発を立証できれば、北東部全域で同様の作戦が展開される可能性がある。

ネタニヤフ首相、トランプ氏のガザ和平15項目計画を拒否—選挙前の政治的駆け引きと和平への影響

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は8月9日、トランプ米大統領の「平和委員会」が仲介したガザ和平計画(15項目)を正式に拒否した。同首相は閣議で「イスラエルは15項目計画を拒否する」と述べ、ハマスが「真に武装解除」されるまでイスラエル軍はガザから撤退しないと強調した。トランプ氏は先月、この計画を「平和への記念碑的歩み」と称賛し、ハマスが武装放棄に合意したと発表していたが、ネタニヤフ氏は極右閣僚らの反対を受け、計画受け入れを拒否した。米国政府高官はアクシオスに対し、ネタニヤフ氏の拒否は「選挙シーズンの一部」であり、ホワイトハウスは「気にしていない」と述べた。

計画では、ハマスを含む武装勢力が重火器や軽火器を、米国と平和委員会の支援を受けるパレスチナ人技術官僚委員会(NCAG)に引き渡し、保管・監督を委ねることになっていた。しかし、イスラエルはNCAGのガザ入域を認めておらず、同委員会はエジプトのカイロで活動を余儀なくされている。ハマスは先月、ガザの統治機関を解散し、NCAGに権限を移譲すると発表したが、イスラエルはこれを「象徴的」なものと退け、実質的な変化はないと主張している。

和平計画の実施を巡っては、武装解除とイスラエル軍撤退の順序をめぐり、両者の解釈が対立している。ハマスはイスラエル軍が撤退した後に武装放棄を行うと表明したが、イスラエルは武装解除の完了後にのみ撤退するとの立場を崩していない。平和委員会のニコライ・ムラデノフ上級代表は「撤退は武装解除と連動して進められるべきだ」と述べ、イスラエルに計画履行を求めたが、ネタニヤフ氏は拒否を貫いた。

ガザでは停戦合意後もイスラエル軍の攻撃が続き、パレスチナ保健省によれば、停戦開始以降1,258人以上のパレスチナ人が殺害された。また、イスラエルによる封鎖強化で物価が高騰し、住民はエネルギー源としてライターや扇風機に依存せざるを得なくなっている。英国のエド・ミリバンド外相はイスラエルのギデオン・サール外相との初会談で、ガザからの撤退と入植地の抑制を求めた。

カタール外務省のマジェド・アル=アンサリ報道官は、イスラエルの拒否を「和平合意の履行における先延ばし」と批判した。アナリストらは、10月27日に予定されるイスラエル総選挙を控え、ネタニヤフ氏が右派基盤の支持を維持するために拒否を選んだと分析する。一方で、ハマスは武装放棄に同意したことで「合理的な主体」としての立場を強化し、外交的勝利を得たとの見方も出ている。

バングラデシュ新政権、先住民族の独自認定を否定し経済再建へ全力

バングラデシュのサラフディン・アハメド内相は、国内に居住する全ての人々はバングラデシュ市民であり、憲法の枠組みは「先住民族」としての独自の身分を認めていないと述べた。これは、チッタゴン丘陵地帯研究財団主催の円卓会議で述べられたもので、同氏は「バングラデシュに先住民族は存在せず、全ての人はバングラデシュの住民である。全ての市民の権利と機会は憲法の下で平等に保護されている」と強調した。また、昨年7月の国民憲章で、バングラデシュ国民のアイデンティティを「バングラデシュ人」と定義することに政党や関係者が合意したと述べ、国家主権と領土一体性の保護の基盤だと説明した。一方で、少数民族や部族の宗教的・社会的・文化的遺産の保護と保存には引き続きコミットし、恵まれないコミュニティを主流に統合するための特別措置や割り当て制度が憲法に基づいて存在すると述べた。

解放戦争問題相のアフメド・アザム・カーン氏は、前首相シェイク・ハシナ氏が国の経済を略奪し、崩壊寸前に追い込んだと非難した。「ハシナ氏は国の経済を略奪し、ほぼゼロにまで落とし込んだ」と述べ、現政権は「空手で政権に就いた」と主張した。また、ムハマド・ユヌス前政権は18カ月の在任中に経済を立て直せず、最終月には給与支払いの不確実性に直面したと述べた。その上で、現政権は家族カードや農民カード、健康カードなどの社会福祉プログラムを開始しており、家族カードの配布は今後2〜3カ月以内に始まり、各家庭の母親にカードが配布されると述べた。

一方、ザヘド・ウル・ラフマン首相報道顧問は、ハシナ氏がバングラデシュに帰国すれば完全な安全保障が提供され、司法手続きに直面する場合には必要な法的権利が保証されると述べた。同氏は、インドがハシナ氏の引き渡しに協力しておらず、滞在中の政治活動を許可していると非難し、「インドは将来のバングラデシュとの関係を真剣に考慮すべきだ」と述べた。

内相はまた、スウェーデン大使に対し、ロヒンギャ難民の生活条件改善のための支援拡大を要請した。同氏は「彼らのミャンマーへの安全で尊厳ある持続可能な帰還が危機の唯一の解決策だ」と述べ、スウェーデンがロヒンギャ・ドナー・グループの共同議長国として国際社会の注目を集める上で重要な役割を果たすと強調した。さらに、米国ビジネス評議会の代表団に対し、バングラデシュへの投資拡大を呼びかけ、投資に適した環境と外国人投資家への包括的な安全保障を保証した。

保健相のサルダール・サカワット・ホサイン氏は、持続可能な開発目標(SDGs)を達成するには保健省だけに頼るのではなく、関連する全省庁が関与する協調的な計画と共同イニシアチブが必要だと強調した。「教育、法秩序、ジェンダー不平等の是正に加え、水や社会福祉などの分野を保健セクターと統合する必要がある」と述べ、予防を基盤とすることが首相の最優先事項であると述べた。また、沿岸地域の水危機に言及し、南西部の人々が安全な飲料水の不足と塩分濃度の上昇により変色した水を飲まざるを得ない状況にあると述べ、先月パリでの会議で国際協力の確約を得たと明かした。

ドイツでは、ヘッセン州の科学大臣ティモン・グレメルス氏が、故郷のカッセル大学に連邦政府の迅速建設イニシアチブから6750万ユーロを割り当てたことが、緑の党から「故郷の選挙区を優遇した」と批判されている。緑の党は、このプロジェクトがヘッセン州の大学で実際に追加資金を受け取る唯一のものであり、説明が必要だと主張している。州政府は、他の9つの大学にも2026年から2029年にかけて総額2億3000万ユーロが配分されると反論しているが、批判は収まらない。

また、ドイツの新保健相カーステン・リンネマン氏は、看護分野の改革に直面している。前任者のニナ・ヴァルケン氏が医療保険節約法を成立させて首相府大臣に昇進した後を受けて、リンネマン氏は看護再編法の草案を引き継いだ。この法律は、保険料負担者と施設入所者の財政負担を安定させると同時に、看護構造を近代化することを目指しているが、左派は完全保険や自己負担額の上限を求めており、部分保険モデルを強化することが重要だと論じている。

これらの動きは、バングラデシュ新政権が経済再建と国内統合に全力を挙げる一方で、国際社会との関係強化を図っていることを示している。また、ドイツでは科学政策と医療政策をめぐる政治的駆け引きが続いており、新政権の課題は山積している。

経済 (Economy)

米国、ベネズエラ原油の最大輸入国に転じる―7月は日量78万6千バレル、中国のシェア急落

2026年7月、米国がベネズエラ産原油の最大輸入国となった。米国向け輸出は日量約78万6千バレルに達し、7年ぶりの高水準を記録した。これは、米軍が1月にニコラス・マドゥロ氏を拘束した後、同国の原油輸出が中国向けから米国管理下へと大きく転換したことを示す。

ベネズエラの総輸出量は6月の約120万バレルから7月は約116万バレルへと2カ月連続で減少した。一方、中国の輸入シェアはかつて約70%を占めていたが、現在はその一部にまで縮小した。インドは27万7千バレルから17万8千バレルへ、欧州は9万9千バレルから8万2千バレルへとそれぞれ購入を減らし、米国の支配が一層強まった。

米国のシェブロン社は、財務省のライセンスに基づき日量約29万3千バレルを生産しており、これは国営PDVSAの販売とは別枠である。米国向け販売の収益はカラカスではなく米財務省が管理しており、ワシントンはベネズエラの財政や債務返済、再建計画に直接的な影響力を握っている。トランプ大統領は7月27日、拘束以降のベネズエラ原油販売額が130億ドルを超えたと述べた。

この変化はラテンアメリカのエネルギー地図を塗り替えるものであり、ブラジル、メキシコ、コロンビアなどは中国寄りではなく米国管理下のベネズエラ石油部門と向き合うことになる。また、割安な原油の供給が減ることで地域の原油価格を下支えし、投資家にとってはベネズエラのエネルギー取引の相手方が誰であるかという根本的な問いを投げかけている。

香港、AIとロボティクスをテーマに加えハンセン科技指数を50銘柄へ拡大へ

香港の主要なハイテク株指数であるハンセン科技指数が、構成銘柄数を現在の30社から50社へ拡大し、人工知能(AI)とロボティクスを新たなテーマとして追加する方針を明らかにした。指数を算出するハンセン指数公司が8月10日に公表した市場諮問文書によると、同指数は現在、香港に上場するテクノロジー企業30社を対象としているが、業界の変化を反映するため、構成銘柄の選定基準を見直し、テーマの拡充を図る。

新たに追加されるテーマはAIとロボティクスで、既存のデジタルプラットフォーム、先進ハードウェア、クラウド、フロンティアテクノロジーに加わる。サブテーマも現在の16から24に拡大され、量子コンピューティングや航空宇宙・衛星技術が新カテゴリーとして加わる。同社は「香港のテクノロジー分野が拡大を続ける中、提案された変更はテクノロジーテーマのカバレッジを拡大し、構成銘柄の選定を精緻化し、構成銘柄数を増やすことで、進化するテクノロジー情勢を指数が引き続き代表することを目的としている」と説明している。

同指数には現在、約404億米ドルの資産が連動している。ハンセン指数公司は9月18日まで市場関係者からの意見を募集し、変更内容は9月末までに発表される見通しだ。香港では最近、中国のAI関連企業による大型新規株式公開(IPO)が相次いでおり、先月には中国のデータセンター機器供給大手である中際旭創が約68億米ドルを調達し、7年ぶりの大型IPOとなった。今回の指数拡大は、香港テクノロジー市場の成長と多様化を反映するものであり、AIや先端技術分野への投資家の関心の高まりを示している。

ラテンアメリカ主要国でユーロ・ドル・ビットコインの為替相場が変動、アルゼンチンでは通貨動向が注目を集める

2026年8月11日、ラテンアメリカ各国におけるユーロ、米ドル、ビットコインの為替相場が発表された。ベネズエラではユーロが1ユーロ=879ボリバルとなり、前日比+0.47%の上昇。年初来では+147.70%の大幅な変動を記録している。ウルグアイでは46.48ペソ(前日比-0.07%)、ペルーでは3.90ソル(同-0.14%)、パラグアイでは6,844グアラニー(同-0.11%)、パナマでは1.15バルボア(同-0.05%)と、各国でユーロの値動きに差が見られた。

アルゼンチンでは、公式市場でユーロが1ユーロ=1,680ペソ(買値)・1,780ペソ(売値)で取引され、ブラジルレアルは1レアル=289ペソ(買値)・304ペソ(売値)と、いずれも前日からほぼ横ばいで推移した。一方、ドル建てではユーロは1ユーロ=1.08ドルと、対ドルでの安定感を示している。また、クレジットカード利用時の「ドル・タルヘタ」は1,976ペソで、前年比+14%の上昇。金融市場で利用される「ドルCCL」は1,580.40ペソ(買値)・1,583.20ペソ(売値)で、前年比+19%となった。

暗号資産市場では、ビットコインが1BTC=64,051ドルと前日比-1.69%の下落。アルゼンチンペソ換算では約9,595万ペソ(公式ドル換算)に相当する。ビットコインは2009年に誕生し、2025年10月6日に約126,198ドルの史上最高値を記録したが、現在はその半分程度の水準で推移している。世界的な金融引き締めやリスク選好の変化が影響している。アルゼンチンでは、インフレやペソ安へのヘッジ手段として暗号資産への関心が引き続き高い。

社会 (Society)

南アフリカで17歳少女の死亡事件が殺人捜査に発展、女性団体が抗議

南アフリカのムプマランガ州サビーのロッジで8月3日に17歳の女子生徒キャメロン・ウォルデック=クックスさんが遺体で発見された事件について、予備的な調査結果を受けて殺人捜査に格上げされた。彼女の死因は扼殺と窒息とみられている。

キャメロンさんはセント・シジリアンズ校の生徒で、同校の元生徒である19歳のイーサン・コエッツェさんも同じ現場で遺体で見つかっていた。彼女の家族は独立した法医学病理学者を任命し、その予備的所見によれば、キャメロンさんは首を絞められ窒息死したとされる。

この事件を受け、南アフリカの女性団体「SAウィメン・ファイト・バック」や「ウーマンズ・フォー・チェンジ」が声明を発表し、女性と少女に対する暴力の根絶を求めた。「ウーマンズ・フォー・チェンジ」は「またしても壊滅的なフェミサイド(女性殺害)事件が起きた」と非難し、「いつになったら十分だと言えるのか」と問いかけた。

キャメロンさんの父親デリック・クックス氏は、彼女が大統領賞のゴールドレベル取得に向けて活動しており、サビーでのハイキング旅行がその目標達成の機会だったと説明。家族は彼女を「深く愛された娘であり、姉であり、友人であり、学生だった」と悼んだ。

警察は殺人事件として捜査を進めており、女性団体は若者の間の有害なジェンダー規範に対処し、学校での健全な人間関係教育の重要性を訴えている。

南アフリカ、違法鉱山の落盤で14人死亡—失業率33.6%に悪化、寒波と洪水警報も

南アフリカ北西州ルステンブルク近郊のンカネン集落付近で11日夜、違法クロム鉱山の落盤が発生し、少なくとも14人の違法採掘者が死亡した。警察報道官のアデル・マイバーグ大佐によると、犠牲者の大半はレソト出身で、8人が負傷して入院、依然として地下に閉じ込められている可能性のある人数は不明だという。現場は依然として活動状態にあり、警察が対応に当たっている。

南アフリカでは「ザマ・ザマ」と呼ばれる数千人の違法採掘者が、放棄された鉱山で金やクロムなどを採掘している。今回の事故現場は、プラチナ鉱山が点在する地域にあり、違法クロム採掘は合法的な採掘事業や税収に損失をもたらし、組織犯罪とも関連している。ラマポーザ大統領は2月、違法採掘対策として軍の派遣を発表していた。

一方、南アフリカ統計局が発表した2026年第2四半期の公式失業率は33.6%に上昇した。失業者数は34万5千人増の850万人に達し、イラン戦争の経済的影響が雇用を圧迫している。西ケープ州の失業率は19.5%と最も低い一方、東ケープ州は47.5%と深刻な地域格差が顕在化している。また、南アフリカ全域で寒波が襲来し、東ケープ州やクワズール・ナタール州で降雪が観測され、道路閉鎖や洪水の危険が報じられている。

南ア・PA市長候補ダニエルズ夫妻、暴行容疑で保釈—係争は親権争い発端か

南アフリカのケープタウン市長候補で愛国同盟(PA)所属の市議チェスリン・ダニエルズ氏(33)と妻デヴェニー氏は、暴行容疑で逮捕された後、8月11日にベルビル治安判事裁判所で保釈された。検察は保釈に反対しなかったが、本件に未成年者が関与していると指摘した。

ダニエルズ氏は保護命令違反と一般暴行の容疑、妻デヴェニー氏は一般暴行の容疑に問われている。弁護側によると、ダニエルズ氏と告訴人は元夫婦で、未成年の子を共有している。事件当日、3人は行事に出席していたが、帰宅時に紛争が始まったとされる。子供がダニエルズ氏の車に乗り込み、告訴人と離れたがらなかったため、感情的になったことが発端だという。

ダニエルズ氏は宣誓供述書で、息子が自分の車に乗り込み離れたがらなかったと述べ、行為は計画的ではなく、子供を巡る感情的な紛争から生じたと主張した。一方、告訴人から取得された保護命令がダニエルズ氏に送達されていたことも明らかになった。裁判所はダニエルズ氏に1,000ランド、デヴェニー氏に500ランドの保釈金を設定し、告訴人との接触を禁じた。子供との接触は祖母を通じてのみ許可され、次回審理は9月21日に延期された。

本件は8月9日にベルハーのクーバーグ通りで発生した事件を受けたもので、夫妻はPAのレガリアを着用したまま出廷した。ダニエルズ氏は市議として月収約3万5,000ランドを得ており、拘留が扶養家族に直接影響を与えると述べた。夫妻は無罪を主張しており、今後の裁判の行方が注目される。

アルゼンチン各州でキニエラ抽選実施、ブエノスアイレス州は最低賭け金2ペソ

8月11日(火)、アルゼンチンの各州で人気賭博「キニエラ」の抽選が実施された。サンタフェ州、コルドバ州、ブエノスアイレス州、およびブエノスアイレス市(旧ナシオナル)の各主催者が、それぞれ複数回の抽選を行い、当選番号を発表した。

キニエラはアルゼンチンで最も人気のある賭博であり、1桁から4桁の数字に賭ける形式である。サンタフェ州では1982年から州宝くじが主催し、1993年にベスベルティーナ、1996年にマトゥティーナ、2008年にプリメーラの抽選が追加された。各州とも月曜から土曜まで、プリメーラ、マトゥティーナ、ベスベルティーナ、ノクテュルナの4回の抽選を実施している。

ブエノスアイレス州のキニエラでは、抽選で0000から9999までの20個の数字が抽出される。最低賭け金は1クイニエラあたり2ペソ、チケットあたり2ペソで、当選した場合、賭け方は最大で3500倍の配当が得られる。賭け方には、1〜4桁の数字に直接賭ける「直接賭け」と、2桁の数字2つを組み合わせる「レドブロナ」がある。

ブエノスアイレス市のキニエラ(旧ナシオナル)は、賞金プールを設けず、的中数に応じて賞金が決定され、銀行の上限は売上の5倍となっている。抽選は市宝くじのホールで行われ、4つの抽選器(千の位、百の位、十の位、一の位)と、盤上の20の位置を決定する第5の抽選器を使用する。

これらの抽選結果は各州の宝くじ公式発表が唯一の正規リストであり、報道各社は情報の誤りや欠落について責任を負わないとしている。

生活・健康 (Life & Health)

コンゴ民主共和国のエボラ出血熱、死者2000人超え 過去最速で拡大

コンゴ民主共和国(DRコンゴ)で発生中のエボラ出血熱について、同国保健当局は11日、確認された死者が2011人に達したと発表した。確認症例は4381人に上り、5月15日の公式宣言から3カ月足らずで過去最速のペースで拡大している。これは同国史上2番目の規模であり、西アフリカで2014〜2016年に起きた世界最悪の流行(感染者2万8616人、死者1万1310人)に次ぐものとなる。

今回の流行は、これまでに承認されたワクチンや治療法がない「ブンディブギョ株」によるもので、コンゴ東部・北東部の紛争地域を中心に拡大。保健当局は致死率を45.9%と推定しており、2014〜2016年の西アフリカ流行時の39.6%を上回る。サムエル・ロジャー・カンバ保健相は「まだピークには達していない」と述べ、今後3カ月以内に感染拡大を抑制し、減少に転じさせたいとの見通しを示した。

専門家の間では、今回の流行が動物から人への新たな感染(スピルオーバー)によって始まった可能性が高いとの研究結果が発表されている。また、アフリカ疾病対策センター(アフリカCDC)のジャン・カセヤ事務局長は、新規症例の約86%が確認済み患者の接触者追跡で説明できないと警告。世界保健機関(WHO)が目標とする接触者追跡率95%を大きく下回っており、封じ込めには至っていない現状が浮き彫りになっている。

治安悪化や医療従事者の給与未払いによるストライキ、住民の不信感などが対応を妨げており、WHO地域事務局長は「ウイルスが我々の先を行っている」と述べた。イスラエルではコンゴ帰国者の1人がエボラ感染の疑いで隔離され、検査が進められている。WHOは先週、既存のエボラワクチン「エルベボ」の大規模臨床試験を勧告しており、ワクチン同盟Gaviは約50万回分の備蓄を提供する方針を示している。

スポーツ (Sports)

ソマリア人審判オマル・アルタン氏、UEFAスーパーカップで主審を務める 米入国拒否から復権

ワールドカップ出場を米国への入国拒否で逃したソマリア人審判オマル・アルタン氏が、12日にオーストリア・ザルツブルクで行われるUEFAスーパーカップ、パリ・サンジェルマン対アストン・ビラ戦の主審を務めることになった。34歳のアルタン氏は、6月のワールドカップ開幕前にマイアミ国際空港で入国を拒否され、FIFAが選出した審判団の一員でありながら大会を逃していた。

米国務省当局者は、アルタン氏が「テロ組織の容疑者と関係がある」として、米国への入国資格がないと説明した。アルタン氏はこの疑惑を否定し、ソマリアでは帰国時に英雄として歓迎された。FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は「ソマリアの審判に起きたことは残念だ。我々は全てをコントロールしているわけではない」と述べた。

これに対し、欧州サッカー連盟(UEFA)はアルタン氏をスーパーカップの主審に指名した。UEFAは4月末にアフリカサッカー連盟(CAF)と結んだ協力協定を理由に挙げるが、FIFAを批判し続けるUEFAの政治的ジェスチャーであり、インファンティーノ会長が進めようとして頓挫したワールドカップの民間投資家への売却計画をめぐる対立が背景にある。アルタン氏は「幸運だったが、ここに来るまで懸命に努力してきた。本当に誇りに思う」と語った。

一方、サッカー界ではFIFAとUEFAの対立が続く中、来月ポーランドで開催されるU-20女子ワールドカップが、インファンティーノ会長への反発の中で行われる初のFIFA主催大会となる。ポーランド協会は準備が予定通り進んでいると発表し、ニュージーランドとフランスは参加を表明した。UEFAはFIFA大会のボイコットを引き続き示唆しており、女子サッカーが最初に影響を受ける可能性がある。

FIFA会長解任騒動にトランプ米大統領が介入、インファンティーノ氏を全面支援

国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長を巡る権力闘争が激化する中、ドナルド・トランプ米大統領がインファンティーノ氏への支持を表明した。トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、「FIFAが何らかの理由でインファンティーノ会長の交代を検討するなら、それは恐ろしい過ちとなるだろう」と述べ、同会長を「素晴らしい」と称賛した。さらに「史上最も成功したワールドカップを主導した」「彼が去れば、大会はこれほどの成功と収益性を取り戻すことはないだろう」と付け加えた。

この発言は、インファンティーノ氏が主導し、撤回に追い込まれたワールドカップ商業権の一部を民間投資家に売却する計画(FIFAフォワード・エンタープライズ)を巡り、欧州サッカー連盟(UEFA)、アジアサッカー連盟(AFC)、北中米カリブ海サッカー連盟(Concacaf)の3連盟が同氏への反発を強めているさなかになされた。3連盟は共同書簡で、インファンティーノ氏が「欺瞞によって信頼を破壊した」と非難し、独立した第三者による調査を要求している。さらに、UEFAはFIFA主催大会のボイコットも辞さない構えを示しており、代替大会の開催も視野に入れた予備的協議を開始したと報じられている。

インファンティーノ氏は2027年3月のFIFA総会で4期目を目指すとみられるが、欧州勢を中心に退任を求める声が高まっている。一方で、アフリカサッカー連盟(CAF)や南米サッカー連盟(CONMEBOL)などは同氏を支持しており、世界のサッカー界は二分されている。トランプ氏の支持表明は、インファンティーノ氏の立場を強化する可能性があるものの、FIFAの会長選出は加盟協会の投票によって行われるため、今後の動向が注目される。