The Morning Star Observer

2026年08月09日 日曜日夕刊 (Evening Edition)ArchiveAbout

ホルムズ海峡再開を巡る米イラン対立激化、イランが6条件提示

イランは8日、オマーンとの間でホルムズ海峡の航行管理に関する合意が近いとしながらも、海峡の再開には米国による追加条件の受け入れが必要だと表明した。イラン国家安全保障最高評議会のモハンマド・バゲル・ゾルガドル事務局長は、米国が「行動を是正する」まで海峡は閉鎖され続けると述べ、①イランへの威嚇の中止、②イランとその地域の同盟国(レバノン、パレスチナ、イエメン、イラク)への軍事行動の恒久的停止、③米国による海上封鎖の解除と周辺からの米軍部隊の撤退、④戦争被害への補償、⑤制裁の解除、⑥凍結資産の無条件解放――という6条件を提示した。

イランのアッバス・アラグチ外相は、オマーンとの海峡航行に関する協議が「最終段階に近づいている」としつつも、再開は6月の覚書違反に対する補償など他の条件に左右されると述べた。イスラム革命防衛隊(IRGC)も、海峡再開はイラン・オマーン交渉とは無関係であり、米国がイランの条件を受け入れるまで再開しないと強調した。一方、米国のJD・ヴァンス副大統領はFOXニュースに対し、イランがホルムズ海峡での通行料徴収の計画はないと伝えてきたと明かしつつ、「実際の行動を見守る必要がある」と述べた。米国は商業航行が妨げられず再開されればイラン港への封鎖を解除する構えを示している。

こうした外交努力の一方で、アラブ首長国連邦(UAE)は同日、国営石油会社ADNOC関連のタンカーがホルムズ海峡を通過中にイランのミサイル攻撃を受けたと非難した。負傷者は報告されていないが、ADNOCは紛争開始以降、同社の船舶15隻が攻撃され、乗員1人が死亡、20人が負傷したと明らかにした。オマーンは海峡通過中の船舶への攻撃を非難しつつも、イランとの交渉は「前向きで建設的」と述べた。サウジアラビアやイエメンもUAEのタンカー攻撃を非難し、イランに攻撃停止を求めた。ホルムズ海峡は世界の石油・ガス輸送の約5分の1が通過する要衝であり、紛争による封鎖はエネルギー価格の高騰とインフレを招いている。イランは米国に軍事的圧力をかけ、海峡の管理権を獲得しようとしているが、米国はイランによる一方的な支配を拒否しており、交渉は依然として難航が予想される。

FIFA、インファンティーノ会長への「組織的攻撃」を非難 私的投資計画撤回で深刻化するリーダーシップ危機

国際サッカー連盟(FIFA)は8日、ジャンニ・インファンティーノ会長に対する「組織的かつ継続的な取り組み」が存在すると非難し、同会長のリーダーシップに挑戦する試みはFIFAの規約と民主的手続きに従わなければならないと警告した。この声明は、ワールドカップなどの商業権の一部を民間投資家に売却して約42億ドルを調達する計画が頓挫したことを受けて、インファンティーノ会長の指導力に対する批判が高まる中で発表された。

先週末に英紙デイリー・テレグラフが、インファンティーノ氏がUEFA事務総長在任中(2009〜2016年)に交際関係にあったとされる女性職員に対し、退職時に6桁の金額とMBA取得のための授業料(約4万5000ポンド)が支払われたと報じた。UEFAは当時の規定に沿った支払いだったと認める一方、FIFAは「根拠のない主張」「実証的に虚偽の主張」と反論し、インファンティーノ会長は疑惑を「断固として否定」している。

危機の発端は、インファンティーノ会長が推進した「FIFAフォワード・エンタープライズ(FFE)」構想である。これはワールドカップやクラブワールドカップなどの商業権を管理する新会社を設立し、民間投資家に20〜21%の株式を売却する計画で、FIFAは約42億ドルの資金調達を見込んでいた。しかし、UEFAが主導する反対運動に直面し、インファンティーノ会長は計画を撤回せざるを得なかった。UEFAは撤回後もFIFAへの信頼を失ったと表明し、ワールドカップのボイコット警告を維持している。ノルウェーサッカー連盟のリセ・クラベネス会長は辞任を要求した。

一方で、インファンティーノ会長は欧州以外では強い支持を維持している。アフリカサッカー連盟(CAF)は全会一致で支持を表明し、南米サッカー連盟(CONMEBOL)は全会員協会による投票なしの解任に反対している。メキシコサッカー連盟も地域連盟であるCONCACAFに反して支持を表明した。2027年3月のFIFA会長選挙に向けて、インファンティーノ氏は4期目を目指しているが、対立候補はまだ明確に現れていない。

FIFAは声明で「正当な精査は歓迎する」としつつも、「精査は事実を歪めたり、根拠のない疑惑を増幅したり、進歩を損なうための気晴らしを製造する許可証ではない」と強調した。また、「FIFA会長はFIFA加盟協会によって民主的に選出され、その委任を受けて職務を継続している」と述べ、定められた民主的プロセスを経ずに会長を退任させようとする試みには「直接かつ精力的に」対抗する姿勢を示した。この声明は、FIFA内部の権力闘争がサッカー界の統治機構を揺るがす深刻な段階に入ったことを示している。

台風ドルフィン接近で中国東部に高潮警報、交通機関に大規模な混乱

大型台風ドルフィンが中国東部沿岸に接近し、上海の両空港で日曜日に約60%の便が欠航となるなど、交通機関に大規模な混乱が生じている。中国国家気象センターは日曜午前10時に最高レベルの赤色警報を発令した。台風は浙江省と福建省の沿岸に日曜夜から月曜朝にかけて上陸する見込みで、暴風域内では記録的な豪雨が予想されている。

上海空港グループは土曜深夜、日曜の入出港便の約60%にあたる1,384便(浦東国際空港871便、虹橋国際空港513便)の欠航を発表した。浙江省の杭州蕭山国際空港でも270便が欠航した。鉄道も上海、浙江、福建、広東、安徽、江西の各都市で日曜から月曜にかけて一部区間の運転を見合わせている。

台風は先に沖縄を通過し、6人が負傷、5万戸以上で停電が発生した。中国本土では浙江省台州市で約39万人、上海市で3万人以上が避難し、福建省では約9万9千人が危険区域から移動した。浙江省と福建省ではフェリー200便以上が運航を停止し、474隻の建設船舶が港に退避した。

専門家は、浙江省中部・東部で250〜500ミリの降雨を予測し、深刻な洪水や土砂災害の危険性を警告している。水利省は銭塘江など主要河川で大規模な洪水が発生する可能性を指摘し、浙江省と福建省にレベルIIIの洪水緊急対応を発令した。

コロンビア新大統領デ・ラ・エスプリエラ就任、初日に爆弾攻撃——右派政権の船出は波乱

コロンビアで8月7日、保守派の新人政治家アベラルド・デ・ラ・エスプリエラ氏が大統領に就任した。就任式は南西部の都市カリで行われ、同日中に国軍部隊を訪問し、「麻薬テロリズムを徹底的に打ち負かす」と宣言した。デ・ラ・エスプリエラ氏は、前任のグスタボ・ペトロ氏が進めた武装勢力との和平交渉を「完全に尽きた」と否定し、軍事的な取り締まりを強化する方針を示した。また、トランプ米大統領が提唱する地域の反カルテル同盟「アメリカの盾」への参加を最優先課題とし、米国とイスラエルとの軍事同盟を推進する考えを表明した。

就任翌日の8月8日、コロンビア南西部のパンアメリカン・ハイウェイの料金所で自動車爆弾が爆発し、警備員2人が軽傷を負った。軍は、2016年の和平合意を拒否した旧FARC(コロンビア革命軍)の反体制派2派による攻撃と発表した。さらに、北部セサール県ではドローンによる爆弾攻撃で警察官1人が死亡した。デ・ラ・エスプリエラ氏はSNSで「国のインフラを攻撃することは進歩への攻撃だ」と非難し、「逃亡も寛容も免責もない」と強硬な姿勢を示した。

デ・ラ・エスプリエラ氏は就任早々、前政権下で和平交渉に関与した囚人117人を最高警備刑務所に移送するよう命じた。これは「刑務所の恒久的な管理を取り戻す」ための措置とされる。また、エネルギー政策では、石油・ガス部門の再生を掲げ、国営石油会社エコペトロールの再建を「断固たる絶対的な優先事項」とし、水圧破砕法(フラッキング)を承認する方針を示した。さらに、富裕層向けの資産税の廃止や公共支出の凍結を約束し、コカ栽培の根絶を「あらゆる手段で」進めると宣言した。

デ・ラ・エスプリエラ氏の就任は、ラテンアメリカで相次ぐ右派政権の台頭を象徴する出来事となった。エルサルバドルのナイブ・ブケレ氏やアルゼンチンのハビエル・ミレイ氏など、犯罪対策を掲げて当選した指導者たちとの連帯が期待される一方、コロンビア国内では左派勢力や市民団体から懸念の声が上がっている。就任式にはアルゼンチンのミレイ大統領や米国のトッド・ブランチ司法長官らが出席したが、前大統領ペトロ氏は欠席し、選挙不正を主張して抗議デモを呼びかけていた。デ・ラ・エスプリエラ氏は議会で過半数を持たず、分裂した政治状況の中で、治安回復と経済立て直しという困難な課題に直面している。

政治 (Politics)

米国防総省、イラン戦争で枯渇する弾薬備蓄を補うため兵器生産の大幅増産を要求

米国防総省は、イランとの戦争で枯渇した弾薬備蓄を補うため、国内の防衛産業に対し兵器の生産・納入を緊急に加速するよう求めた。ワシントン・ポスト紙が入手した覚書によると、スティーブ・ファインバーグ国防副長官は水曜日、業界幹部に対し、最大21日以内に「重要能力の納入スケジュールを大幅に短縮・加速し、生産を増強する計画」を提出するよう要求した。ファインバーグ氏は「何年もかかる開発サイクルは許容できない。プログラムのスケジュールを劇的に加速し、今すぐ生産能力を拡大しなければならない」と記した。

この動きは、イラン戦争で米軍の弾道ミサイル防衛用迎撃ミサイルの備蓄が大幅に減少したことを受けたものだ。戦略国際問題研究所(CSIS)の分析によると、パトリオット迎撃ミサイルの備蓄は戦前の2,330発から4月の停戦時には1,030発に減少し、その後の戦闘でさらに759〜827発まで落ち込んだ。これは戦前比で少なくとも65%の減少である。THAAD迎撃ミサイルも戦前の452発から停戦時には232〜262発に減少し、その後一部補充されたものの、依然として戦前比38%以上の減少が続いている。CNNは先週、米軍がTHAAD迎撃ミサイルの約80%、パトリオット迎撃ミサイルの約50%を使用し、備蓄が「危険なほど低い」と報じた。

国防総省報道官のショーン・パーネル氏は土曜日、ファインバーグ氏の覚書が「本物」であると確認し、弾薬調達の加速に積極的に取り組んでいると述べた。また、この取り組みは「戦闘員が必要とする兵器を、脅威が要求するペースで提供する」ためのものであり、2028会計年度予算の基礎となると説明した。一方、ドナルド・トランプ大統領は木曜日、米国は「大量の」兵器を保有しており、「必要に応じて大量の兵器が製造され、米国に送られている」と述べ、弾薬不足の報告を否定した。

しかし、議会では国防費の大幅増額を含む1.5兆ドルの国防予算案が停滞しており、一部議員はトランプ政権のイランへの軍事行動に反発している。国防総省はロッキード・マーチンやノースロップ・グラマンなどと生産拡大の枠組み合意を結んでいるが、これらは実際の契約ではなく、議会が予算を承認するまで兵器の購入は確定しない。専門家は、備蓄の回復には数年かかる可能性があり、特にトマホーク巡航ミサイルは2030年後半まで戦前水準に戻らないとの見方を示している。

ウクライナ、ロシアのミサイル迎撃に苦慮——迎撃率低下で防空網の脆弱性露呈

ロシア軍によるウクライナへの攻撃が激化する中、ウクライナの防空網が深刻な迎撃能力の低下に直面している。ウクライナ空軍によれば、8月8日から9日にかけての夜間にロシア軍は6発の弾道ミサイルと151機の攻撃用ドローンを発射し、ウクライナ側は135機のドローンを撃墜したものの、弾道ミサイルの迎撃はほとんど成功しなかった。キーウ州ブロヴァルィ地区では、3歳の子どもとその祖父母を含む3人が死亡し、オデーサではロシア軍のミサイル攻撃により住宅が損壊し、少なくとも6人が負傷した。

ウクライナの防空システムの中核を担う米国製パトリオット迎撃ミサイルの供給が、2025年同期と比較して大幅に減少している。ウクライナ国防省のデータによれば、7月中にロシア軍が発射した約9,000発の攻撃用ドローンとミサイルに対し、ウクライナの防空網が撃墜したのは約5,300発で、迎撃率は60%未満にとどまった。研究者ミコラ・ビエリエスコフ氏は、7月30日の攻撃では9発中1発、8月1日には27発中1発、8月5日には24発全てを迎撃できなかったと指摘する。

こうした状況を受け、ウクライナのゼレンスキー大統領は8月8日、セルビアのベオグラードで行われた訪問中に、ロシアの弾道ミサイル発射台を攻撃するため、イーロン・マスク氏の衛星通信システム「スターリンク」をロシア領内での攻撃に使用する許可を米国に求めていることを明らかにした。ウクライナ元国防相のミハイロ・フェドロフ氏も、マスク氏に対し直接協力を要請している。しかし、米国は現時点でこの要請を拒否している。

ウクライナはまた、ロシアの石油施設への攻撃を継続しており、8月8日にはサマラ州のシズラン製油所とクラスノダール地方のイルスキー製油所を無人機で攻撃した。ゼレンスキー大統領は、ロシアの物流を標的とした「40日間の作戦」について満足の意を示し、「我々は彼らの弱点を全て理解している」と述べ、今後もロシアの物流への攻撃を継続する考えを示唆した。一方、ロシアはウクライナの防空網の脆弱性を突き、弾道ミサイルによる攻撃を強化しており、ウクライナは西側諸国に対し、より多くの迎撃ミサイルと防空システムの供給を緊急に求めている。

イスラエル、ガザ南部で再建を黙認か ハマスは米支援の和平計画への準備を表明

イスラエルのネタニヤフ首相とカッツ国防相が、ハマスの武装解除を条件に再建を行うとの従来の方針に反して、ガザ南部のイスラエル軍管理地域で住宅建設のためのインフラ整備を含む復旧作業を静かに承認していたことが、軍ラジオの報道で明らかになった。作業はラファ東部のイエローライン近郊で行われており、ガザ人請負業者と労働者が安全審査を経て従事する。首相府は、この作業は数カ月前からアラブ首長国連邦(UAE)支援の仮設住宅プロジェクトとして開始されており、「ハマスの支配のない」地域であると説明している。

一方、ハマスは米国支持のガザ和平計画を進める用意があると表明し、イスラエルへの圧力を米国に求めた。ハマスはトランプ大統領の平和委員会に対し、武装放棄を含む最新段階を受け入れる姿勢を示したが、ネタニヤフ首相は火曜日に「草案」への同意を否定した。ネタニヤフ首相は10月の選挙戦を控え、右派基盤からガザ合意への反対が強い。

こうした中、ガザでは停戦後もイスラエル軍の作戦が続き、保健省によれば昨年10月以来のパレスチナ人死亡者は1257人に上る。イスラエル軍も5人の死亡を報告している。また、長崎の被爆者である川添忠子氏(82歳)は、世界の指導者に対し戦争準備ではなく平和追求を訴えた。核抑止への依存が強まることに懸念を示し、核兵器廃絶を求める活動を続けている。

さらに、パキスタンが米国とイランの仲介役として和平プロセスに関与しているが、停戦合意の進展が停滞していることについて、第三国調停の複雑さに起因するとしてパキスタンを非難すべきではないとの分析が示された。パキスタンのダル副首相兼外相は、ASEAN創設59周年に際し、地域の平和と繁栄への支持を再確認した。

バイデン前米大統領のがん転移、息子ハンター氏が公表 「骨とさらに進行」

バイデン前米大統領(83歳)の前立腺がんが骨など他の部位に転移し、痛みを伴っていることが、息子のハンター・バイデン氏へのインタビューで明らかになった。ハンター氏はBBCの番組で「がんは転移し、骨とさらに進行している。非常に痛みを伴い、多くの点で衰弱させる」と語り、父親の状態を「見ていてとても悲しい」と述べた。

バイデン前大統領は昨年5月、ホワイトハウス退任から4カ月足らずで前立腺がんの診断を公表していた。治療として放射線療法とホルモン療法を受け、先月には「非常にうまくいっている」と話していたが、ハンター氏によると治療にもかかわらず病状は進行しているという。ハンター氏は「父について今の健康状態で言えるのは、もっと訴えてほしいということだけだ。良くないからだ」と述べつつも、父は依然として公の場で重要課題について発言を続けているとし、「彼はまだ自分の活動を続けている。この国を深く信じている」と語った。

バイデン前大統領は中間選挙後に回想録『Promise Me, America』を出版する予定である。同氏は米史上最高齢の大統領であり、在任中は年齢が懸念され続けた。2024年の討論会での失敗を受けて再選出馬を断念し、後任のトランプ氏に道を譲る形となっていた。

サウジ・トルコ・パキスタンが「メッカ共同防衛協定」調印、中東新秩序の兆し

サウジアラビア、トルコ、パキスタンの3カ国は8月7日、メッカで「メッカ共同防衛協定」に調印した。この協定は、NATOの集団防衛条項に類似した内容を持ち、加盟国への攻撃は全加盟国への攻撃とみなすとしている。中東戦争が続く中、イランへの抑止力強化と、信頼性を失いつつある米国への依存度低減が狙いとみられる。

協定は、米国とイランの戦争が周辺国を巻き込み、ホルムズ海峡や紅海での船舶航行が混乱する中で締結された。イランとその同盟勢力であるイエメンのフーシ派はサウジアラビアを攻撃しており、リヤドは安全保障上の脅威に直面している。また、ワシントンは信頼できないパートナーとみなされるようになっている。

トルコのハカン・フィダン外相は、エジプトが次の加盟国になる可能性に言及し、「自然なパートナー」と述べた。また、協定は特定の国を標的にしたものではなく、地域の安定を目的としていると強調した。一方、パキスタンのハワジャ・アシフ国防相は、イスラエルに対する「統一軍事戦線」の構築を呼びかけ、イスラエルを「イスラム世界全体への脅威」と非難した。

アナリストは、この協定がアブラハム合意に基づくアラブ・イスラエル正常化の動きに大きな打撃を与える可能性があると指摘する。また、米国の戦略にとっては、同盟国間の負担分担という点で整合的であるとの見方もあるが、中東における米国の影響力低下の兆候とみる向きもある。

イスラエル、占領下ヨルダン川西岸で考古学遺跡を「武器化」—土地収用と入植拡大が加速

占領下のヨルダン川西岸にある古代遺跡セバスティアで、イスラエル当局が約450エーカーの土地を収用し、大規模な国立公園を整備する計画を進めている。土地所有者アブ・ムディフ氏は「魂を引き裂かれる思いだ。土地なしの自分は想像できない」と語る。ユネスコは7月25日、緊急手続きを経てセバスティアを世界遺産リストに登録し、同時に「危機にさらされている世界遺産リスト」にも加えた。ユネスコは、イスラエルによる土地収用と「サマリア(ショムロン)国立公園」の創設が遺跡を分断する恐れがあると指摘している。

イスラエルは先週、ヨルダン川西岸の考古学遺跡への支配拡大に約1億1300万シェケル(約2780万ポンド)を割り当てた。パレスチナ自治区の観光省と外務省は、ユネスコの認定が土地収用への国際的支援を強化することを期待している。一方、イスラエルのギデオン・サール外相は、ユネスコの動きはパレスチナ側がユダヤ人とヨルダン川西岸との歴史的つながりを弱体化させる試みを後押しするものだと主張し、「国際機関でのいかなる投票も歴史を変えることはできない」と述べた。

さらに、イスラエル当局はコチャブ・ヤアコブ入植地で627戸の新規住宅入札を発表した。パレスチナ入植・壁抵抗委員会(CRRC)によると、このプロジェクトはラマラ県とアル・ビレ県の土地に建設され、入札期限は11月30日。CRRCは「エルサレムとその周辺のパレスチナ地域との分離を深めるものだ」と非難した。2026年上半期だけで、イスラエル当局は12件の入札を発表し、5つの主要入植地で1138戸の住宅が含まれる。パレスチナ側の監視団体は、今年1月以来、イスラエル軍と入植者による1万1000件以上の攻撃を記録している。

一方、イスラエル軍はレバノン南部の村ザウタル・アル・ガルビヤに夜間侵入し、土嚢の障壁を設置した。この村は6月の合意でレバノン軍の管理下に置かれた「パイロットゾーン」の一つである。イスラエル軍は「この地域での出来事は把握していない」と述べているが、AFP通信は東側入り口に土の障壁が道路を塞いでいるのを確認した。

これらの動きは、イスラエルによる占領地での考古学遺跡の「武器化」と入植拡大が、パレスチナ住民の土地と生活を脅かし続けていることを浮き彫りにしている。国際司法裁判所は2024年、イスラエルによるパレスチナ領土の継続的占領は違法であるとの勧告的意見を出しており、国連のアントニオ・グテーレス事務総長も繰り返し「入植地には法的正当性がなく、国際法の重大な違反である」と述べている。

ブルガリア国境でドローン爆発、ウクライナ製の可能性 NATO加盟国に緊張走る

8日未明、ルーマニアとの国境に近いブルガリア領内で、国際ガスパイプライン付近に無人機(ドローン)が侵入し爆発する事件が発生した。ブルガリア国防省は、残骸の初期分析からウクライナ軍が広く使用する「マヤ」型デコイ(囮)ドローンの可能性が高いと発表したが、意図的な攻撃だったとの見方は否定している。ウクライナ側もブルガリアを標的にしたものではないと否定し、合同調査に応じる姿勢を示している。

爆発は現地時間の午前5時過ぎ、ブルガリア領内約100メートルの地点で発生し、トランス・バルカン・パイプラインの圧縮所から約1キロの距離だった。負傷者や建物への被害はないという。ルーマニアとブルガリアの両国の防空網ではこのドローンは探知されていなかった。ブルガリアのルメン・ラデフ首相は緊急閣議後、現場を封鎖し監視を強化すると述べ、トルコ国境に配備していたドローン探知・対抗手段をルーマニア国境方面に再配置する方針を示した。

ブルガリア国防省のディミタル・ストヤノフ国防相は、爆発の規模と黒煙から相当量の爆発物が搭載されていた可能性を指摘し、北大西洋理事会(NATOの最高意思決定機関)の会合でこの問題を取り上げると述べた。また、ブルガリア外務省は月曜日にウクライナ大使を召喚する予定であることが報じられている。

ウクライナ外務省報道官のヘオヒー・ティヒー氏は、「ウクライナ軍がブルガリアに向けて意図的に兵器を向けたことはない」と断言し、ブルガリア側と「緊密に連絡を取り合い」状況解明に当たると述べた。その上で、周辺国へのドローン侵入の根本原因はロシアの継続的な戦争にあると指摘した。

今回の事件は、ロシアのウクライナ侵攻開始以来、NATO加盟国の領空にドローンが逸走するケースが相次ぐ中で起きた。今週に入り、ドイツではライプツィヒ/ハレ空港で爆発物を搭載したドローンが発見・処理されたほか、メヘルニヒの軍基地上空でも2機のドローンが目撃され、ドイツ当局が捜査を開始している。ライプツィヒ/ハレ空港はウクライナ支援の重要な国際貨物拠点であり、NATOの戦略的空輸システム(SALIS)の拠点でもある。ドイツのアレクサンダー・ドブリント内相は、この事件が「新たな質の危険」をもたらすと警告した。

また、ルーマニアでは今夏、ロシア製ドローンの侵入が相次ぎ、7月には3日連続で撃墜される事態となっていた。ウクライナとロシアの双方が電子戦(ジャミングやナビゲーション偽装)を駆使しているため、ドローンが進路を逸れることがあるとみられている。

アルゼンチン上院で激突:ブルリッチ議員がカピタニッチ前知事の起訴を追及、土地法改正をめぐり泥仕合に

アルゼンチン上院で7日夜、土地所有権に関する法案審議中に、与党「自由前進」のパトリシア・ブルリッチ議員が、元チャコ州知事で現上院議員のホルヘ・カピタニッチ氏に対し、在任中の公有地不正払い下げで起訴されていると公然と非難し、激しい応酬となった。カピタニッチ氏は名誉毀損で告訴すると宣言しており、事態は法廷闘争に発展する見通しだ。

ブルリッチ氏は審議の中で、カピタニッチ氏が「権力者の友人のために公有地を分配した」と述べ、「あなたは起訴されているのか、いないのか。起訴されているだろう」と迫った。カピタニッチ氏は「真実は自由をもたらす」と反論し、ブルリッチ氏を告訴すると表明した。

アルゼンチンの新聞クラリンが入手した司法資料によると、連邦判事フェルナンド・カルバハルは2026年7月16日、カピタニッチ氏を、在任中に約3,600ヘクタール(ブエノスアイレス市の約20%に相当)の公有地を市場価格を大きく下回る価格で知人らに不正に売却した事件で、公務員に対する詐欺、権力乱用、公務員義務違反、公務と相容れない交渉などの罪で起訴した。起訴状では、カピタニッチ氏が元州政府高官マルタ・ソネイラ氏率いる組織と共謀し、州政府の政令への署名を通じて不正な売却を承認したとされている。

カピタニッチ氏は起訴内容を否認し、「小規模生産者の定住とチャコ州の生産発展を目的とした合法的な政策だった」と主張している。

ブルリッチ氏はさらに、ペロン政権時代のラゴ・エスコンディド周辺の公有地譲渡や、ベネトン社によるパタゴニアでの90万ヘクタール取得、ネストル・キルチネル元大統領によるエル・カラファテでの公有地の安価購入と転売などを例に挙げ、ペロン主義勢力の土地政策を批判した。

この騒動は、外国人の土地購入上限を15%から25%に引き上げる条項が野党の反対で削除された土地法案の審議中に発生した。ブルリッチ氏は、土地主権を主張するペロン主義者を「植民地主義の建築」と批判し、議論は政治スキャンダルに発展した。

韓国、米国のミサイル不足で防空懸念が高まる

米国のミサイル備蓄がイランとの戦争で大幅に減少したとのニューヨーク・タイムズ紙の報道を受け、韓国では朝鮮半島における米国の主要な防空資産が削減される可能性への懸念が高まっている。同紙は土曜日、米高官と兵器備蓄に詳しい関係者の話として、主要な精密誘導兵器と防空ミサイルの備蓄が「憂慮すべき水準」にまで落ち込んだと報じた。

報道によれば、イラン戦争で1,500発以上のパトリオット防空迎撃ミサイルが使用され、現在の米国の在庫は1,700発未満となっている。生産を加速させたとしても、ミサイルの補充には2年以上かかる可能性があるという。これらの数字は独立に確認されておらず、国防総省は兵器不足の報告に対して反論している。国防総省報道官は、米国は「大統領が選択した時と場所で攻撃するために必要なものをすべて保有している」と述べた。

韓国は在韓米軍が運用するパトリオット砲台を保有し、自国製の天弓-II(M-SAM II)とともに韓国型ミサイル防衛システムの一部として自国でもパトリオットを運用している。特に懸念されるのは、ニューヨーク・タイムズ紙が、韓国やアジアの他の地域から中東へ数百発の先進的な防空迎撃ミサイルがすでに送られたと報じたことだ。米高官は、国防総省が戦術監視資産を中東に振り向け、防空資産を撤退させたため、北朝鮮との戦争が発生した場合、在韓米軍がより脆弱になる可能性があると述べた。

韓国国防部は、在韓米軍の資産の運用に関するコメントはできないとし、米当局に問い合わせるよう求めた。在韓米軍も、作戦上の安全保障を理由に、資産の移動や撤退の可能性についてコメントを拒否した。世宗研究所のシン・ボムチョル安保戦略センター長(元国防次官)は、韓国から追加の米軍資産が移動する可能性は排除できないが、それを必ずしも米国の防衛コミットメントの弱体化と見るべきではないと警告した。また、迎撃ミサイルの数だけでミサイル防衛能力を判断することはできないとし、「迎撃可能な数よりも北朝鮮が多くのミサイルを保有していれば、防衛は最終的に圧倒される」と指摘した。

アルゼンチン政府、空港運営会社との契約交渉が泥沼化 投資不足なら契約打ち切りも示唆

アルゼンチン政府と、国内35の空港ターミナルを運営するアエロプエルトス・アルゼンチナ社との間で、空港運営契約を巡る対立が深刻化している。同社はハビエル・ミレイ政権が国家空港システム規制機関(ORSNA)との間で交わした事前合意を1年以上履行していないと非難する一方、政府側は交渉は順調に進んでいると反論し、投資計画が実行されなければ制裁や契約の早期終了も辞さない構えを示している。

焦点は経済条件と契約期間の2点だ。同社は現在の16.45%の収益率の維持を求め、契約を2056年まで延長し、さらに10年の延長オプションを確保したい考えだ。しかし政府は、収益率は「合理的」であるべきで「収益保証契約ではない」とし、延長には「各年について正当な理由」が必要だと主張する。また、空港使用料の引き上げは航空運賃の上昇を通じて旅客数に悪影響を及ぼすとして拒否している。

政府当局者は「全てを妥結する意向はあるが、どんな価格でも妥協するわけではない」と強調する。交渉の行方は、6億米ドル以上とされる空港インフラ投資の実施と、アルゼンチンの空港システムの競争力維持に直結するだけに、今後の動向が注目される。

米民主党左派ジャヤパル氏が警鐘「トランプ政権が選挙を盗む可能性に備えよ」 アザド・カシミール選挙は最終段階へ、南アDAは汚職撲滅掲げマニフェスト発表

米民主党の進歩派を代表する下院議員プラミラ・ジャヤパル氏(60歳)は、トランプ政権が11月の選挙で敗北した場合に結果を覆そうとする可能性に備える必要があると警告した。同氏は下院移民小委員会委員長就任を視野に入れ、トランプ政権の移民政策の責任追及や、選挙の公正性を守るための制度改革の必要性を強調している。

ジャヤパル氏は8月21日からウルグアイのモンテビデオで開催される第3回汎米会議に参加する民主党代表団を率いる。同氏はEL PAISのインタビューで、トランプ政権の外交政策について「米国はラテンアメリカに多大な損害を与えている」と批判し、新政権のいわゆる「ドンロー・ドクトリン」に言及した。また、キューバ訪問について「人道危機は悪化しており、停電や医薬品不足が深刻だ」と述べ、米国の禁輸政策は「キューバ国民への集団的罰であり、機能していない」と指摘した。

さらにジャヤパル氏は、トランプ政権が移民を「武器化」していると非難し、合法的移民制度の破壊や亡命申請の停止などを挙げた。民主党が下院で過半数を回復した場合の優先課題として、政権の悪政の是正、説明責任の追及、そして長期的な制度改革(選挙資金改革、最高裁判所改革、フィリバスター廃止など)を挙げた。

一方、パキスタン統治下のアザド・カシミールでは、8月10日にバーグとハベリ両選挙区で投票が行われ、治安強化のため厳重な警備体制が敷かれた。選挙管理委員会のギュラム・ムスタファ・ムガル委員長は、ラワラコットの7選挙区については、抗議活動の状況次第で8月20日か21日に投票を行うと述べた。与党パキスタン・ムスリム連盟(ヌワズ派)のラナ・サナウラ・カーン首相顧問は、同党が3分の2の過半数を獲得して政権を樹立するとの自信を示した。

南アフリカでは、民主同盟(DA)が11月4日の地方選挙に向けてマニフェストを発表した。党首のゲオーディン・ヒル=ルイス氏は、汚職・不正な土地収用・無駄な支出に対する厳格な措置を約束し、水道・電気料金の使途を限定することや、資格のある人材への雇用確保を訴えた。同党は全国257自治体のうち60自治体での勝利を目指すとしている。

香港:犬同伴飲食制度1ヶ月で効果、来訪者消費は58億香港ドルに到達、国家安全法制の影響広がる

香港で7月9日に開始された犬同伴飲食制度は、施行から1ヶ月で約1,000軒の飲食店が参加し、ペット愛好家の間で一定の成果を上げている。啓徳スポーツパーク内でレストランを経営するアスラグループのオーナー、ケン・チュー氏は、犬の飼い主の来店が増え、売上が20%増加したと明かした。同氏はペット同伴エリアを分離し、毎回の清掃を徹底するなどの対応を取っている。一方で、制度に批判的な層からは、同氏のSNS投稿に対する嫌がらせの書き込みも見られ、ペット愛好家と反対派の間の社会的分断が浮き彫りになった。

また、香港のポール・チャン財務長官は、上半期に開催された130以上の大型イベントに約175万人の来訪者が集まり、約58億香港ドル(約7億3,900万米ドル)の消費を生み出したと発表した。来訪者1人当たりの平均消費額は3,314香港ドルで、経済付加価値は33億香港ドルに上る。チャン氏は、小売売上高が14ヶ月連続で増加し、上半期は9.6%伸びたと指摘。下半期もフードエキスポやナショナルデーの花火など100以上のイベントを予定しており、185万人以上の来訪者を見込む。

一方、香港警察は、組織的な犯罪グループが銀行口座を管理し、6億香港ドル(約7,600万米ドル)の不正資金を洗浄していたとして、147人を逮捕した。警察は「ラピッドホース」と名付けた作戦で、九龍や新界の麻薬取引や違法賭博の拠点を摘発。捜査には覆面捜査官も投入された。

さらに、ジョン・リー行政長官は、北部都会区の開発が若者の住宅選択肢を広げると述べ、文化芸術分野での「香港ブランド」確立への支援を約束した。しかし、香港の国家安全法制の適用は文化部門にも及び、7月には独立系書店2店が家宅捜索され、5人が逮捕された。50年の歴史を持つグリーンフィールド書店は閉店を余儀なくされ、台湾からの反発も起きている。米国は香港に関する非常事態宣言を終了したが、特恵貿易待遇の回復は不透明だ。

セウタ移民危機:7万人超の流入、欧州の分断と極右の台頭を招く

7月末、スペイン領セウタにモロッコから7万人以上の人々が殺到した。ソーシャルメディア上の偽情報が引き金となり、国境を越えて押し寄せた群衆は、欧州連合(EU)の結束を揺るがし、極右勢力の台頭を促す事態となった。この危機で少なくとも142人が死亡し、約2,000人がセウタに残っている。

スペイン政府は迅速な送還を進め、72,000人の入域者のうち大部分がモロッコに戻ったと発表した。しかし、セウタの路上には多くの未成年者が取り残され、性的暴力のリスクに晒されている。地元住民の支援も限界に達しており、少女たちを保護するための臨時シェルターが設置されたが、収容能力を超えている。

この危機はEU内の亀裂を露呈させた。イタリアや北欧諸国はスペインの移民政策を非難し、シェンゲン協定の一時停止に踏み切った。EUのテクノロジー担当委員は、メタやTikTokに対し、危機時の偽情報対策を強化するよう要請した。

専門家は、今回の出来事が「ハイブリッド戦争」の一環である可能性を指摘する。ロシアの関与が疑われる偽情報が拡散され、モロッコ政府は沈黙を守った。スペインの宥和政策は失敗し、モロッコは移民を交渉材料として利用しているとの見方が強い。

極右政党Voxはこの危機を利用して支持を拡大しており、欧州全体で反移民感情が高まっている。作家のタハール・ベン・ジェルーン氏は、モロッコの警察が若者を止めなかったことを疑問視し、欧州の対応を「偽善的」と批判した。

この危機は、EUの移民政策の脆弱性を浮き彫りにした。専門家は、共通の移民政策と外部国との協力強化が不可欠だと訴える。一方で、モロッコの若者の間では、経済的格差と将来への絶望が、危険を冒してでも欧州を目指す動機となっている。

マレーシア国王がタブン・ハジ調査を指示、与党系団体も支持表明

マレーシアのスルタン・イブラヒム国王が、タブン・ハジ(TH)に関する王立調査委員会(RCI)の調査結果について、徹底的かつ透明性のある妥協のない調査を実施し、責任ある者には適切な行動を取るよう求めた件で、政府・与党系団体から相次いで支持が表明された。

首相府(宗教担当)のズルキフリ・ハサン大臣は声明で、「国王の懸念は、イスラム教徒の信頼と信託を守る重要性を強調するものである」と述べ、法の支配に基づく断固かつ公正な行動を取る方針を示した。また、政府は権力の乱用や不正行為、TH預金者の利益を損なう経営上の弱点を容認しないと強調した。

イスラム・ダワ財団(Yadim)のハサン・バフロム会長も国王の指示を支持し、RCIの調査結果は公表するだけでなく、関連当局が徹底的に検証し、特定された弱点に対処し、法律違反があれば確立された手続きに従って対処すべきだと述べた。

一方、PKR青年部のモハメド・タウフィク・ジョハリ副代表(スンガイ・プタニ選出国会議員)は、調査結果を受けて、汚職防止委員会(MACC)と警察で構成される特別執行タスクフォースによる、資金の流れを追跡し背任行為を行った者を裁くための徹底的な法医学監査を求めた。また、8月11日に予定されている下院特別会議で、この疑惑に関する包括的かつ透明な議論を行うよう求めた。

RCI報告書は7月29日に公表され、2014年から2020年までのTHの経営とガバナンスに関する重大な調査結果が明らかにされた。国王は「責任を免れる者があってはならない」と強調し、再発防止を求めた。

ミレイ政権、相次ぐ敗北と内部対立で揺れる―土地外資規制法案撤回、対ブラジル外交危機も

アルゼンチンのミレイ政権が、今週に入り相次ぐ政治的敗北と内部対立に直面している。政府が推進した外国人による土地購入の制限撤廃を含む「私有財産不可侵法案」は、上院での可決にこぎつけたものの、野党や与党連合内からの反発を受け、主要条項の撤回を余儀なくされた。また、火災管理法の改正条項も削除され、政府の求めた内容の3分の1のみが成立するに留まった。

この法案を巡っては、政府のコミュニケーション不足も批判を浴びた。パブロ・キルノ外相が「外国人が町や州全体を購入することも可能だ」と発言したことが波紋を広げ、著名なアーティストらによる「大地は売らない」というキャンペーンがSNS上で拡散。政府は世論の反発を招いた。さらに、匿名のアカウントが約2億3879万ペソを投じて政府批判のキャンペーンを展開していたことが判明し、政権に打撃を与えている。

政権内部では、カリナ・ミレイ大統領秘書官(大統領の妹)が主導する政治会議が、今後は法案提出前に事前審査を行う方針を示すなど、主導権争いが表面化。フェデリコ・ストゥルツェネッゲル規制緩和・国家変革相への批判が強まる一方、政府は今週、港湾パイロットのストライキを受けて関連法令を撤回するなど、対応に追われた。

外交面では、ミレイ大統領がブラジルのルラ大統領を「犯罪者」と侮辱したことを発端に、ブラジルが駐アルゼンチン大使を召還する事態に発展。ミレイ氏はサンパウロで行われたボルソナーロ元大統領の息子フラビオ氏の集会に出席し、ルラ氏や最高裁裁判官を批判しており、両国関係は悪化している。

国内世論では、経済政策への不満が高まっている。調査会社によると、国民の57~58%が短期的に家計がさらに悪化すると回答。家計の債務超過も深刻化しており、ミレイ大統領は「誰も銃を突きつけていない」と述べるなど、苦しい台所事情への理解を示さない姿勢が、2027年の大統領選に向けた支持率低下につながる可能性が指摘されている。

経済 (Economy)

ブラジル主要企業の2026年第2四半期決算:スマートフィットは減益懸念で株価下落、ハイペラとトトヴスは増益、電力各社は堅調

ブラジル主要企業の2026年第2四半期決算が相次いで発表された。ラテンアメリカ最大のジムチェーンであるスマートフィットは純利益8%増を記録したものの、市場が収益性指標を懸念し株価が約8%下落した。一方、製薬大手ハイペラは純利益15%増、ソフトウェア大手トトヴスはAI事業の寄与で調整後純利益17.4%増と好調な決算を発表した。電力セクターでは、コペルがEBITDA21%増、CPFLエナジアは減益ながら高水準の配当を実施している。

スマートフィットの第2四半期純利益は2億400万レアル(約4010万米ドル)で前年同期比8%増となったが、発表翌日に株価は約8%下落し、2025年8月以来の安値を付けた。市場はEBITDA以下の項目を弱含みと捉え、モルガン・スタンレーがEBITDA以下の項目を批判した。一方、シティは四半期のマージンを主要なポジティブ要因として強調し、キャッシュグロスマージンが50.9%から51.9%に上昇したと指摘した。

ハイペラは継続事業からの純利益が4億9000万レアル(約9640万米ドル)で前年同期比15.0%増となった。売上高は8.5%増の23億3670万レアル(約4億5970万米ドル)、粗利益率は1.7ポイント改善の61.8%となった。マーケティング費用は13.7%増加したものの、営業キャッシュフローはEBITDAの108.5%に達し、フリーキャッシュフローは6億3780万レアル(約1億2550万米ドル)を計上した。

トトヴスは調整後純利益が17.4%増の2億4060万レアル(約4730万米ドル)となり、調整後EBITDAは22.5%増の4億8680万レアル(約9580万米ドル)となった。AI関連サービスが新規経常収益の28%を占め、10月には自律型AIエージェント群を発表する予定である。CEOのデニス・ハーシュコビッチ氏は、AIエージェントが業務プロセスを自動実行する「タスク・アズ・ア・サービス」モデルを展開すると述べた。

電力大手のコペルは、第2四半期の経常EBITDAが前年同期比20.8%増の16億1000万レアル(約3億1680万米ドル)となり、純利益は10億4750万レアル(約2億610万米ドル)となった。配電部門の好調が発電部門の水利条件悪化を補った。CPFLエナジアは純利益が11億レアル(約2億1640万米ドル)と前年同期比11.8%減となったが、5月18日に13億レアル(約2億5580万米ドル)の第1回配当を実施した。年間配当総額は43億レアル(約8億4600万米ドル)に上る。

これらの決算は、ブラジル経済が高金利環境(Selic金利14%)の中でも企業収益が堅調に推移していることを示している。特にトトヴスのAI事業拡大やハイペラのマージン改善は、ブラジル企業の競争力強化を示すものだ。一方、スマートフィットの株価下落は、市場が成長と収益性のバランスを厳しく評価していることを示唆している。電力セクターは規制された事業環境と安定したキャッシュフローにより、海外投資家にとって引き続き魅力的なセクターである。

社会 (Society)

カナダ・ブリティッシュコロンビア州で大規模山火事、2万人以上が避難、非常事態宣言

カナダ西部ブリティッシュコロンビア州で急速に拡大する山火事により、2万人以上が避難を余儀なくされ、州政府は8日、非常事態を宣言した。ボールドレンジ山火事は金曜夜に発生し、一夜で約2倍に拡大、約9,500ヘクタール(約23,500エーカー)に達した。これを受け、オカナガン湖西岸のサマーランド(人口約1万2,000人)やピーチランド(同約6,500人)などに避難命令が発令された。

デビッド・イービー州首相は記者会見で、消防当局者がこの火災を「爆弾が炸裂したようなもの」と表現したと明かし、「100フィート(約30メートル)の木の炎が、その上200フィート(約60メートル)まで達し、火災が独自の気象システムを形成し、雷を発生させ、さらに燃え広がる」と述べた。また、「住宅が失われ、財産が破壊された。状況が急変して取り残され、救助を必要とする人々もいた」と語った。

州政府は非常事態宣言により、渡航制限や価格高騰の防止、救助活動の調整などの特別な権限を獲得した。サマーランドでは停電が発生し、水道水の煮沸勧告も出された。州内では現在100件以上の山火事が発生しており、約1,500人の消防隊員が消火活動に当たっている。メキシコ、オーストラリア、フランス、ニュージーランドからの消防士も支援に駆け付けている。

カナダでは今年、カナダ森林火災センターによると、既に約400万ヘクタールが焼失しており、オンタリオ州やケベック州でも山火事が発生している。気候変動の影響で山火事の季節が深刻化する中、今回の火災は地域社会に甚大な被害をもたらしており、今後の消火活動と復旧が課題となる。

猛暑続く香港、台風「ドルフィン」接近で今年最高気温を記録

香港では、大型台風「ドルフィン」の接近に伴い、日曜日の午後に気温が摂氏36度に達し、今年の最高気温を記録した。香港天文台によると、ドルフィンに伴う外周の沈降気流が広東省一帯に非常に暑い晴天をもたらしたという。

午後1時までに天文台が観測した気温は36度で、今年の最高記録である土曜日午後の34.7度を更新した。一方、上水では38.3度、元朗公園と黄大仙では約37度を記録した。気象予報士によると、この高温傾向は週半ばまで続く見込みである。ドルフィンは温州市の東約180キロに位置し、時速約18キロで浙江省に向かって西進し、その後内陸に進むと予測されている。

南アフリカの学校スポーツデーで15歳少年が刺傷、殺人未遂容疑で捜査

南アフリカ西ケープ州ブレダスドルプの学校で開催されたスポーツデーにおいて、15歳の少年が背中を刺される事件が発生した。州警察報道官のコンスタブル・ンダケ・グワラ氏によると、殺人未遂容疑で捜査が開始されている。

事件は土曜日、親善ラグビーの試合後に発生。試合はホーアスコール・ブレダスドルプとモッセルベイのホーアスコール・プントの間で行われ、両校は毎年対戦している。ホーアスコール・ブレダスドルプはフェイスブックで、同校の生徒ではない子供がプント校の少年を校庭で物で刺したと説明した。

少年は病院で治療を受け、容体は安定している。警察は事件の状況を調査中で、現時点で逮捕者は出ていない。学校側は少年の早期回復を願うとコメントしている。

科学・技術 (Science & Tech)

欧州に「二度目の夜」到来へ、皆既日食で電力供給に一時的な変動も

8月12日、月が太陽を完全に覆う皆既日食が欧州を横断する。スペイン本土では1905年以来、実に121年ぶりの観測となり、国内の約4,000の自治体で最大110秒間にわたり「昼間の暗転」が起こる。欧州の送電系統運用者は、太陽光発電の急減に対応するため準備を進めている。

欧州送電系統運用者ネットワーク(ENTSO-E)は、晴天時には欧州全体で最大9.7ギガワットの太陽光発電出力の低下が見込まれると発表した。特にスペインとドイツで影響が大きいとみられ、運用者らは当日の計画停電を回避し、追加の予測情報を提供するなど、電力系統の安定運用に万全を期す。

一方、スペインでは観測に向けた大規模な移動が予想され、政府は24,000人の治安警備隊員を動員する特別体制を敷く。交通当局は最大150万台の追加移動が見込まれるとして注意を呼びかける。また、観測地となる過疎地域では、ホテル料金の高騰や通信障害、山火事のリスクなどが懸念されている。

科学者たちにとっては、太陽コロナの観測など貴重な研究機会となる。スペインの天文学者ホセ・アンヘル・ドコボ氏は、ガリシア地方の2地点を衛星中継で結び、初めての皆既日食体験を解説する予定だ。また、欧州宇宙機関(ESA)はテルエル州のハバランブレ天文台から世界に向けて中継を行う。今回の日食を皮切りに、スペインでは2027年、2028年にも日食が観測される「イベリア・トライオ」が控えており、観光振興への期待も高まっている。

スポーツ (Sports)

父ホルヘ・メッシ死去、リオネル・メッシがロサリオへ帰還

リオネル・メッシの父であり、長年にわたり代理人を務めたホルヘ・メッシ氏が、現地時間2026年8月8日(土)、アルゼンチンのロサリオで死去した。享年68歳。長患いの末の死であったと報じられている。メッシの少年時代の所属クラブであるニューウェルズ・オールドボーイズがSNSで公表し、アルゼンチン各紙も一斉に伝えた。

メッシはこの日、妻アントネラ・ロクソと3人の子供たちとともに、アメリカから私用ジェットでロサリオに到着。一家は黒い服に身を包み、そのまま父の告別式が営まれるエル・プラド墓地へと向かった。ロサリオのメッシ一家の自宅があるラ・バハダ地区には、献花やメッセージを掲げた旗が多数掲げられ、ファンや近隣住民が黙とうを捧げながら弔意を示した。

メッシが所属するインテル・マイアミは同日、リーグスカップのモンテレイ戦を戦い、試合前にホルヘ氏へ黙祷が捧げられた。スタジアムの大型スクリーンには故人の名前が映し出され、ファンからは「頑張れレオ」と書かれた横断幕が掲げられた。この試合で先制ゴールを挙げたロドリゴ・デ・パウルは、ユニフォームを脱ぎ、その下に着ていたメッシの背番号10のユニフォームを見せて、親友への追悼の意を示した。試合はインテル・マイアミが1-2で敗れた。

ホルヘ・メッシ氏は、息子のキャリアの初期からその才能を見出し、2000年には13歳のリオネルを連れてバルセロナへ移住。バルセロナFCとの最初の契約を取りまとめ、その後も代理人として息子のキャリアを支え続けた。メッシはかつて「父は私を大いに助けてくれた。父は私に非常に厳しい。そのおかげで私は常にもっと上を目指そうと思えた」と語っている。また、バルセロナ到着当初の苦労について「父も私も、互いに見えないところで泣いていた。お互い大丈夫だと装っていたが、苦しかった」と回想している。

死去を受け、テニスのラファエル・ナダルは「親愛なるレオ、君が経験しているであろう痛みは想像もできない。君と家族全員に愛と哀悼の意を送る。安らかに眠ってください、ホルヘ」とSNSに綴った。また、マルセロ・ティネリ、ミルタ・レグラン、リカルド・モンタネールらアルゼンチンの著名人も次々に追悼メッセージを発表した。

ホルヘ氏は2013年、スペイン当局から息子とともに脱税容疑で告発されたが、2017年に罰金の支払いで解決。2019年には新たな脱税・詐欺・資金洗浄の疑いで告訴されたが、2021年に棄却されている。

欧州サッカー開幕戦:ウォルフスブルク痛恨のドロー、ダルムシュタットのイ・ホジェがデビュー戦で初ゴール、マンUはPSGと引き分け

2026-27シーズンの欧州サッカーが開幕し、各地で熱戦が繰り広げられた。ドイツ・ブンデスリーガ2部では、昇格候補の本命と目されるVfLウォルフスブルクが開幕戦で1.FCカイザースラウテルンと対戦し、0-0のスコアレスドローに終わった。25,489人の観客を集めたフォルクスワーゲン・アレナでの一戦は、ウォルフスブルクが後半に決定機を逃し、1部復帰への道のりが決して平坦でないことを印象づけた。

一方、同じく2部のSVダルムシュタット98に所属する韓国人ストライカー、イ・ホジェがデビュー戦で初ゴールを記録した。ダルムシュタットはホルシュタイン・キール戦で2点のビハインドを負うも、イ・ホジェが76分に右足で強烈なシュートを決めて反撃ののろしを上げ、その後86分にアレクサンダル・ヴコティッチが同点ゴールを挙げ、2-2の引き分けに持ち込んだ。イ・ホジェは今夏に浦項スティーラースから移籍したばかりで、身長191センチの空中戦と強烈なフィニッシュが持ち味である。

イングランドでは、マンチェスター・ユナイテッドがスウェーデンのヨーテボリでパリ・サンジェルマン(PSG)と親善試合を行い、1-1で引き分けた。ユナイテッドのマイケル・キャリック監督は、イングランド代表MFメイソン・マウントについて、足の負傷に見舞われたものの「慎重に扱いたい」と述べ、大事を取って交代させたことを明かした。マウントは2023年にチェルシーから加入して以来、負傷に悩まされており、今回も20分足らずで交代を余儀なくされた。試合後、マウントは保護具なしでバスに乗り込む姿が確認されており、軽傷とみられる。ユナイテッドは今後、ダブリンでのリーズ戦、ヴロツワフでのACミラン戦を経て、8月22日のプレミアリーグ開幕戦(ハル・シティ戦)に臨む。

アルジェリアとモロッコがWAFCON準決勝進出、2027年女子W杯出場権を獲得

アフリカ女子ネーションズカップ(WAFCON)2026は8日、準々決勝が行われ、アルジェリアと開催国のモロッコがそれぞれ勝利を収め、準決勝進出を決めるとともに、2027年にブラジルで開催されるFIFA女子ワールドカップへの出場権を獲得した。

アルジェリアはコートジボワール戦で、後半にイネス・キリとアミラ・ウルド・ブラハムのゴールで逆転勝ちし、大会史上初のベスト4進出を果たした。コートジボワールは前半30分にイネス・コナンが先制したが、同40分にウエドラオゴが退場となり数的優位に立ったアルジェリアが、後半に反撃。58分にキリが同点ゴールを挙げると、64分にウルド・ブラハムが決勝点を奪った。コートジボワールは後半にPKのチャンスを得たが、レベッカ・エローのキックは失敗し、アルジェリアが歴史的な勝利を収めた。

一方、モロッコは南アフリカを2-1で下し、準決勝進出とW杯出場権を獲得した。モロッコは前半32分にサキナ・ウズラウィが先制し、後半立ち上がりにハナヌ・アイト・エル・ハジがPKを決めてリードを広げた。南アフリカは67分にテンビ・クガトラナが1点を返したが、及ばなかった。南アフリカは準々決勝敗退となり、W杯出場へはプレーオフに回ることになった。

アルジェリアとモロッコの躍進は、アフリカ女子サッカーの成長を示すものだ。両国のW杯出場は、2027年ブラジル大会への大きな前進となる。

南アフリカ、アルゼンチンに辛勝もコリシ負傷—NZ戦へ不安残す

ラグビー南アフリカ代表(スプリングボクス)は8日、ブエノスアイレスで行われたアルゼンチンとのテストマッチに17-10で勝利した。世界王者である南アフリカは、故障から復帰した選手を多数擁しながらも、終始苦戦を強いられた。試合は前半10-10で折り返す接戦となり、後半にナンバーエイトのキャメロン・ハネコムがスクラムからトライを挙げて勝ち越した。しかし、主将シヤ・コリシがハムストリングを再負傷し途中交代。ニュージーランド(オールブラックス)との4連戦を前に、不安を残す結果となった。

試合はアルゼンチンが先制し、前半13分にはベンハミン・グロンドナがトライを挙げて10-3とリードを広げた。南アフリカは前半終了間際にエドウィル・ファン・デル・メルウェがトライを奪い、10-10の同点で折り返した。後半は南アフリカがスクラムで圧倒し、63分にハネコムが勝ち越しトライ。終盤にアルゼンチンの猛攻を凌いで勝利を収めた。監督のラシー・エラスムスは「試合はまとまりを欠いていたが、多くの選手が試合勘を取り戻す良い機会となった」と振り返った。

一方、アルゼンチンは終了間際に同点のチャンスを迎えたが、最後のパスをモロニが落として惜敗。主将のパブロ・マテラは「チームを誇りに思う。南アフリカは強敵だが、我々はよく準備して戦った」とコメントした。また、試合中にはアルゼンチンのファンが「フォークランド諸島はアルゼンチン領」と書かれた横断幕を掲げる場面も見られた。

南アフリカは今後、オールブラックスとの「グレイテスト・ライバルリー」シリーズに臨む。第1戦は8月22日にヨハネスブルクで開催される。コリシの怪我の状態が気がかりだが、エラスムス監督は「残り2週間で怪我の状態を見極め、ニュージーランド戦に臨むチームを選ぶ」と語った。