台風ドルフィンは8日、日本の沖縄県を暴風域に巻き込みながら北上し、5人が負傷、約1万4千棟が停電した。一方、中国は東部沿岸への上陸に備えて港湾を閉鎖し、フェリー運航を停止するなど警戒を強めている。また、中国政府は約1年前に南シナ海で起きた中国船舶同士の衝突事故で、海警の乗組員2名が死亡していたことを静かに認めた。
気象庁によると、台風は正午時点で沖縄の久米島の北西約160キロに位置し、時速15キロで北西に進んでいる。最大風速は162キロ、最大瞬間風速は216キロに達した。沖縄県では高齢者5人が風で転倒するなどして軽傷を負い、国内航空各社は沖縄発着便を欠航とした。中国国家気象センターは、台風が日曜深夜から月曜早朝にかけて、浙江省舟山市から福建省福鼎市の間の沿岸に上陸する見込みと発表した。浙江省は沿岸台風警報を最高レベルに引き上げ、港湾作業を停止し、旅客フェリー162路線を運休とした。上海の洋山港は金曜遅くまでに船舶の退避を完了し、長江デルタの一部鉄道も日曜から運休する。
一方、中国政府は昨年8月に南シナ海のスカボロー礁付近で発生した中国海軍艦艇と中国海警船の衝突事故で、海警隊員の衣昕玉(21歳)と程龍(25歳)の2名が死亡していたことを確認した。中国人民武装警察部隊は水曜日、この2名を含む4名に「烈士」の称号を授与したと発表した。中国政府系の「中華英烈網」によると、2名は南シナ海での「権利防衛作戦」中に死亡したとされる。この事故は、フィリピン沿岸警備隊の巡視船を追跡中に中国船舶同士が衝突したもので、当時中国側は衝突や死傷者について言及していなかった。
この衝突事故の確認は、南シナ海をめぐる中国とフィリピンの緊張が続く中で行われた。両国は7月にも係争海域で衝突し、双方が大使を召喚する事態となっていた。また、中国紙がフィリピン人を猿に例える動画を公開するなど、両国間の対立は深まっている。