米国副大統領ジョン・D・ヴァンス氏は4月13日、ワシントンがイランに対し中東戦争終結交渉における赤線を明確に示したと述べ、現在はテヘラン側に和平への次の一手を求めていると語った。
背景と主要論点
ヴァンス副大統領は、先週末にパキスタンで開催されたイラン側代表者との会談に米国側の代表団として出席したが、5週間にわたる米国・イスラエルの軍事作戦を終結させる具体的合意には至らなかった。会談後のインタビューで、同氏は「ボールはイラン側にある」と強調し、米国が提示した二つの不可譲な条件を再確認した。
第一の条件は、米国がイランの濃縮ウランに対する管理権を保持すること、第二は、イランが核兵器を開発しないことを保証する検証メカニズムの設置である。ヴァンス氏は「イラン側が核兵器を保有しないと宣言するだけでは不十分で、我々はその実現を確実にする仕組みを求めている」と述べた。
さらに、先週合意された2週間の停戦に伴い、米国はイランに対しホルムズ海峡の完全な開放を求めている。ホルムズ海峡は世界の石油輸送において戦略的要衝であり、現在はイラン側の軍事行動により実質的に封鎖されている。
関連国の動向
同日にパキスタンのシャルフ首相と日本の高市早苗外相は電話会談を行い、イランと米国間のパキスタン仲介による和平交渉を評価した。日本は「地域の安定とエネルギー安全保障にとって和平プロセスが重要」との立場を表明した。
また、中国外相の王毅氏はパキスタン外相と会談し、再燃する中東紛争の防止と停戦の勢いを維持することを最優先課題とした。中国は国際社会に対し、和平と対話を促進する努力を強化するよう呼び掛けている。
想定される影響
米国が提示した条件がイランに受け入れられない場合、現在の停戦は脆弱なまま継続し、ホルムズ海峡の封鎖が長期化すれば、世界的なエネルギー供給に深刻な影響を及ぼす恐れがある。逆に、イランが条件を受け入れ検証体制が確立すれば、停戦が拡大し、地域の緊張緩和と経済復興への道が開かれる可能性がある。日本をはじめとする関係国は、外交的支援とエネルギー供給の安定確保の観点から、事態の推移を注視するとともに、平和的解決に向けた国際的枠組みの構築を模索している。