2026年ワールドカップ準決勝で、アルゼンチン代表が米アトランタで開催されたイングランド戦を2-1で逆転勝利し、決勝進出を決めた。しかし試合終了後の選手による「マルビナス諸島はアルゼンチンの領土である」と書かれた旗のピッチ上での掲揚が政治的プロテストとみなされ、国際サッカー連盟(FIFA)による制裁措置が検討されている。
試合はイングランドがアンソニー・ゴードンの得点で先制するも、後半85分にエンソ・フェルナンデスが同点に追いつき、停止時間の直後にラウタロ・マルティネスが決勝点を挙げた。リオネル・メッシが両得点にアシストし、レオナルド・スカローニ監督率いるチームが4日後のスペイン戦へ駒を進めた。試合後、ジョヴァニ・ロ・セルソやリザンドロ・マルティネスらが旗を掲げたが、英紙『ザ・サン』やBBCはこれを「不遜」「不快感を覚える」と強く批判し、1982年の紛争を想起させる政治的メッセージと報じた。
アルゼンチン副大統領のビクトリア・ビジャヌエバルはSNSで支持を表明したが、スカローニ監督は試合前に政治とスポーツの混同を避ける意向を示していた。FIFAの競技規則は政治的メッセージの禁止を定めており、過去の類似事例では経済制裁が中心だった。今後は disciplinary committee の審議次第で協会への追加措置が確定する。
決勝戦を前にしてスポーツイベントが地政学的対立の舞台と化した今大会の事例は、国際スポーツ舞台における政治的中立性の境界線について再び議論を呼ぶことになる。アルゼンチン協会はFIFAの規則違反として処分を課される可能性が高く、スポーツと政治の境界が再び問われる局面となっている。