米国とイランが、2月28日に始まった約3か月の紛争を終わらせるための枠組み合意に合意した。パキスタン政府の仲介により、両国は6月19日にスイス・ジュネーブで調印式を行う予定であり、海峡の航行再開と米国のイラン港封鎖解除が直ちに実施される見通しだ。この発表を受け、世界の金融市場は安堵の動きを見せ、原油価格が下落、株式市場が上昇した。
合意の主要内容は、全戦線(レバノンを含む)での軍事行動の即時かつ恒久的な停止、海峡の航行再開、米国のイランに対する海上封鎖の解除である。60日間の技術的交渉期間を経て、イランの核プログラム、制裁緩和、凍結資産の解放に関する最終合意が導き出される。トランプ米大統領は「海峡の完全な開放と航行の自由」を表明したが、イラン側は航行サービス料の徴収権を主張しており、実施の詳細にはまだ不透明な部分が残る。
国際社会からは国連のグテーレス事務総長や欧州主要国が歓迎の意を示したが、イスラエルは合意の枠外に置かれたと反発し、レバノン南部やシリア、ガザにおける軍事拠点の維持を宣言した。レバノンでは避難民が帰還を始めているものの、イスラエルの空爆は継続しており、ヒズボラの停戦遵守もイスラエルの行動次第である。また、海軍機雷の撤去作業には数週間から数ヶ月を要すると専門家は警告しており、船舶の航行再開には慎重な対応が求められている。
経済面では、エネルギー価格の高騰とサプライチェーンの混乱が和らぐ兆しが見える。原油価格の下落はインフレ懸念を軽減し、中央銀行の政策運営に一定の余地をもたらす。しかし、中東地域のエネルギー生産施設の復旧や、戦略備蓄の再構築には時間を要するため、市場の正常化までには数ヶ月を要すると見られる。この枠組み合意が恒久的な平和と経済安定に繋がるかどうかは、60日間の交渉と、地域各国の遵守次第である。