イスラエル国防軍(IDF)は4月30日、ガザ地区への人道支援物資を積んだ国際船団「グローバル・スムード・フリート(Global Sumud Flotilla)」の少なくとも15隻を、ギリシャ近海の国際水域で強制停止させた。これにより、オーストラリア人活動家を含む175名以上の活動家が拘束され、その行方と安全を巡って各国で懸念が高まっている。
オーストラリアのニューカッスル出身、ザック・スコーフィールド氏は、船が接舷された直前にパートナーであるサラ・ウィリング氏に「愛している」というメッセージを送っていた。その後、赤い照明の下で拘束される様子が撮影された動画がSNSで拡散され、ウィリング氏は「15分後に彼が拉致される動画を見た」と涙ながらに語った。オーストラリア政府は、船団に参加していたと確認されている17人の市民の安全を確保するため、外交保護を強化するよう求められている。
ウトレヒト大学准教授でポーランドの活動家、マグdalena・ゴルスカ氏も拘束された一人であることが確認されている。船団側は、イスラエル軍が無線通信を妨害し、レーザー照射や半自動兵器の威嚇を行ったと主張。イスラエル外務省はこれを「ハマス主導のPR stunt(宣伝工作)」と一蹴し、船団の参加者を「プロの挑発者」と呼んで非難した。国連世界食糧計画(WFP)によると、ガザでは7万2000人以上が死亡し、農地の96%が破壊されている状況であり、人道支援の緊急性は増している。
石破茂首相率いる日本政府も、国民の安全確保と国際法遵守の観点から、イスラエル側の行動を注視している。船団組織側は、各国政府に対し、イスラエルの国際法違反に対する責任追及と、拘束された活動家の即時解放を求めている。この事件は、中東情勢の緊迫化と、民間人による人道支援活動の危険性が浮き彫りになる出来事となった。