2026年7月4日、アメリカ合衆国は建国から250年となる独立記念日を祝った。ワシントンD.C.のナショナルモールでは軍事行進や花火大会が行われたが、記録的な猛暑と雷雨による避難指令で行事が一時中断。ドナルド・トランプ大統領は演説を政治的集会へと転換し、国内の分断と対立を浮き彫りにする形となった。
トランプ大統領は演説で人類の歴史における最高傑作と称賛し退役軍人を称揚すると同時に、対イラン軍事作戦を称賛し、進歩派民主党の躍進を共産主義の再燃と批判して銃所持権や選挙法改正法案を支持した。大統領は自身のイメージを祝典の中心に据え、保守系団体が主体となったイベントをナショナルモールで開催した。一方で首都周辺では白人至上主義団体が南軍旗を掲げて行進し、反対派との緊張も高まった。4人の元大統領やJD副大統領も声明を発表したが、世論調査では国民の61%が独立宣言の理想を達成していないと回答するなど社会の分断は根深い。国際的には韓国大統領の李在明氏やパキスタンの首相・大統領、台湾の総統らが祝意を表明し、ドイツではブランデンブルク門が国旗色にライトアップされた。ロシアのプーチン大統領とも電話会談が行われウクライナ情勢やNATO首脳会議が議題となった。教皇レオ14世は移民受容を訴え、トランプ氏の移民政策と対照的な立場を示した。イーロン・マスクを含むシリコンバレーの主要技術者も祝賀メッセージを投稿した。
猛暑や気象条件により東海岸各地で行事が中止・延期されたが、85万発の花火は夜空を彩った。政治的祝典化が進んだ今回の記念日は、米国が抱える国内の政治的亀裂と国際的な信頼の揺らぎを象徴する出来事となった。11月の中間選挙を控え、トランプ政権の政策路線が国内外で改めて問われる局面を迎えている。